花咲かせず樹勢回復
天気の悪い日が続く、この夏。日照不足や長雨は、農作物や行楽などに深刻な影響を与えています。バラにとっても、6、7月は育成や開花の重要な時期ですが、この悪天候で「黒星病」や「灰色かび病」が例年より多く発生。さらに、日照不足で肥料の吸収が低下しているため、成長に遅れが出ています。秋の開花や来年に向けて、8月中にバラの体力を回復させたいもの。そこで、バラナ-セリ-大野農園(十勝管内音更町)の大野基志さんに聞いた、天候不順時の対策を紹介します。樹勢の悪いバラの体力を取り戻すには、花を咲かせないことが大切。8月下旬まで、つぼみをすべて摘み取るソフトピンチ(摘芯)をします。9月になり、新しいシュ-ト(新梢)が出て樹勢が回復したら摘み取りをやめ、10月に向けて花を咲かせてもいいでしょう。思うように回復しない場合、年内の花はあきらめ、ソフトピンチを続けます。病気の場合、8月中に薬剤散布を徹底し、秋の開花に備えます。「黒星病」や「灰色かび病」は雨の多い時期に発生する病気。ジマンダイセン水和剤の500倍駅か、フルピカフロアプルの2千倍駅を散布するといいでしょう。そのほかの対策は、8月13日発売の花新聞をご覧ください。(花新聞ほっかいどう)