
この夏、いろいろと企画していることはあるんです。コロナのおかげで自分に向き合う時間はわりとあります。ただ暑いから、家の中はひっくり返っているし、庭はゴチャゴチャです。私が作ったアサガオ棚なんて、すでにできた時からゆるみまくっているし、父みたいにきっちりした仕事できてないですね。
でも、いろんな企画をとにかく形にはしたいと思っています。ぜひやります。
というわけで、いくつかの企画のうちの一つ、徒然草のことばです。よろしくお願いします! 兼好さんが生き物とどういう関係を持つべきか、考えたところです。
* 生き物とは?
養ひ飼ふものには、馬・( ? )。繋ぎ苦しむるこそいたましけれど、なくてかなはぬものなれば、いかがはせん。
養い飼う生きものには、馬と(牛が入ります!)がある。つないで苦しめるのはかわいそうだけれど、人間にとってなくてはならないものだから、どうにもしかたがないのである。
そうなんですね。馬と牛は、中世の人々になくてはならないものだったらしい。食べるわけではないから、一緒にどこかへ出かけたり、荷物を持ってもらったり、田畑を耕したり、生活を共にしていたわけですね。ネコが飼われるようになったのはごく最近の、四百年くらい前というのをテレビで見ましたから、ネコさんはみんな野良だったようです。ワイルドキャットだったんだ。
犬は、守り防ぐつとめ、人にも勝りたれば、必ずあるべし。されど、家ごとにあるものなれば、ことさらに求め飼はずともありなん。
犬は、家財を守り盗難を防ぐはたらききが人間よりもすぐれているので、必ず飼っておくのがよい。しかし、どこの家にもいるものだから、わざわざ求めて飼わなくてもよいにちがいない。
ワンコさんは、すでに飼われていたらしい。どこの家にもいたなんて、なかなか楽しいですね。今みたいに家の中に入り込んで、家族として暮らすということはなかったでしょう。番犬として働いていたんですね。いや、牛や馬と同じように、生活するためにはいてもらわなくてはならない存在だったんでしょう。
そのほかの( ? )・獣、すべて用なきものなり。……中略……「およそ、珍しき禽(とり)、あやしき獣(けもの)、国に養はず」とこそ、文にも侍(はべ)るなれ。〈121段〉
その他の(鳥)や獣は、すべて人間の生活には用のないものだ。……中略……
「だいたい、珍しい鳥や、見慣れない生き物は、国内では養わない」と、古い書物にもあるという。 〈121段〉
確かに、鳥たちは飼ってはいけない。鳥たちは自然の声を聞かせてくれる存在なのだから、鳥を囲いものにするのは、鳥たちの力を失わせ、元気をなくさせてしまうでしょう。何しろ鳥たちは飛ばなくてはならないのです。空は危険がいっぱいだけど、それでも工夫して鳥たちも生きているのだから。
中世の日本において、どんな珍しい生き物がいたのか、お金持ちたちは何を飼っていたのか、少し興味があるけど、どこかにそういう本があるかですね。
☆ ことばの勉強[ここはスルーしてくださいね]
「かなはぬ」……思うにまかせない。困ってしまう。á「かなふ」は「叶う・適う」
「いかがはせん」……〔反語〕どうしようか、どうにもならない。
「――なん」……〔完了の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」の終止形〕
1きっと――だろう。 2――するのがよい。
「あやしき」……1ふつうとは違う。 2疑問である。疑わしい。 3不思議だ。
☆ ペット全盛の現代。私たちは、「新しい家族」の一員として「動物」を迎えている。 家族がいて、自分の家を持ち(?)、車があって、仕事はそこそこで、収入に困らず、 時には旅行にいき、満たされているはずなのに、ペットが欲しい理由は何かなあ?
「かなはぬ」……思うにまかせない。困ってしまう。á「かなふ」は「叶う・適う」
「いかがはせん」……〔反語〕どうしようか、どうにもならない。
「――なん」……〔完了の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」の終止形〕
1きっと――だろう。 2――するのがよい。
「あやしき」……1ふつうとは違う。 2疑問である。疑わしい。 3不思議だ。
☆ ペット全盛の現代。私たちは、「新しい家族」の一員として「動物」を迎えている。 家族がいて、自分の家を持ち(?)、車があって、仕事はそこそこで、収入に困らず、 時には旅行にいき、満たされているはずなのに、ペットが欲しい理由は何かなあ?
もうある程度の昔、私は徒然草を読んでました。何が知りたいかというと、兼好さんの死生観みたいなのを教えてもらおうと、最後まで読みました。
少しわかった気になったけれど、今はまたどこかへ消えてしまいました。ああ、何もかも消えてしまう。だったら、せいぜい消えないように、しっかり握りしめてないとダメですね。そして、頭から抜けてくのは確かなのだから、その都度確認しなくちゃ。
そう反省して、これからを過ごしていきます。まあ、いつも同じ反省ばかりです。