ホクホク

乃木坂駅の前に焼き芋屋さんの屋台が出ていた。

冷やかし半分に覗いてみると、「1カット200円」と書いてあり、その大きさを訊ねてみる。おばさんが輪切りにしていたものなら「高い」と思ったが、「そこの見本のやつ」と聞いて真逆に振られた。

そもそも石焼き芋は高いという先入観があっただけに、１本でも十分なところを２本買った。電車に乗るかという問いに「はい」と答えると、新聞紙にきっちり包んでくれた。乗り合わせた人たちに甘い香りのお裾分けをしてもいいかなと思ったが、親切に感謝する。

原宿駅で山手線に乗り換える。新聞紙は温かさでだいぶ湿っているが、なんだか嬉しい。そういえば、原宿は久しぶりだなあ。

ほっかほか

本当は今日出発しようと思っていたのだが、仕事の進み具合が芳しくなく、今日は予定を入れなかった。だが、一つやっておきたいことがあって、昼前に家を出た。

森本千絵さんのツイッターをフォローしていて、自由が丘にある白山米店さんのお弁当のことを知った。一度食べてみようと思ったが、お弁当は水曜日限定のようなので、なかなか叶わなかった。先月、芝居を観るために半ドンした日にダメ元で寄ってみたが、やっぱり営業していなかった。あの日は金曜日だった。

お母さんと娘さんの２人で切り盛りされているようで、店の中を覗いただけで気持ちがほんわりした。

さて、お弁当を買ったはいいが、自由が丘に土地勘はなく、電車に乗り込み次の目的地へと向かった。いや、その目的地に行くまでに２か所寄り道した。その間、温かかったお弁当は冷めてしまった。

だが、お弁当は冷めてもうまいもの。一時間以上経った有楽町のホーム上で冷たい風に吹かれながら口に含むと、ご飯の甘さやハンバーグのしっかりした肉の味が広がった。そして、声を出さずに「ごちそうさま」と呟いた。

次の機会はなかなか巡ってこないだろうが、その時までには温かいまま食べられるいい場所を探しておこう。

そう、合わせて買ったケーキは帰宅後に母と分け合った。しっとりとしたバナナの風味が良かった。

お店のレシピを紹介した本は、帰ってきてから買おう。

焼肉龍

今日のお店は、初台の「焼肉龍」…ではなく、新国立劇場の演劇『焼肉ドラゴン』を観に来た。

2008年の初演時には、日本と韓国のいくつもの演劇賞を受賞した。テレビでも何度か放送され、僕はそれを録画して観た。はじめは何の気なしに観ていたが、徐々にその世界に惹き込まれていった。

残念ながら最後列からの観劇となるが、それでも、この小劇場の雰囲気がいい。劇場内に入ると、もう舞台上で宴が行われている。何となく、焼肉の匂いを感じるが、気のせいだろうか。

さて、そろそろ開演だ。では、張り切ってまいりましょう！

ひやで

昼間は厚着では汗ばむくらいの陽気だった。そんな日に温かいおそばを食べたのは、たぶん正解ではなかったろうと思う。

夜になっても、それほど冷える感じではない。コートを羽織らなくても平気なくらいだから、おとなしくしていた方がいいだろう。

だからと言うわけでもないが、今夜はコーンスープではなくイチゴジュースを選んだ。作りたての、クラッシュアイスのキーンと来る冷たさもなく、クリーミーな感触も楽しんだ。

生ジュースが苦手だという人のことを思い出した。でも、そこまでにした。

週末はいい日になるだろうか…

たのしみ

帰り道、少し遅くなったが乗換駅で『島根物産展』を見てきた。

蒲鉾を買うくらいでいいかなと思っていたのだが、あれこれ買い求めてしまった。ここにくると財布の紐が緩んでしまうのをわかっているのだが、あれこれ話しながら買い物をするのが楽しい。まあ、コーヒー牛乳とソフトクリームは欲張り過ぎだった。

その脇で生姜湯を売っている女の子のいい感じに誘われ、金平糖なんか買ってみた。そんな楽しみがあってもいい。

トン的

帰り道、食事をとろうと地下街を歩いたものの、金曜の夜に一人で入る店は限られ、結局電車に乗った。

先日テレビで見たトンテキの店が気になり、覗いてみると行列ができていて、躊躇した。だが、これから他の店を探す方が時間がかかると思い、最後尾に並んだ。

程なく…とは言えないが、割と早く席に着き、看板メニューとグラスビールを注文した。

今度は程なく、ジュージューと音を立てるトンテキが運ばれてきた。厚みのある肉にナイフを入れ、一口大にして口に運ぶ。そして、噛みしめた瞬間に「肉を食べている」実感が頭に直に伝わる。

いつもはどんな感じか知らないが、また寄ってみたいと思った。

こっこパン

買いに行ったのは「こっこパン」で、Cocco直筆のサインが付いたパンだ。お店の名はカフェ・ド・ヤガヴァンといい、自家製酵母をつかった焼きたてパンが看板商品らしい…と、帰りの電車内でお店のチラシを読んで知った。

そこに書いてあった「お買い上げ当日は…外はパリッと、中はモチモチの焼きたての醍醐味がそのままで味わえます」という言葉に胸をワクワクさせながら家へと急いだ。

家に着き、インスタントコーヒーを入れた。コーヒー豆を挽く時間ももったいないと思った。そして、表面がしっかりしたパンをちぎって口に運んだ。チラシに書いてある通りの食べ応えとともに、口の中に甘酸っぱい香りが広がる。「おいしい」という言葉が素直に出てきた。

で、Mステには間に合わなかったので、明日ゆっくり録画を見よう。

ラッキー？

久しぶりに、本当に久しぶりに途中下車してみた。家に電話をしたら「夕飯がない」と言われたのを口実に、駅から少し歩いてみた。

商店街の途中にオーディオショップがあった。家電店ではなく、オーディオの専門店だ。高級住宅街に近いから、それなりに需要はあるのだろうか。

そういえば、携帯の占いを見たら、今日のラッキーアイテムが「オーディオ」だった。では何か買っていこう…などという金額でもなく、聴く音楽はそれほど道具を選ばないから、横目に見るだけで先を急いだ。

それでも何かいいことがあるだろうか。

ブルーシール

ハンズの手前にあるブルーシールアイスのショップの様子が少し変わっていたので足を止めると、今月末で閉店だという。

回転を喜んだのはそれほど昔のことでもない。それだけに残念ではある。

買い物を終えて最後のアイスを味わった。今度は沖縄に行かなければならないか。

おあげさん

約束の時間までまだあるので、大阪物産展に寄った。お目当ては、きつねうどん。なにわのうどんは憧れの対象だ。

まだ早い時間だからか、それとも連休で皆出かけてしまったからか、並ぶことなく席に着くことができた。

出汁の利いたつゆにコシのあるもちもちした麺、そして、甘く炊かれた厚めの「おあげさん」。青葱もいい塩梅でアクセントになっていた。

美味しかった。特に、「おあげさん」が良かった。若いやつなら、「ヤバい！」という感じだろうか。『戸村飯店 青春100連発』で、おあげさんが登場していたのを思い出した。

そういえば、瀬尾まいこさんの新作が待ち遠しい。