甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

プロフェショナルと落とし穴 その2 徒然29

2022年11月01日 21時39分53秒 | つれづれ草の抜き書き

 去年の今ごろは、ブレーブスをずっと応援していて、96年以来のワールドチャンピオンになったのをしみじみかみしめることができました。

 今年は、ちゃんとナショナルリーグ東地区で優勝して、ずっとトップを走っていたメッツを蹴落とすことができたのです。それなのに、地区シリーズではフィリーズに不覚を取ってしまい、結局、ナショナルリーグはフィリーズがワールドシリーズに出ているようです。私は何も見ていません。もう何試合かは進んでいるようです。アメリカンリーグも、ヤンキースも、ガーディアンズも、みんな負けてしまって(エンジェルスは全く論外なんです)、アストロズが出てきました。もうどっちが勝ってもいい感じで、とりあえず見てみようと思っていると、いつの間にかどちらかに肩入れしてしまう私がいるんです。何だか応援したくなるチームが見つかってしまう。フィリーズ、アストロズどちらも嫌いじゃないのです。だから、見てみたいんだけど、なかなかお仕事がありますからね。テレビばかり見ているわけにはいかなかった。



 さて、プロとアマチュアについて兼好さんが語っていたところを読んでいました。その続きでしたね。193段です。

 くらき人の、人をはかりて、その知を知れりと思はん、さらに当たるべからず。

 愚かな人が他人を推し量(はか)って、その人の知恵の程度がわかったと思ったところで、全然当たるはずのものではない。

 まさにその通り。他人のことなんて、全く分からないし、どんなに分かっていると思ってても、実はそうでなかったり、別の深い何かを抱えてたりする。それを週刊誌(このメディアは辛うじて今も生き続けていますね。でも、あざといなあ。もう要らないかも……)の特報なんて、鬼の首を取ったような気分で載せてるけど、いつまでも鬼の首があるわけでもないから、とんでもないところから鬼の首を発掘しなくちゃいけなくて、真面目そうな人たちの仮面をはぐ、みたいな気分なのかな。

 そういうこと、もっと権力者のところから取ってきてもらいたいな。マイナンバーカードにしろ、オリンピックにしろ、万博にしろ、巨大プロジェクトにおいては、日本ではとんでもない汚いカネが横行するのだから、そういうのをちゃんと告発してもらいたいんだけど、そちらはやらないんですね。まあ、検察が取り上げてからボチボチやるんだろうか。

 貧乏な国の日本には、世界的なプロジェクトは要らないね。もっとささやかな光るものを見つけていかないと! 自分で見つけられないなら、外からの視点でバンバン見つけてもらわなくちゃ! 

 あれ、プロのことから離れてますね。あれ?



 ……中略……よろづの道の匠(たくみ)、わが道を人の知らざるを見て、おのれすぐれたりと思はんこと、大きなる誤りなるべし。

……中略……いろいろな道の専門家が、自分の道を他人が知らないのを見て、自分はすぐれていると思うのは、大きなまちがいであろう。

 これもその通り。ついつい自分で努力していたら、どうだいすごいだろう。ねえ、ボクのやっていることを知ってもらいたいなあ。ボクはすごいんだけど、なんて思うのは、もうすでにダメなのです。

 自分のやっていることなんか、つまらないことに決まっている。つまらないから他人はやらないんです。それでたまたま誰かに褒められたら儲けもので、たいていは誰にも知られずに消え去っていくものなんです。

 ということは、最近グーのブログで〇〇マルシェみたいなのやってるけど、あれはムダ? いえいえ、それは誰かと出会うためのものですから、出会いたい人がいれば、出会ってくれるわけですから、それはそれでいいんじゃないの? 私たちって、世間が狭いんですから。世の中のことなんて、何も知らないんですから、誰かと知り合うチャンネルはあってもいいのですよ。

 あれ、やっぱりブロとアマにつながらないなあ?



……中略……おのれが境界にあらざるものをば争ふべからず、是非すべからず。〈193段〉

……中略……自分の専門の範囲でないものを争ってはならないし、また優劣をつけるべきではない。

 私たちが身につけておきたい姿勢というのを兼好さんは述べておられます。

 私たちは、誰かに自分の存在を知ってほしいと思っている。一つのことをコツコツやっている人なんて、その道のプロですから、自分の技を知ってもらいたいと思っている。

 でも、今の世の中は、たくさんの埋もれたプロの技が、誰にも受け継がれずに消えていく時代になっていて、後の世の人からは、どうしてこんなすごいことができたんだろう、というのはたくさんあると思います。

 プロの技は、かなりのものが生まれては消えていくものらしい。それを知られたいから、大声で騒ぎ立てるものではない。他人のことなんか、私たちは何も知らない。でも、どこかで出会えるかもしれないから、自分が求めていることは何か、それを広い世間で探さないといけない。

 人と出会うということは、技術を通してもできるらしいのです。


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