甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

ボブ・ディラン 「ディグニティ」 その2

2015年12月05日 06時28分13秒 | 一詩一日 できれば毎日?
 今日、クルマを修理に出す予定です。なんと運転席のドアノブのバネがどこかへ飛んで行ってしまって、私のクルマのドアノブは開いたままになっています。カギはかかるので、まあ、いいかと放置していてもう何日たつのやら……。とにかくやっと修理します。

 とても愛しているクルマなので、よそのクルマを見ても、全く浮気心が起きず、十数年乗り続けて、もう22万キロ走っています。友人の中には35万キロという人たちもいるので、その人たちに負けないように頑張ろうとは思うのですが、私みたいに何事もほったらかしの人は、愛車でさえほったらかしなので、35万キロまで一緒に走り続けることは無理かもしれません。

 でも、いまだに元気だから、せいぜいかわいがって乗り続けたいと思います。このクルマは、北は岩手まで南は鹿児島の指宿まで走りました。偉いです。本州は、神戸くらいまで紀伊半島は熊野市まで走りました。あれ、意外と行ってないですね。タイヤ交換もするので、雪国や四国・山陰・静岡などなど一緒に行きたいです。

 そうです。ETCも、カーナビも、何でもついてないので、自分なりには何でもあると思っていたのに、世間的には何にもないクルマですか。まあ、いいですね。

 さて、「尊厳(ディグニティ)」でしたね。見つかるのでしょうか?



酒飲みが、聞こえてくる声に耳を傾けている
覆われた鏡がたくさんある混雑した部屋の中
失われた長い年月を振り返り
尊厳を探している

暗い陰気な部屋でフィリップ王子に会った
名前を出さないならネタを提供してもいい
が、先に金をくれと彼は言った
尊厳のせいでさんざん苦労したと彼は言った

銀色の砂の上、一筋の足跡が続く
足跡は刺青の世界へと下りていく
ぼくは闇の息子たちにも、光の息子たちにも会った
絶望と境を接するいくつもの町の中で

姿を消す場所もなく、上着もない
ぼくは激流に翻弄(ほんろう)される小舟の中
尊厳について誰かが書いたメモを
必死に読もうとしている

病気の男が治療法を探している
以前にはあった生命線を探している
そして文学のあらゆる傑作の中に
尊厳を探している

英国人が立ち往生している、腐臭のする風の中
それでも髪をバックにとかし、未来は暗いが
歯をくいしばり、自らの中に
尊厳を探している

誰かが写真を見せてくれたが、笑ってしまった
尊厳はいまだかつて写真に撮られたことがない
ぼくは赤字だった時もあるし、黒字だった時もある
ひからび色あせた夢の谷へ、下りて行ったこともある

多くの道、多くの危険
多くの袋小路、ぼくは湖畔まで追い詰められている
ぼくは時々考える、尊厳を見つけるために
何をしなければいけないのかと
 


さあ、やっと打ち込みました。

度の強い老眼鏡を使って、やっと打ち込みました。
何をやっているんだか。
ディグニティ、それで探せたんですか?

奥さんが起きてきたので、ひとまず休憩にします。

夕方には書けるでしょうか。



★ 車屋さんに行く前に、時間がまだあるので、少し書いておきます。

 答えは最初から見つからないのだと、途中からわかってはいました。

 ただ「ぼく」の旅に付いていきたくて、そのまま一緒に旅してみました。詩って、いいですね。三重県の田舎から世界中に旅ができてしまいます。しかも、ちゃんと目的を持って、実際に旅してくるよりも、いろいろとお土産を持って帰れました。

 英国人って、そんなふうにしてカッコつけて、鼻にかかったしゃべりかたで英語を発音する。そして、何だかわかったような、わからないような謎かけをして、ニコニコしてるくせに、仏頂面をしているのだと、この旅で知りましたよ。そして、彼らはコソコソ何か大切なことをしゃべっているみたいだけど、他人には教えてくれない。

 そんなイギリスの人をまとめて一面的に見ることって、いけないこととは知りつつも、何だかそれで少し人生がほんの少しだけ深まったような気がします。たぶん、実際は何も深まっていないけれど、気分的には楽しいようです。

 「覆われた鏡がたくさんある混雑した部屋」って、どこなんでしょう? 「尊厳」は見つかるとか、そういうことはどうでもいいことなんでしょうか。

 簡単には見つからない「尊厳」、だれかは知っているとか、情報を握っているように見えるけれど、だれも見せてはくれない。世界中でみんなが「尊厳」を話題にはしているけれど、それは大事だとみんなが思っているように見えるけれど、だれもこれが「尊厳だ」と教えてはくれない。

 私たちは、いろんなところを旅して、疲れ、喜び、お金がなくなり、だれかに出会い、いろんな景色を見るけれど、写真には写すことはできない。



 こういうのって、たぶん私たちはみんな経験していることなんでしょう。平和って何? どこにあるの? どうしたら見つかるの? みんなそれを探しているの? 写真には撮れないの? みんな話題にするけれど、なかなか見つからない。

 そうです。探すことなのだと思います。「尊厳」ってどこにあるの? と探している人がどれくらいいるのでしょう。今の時代、若い人たちは、とてもプライドというのが大切で、それを守ることには必死になっていて、プライドを傷つけられたと思って、イヤだ・嫌いよという女の子にストーカー行為でつきまとったり、何だかみんな守ることは熱心だけど、そのプライドを探すことをどれくらいしているか、というと、あまりしていないような気がします。

 私だって、何を守って、何を探しているのか、それさえはっきりしませんが、とにかくカチコチになって何かを守ってみても、そんなの何にもならないのだから、せいぜい探すことにします。

 ディランさんも、それを探すように言っているのではないか、それが私の結論ですね。

……はあ、よかった。相変わらずの結論ですけどね。


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