佐々木 譲 著 「笑う警官」を読みました。
札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。
遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。
容疑者となった交際相手は、同じ本部に所属する津久井巡査部長だった。
やがて津久井に対する射殺命令がでてしまう。
捜査から外された所轄署の佐伯警部補は、かつて、おとり捜査で組んだことのある津久井の潔白を証明するために有志たちとともに、極秘裡に捜査を始めたのだったが…。
2002年に実際に起きた北海道警察による組織ぐるみの汚職事件を基に、警察内部の腐敗した闇を描いた “道警シリーズ”第一弾
警察内部の不祥事に、警察という「村」がどう対応するのか。
また、その構成員である各警官がどう対応するのか。
個性的な面々が揃った有志のメンバーたちが、それぞれの持ち味を生かしながら限られた時間内で活躍する様子が非常に面白く描かれています。
内部を告発(証言)する事を警察内の言葉では「うたう」というそうです。
小説のタイトルはもともと『うたう警官』だったものが、映画化に当たり角川監督のわかりづらいと言う進言で『笑う警官』と改題されたそうですが、本書を読む限りは原題の方がテーマに合っていますね。