甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

夜を探しに 詩のようなもの?

2017年01月11日 22時11分50秒 | 俳句や短歌たまには詩
 この前撮った写真を見ていて、ふと思いました。私は、「夜を探しに行ってたのだ」と……。

 わざとらしい、私っぽい思わせぶりな感想です。でも、私は、夜っていう存在を認めたくなります。夜は私たちをそそのかしたり、元気にさせたり、おかしくさせたり、シンミリさせたり、いろいろしてくれるのに、なかなかその実体をつかんでいるとはいえないです。ホントはいつもそばにいるのにスルッとすり抜けていくじゃないですか。ああ、憎たらしい。



  夜を探しに(2017)

夜を探しに行きたくて    何度も汽車に乗りました。
汽車はいっつも混んでいて  ごったがえしのにおいです。
冬でも汗かき乗りました   本も読めずに落ち着かず、
それでも夜を探します    なかなか夜は見つからず、
車窓をぼんやり見つめます  クルマのライトと街の灯や
向こうにどんどん消え去って 気持ちばかりが焦ります。



夜を探しに行きたくて    来たのはどういう理由です?
彼女を見つけウキウキし   夜を無視していたわたし、
もっと静かに夜を見て    夜を探せばよかったのに、
お菓子を食べてお茶飲んで  無駄なおしゃべりしてました。
それでも当時は必死のパッチ 彼女探しと自分と対話
そんな夜さえあったっけ   なくした夜はもどりません。



夜を探しに行きたくて    今ならラジオを聞きますか?
それでも夜は見つからず   眠れぬ時間が過ぎますね。
も一度汽車に乗りましょう  汽車はどこかに着くでしょう。
そしたら誰かに電話して   私はここだと伝えましょう。
夜をひとりで探しましょう  きっとどこかに夜はいて、
わたしを包んでくれますよ  そして私は探すのです。 


 

  夜の情景 その1(1980.3.10)

だれもが目をつぶって、頭の中をクルクルいわせながら、
動かなくなっていく。
車の数が減ってゆき、大通りの信号がうつろにかすむ。
しまい忘れられた洗濯物が、時折の風に身を任せてフラフラする。
ほんのささいな物音が、あたりを蹴散らすものすごいものになる。
ある人の血圧が急に上がって、前後不覚になってそれから、
家族の者はあわてて救急車を呼ぶ。
そんなある人がたくさんあらわれる。

堤防をたたいた波はその手を休め、黒い魔物になって陸に上がり、
街をほっつき歩くのだった。

いっぱいに広がっていた雲がゆるんで、地上の星が顔を出す。
子どもたちはテレビを消し、冷蔵庫の牛乳を飲んで寝床についた。

そんなことも知らないで、とっくの昔に眠っている人もいる。
時計は懸命にまわり出す、夜明け前に休憩をするために。 




 どっちにしてもいい加減で、あまり心動くものがないですね。

 まあ、仕方がありません。私は何も見つけていないし、ただやみくもにひっかくだけです。ドーンと衝撃的なものが出せたらいいけど、そんな深いものもないから、思いつきで軽率なことばを書くだけです。はーあ。



★ 半年くらい前の自分の詩を発見しました。自分のことばかりを書いていて、いつもの独善に陥っていますが、自分ではおもしろいなと思いました。わたしらしい作品です。

 そうか、私は独善の人だったんですね。それでは夜は見つからないよ!

 自分で何か勝手にトリップしてしまって、目の前の現実がなくなって、ただ流れる風景になってしまう。現実には、そこをクルマで走っていても、何もそこを感じず、適当にやり過ごしている。

 そこで飛び出すこどもがいたら、ハッと現実にもどるんだろうか。それがアブナイところです。うまく切り替えて現実にもどらなくちゃ。昨日は、ずっとクルマの中で1989年のウィーンのニューイヤーコンサートに行き、「ブラボー」と叫んでいる気分でしたからね。トリップしていた。現実逃避だ……いや、現実に空想をミックスしてるだけかな。どっちでも同じかな。ちゃんと運転しなくてはならない。

 現実から遊離して、フワフワこの世を歩いている。クルマだと特にそうです。もっと現実的に走らなくちゃ。恐ろしい現実が大きく口を開いて落とし穴を用意しているんですから、それをよけて走らなくては!(2017.10.9 記) 


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