笹本 稜平 著 「グリズリー 」を読みました。
元北海道警SAT狙撃班の城戸口は、今では斜里警察署の山岳救助隊員。
ある日、知床連山最高峰の羅臼岳に登山をしていた城戸口は、中肉中背で顔じゅうに髭を生やし、縮れた長めの髪をバンダナでまとめている男と出遭った。
男は言った。
「城戸口通彦。五年前は道警SATに所属していた。俺の心の友を射殺した男だ」
薄ら笑いを浮かべるその顔にはたしかに見覚えがあった…。
SAT狙撃班時代、札幌市の消費者金融に二人組の男が侵入した。そのうちのひとりは城戸口が射殺。
そして、今ここにいるのが、生き残った元エリート自衛官・折本敬一だったのだ。
城戸口と折本ふたりの邂逅は、極限の知床で始まる壮絶な闘いの序章に過ぎなかった・・・。
「核」を背景に世界を支配するいまや唯一の超大国アメリカの世界戦略に対して、単身で戦いを挑む孤高のテロリスト“グリズリー”こと折本。
過去に狙撃手の任務とはいえ、人を殺したことのある、城戸口。
厳冬の知床半島での生死をかけた闘いは息詰まる追跡劇。
まるで映画を観ているように物語が展開する!