昨日、伊勢の外宮(げくう)にお参りに行ってきました。お正月にもなっていないのに、たくさんのお客さんが来られていて、少しビックリでした。もう少し閑散としていてほしかったのだけれど、人の移動にあれこれ言うわけにはいかないから、みんなたくさん来てるんだなと感心したのでした。
お正月は、信じられない混雑というので(一度だけその混雑を味わいたいと行ってみたけれど、信じられなくて、退散したことがありました。何十年も前の話です)、その前にお参りして来ようと考えた人たちがたくさんいたようです。
でも、それでもまだまだ参拝客は少ないのかもしれないです。もっと、たくさんの人に来てもらって、神社だけでなくて、いろんなところを回ってほしいけれど、肝心の回るところがそんなになくて、「一度来てみたいとやってきたら、他には行くところがない」と、ガッカリする人たちもいるでしょうね。
すべての人のご希望に応えられないのが辛いところです。基本的には過疎地なので、若い人はみんな出ていきたがるし、お買い物を楽しもうと思うと、おかげ横丁という狭いスペースしかありません。クルマは簡単に止められないし、いざたどり着いてみると、特に欲しいものも見当たらないでしょう。
今さら何を買おうというんです。買うものなんかないよ!
お食事は、それなりにあるでしょう。絶景は、そんなにないかもしれないし、「映える」ところもそんなにないような気がする。
街なかを歩いてもらいたいけど、案内は十分ではなくて、町としてもどこを歩いてもらえばいいのか、特にプランはない感じです。
せっかく来たのだから、クルマを止めて、闇雲に歩いてもらえると、何か見つかるかもしれないんだけど、昨日、私が歩いた感じでは、みんな年末モードに入っていて、それなりに忙しくしているから、歩いている人たちを楽しませようという雰囲気はありませんでした。何だかツルンとしていて素っ気ない感じだった。
そうか、せっかく歩こうと思っても、昨日はイマイチだったかな。でも、果敢に外宮あたりのお店に並んでみようという人たちもおられたから、探してくれている人たちもいるようです。よかったかな。
そのあと地元の松阪にもどり、本屋さんで路面電車の本を買ってしまいました。『路面電車すごろく散歩 増補版』鈴木さちこさん(イラストレーター)著 イースト新書 2022 という本です。
全国の路面電車の走る土地をめぐり、それぞれを描いてくれていて、その印象を語ってくれるんでしょう。路面電車ガイドとしてもいいのかなと買ってしまいました。
鈴木さんは、一番最初に江ノ電によってその魅力に気づかされたみたいで、ここから発展していったようです。チビチビ読んでみます。
伊勢市にも、かつて路面電車が走っていました。外宮から内宮に走っている姿を見たような記憶があるけど、乗ったことはなかったですね。
二つのお社をつなぐ道は、山側をまっすぐに走る御木本道路(真珠の御木本幸吉さんが関係している?)と、御幸道路(かつては両側に石灯ろうがびっしり立っていましたが、地震で倒れる可能性があるということで撤去されました)の二つがあって、大学駅伝は御幸道路を走る。かつての路面電車は御木本道路、だったような気がします。
今も路面電車が走っていてくれたら、伊勢の魅力の一つになったと思いますが、路面電車を維持することができなかったようです。私の住んでる松阪市も、北側の津市も、路面電車みたいなのはあったみたいですけど、今はありません。そういうのを新たに作れるかどうか。これが、都市の未来像を作る一歩だと思うけれど、誰も、路面電車で町づくりだなんて言わないようです。