マウスに大量投与 米の研究チ-ム発
ビタミンCをマウスに大量投与することで、がん細胞の増殖を半分に 抑えることができたとの実験結果を、米国立衛生研究所(NIH)の研 究チ-ムが、米科学アカデミ-紀要(電子版)に発表した。チ-ムに よると、約30年前にビタミンCががんに有効だと注目されたが、その 後の実験で否定された。今回は、効果が否定された経口投与ではな く、体内に直接注入。「副作用もなく、人間への適用も可能だ」として いる。実験ではまず、43種類のがん細胞と5種類の通常細胞に、ビ タミンC(アスコルピン酸)の溶液を加えると、通常細胞に変化はなか ったか゛、がん細胞のうち33種類では細胞の半分以上が死滅した。 次に、腹腔内にそれぞれ子宮がん、膵臓がん、脳腫瘍の細胞を植え 付けたマウスに、体重1㌔当たり4㌘という大量のアスコルピン酸を 毎日投与すると12-30日後に、投与しなかった場合に比べてがん の重さが41-53%に抑えられた。副作用もみられなかった。アスコ ルピン酸から発生した過酸化水素ががん細胞に作用したとみられる という。