連休の後半が始まりました。昨日に続いていい天気でした。昨日は何をしたんでしたか? 何もかも忘れていますね。メダカの赤ちゃんを探していた。本を読んで、買い物に出かけて、リンゴのジャムを作って……、そんなことをしてましたか? 昨日はお仕事がありませんでした。少し残念でした。
というんで、今日です。
朝、奥さんは散歩に出かけましたが、私は尾鷲を歩き回ろうとか思ってたから、朝の散歩はパスしました。
フォローしているツイッターの方から、今日、尾鷲で一箱古本市(熊野古道古本市というそうです!)を実施しますということで、いい天気そうだし、ドライブがてら尾鷲に行ってみました。
お昼は何を食べるのか、どこで食べるのか、ノープランで……、結局、奥さんが助六寿司とタケノコごはんを道の駅で買って、それを仲良く半分ずつして食べました。ああ、少し貧乏くさいけど、私たちらしい。
紀勢本線沿いを走る国道42号線で行きましたので、途中の町の様子が見えます。混雑する商業施設に入っていくクルマの列。
「ああ、みんな、そんなにまでしてあそこに行くんだ。なにわナンバーは、高速ではなく、国道166を走って来たクルマたちもずっと信号待ちしている。何という、ゴールデンウィークなんだろう。」
その車列を横目にどんどん南に走ります。すると、今度はいかにも鉄道オタクみたいな、オジサンも、若い人も、いろんな人たちがリュックしょって、カメラを掲げ、三脚をつかんで、いいポジションを探しているのが見えました。
まるで、蒸気機関車が走って来そうな気配でした。
ここは、大井川鉄道ではありません。普通の紀勢本線の東側ルートです。奥さんがケータイでこれからやって来る鉄道を調べてくれて、どうやら紀伊勝浦行きの特急がやって来るようです。でも、そのワイドビュー南紀というのは、新しい車両になったんでしたか? それにしても、このあちらこちらにいる人たちは何だろう。
ものすごく気になりました。まさか、あそこの駅にも人がいる? と、寄り道をしてみたら、誰もいなくて、
「なぁんだ、気のせいかもしれない。でも、あと少しで来るから、ここでしばらく待ってみる?」
と、誰もいない駅のホームでたたずんでいたら、奥さんが怒りだしてきて、確かに彼女にしてみたら、何をしに来ているんだか。どうして、こんな目に合わなきゃいけないのか、というところですから、すぐに反省して、もうやって来る、みんなが線路沿いで待ち伏せしている電車はあきらめました。
そうして、さらに南へ向かっていたら、とうとう特急は右手を走り抜けていこうとしています。たまたま並走する区間ではあったので、しばらくは一緒に走ってみて、その視界に入って来る特急は、そんなに変わり映えするものではなかったけれど、とても魅力的に感じられました。
どうやら、生き物的になっていて、動くものなら何でもカッコヨイと感じられたんでしょうか。
ほんの一分か二分か、一緒に走れて、写真は撮れなかったけれど、満足する気持ちを得られました。
あれ、私は何をしに行くんでしたか? そう、あと一時間足らずクルマを運転して、尾鷲の町に行き、そこで古本市をのぞいて来る、そういう目的がありました。でも、少し忘れてしまっていた。
コロコロと、目先に動くものがあったら、それに飛びついていました。人の行列は見た瞬間に遠ざかっていくのに、何か動くものには反応したのか。
確かに、行列のできるお店というのは、人には魅力的なんだろうけど、私は全く無視してしまうんだった。
さあ、早く古本市へ!
★ 一夜明けて、四日の朝になりました。昨日は、つづきが書けなくなりました。くたびれていたんでしょう。
本のことを書いておきます。
1・入江泰吉 私の大和路 秋冬紀行 小学館文庫 2002
写真はもちろん、文章も1958~1986年までの泰吉さんの文章のようです。文庫本の入江泰吉さんの本は持っていませんでした。そうでしたか、こんな貴重な本が二冊で百円でした。
2・世界最悪の鉄道旅行 ユーラシア横断2万キロ 下川裕治 新潮文庫 2011
二冊で百円、ということなので、旅ものとして選ばせてもらった。果たして私は読めるだろうか。自信がありません。こんな本があったなんて、知りませんでした。
3・日本のゴーギャン 田中一村伝 南日本新聞社編 小学館文庫 1999
これは350円で買いました。興味がありました。いつか、奥さんと奄美大島に行けたら、その時は一村美術館にでも行きたいです。その生涯は知った気になっていますけど、テレビで伝えられた数十分で何がわかるというのか、ですもんね。そして、本を読んだとて何がわかるかですけど、とにかく知りたいという気持ちがあれば、何かが開けてきますからね。いつか読んでみたい本でした。