万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

日韓議員連盟訪韓団への質問-日本国の名誉回復はどうなるの?

2014年10月26日 15時10分52秒 | 日本政治
慰安婦問題で「共に努力」=日韓・韓日議連が共同声明(時事通信) - goo ニュース
 昨日、日韓両国の超党派の議員連盟の代表が韓国のソウルで会合し、合同総会において共同声明を発表したそうです。立法府には外交権限はありませんので、この共同声明には、法的な拘束力があるわけではありませんが、一体、この共同声明を作成に携わった日韓議員連盟の訪韓団は、どこの国の議員達なのでしょうか。

 共同声明では、「当事者たちの名誉回復と心の痛みを癒すことができるよう日韓双方が共に努力する」とする文言が盛り込まれています。確かに、家族や業者に騙されて戦地に赴いたとしますと、元慰安婦達は犯罪の被害者であり、同情を寄せるべき人々なのですが、被害者の”名誉の回復”の意味するところは、日韓において著しく違っています。少なくとも韓国国内では、元慰安婦の人々は、”日本軍によって自らの意に反して強制的に連行された”と見なされておりますので(実際には、自発的に応募した女性たちが多数…)、既に”名誉回復”は、実現しているはずです。今では、被害者としての韓国を象徴する”ハルモニ”として、国を挙げてヒロイン扱いされております。一方、日本国において”元慰安婦の名誉回復”の意味するところは、”日本軍が国家権力で朝鮮の女性たちを大量に強制動員した”とする韓国の主張を認めることです。朝日新聞社が自らの記事を否定したように、この説は今では資料にもとづいて論駁されており、今後とも日本国政府が正式に認めるとは思えません。否、逆に、政府も国民も、韓国の偽りの主張によって著しく傷つけられた名誉の回復こそが、日本国の今後の政治課題と考えているのです。日韓議員連盟の訪韓団は、名誉回復に向けた政府の努力も国民の願いをも無視し、共同声明で”日本国に汚名を着せることに努力する”と述べているのですから、驚くばかりです。

 日韓議員連盟の訪韓団に問うべきは、”日本国の名誉回復はどうなるのか”ということです。日韓議員連盟の方々は、この質問に対して何と答えるのでしょうか。

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コメント (2)
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