先日、図書館の除籍本をもらいに行きました。
その中に図書出版社の海外旅行選書というシリーズ本で「ロシア民族紀行」というものがありました。
著者は、コリン・サブロンというイギリスの旅行作家でした。原題は「Among The Russians」1983というもので、ロシアの人々の間をクルマ一つで走り抜けていったお話のようです。
すごくぶ厚いから、ウクライナを走った旅の最後のところだけを読みました。
1983年といえば、まだソビエト社会主義連邦がありました。その中を走ったそうで、ひとりでやって来ているから、当然イギリスのスパイだろうと、KGBにずっと追いまくられたようです。まあ、イギリスの人は、そういうのが意外と好きなのかもしれないから、ドキドキを楽しんだんでしょう。
当然出国の時は、厳しいチェックを受けるから、旅の途中の日記・メモは押収されたそうです。でも、返してもらえたらしく、そのおかげで本が書けたと最後に語っておられます。
そうか、そんなムチャなことをする人はいるんですね。ソ連が存在した。チェルノブイリはまだ爆発してなかったかな。ソ連がなくなるまであと6年以上かかるわけだから、そういうところに飛び込みましたね。
ハリコフ(ウクライナ北東部の町)からはウクライナ北部を横切って一路キエフへとひた走る。気が遠くなるほど広大な小麦畑のところどころに甜菜や亜麻、ジャガイモなどの畑が縞模様をつくって流れてゆく。防風林に沿ってシラカバの木々が黄葉を舞い散らせ、カエデは枝付燭台よろしく朱色の炎をあげて燃えさかり、ニワトコは真紅の実を重たげに身にまとう。風景全体が死んだような静寂のなかでまどろんでいる。
そんな風景の中を走ってたんですね。東西に広がるこの国の北部を西に向かってクルマを走らせている。そうすると、やがてキエフにたどり着くようです。サブロンさんが走ったのは秋でしたか。
今はとても寒そうで、どうしてそんな時期に戦争なんか始めたのか、今朝のニュースなんか見てると、プーチンさんは先のことなんか考えられていないみたいでした。
誰もアドバイスしないし、誰の意見も受け付けない。ウクライナは武装解除しろ! と言ってみたり、ウクライナ軍の人々よ、立ち上がれ、そして、クーデターを起こせ、今の政権を倒せ! とかテレビで語っていました。
プーチンさんは、こんなメチャクチャなことを語れる人だったんですね。そういう人を相手にしていたかと思うと、アベさんも怖くなったでしょう。まともな会話をする人ではありません。まともな判断もできない、どうしようもない王様になっています。
誰か、プーチンさんを止める必要があります。それこそ、モスクワ内部でクーデターでも起こさない限り、プーチンさんの暴走は続くのかなあ。いやあ、あまりそんなことを期待してもよくないです。
プーチンさんが冷静になるように、まわりがちゃんと声をかけなきゃいけないと思いますが、あんなに遠くに向かって話さなきゃいけないのなら、みんな声がすくんでしまうでしょうね。
まだ引用したいけど、これだけにしておきます。早く戦争が終わることを祈りたいと思います。