本日6月20日に告示された東京都知事選の対立構図は、当初予定されていた小池百合子現職都知事対蓮舫参議院議員との女性候補対決シナリオから、広島県安芸高田市前市長石丸伸二氏と元航空幕僚長田母神俊雄氏の二人を加えた四巴に変更されたようです。告示を前にした昨日、これらの4候補による共同記者会見が開かれています。その主催者は、情報統制機関として悪名高き日本記者クラブですので、少なくともマスメディアは、四巴の構図に持ち込みたいのでしょう。
仮に日本国内の選挙の場を仕切っているのは世界権力であるとしますと、石丸候補も田母神候補も外部勢力から‘選ばれた候補者’であり、二頭戦略ならぬ四頭戦略が採用された可能性も否定はできないのですが、何れにしましても、混戦状態に至った要因としては、小池候補並びに蓮舫候補の失速は否めないように思えます。小池候補については学歴詐称等が大きく影響したのですが、蓮舫候補も、民主党政権時代の‘失政’のみならず、二重国籍問題に際しての対応なども問題視されており、積極的な支持者は別としても、両候補者とも、一般都民からしますとどこか信用が置けず、何れも‘都知事になって欲しくない政治家’であるからなのでしょう。
かくして女性候補、しかも、共にテレビのキャスターの経歴を有する二者択一の一騎打ちという構図は崩れてきているのですが、蓮舫候補の出馬については、日本国の政治史において注目すべき点があります。それは、一種の組織票として‘チャイナ票’が出現するのか、否か、というものです。
今日に至るまで、既に朝鮮半島にルーツをもつ政治家が多数当選してきましたが、コリアン系の民族票が動いたとするイメージは殆どありませんでした。それは、戦前から通名が使用され、かつ、日本国籍を取得しているともなれば、表面的な情報のみでは有権者には分からないという事情があったからなのでしょう。コリアン系については‘ステルス性’が極めて強く、本人もマスメディアも、民族的なルーツについては開示しようとはしなかったのです。このため、たとえ、コリアン系の民族票が選挙に影響を与えていたとしても、誰も、これを強くは意識しなかったのです。むしろ、自民党と元統一教会との癒着、並びに、公明党と創価学会との関係を考えれば、選挙の場ではなく、政界・党ルートで韓国並びに北朝鮮、もしくは、その背後に控える世界権力の政治介入が行なわれていたものと推測されましょう。
その一方で、蓮舫氏は、名前は戸籍上の本名である中華系の蓮舫で通し、台湾系であることは最初から明らかにしています。(現在の姓は齊藤・・・)。しかも、二重国籍問題を起こしたくらいですから、蓮舫候補のルーツは隠された情報ではないのです。本来、マイノリティーとなる移民系であることは、民主的選挙では多数の支持を獲得する必要がありますので、候補者にとりましてはマイナス要因となります。それでも、イギリスのロンドンのように有権者に二者択一を迫る二頭作戦を採用すれば、移民系の候補者が市長に当選することはありえます。おそらく、世界権力は、同作戦によって蓮舫候補に白羽の矢を立てたのでしょうが、自らが抱えるマイナス要因に加え、二頭作戦の効果が薄くなる候補者乱立状態によって苦戦を強いられているのが現状と言えましょう。しかしながら、仮に、蓮舫候補に勝ち目、あるいは、善戦することがあるとすれば、それは、近年、急速に増加している‘チャイナ票’が組織票として動いた場合です。
蓮舫氏と言えば、台湾系のイメージが強いのですが、二重国籍問題が持ち上がった際には、本当のところは、中国籍も加わる三重国籍だったのではないか、とする疑いが提起されていました。北京大学への留学経験もあり、台湾系のみならず、中国系の人脈とも繋がっているとも推測されるのです。実際に、同氏の東京都知事選の立候補に際しては、中国でも、中華系議員あるいは中国系議員として報じられたとされます。
日本国内でも、在日中国人の人口は既に80万人を超えており、チャイナ・パワーは侮れません。都知事選挙での投票権は日本国籍取得者のみですので中国系日本国民となる有権者の数はより少数ですが、中国系企業の日本市場への進出もあり、これらが集票力を発揮するとすれば、組織票が形成される可能性があります。また、蓮舫候補に対しては、日本共産党が支持を表明しており、共産党による急接近と同候補への肩入れの背景には、都知事選に際しての中国共産党との‘共闘’、あるいは、世界権力からの両共産党への指示があったのかもしれません。
民主主義国家の選挙に対する中国の介入は、米中対立の当事国であるアメリカ固有の問題と見なされがちですが、蓮舫候補に‘チャイナ票’が集中するとしますと、それは対岸の火事ではなくなります。また、アメリカの民主党は、集票戦略の一環として移民政策を推進してきたとも指摘されており、日本国でも、票田獲得を目的とした党利党略として移民受け入れ政策が加速化されるかも知れません。果たして‘チャイナ票’は出現するのか、東京都知事選は、こうした視点からも注目すべき重要な選挙となるのではないかと思うのです。