万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

仁川アジア大会日本選手カメラ窃盗事件の謎

2014年10月30日 15時18分20秒 | アジア
窃盗事件の冨田選手、来月弁明会見へ=競泳(時事通信) - goo ニュース
 先月、韓国の仁川で開催されたスポーツの祭典、アジア大会。審判による韓国贔屓の判定や主催国選手有利な会場操作などが指摘され、韓国は、参加国諸国から手厳しい批判を浴びることとなりました。史上最低とまで酷評されたのですから、韓国の国際的な評価が著しく低下する大会となったのですが、日本国にも、一つだけ不名誉な事件が発生しております。それは、競泳選手によるカメラ窃盗事件です。

 この事件、窃盗の罪で略式起訴された選手が容疑を認めて謝罪し、被害者との示談が成立したことで一先ずは決着しました。しかしながら、韓国批判の嵐が吹き荒れる中での日本人選手による窃盗事件であっただけに、日本国内では、当選手のあまりに間の悪い行為に怒り、罵倒する声も湧きおこりました。”日本の恥”であると…。ところが、大会からひと月が経過した今になって、窃盗罪を問われた選手が、来月、容疑を否認する会見を開くというのです。仮に、当選手が主張する通り、カメラを盗んだ事実がないとすれば、忌々しき冤罪事件となります。言われてもみますと、当時の報道には、不自然な点が幾つか見られます。(1)韓国人の被害者は記者であり、プロがカメラの管理を怠るとは考え難い(競泳の競技場に置き忘れている…)、(2)カメラが趣味ではない限り、競泳の選手が敢えてカメラを盗むのは不自然、(3)証拠となるビデオがあると報じられながら公開されていない、(4)韓国のネット上では激しい日本バッシングが起きたものの、通常は日本人に対しては厳罰主義で臨む韓国としては、比較的穏便な対応をしている、(5)当選手は、早くも帰国時に空港で犯行を否定する言葉を口にしている…といった点を挙げることができます。盗まれたカメラは宿泊所の選手の部屋から発見されていますが、盗品を密かに罪を被せたい人の家宅には置いたり、所持品に混ぜるのは、窃盗の濡れ衣を着せる常套手段でもあります。日本オリンピック委員会が、即刻日本選手団から追放したのみならず、帰国後も、日本水連から2016年3月31日まで選手登録停止の処分の通達を受け、所属先のデサントとの契約も解除されていますので、冤罪であれば、当選手は、犠牲者となります。韓国の国を挙げてのジャパン・ディスカウント政策の…(韓国は、常々、ライバルを引き下げることで、自らの地位を上げようとする傾向にある…)。

 果たして仁川アジア大会の日本選手カメラ窃盗事件は、冤罪であったのでしょうか。この判断は、当選手の記者会見を待つしかありませんが、仮に韓国側が意図的に仕組んだ事件であるとしますと、仁川アジア大会は、開催国による想像を絶する底なしの不正において、後世に語り継がれることになるのではないかと思うのです。

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コメント (4)
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