多彩な品種 木立性も
6月に入り、あいにくの空模様が続きましたが、ようやく晴天に恵まれ、庭も絶好のシ-ズンを向かえました。人気のクレマティスも系統ごとに次々と見ごろを迎えています。クレマティスはよくテッセンと呼ばれます。厳密にはテッセンとは中国原産の原種のひとつ。一説では、日本では室町時代からと、特に古くから栽培されていたため、近年までその総称としてよばれていたようです。原種は約300種、園芸品種は約2500種もあります。花色はピンクや紫、白などと幅広く、花形も平咲きやベル咲き、チュ-リップ咲きなどさまざま。つる性の品種が知られていますが、花壇やグランドカバ-に使える木立性の品種もあります。多彩な品種によって、自分好みのシ-ンを演出できることが、多くのガ-デナ-に支持される理由のひとつです。常緑性の系統を除けば、多くは耐寒性があり、冬越しはさほど心配要りません。むしろ弱いのは暑さや蒸れ。その店、夏が涼しい北海道は、本州よりもクレマティス向きの土地と言えます。特にモンタナ系やアトラゲ系、タングチカ系は高温多湿に弱く、本州では栽培が難しい系統。これらを北海道の庭でのびのびと育て、北国ならではの場面を作るのもお薦めです。(花新聞ほっかいどう)