夕飯まではまあまあの調子でしたが、調子に乗ってお酒も解禁にして、お風呂に入ったら、何だかボンヤリしてくるし、体が熱いです。
とりあえず、今日聞いた話を三つ書いておきます。
その一 どこでの発言かも知らないし、本当にそう言ったのかも不確かですが、河野外務大臣が日本も核兵器廃絶条約については、前向きに考えていかなくてはならないと発言したそうです。
なかなか自民党の方で、そこまで踏み込んだ言い方をされる人はいないのですが、彼はお父さんもわりと現実に向き合う方であるので、真面目にコメントしてくださったんでしょうか。アイキャンさんへのリップサービスではないと思います。
日本という国は、放っておくと、自前の軍隊を持ち、自前の兵器を充実させ、周辺国から恐れられ、米国がなんて言おうがわが道をいくという国防論になりかねないところがあります。それを一切目をつぶり、自制して、米国の指示通りの軍備だけを保有している。自民党の何人かの人は自尊自立で、自前の軍備をと思っておられるでしょう。
それはいかん。日本は平和国家をめざさねばならない。軍事費は米国に補助金として提供して、米国と軍事同盟を結び、いやいやながら共同歩調をとる、あとは全精力を経済に注いで、経済大国になるのだ。経済こそすべてだ。軍備は専守防衛の自衛隊さえ充実しておればよい。という人たちもいます。ある意味賢い生き方でしたが、時々「旗を見せろ」と脅されたり、よその国は世界に貢献しているのに、日本はいつも金だけかよと言われたりする。
本当に、世界が軍事的な手段で懸案事項を解決しなければならない問題がどれだけあるのか、それでもあえて軍事的な手段は一切取らないというのは、日本に許された一つの特権でした。でも、その特権をはく奪しようという世界の目があるのも事実です。
政府関係者も我々はいつでも自衛隊を出動させることはできる、しかし、国民がNOと言う、ということで余計な争いから距離を置くことができていました。これは経済を最優先にする日本という国には、いつもニュートラルになれるし、どこにも加担していないのだから、すべてをカバーすることができる、本当に良い隠れ蓑でした。でも、あちらこちらほころびが見られる。
もちろん米国は、日本のことをよき軍事パートナー、または言いなりになる金づるだと思って処遇しております。沖縄の様子を見聞きすると、やはり人が何と言おうと、日本は独立したという形だけで、戦後七十三年でも、実質的には米国の植民地というか、占領下にあるというのか、とにかく日本としての主権はないような形です。主権は時々はあるのかもしれないけれど、沖縄の人たちの主権は今もない。占領下のまんまです。どれだけ修学旅行生が行こうとも、パスポートなしで行けたとしても、特別なルールがあの島の周りにあります。本土の私たちはそれを指をくわえてみているだけです。
だから、何を言おうとも、米国の指示の通りに動かなくてはならないのです。
だから、政府も自民党の皆さんも、核の傘とやらを信じているし、頼りにしているから、核兵器禁止条約は承認しないのです。
ここに国民の意見は反映されません。国民は核兵器や原子力発電所などに関して、あまり自分の意見を言える立場にないからです。
たまたま、トップの人が止めろといい、トップが条約を承認しようと思ったら、そちらでドンドン進んでいきますが、しばらくはあり得ないことです。
これから何十年後かに、非自民政権が成立したら、その時にあわてて承認してもらったら、国民は核兵器廃絶への一歩が踏めたと思うことでしょう。
敗戦後百年の記念として2045年くらいに核兵器廃絶条約を承認してもらえたらいいかな。それからまた何十年後かに、独裁国家が滅びるか、自滅するか、そんな先のことはわかりませんけど、とりあえず今、私たちは何もできていない。私たち自身が何も主張していないのですから。
私たちは、いつも世界の流れから隔絶されているようです。
だから、外国の人たちには、日本が魅力的ではあるのでしょう。国民も外から来る人たちに無反応だし、とりあえずお金さえくれたらいいかと、ボンヤリしていますから、貴重な自然遺産が何もかも放置されて、ステキな自然がどんどん野放しになりつつあります。
私がどこかの国の大金持ちなら、一つの県ぐらいの土地を買い、会社を創立して、外国人だけの自然探検の場所をつくるんですけどね。日本人がそこに入りたいと言っても、高額な入場料を取って、貧乏な日本人を拒否してしまう、ものすごい自然を体験するところを作ります。こんな貴重な自然を、日本人はたいていタダだと思っていて、そこへ行くために装備さえあれば行けてしまうと思っているけれど、本当はそんなものではないと思う。
リゾートじゃなくて、カムチャツカみたいな手付かずリゾートとして、エコツアー専用の土地にして、日本人を管理人くらいにして、特別な自然があじわえるところにする。……私のはかない夢ですけどね……。
北海道には、そういうところができつつある、といううわさを耳にしたことがあります。(ネットの変な情報ではある国の人が北海道の水源を買っているということです。ウソであったとしても、なかなか賢いし、有望なものだと思います。水のない国にとって、自然にワサワサ流れる川はそれだけで宝物なんだから、私たちは宝物のありがたさをわかっていない)
まさかそんなことはないだろうとは思うけれど、確実に日本という国そのものはどんどんしぼみつつあるので、何十年後かに、人口が六千万とか、五千万になって、田舎もどんどん荒れていくので、そういう自然とボンヤリした国民性で売る、東洋の変てこな国として、チビチビやる、というしか方法はないのかもしれません。
とにかく、核兵器廃絶の条約は承認しないし、国民にそれを語る権利はないし、政府の人たちも本当は承認してもいいんじゃないの、と思っていても、米国がウンと言わないとダメなのです。だから、とりあえず、世界の風が、米国にちゃんと注いでもらうしか道はないようです。
でも、インドのマハトマ・ガンディーさんみたいに無抵抗の思想でこの世の中を渡っていけるのか、世界の風を祈るしかないですね。
その二 環境大臣の中川某さんが、財界の人に、「石炭発電所」を世界に売り込もうとしているみたいだけど、世界の流れは、環境のことを考え、石炭発電をやめようとしているのに、その流れに逆らうことをしていいのか、考えてもらいたいと発言したそうです。
二つとも、帰りのNHKラジオで聞きました。もう少し詳しく知ろうとテレビも見ましたが、テレビではそういうことは一切報じられませんでした。
私の空耳か、私の頭でのでっちあげですか? まさか、そんなことはないと思うけど、まあ、どっちでもいいや、財界はとにかく儲かればいいのだから、原発であろうが、石炭発電だろうが、ひょっとして兵器に使える道具であろうが、そういうものを売りたくなるでしょう。
でも、何のための経済大国だったんでしょう。自分さえよければ、もっというと、自分の会社だけ儲かればそれでいい、本気でそう思っているわけではないでしょう。結局すべては自分に帰ってくるわけだから、原発を作れば放射能が、適当なモノだけ売っているとよその国に抜かれ、原発は儲かると乗せられていると会社がつぶれそうになり、何もかもつながっていることを忘れた愚か者の末路となります。
これは、私たちでも、何とかできそうです。つまらないものは作らない。余計なものは持たない。よその国にも武器・兵器は売らない。平和なものしかよそへ持っていかない。
これは戦後日本の国是でしたよ。もう一度原点回帰しなくては!
その三 外国人が来日して、その経済効果は四兆円ということでした。オリンピックに向けて倍増の八兆円の経済効果をめざすというお話。
どうしてこう、捕らぬ狸の皮算用なんだろう。
目標ということだから、それでいいのかなぁ。とにかくニュースでは、外国人のナイトツアーを充実させていくということでした。
確かに、日本独特のきまりごとってあるのかもしれないけど、もうすでに外国の人たちは自然に入り込んでいるし、それも日本の旅の魅力だったわけです。
私は、もっと外国の人たちが歩ける、クルマの走っていない道を充実させないといけないと思います。三重県は熊野古道というのをウリにはしていますが、まだまだ道半ばという気がします。東海道だって、ところどころしか歩いて楽しいところがありません。たぶん、英語の表示も案内もないでしょう。
文字通り日本を歩くことを売りにしていきたい。
だから、私は夢の一つに、カゴシマでゲストハウスを作るというのもありますけど、これは奥さんが賛同してくれなくて、ポシヤッています。だから、誰かに期待するしかないので、せいぜい近所を歩きたいなと思うのですが、実はちゃんと歩いていないので、夢を語れません。
ああ、チグハグな私です。もう寝ます。失礼しました。