栄養素の宝庫 心のクスリ
アスパラガスは紀元前の古代ギリシャ・ロ-マ時代から栽培され、疲労を癒しスタミナをつける野菜として知られてきました。栄養成分を挙げると、アスパラギン、ビタミンA・B1・B2・C、カロテン、ルチン、食物繊維・・・。まさに栄養素の宝庫です。学名Asparagus officinalisの「オフィシナリス」とは薬用という意味で、まさに名前の通り健康に役立つおいしいクスリと言えましょう。ゆでる、焼く、テンプラ、クリ-ムス-プ等さまざまな食べ方か゛ありますが、私は、取れたてのアスパラを焼いておいしい塩をつけて食べるのが一番好きです。漢方の考え方では、食べた本人が「おいしい」と感じるかどうかが重要です。おいしいと感じて食べてこそ、身体に良い影響を与え、栄養となねのです。収穫後の畑でカスミソウのような繊細な葉に咲く薄黄色のかれんな花や、赤く色づく実は目から取り入れる心のクスリ。目と口の両方から取り入れることでアスパラガスの効能は倍増するはずです。(堀田清・北海道医療大准教授=写真も)