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ウイルス がん治療に一役

2009-08-17 17:54:00 | 健康・病気

増殖し細胞死滅 東大で臨床試験

100_7231 悪性脳腫瘍の患者に対し、がん細胞にヘルペスウイルスを感染させ、ウイルスが増殖してがん細胞を死滅させる「ウイルス療法」を臨床研究として8月中にも始めると、東京大の藤堂具紀特任教授らが10日、発表した。放射線治療や化学療法と並び、新たな治療の選択肢になるのではないかとしている。対象は悪性脳腫瘍の一種で悪性の膠芽腫(グリオプラスト-マ)を再発した患者。藤堂特任教授らは、口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルス1型を利用。3遺伝子を改変し、がん細胞だけで増殖するようなした。このウイルスをがん細胞に感染させると増殖して感染したがん細胞を死滅させ、増殖したウイルスはさらに周囲のがん細胞に感染、次々と死滅させる。正常細胞に感染しても増殖しない。臨床研究では腫瘍内にウイルスを投与。用量を変え21例実施、安全性などを評価する。膠芽腫は、脳腫瘍の約4分の一を占める神経膠腫(グリオ-マ)゛よくのうち最も悪性とされ、年間10万人に一人の割合で発症。手術後、放射線治療と化学療法をしても平均余命は診断から1年程度で、特に再発した場合は有効な治療法はなかった。ウイルス療法は、がん細胞がウイルスに感染しやすく、感染するとウイルスがよく増える性質を利用した。

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