夕方、ほんの一時間ほど雷雨がありました。そんなに近くはなかったけれど、広範囲に雨と雷を鳴らしたようです。ピンポイントではなくて、浅く広く、わりと静かに水を届けてくれたんですね。用水路のような、細い川は水が満たされているようで、キラキラ光っていました。
しばらくしたら雷雲もどこかへ抜けて行って、少しぼんやりとした夕暮れになりました。光はあるのですが、本来の差すような夕陽ではなかった。
たそがれの街を、コツコツと信号待ちを重ねていつもの帰り道を走っていくと、さわやかな風が流れていたらいいのに、むせかえるような熱気と湿度で、窓も閉めてエアコンに閉じこもりながら走っていきます。いや、そんなに走れないから、ところどころを抜けるように、街を走るネズミのように気ぜわしい感じでした。
でも、そういう空気にも慣れて、空を見あげれば、少しだけ光が建物越しに見えます。雨上がりのたそがれの街を走る。でも、そんなに爽快でもない。ただ、一日の疲れにトローンとしているだけです。大したことはしていないけど。
あの向こうに光っているものは、どこが光源で、今はどこにあるのか、空の一部だけではなくて、開けたところから山のかなたを望めたらいいけど、しばらくは街を抜けなきゃいけない。信号はまだまだ限りなくありました。それらは分断されてるから、つねに進行を止められ、カックンカックン走るしかなかった。
さて、いよいよ街のはずれで、最後の信号を抜けたら、橋の手前の分岐点まで信号がありません。
それで、どんな夕焼けが見えたのか……。少し期待してた夕焼けは、それほどでもなくて、静かに夜になろうとするだけでした。
期待しても、実はそんなもの、でも、またいつか、ものすごい夕焼を見ることもあるし、たそがれの街を走り、そこで生活しながら、そういうのを見られるまで、チャンスを待っていよう。
何もかも、簡単に、思うようにはいきません。ほんの少しだけうれしいことがあれば、それでよくて、楽しくブログを書いて、酔っぱらって寝られたらいいかな。
歌でも歌えたらいいのにね。