何年か生きていたら、ふたたび同じ町にやって来るということがあります。
兵庫県の香美市なんでしようか、とにかく餘部鉄橋があった町を訪れました。12年ぶりです。2010年のお正月に行きました。それからあっという間の今です。
鉄橋があったところの先端に立って、街を見下ろしてみると、町は黒い瓦で葺かれていました。石州瓦とか、伯州瓦とか(これは確認できませんでした)、各地で瓦は作られているようでした。兵庫県の淡路島にも瓦の産地はあるし、確か愛媛県にもあったような気がします。それぞれに地域の色、風合い、強さ、気候との肌合いなど、地域に根差して作られているようです。
日本海側のいろんな入り江や湾、港ごとに独特の街の雰囲気を作る瓦があるようで、12年前には気づかなかった瓦の家並みが気に入って、今はブログのトップに餘部の家並みの写真を置いています。
山からつながる谷が海に出会った街に、みんなそれぞれがきれいな屋根瓦を葺いていました。今回初めて知ることでした。
鉄橋は、切断されています。その隣をコンクリートの細長い橋が線路を通しています。
下にいる時に、たまたま上り線が東へ向かって行きました。たぶん、豊岡とか、兵庫県の北東の街まで走って行くのでしょう。
以前にはなかった絵図がありました。西側から東側を向いた形で絵は描かれています。
前の絵図は、鉄橋の美しさを描いていたのに、今はそんなのもうないんですもんね。
少しだけ残っている鉄橋は海側、山側にきれいに伸びたコンクリート橋があります。今度ここを汽車に乗って走ることができるのはいつなんだろう。
そういうことを願いつつ、クルマで来たのだから、ここから鳥取砂丘までとにかくまた走らなくちゃと、暑い中をクルマを走らせたんでした。
この後、道をナビの通りに走ってたら、通行止めで、後戻りして、時間のロスもあったんですけど、それも旅の醍醐味でしたっけ。
近いうちに、ここにはまた来たくなりました。別にどういうことのない、橋がある風景なんだけど、なぜか気になるのです。自分で時間を作っていくしかないですね。