[5月14日20時00分 天候:晴 東京都八王子旭町 京王プラザホテル八王子15階・日本料理『みやま』→客室フロア]
食事が終わった後、私達は部屋に戻ることにした。
リサ「ねぇねぇ、先生。私達の部屋に来ない?」
愛原「お前達の部屋に?」
リサ「うん。まだ寝るには少し早いし、いいでしょ?」
愛原「うーん……まあ、しょうがない」
リサ「やった!」
愛原「で?リサ達の部屋に行って、どうするんだ?」
リサ「レイチェル」
するとレイチェルはパーカーのポケットからトランプを取り出した。
レイチェル「バイオハザード名物、ポーカーとブラックジャックでース!」
愛原「『警備員のスコットとエリアス、研究員のスティーブとポーカーをやった』ってヤツか」
レイチェル「……ハイ」
愛原「まあいいや。ちょっと、飲み物でも買ってからにしよう」
私達は店をあとにすると、エレベーターに乗り込み、3階へ向かった。
3階には自販機コーナーがある。
リサ「まだ飲むの?」
私が缶ビールを購入したのを見て、リサはやや呆れ気味だった。
愛原「ああ。悪いが、正常な判断はできないかもしれないぞ?」
レイチェル「楽しければ、それでいいです」
愛原「そうか」
私は2人にもジュースを買ってあげた。
それを手に客室に戻る。
リサ達の部屋に入ると、窓際のソファに移動する。
因みにベッドの上には、先ほどまでリサ達が着ていた体操服やブルマが無造作に置かれていた。
リサ「欲しい?」
リサがニッと笑って、自分の穿いていた紺色のブルマを手に取った。
愛原「い、いや、要らんよ!」
リサ「ッハハ!」
リサは牙を覗かせて笑った。
愛原「それじゃ、早速やろうか」
私はテーブルの上に缶ビールを置いて、プルタブを開けた。
[同日22時00分 天候:晴 同ホテル客室・リサとレイチェルの部屋]
リサ「このゲームに勝ったはァ……?レイチェルぅ~!」
レイチェル「Year!!」
愛原「ちっ、また負けたか!」
リサがディーラー。
しかも何故か白い仮面を着けてのディーラーだ。
更にノリがどう見ても、ルーカス・ベイカー。
アメリカのルイジアナ州の片田舎の農場で起きた、バイオハザード事件の加害者の1人だ。
捕えた『獲物』を拷問に掛けることが大好きで、中には『獲物』にブラックジャックをやらせ、負ける毎に指を1本ずつ切り落としたり、感電させたりしたという。
リサ「レイチェルに負けた先生はァ、リサを部屋に泊めてもらいます!」
愛原「こら!」
レイチェル「後でセンセイが困りますから、それはダメです」
リサ「ちっ……」
リサは白い仮面を外した。
東京中央学園上野高校に現れた“トイレの花子さん”の象徴で、日本版リサ・トレヴァーの象徴でもある。
そしてこれは、引いては新興宗教団体“天長会”が謳う『最も危ない12人の巫女達』が着けるものだという。
愛原「もうこんな時間か。キミ達は明日早いんだから、そろそろ寝る準備しろよ。俺も部屋に戻る」
リサ「むー……」
リサは私の方を見た。
愛原「何だ?同室はダメだぞ」
リサ「いや、何でもない。明日……」
愛原「駅までは送るよ」
リサ「えっ、いいの?」
レイチェル「ホテルから出てはいけないんじゃ?」
愛原「出るなと言われたのは、今日だよ。明日じゃない」
リサ「凄い言い訳……」
レイチェル「いいんですかね……」
愛原「もしダメだったら、俺が怒らせるさ。ホテルからJRの駅はすぐそこだし、駅前で人通りも多い所だからな」
レイチェル「まあ、それはそうですが……」
愛原「じゃ、おやすみー」
リサ「おやすみなさい」
レイチェル「おやすみなさい」
私はリサ達の部屋を出た。
そして、すぐ隣の自分の部屋に戻る。
リサ達の見送りをするということは、私も同じような時間に起きないといけないということだ。
私はバスルームに入るとトイレを済ませ、バスタブにお湯を張った。
お湯が溜まるまでの間、ノートPCを開いて、メールのチェックをする。
さすがに日曜日ということもあり、業務用メールの着信は無かった。
ただ、スマホの『愛原学探偵事務所グループLINE』には、パールからのメッセージが来ていた。
それによると、高橋が明日、手術を受けるとのこと。
いくら事件の容疑者でも、手術には本人や家族の同意が得られないとできない。
本人は意識が無い為、妻であるパールに同意書を書いて欲しいと警察が持って来たとのことだ。
愛原「手術!?手術を受けるのは俺だぞ!?」
私の手術の同意書に関しては今日、善場係長が持って来た書類の中にあったのでサインした。
しかし、その中に高橋のは無かったし、そして何より、新型コロナウィルス感染で入院している高橋のどこに手術の必要性があるのか、全く分からなかった。
それとも、病院で検査していくうちに、何か別の病気が見つかったということなのだろうか?
パール「ですが、本当なんです。控えがあるので、写真を送ります」
そして、パールが送って来た写真には、高橋の手術同意書が映し出されていた。
右下には、『高橋真珠』という名前がサインされている。
これはパールのことだ。
一応、籍を入れる際に、パールの方が高橋の姓に合わせた。
そして、その同意書を見ると、私と同様、頭の手術をすることが書かれていた。
愛原「??? どういうことだ?頭の手術をするのは俺だぞ?」
パール「それにプラス、マサもということだと思いますが……」
愛原「ちょっと待て!高橋のヤツ、頭に何か病気でも見つかったのか?」
パール「分かりません。私も、警察が同意書を持って来て初めて知ったんです」
ワケが分からんぞ。
一体、どういうことだ???
仮に偶然病気が見つかったにしろ、いきなり手術はあるまい。
いや、断言はできないけど……。
もしかしたら、善場係長は知っているのかもしれない。
さすがにもうこの時間にメールを送るのは失礼だ。
どうせ明日、迎えに来て下さるとのことなので、その時に聞いてみることにしよう。
食事が終わった後、私達は部屋に戻ることにした。
リサ「ねぇねぇ、先生。私達の部屋に来ない?」
愛原「お前達の部屋に?」
リサ「うん。まだ寝るには少し早いし、いいでしょ?」
愛原「うーん……まあ、しょうがない」
リサ「やった!」
愛原「で?リサ達の部屋に行って、どうするんだ?」
リサ「レイチェル」
するとレイチェルはパーカーのポケットからトランプを取り出した。
レイチェル「バイオハザード名物、ポーカーとブラックジャックでース!」
愛原「『警備員のスコットとエリアス、研究員のスティーブとポーカーをやった』ってヤツか」
レイチェル「……ハイ」
愛原「まあいいや。ちょっと、飲み物でも買ってからにしよう」
私達は店をあとにすると、エレベーターに乗り込み、3階へ向かった。
3階には自販機コーナーがある。
リサ「まだ飲むの?」
私が缶ビールを購入したのを見て、リサはやや呆れ気味だった。
愛原「ああ。悪いが、正常な判断はできないかもしれないぞ?」
レイチェル「楽しければ、それでいいです」
愛原「そうか」
私は2人にもジュースを買ってあげた。
それを手に客室に戻る。
リサ達の部屋に入ると、窓際のソファに移動する。
因みにベッドの上には、先ほどまでリサ達が着ていた体操服やブルマが無造作に置かれていた。
リサ「欲しい?」
リサがニッと笑って、自分の穿いていた紺色のブルマを手に取った。
愛原「い、いや、要らんよ!」
リサ「ッハハ!」
リサは牙を覗かせて笑った。
愛原「それじゃ、早速やろうか」
私はテーブルの上に缶ビールを置いて、プルタブを開けた。
[同日22時00分 天候:晴 同ホテル客室・リサとレイチェルの部屋]
リサ「このゲームに勝ったはァ……?レイチェルぅ~!」
レイチェル「Year!!」
愛原「ちっ、また負けたか!」
リサがディーラー。
しかも何故か白い仮面を着けてのディーラーだ。
更にノリがどう見ても、ルーカス・ベイカー。
アメリカのルイジアナ州の片田舎の農場で起きた、バイオハザード事件の加害者の1人だ。
捕えた『獲物』を拷問に掛けることが大好きで、中には『獲物』にブラックジャックをやらせ、負ける毎に指を1本ずつ切り落としたり、感電させたりしたという。
リサ「レイチェルに負けた先生はァ、リサを部屋に泊めてもらいます!」
愛原「こら!」
レイチェル「後でセンセイが困りますから、それはダメです」
リサ「ちっ……」
リサは白い仮面を外した。
東京中央学園上野高校に現れた“トイレの花子さん”の象徴で、日本版リサ・トレヴァーの象徴でもある。
そしてこれは、引いては新興宗教団体“天長会”が謳う『最も危ない12人の巫女達』が着けるものだという。
愛原「もうこんな時間か。キミ達は明日早いんだから、そろそろ寝る準備しろよ。俺も部屋に戻る」
リサ「むー……」
リサは私の方を見た。
愛原「何だ?同室はダメだぞ」
リサ「いや、何でもない。明日……」
愛原「駅までは送るよ」
リサ「えっ、いいの?」
レイチェル「ホテルから出てはいけないんじゃ?」
愛原「出るなと言われたのは、今日だよ。明日じゃない」
リサ「凄い言い訳……」
レイチェル「いいんですかね……」
愛原「もしダメだったら、俺が怒らせるさ。ホテルからJRの駅はすぐそこだし、駅前で人通りも多い所だからな」
レイチェル「まあ、それはそうですが……」
愛原「じゃ、おやすみー」
リサ「おやすみなさい」
レイチェル「おやすみなさい」
私はリサ達の部屋を出た。
そして、すぐ隣の自分の部屋に戻る。
リサ達の見送りをするということは、私も同じような時間に起きないといけないということだ。
私はバスルームに入るとトイレを済ませ、バスタブにお湯を張った。
お湯が溜まるまでの間、ノートPCを開いて、メールのチェックをする。
さすがに日曜日ということもあり、業務用メールの着信は無かった。
ただ、スマホの『愛原学探偵事務所グループLINE』には、パールからのメッセージが来ていた。
それによると、高橋が明日、手術を受けるとのこと。
いくら事件の容疑者でも、手術には本人や家族の同意が得られないとできない。
本人は意識が無い為、妻であるパールに同意書を書いて欲しいと警察が持って来たとのことだ。
愛原「手術!?手術を受けるのは俺だぞ!?」
私の手術の同意書に関しては今日、善場係長が持って来た書類の中にあったのでサインした。
しかし、その中に高橋のは無かったし、そして何より、新型コロナウィルス感染で入院している高橋のどこに手術の必要性があるのか、全く分からなかった。
それとも、病院で検査していくうちに、何か別の病気が見つかったということなのだろうか?
パール「ですが、本当なんです。控えがあるので、写真を送ります」
そして、パールが送って来た写真には、高橋の手術同意書が映し出されていた。
右下には、『高橋真珠』という名前がサインされている。
これはパールのことだ。
一応、籍を入れる際に、パールの方が高橋の姓に合わせた。
そして、その同意書を見ると、私と同様、頭の手術をすることが書かれていた。
愛原「??? どういうことだ?頭の手術をするのは俺だぞ?」
パール「それにプラス、マサもということだと思いますが……」
愛原「ちょっと待て!高橋のヤツ、頭に何か病気でも見つかったのか?」
パール「分かりません。私も、警察が同意書を持って来て初めて知ったんです」
ワケが分からんぞ。
一体、どういうことだ???
仮に偶然病気が見つかったにしろ、いきなり手術はあるまい。
いや、断言はできないけど……。
もしかしたら、善場係長は知っているのかもしれない。
さすがにもうこの時間にメールを送るのは失礼だ。
どうせ明日、迎えに来て下さるとのことなので、その時に聞いてみることにしよう。
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