義母から電話のあった翌朝、
とうとう義父は帰らぬ人となりました。
往診をお願いする病院への紹介状をもらいに行く
ちょうどその日のことでした。
連休でなければ、もっと早くなんとかなったかもしれません。
しかし、もし往診を頼んだとしても、口から食事が入らなければ、
結局管を入れて栄養を摂るしかないのです。
食べることの好きだった義父が、果たしてそれを喜んで受け入れたでしょうか。
また、受け入れたとしても、実際自宅で義母とどこまで義父を介護できたか、
正直言って自信がありません。
実際、そうやって何年も介護しておられる家庭は
たくさんあるのでしょうけれど・・・。
義父が退院して亡くなるまで、3ヶ月ほどのことでした。
しかし、わずかそれだけの期間でも、
介護する家族はあれこれ悩み、迷い、そして疲れ果てます。
介護保険制度ができて、以前のことを思えば
サービスを利用しやすくなり、家族の負担は減ったかもしれません。
しかし、介護の実情はひとりひとり違います。
本人がサービスの利用を嫌がってはどうにもしようがないし、
また、ショートステイを利用したくてもベッドがいっぱいで
利用できないということもあるのです。
それに、今問題となっているように、
せっかく希望して介護職についた若い人たちが、
給料が安いために離職していくという現状があります。
超高齢化社会になって、年老いた親たちが次々と介護が必要になったとき、
私たちはどうすればいいのでしょう。
いえ、自分たちが年老いたとき、一体どうなるのでしょう。
家族の介護では限界があるのに、介護施設は人手不足、
あるいは経営が成り立たず閉鎖、という事態を考えるとぞっとします。
また、今さらながら感じたのは、「嫁」という立場の微妙さ。
おかげで、あれこれ悩んだり、嫌になったり、落ち込んだりしました(苦笑)
しかし、結婚したときから私とは考え方が違うなあと思って、
当たり障りのない接し方しかしていなかった義父と、
時には考えの違いから大声で言い合いになったり
(ほんとになんて嫁でしょうね~・汗)、
最後には「頼りにしてる」と言ってもらったり、
ようやく本音でつきあうことができたのかもしれない、と思います。
瀬戸際になって、お互い本性が出たのかもしれませんね(笑)
もはや、他人事ではない介護の問題。
子どもたちにはこんな苦労はさせたくない、
どうせ死ぬならぽっくり逝きたいわ~
祖母を介護していたときによくつぶやいてた母の言葉を、
今この年になって、そっくりそのまま繰り返しています。
どうか、子どもたちまでこの言葉を繰り返すことがありませんように。
年老いても、ひとりになっても、
騙されたり、見捨てられたりしない
安心して老後を暮らせる社会になってほしいものです。
そして私自身、先日亡くなられたターシャ・テューダーさんのように
自立したおばあさんになれたらいいなあ、と思います。
心身の老化を止めることはできないけれど、
生き方や考え方、あるいは暮らし方で、
20年後30年後の自分が少しは変わってくるかもしれませんものね。
とうとう義父は帰らぬ人となりました。
往診をお願いする病院への紹介状をもらいに行く
ちょうどその日のことでした。
連休でなければ、もっと早くなんとかなったかもしれません。
しかし、もし往診を頼んだとしても、口から食事が入らなければ、
結局管を入れて栄養を摂るしかないのです。
食べることの好きだった義父が、果たしてそれを喜んで受け入れたでしょうか。
また、受け入れたとしても、実際自宅で義母とどこまで義父を介護できたか、
正直言って自信がありません。
実際、そうやって何年も介護しておられる家庭は
たくさんあるのでしょうけれど・・・。
義父が退院して亡くなるまで、3ヶ月ほどのことでした。
しかし、わずかそれだけの期間でも、
介護する家族はあれこれ悩み、迷い、そして疲れ果てます。
介護保険制度ができて、以前のことを思えば
サービスを利用しやすくなり、家族の負担は減ったかもしれません。
しかし、介護の実情はひとりひとり違います。
本人がサービスの利用を嫌がってはどうにもしようがないし、
また、ショートステイを利用したくてもベッドがいっぱいで
利用できないということもあるのです。
それに、今問題となっているように、
せっかく希望して介護職についた若い人たちが、
給料が安いために離職していくという現状があります。
超高齢化社会になって、年老いた親たちが次々と介護が必要になったとき、
私たちはどうすればいいのでしょう。
いえ、自分たちが年老いたとき、一体どうなるのでしょう。
家族の介護では限界があるのに、介護施設は人手不足、
あるいは経営が成り立たず閉鎖、という事態を考えるとぞっとします。
また、今さらながら感じたのは、「嫁」という立場の微妙さ。
おかげで、あれこれ悩んだり、嫌になったり、落ち込んだりしました(苦笑)
しかし、結婚したときから私とは考え方が違うなあと思って、
当たり障りのない接し方しかしていなかった義父と、
時には考えの違いから大声で言い合いになったり
(ほんとになんて嫁でしょうね~・汗)、
最後には「頼りにしてる」と言ってもらったり、
ようやく本音でつきあうことができたのかもしれない、と思います。
瀬戸際になって、お互い本性が出たのかもしれませんね(笑)
もはや、他人事ではない介護の問題。
子どもたちにはこんな苦労はさせたくない、
どうせ死ぬならぽっくり逝きたいわ~
祖母を介護していたときによくつぶやいてた母の言葉を、
今この年になって、そっくりそのまま繰り返しています。
どうか、子どもたちまでこの言葉を繰り返すことがありませんように。
年老いても、ひとりになっても、
騙されたり、見捨てられたりしない
安心して老後を暮らせる社会になってほしいものです。
そして私自身、先日亡くなられたターシャ・テューダーさんのように
自立したおばあさんになれたらいいなあ、と思います。
心身の老化を止めることはできないけれど、
生き方や考え方、あるいは暮らし方で、
20年後30年後の自分が少しは変わってくるかもしれませんものね。
はっきりしないお天気が続いていますが
そちらはいかがですか?
介護のおはなし。今回でおしまいですね。
ずっと読ませていただきました。
>食べることの好きだった義父が、果たしてそれを喜んで受け入れたでしょうか。
介護の現場に居た者として、↑の言葉は心に沁みました。
「介護」って、介護をする人にとっての都合ばかりで、
される側の人のことは「あとあと」って感じですよね。
本人が望むか望まないかよりも、周りの人がしやすいか、しやすくないか‥
でもそうせざるおえない、そうならざるおえない状況も、よーくわかっているのです。
わかっていても、わかっているからこそ、心に刺さりますね‥
>介護する家族はあれこれ悩み、迷い、そして疲れ果てます。
この状況も↑よーくわかります。
私の場合は実父だし、母がメインで介護していたので、
なんでも思ったことを思ったように言えただけ楽でした。それでも、不満やわだかまりや心配や
そのほかもろもろが生じたときは、夫や妹と好きなこと言い合ってました。
これがいいストレス解消になったかな。
私たちにできることって、自立したしっかりしたおばあちゃんになることと、
夫に健康でいてもらうことぐらいでしょうか・笑
介護期間は過酷ゆえの短期間だったのではと思ってしまいます。。
私のまわりのお義父様位の方は、もう少し介護サービスを受けておられるように思います。
勿論、本人、家族が拒み訪問サービスもデイサービスも拒否される方が多いのも事実(男性は妻に依存)。
なによりも病院の体勢に不満が残ります、お義母様もそちらということで心配です。
もう少しケアマネージャーに強くお願いしてもよかったのではとも思いますが・・
こればかりは外側からでは見えないところがあるので、
きっとピント外れのことを書いてるんだと思います。
ごめんなさいね。
これから近い将来、お義母様の介護が見え隠れしています。
辛いけどやっぱり介護側を優先せざるをえないです。
自分が今「子供に迷惑かけたくない、負担を軽くしてやろう」と思う気持を
そのまま行えばいいと思います。
「長生きしてね」は本音だけど時に残酷です(涙)
関東の方はすっきりしないお天気が続いているようですね。
こちらは梅雨明けもまだというのに蒸し暑い日々で、もう夏バテしそうです。
介護のこと、長々と読んでいただきありがとうございました。
去年のことですが、書いているとやはりあれこれ思い出してしまいました。
そのときは目の前の問題を対処するのに精一杯でしたが、今思うと、綱渡りのような日々だったなあ、と思います。
主人の仕事も忙しかったし、子どもたちも部活や受験と気掛かりなことばかり。
それでも、そのおかげで気が紛れていたのかもしれません。
毎日介護のことばかり考えていたら、もっとしんどかったと思います。
義母は1日中つきっきりで大変だったでしょうが、私は家へ戻れば家族との普通の日常が待っていたのですから。
今は親たちのことも心配ですが、そろそろ自分の老後のことも考えなければならない年になってしまいました。
そうそう、自分だけでなく、夫の心配もしなくちゃね。
いつまでも若いつもりでいるので、そろそろ自覚してほしいものです(笑)
それでも、義父のことだからある程度客観的にここまで書けたのだろうな、と思います。
これが自分の親だと、もっといろんな感情でぐちゃぐちゃになって、とても書けなかったでしょう。
親だと遠慮なくお互い言いたい放題になっちゃうしね。
黒糖さんも、いろいろ心配なことでしょう。
介護の問題は自分の家族や兄弟姉妹を巻き込むし、それぞれにいろんな事情を抱えているだろうし、なかなかすんなり解決しません。
私は3人姉妹で、最終的にみんな嫁いでしまったので、実家の母はこの家(そして自分)はどうなるんだろう、とかなり心配しているようです。
(先日久しぶりに愚痴を聞いてきました・笑)
実家の両親はまだふたりとも元気そうでしたが、どちらかが倒れでもしたらどうなるのかなあと正言って不安です。
とにかく1日でも元気で、と願うばかり。
>「長生きしてね」は本音だけど時に残酷です(涙)
ほんとに・・・。
親のそういう姿を見るのは、子にとって本当につらいことです。
やっと読みました。
私はやはりなかなかうまく書けなくて、
くっちゃ寝さんを紹介させてもらいました。
事後報告でごめんなさい。もし不都合でしたら
削除いたします
読んでとても胸がつまりました。
つらいですね。
なかなか書きづらくて、このレビューは難儀しました~
この漫画は、友達から「ぜひ読んで」と薦められました。
友達も、他の友達から「この漫画を広めたい」ということで薦められたそう。
戦争物って、どうしてもつらくて避けてしまいがちですが、
こうやって口コミで若い人にも読み継がれてほしいと思います。