そうか、今日は沖縄終戦の日だったんですね。遠い昔、四月あたりから三ヶ月ほど、ずっとあの小さな島で戦争があったようでした。
すべての人々が、嫌でも戦争に巻き込まれ、とにかく生きねばならなかった。そりゃ、軍部の人は、軍ということだから戦えるけれど、一般の女こども、年寄り、そういう連中は、何の役にも立たないから、軍の邪魔をせず、軍の盾となって、敵と戦うために死力を尽くせ! という風に命令したでしょうか。
それでも、まさか、敵の砲弾に向かって行く人はいないし、どうしたら、この窮地を抜けられるか、自分たちはここまで追い込まれて、軍の言うようにして来たら、こんな苦しい目に遭わねばならなくて、一体軍って何なのか、そう思ったことでしょう。
こういう訳の分からないものに向き合わされる時、日ごろ隠れたものがムクッと起き上がってきたことでしょう。
それから75年も経つけれど、沖縄の人々は、自分たちの思いと世の中の流れが違っている時には、この時の体験がしっかり生きている・受け継がれていると思います。沖縄の人々は、みんなで「それは違う」「私たちはそんなのイヤだ」と言い続けてきました。
信じてはいけないこと(人)が世の中にはある。優しくクールで、穏やかそうに話しているけれど、実はとんでもないことを考えている、そういうヤツがいる、というのをずっと経験し続けてきたんでしょう。
今も、オキナワの無念は続き、これからも語り継がれることでしょう。できれば、二千年くらい語り継がれて、こんなにひどいことがあったという話であってほしい。二度とそれから二千年間はひどいことはなかった、という風になればいいんだけど。
でも、あいかわらず、中国とアメリカと北朝鮮と、いろんな国の中でゆすぶられていくのかな。とはいっても、とにかく戦争にならなきゃいいんです。そのための努力をしなくちゃ。今の政治家のみなさん、ちゃんとやってくれているのかどうか。経済優先で、政治的なこと、国際交渉、世界のあるべき姿、そういうのをちゃんと語れてない気がするんだけど。
今朝、起きたら晴れていました。夜に雨が降ったと思ったんですけど、まだ六時なのに、すごい光がやって来ています。今日は暑くなるんだろうな。
東の窓から、電線に止まっているトリの後姿が見えました。家の中には、どこからかミントの匂いがやってきます。たぶん、家の中のどこかで乾燥させているんでしょう。姿は見えないのに、朝からミントの匂いを感じるなんて、何だか有り難い朝です。