抜群の滋養強壮効果
山菜の中でもウドほど知名度の高い植物はいないでしょう。多くの植物の中でもとりわけ滋養強壮効果の高いウコギ科の仲間で、その根茎は独活といい、漢方では風湿(リウマチ、通風)の邪による痛みやしびれに用いられます。春、勢いよく地上に顔を出したウドの根(根茎)の酢みそあえ、新芽や若葉のテンポラなどを口からいただく瞬間、えも言われぬほどの感動に包まれます。森のもの中に力強く息づく植物たちすべてが地球の元気そのものなのですから、この感動こそが心のクスリであり、生きるエネルギ-源となるのです。「心身一如」は漢方の基本なり。8月上旬、線香花火のようなウドの花か゛咲き始めます。全地球レベルでステキな植物たちが急速に減っている現代。山菜として食べているだけでは、済まされません。春の芽出しだけではない、ウドの1年全体の営みを知ってあげてください。感動はさらに増し、身近な植物たちへの感謝の気持ちがわき上がってくることでしょう。(堀田清・北海道医療大潤教授=写真も)