[5月10日21時30分 天候:雨 沖縄県那覇市某所 那覇中央ホテル・8階客室]
愛原「21時30分。見回りの時間まで、あと30分だ。俺はいつも通り、リサ達の部屋に行くから」
高橋「分かりました。さんざんっぱら説教してやってください」
愛原「何で説教する前提なんだよ。まあ、何かしらフザケてきそうだけどな」
ファン♪フォン♪ファン♪フォン♪ファン♪フォン♪
〔ただいま、7階の、719号室で、火災感知器が、作動しました。係員が、確認をしておりますので、しばらく、お待ちください〕
愛原「ん!?」
その時、部屋の天井のスピーカーから、火災感知器作動のアラームと共に、自動放送が流れた。
愛原「何だ、火事か!?」
高橋「7階っつったら、修学旅行生が泊まってる部屋ですよ!?」
愛原「マジか、誰だ!?とにかく、確認に行くぞ!」
高橋「はい!」
私達は部屋を飛び出した。
幸い、ホテルの構造上、廊下の窓から、ホテルの反対側が見える。
そちらも客室エリアになっていて……。
愛原「な、何だありゃあ!?」
7階の廊下の窓から、触手のような物が飛び出ていた。
そして、向かい側から銃声のような音も……。
愛原「何かヤバいことになってるぞ!?火事どころの騒ぎじゃない!」
と、ここで私達のスマホがアラームを鳴らす。
BSAAのアプリで、赤表示が出ていた。
『近隣に「未登録」のBOWの反応あり!警戒態勢を!』というメッセージが出ている。
愛原「『未登録』!?新種のBOWか!?」
私は一瞬、リサが暴走して変化したのかとヒヤヒヤしていたが、もしもリサなら『未登録』とは出ない。
だから、リサ以外のBOWなのだ。
リサじゃなくて良かったとホッとする反面、それじゃ、一体誰だと思った。
〔「こちらは那覇中央ホテル、防災センターです。7階の客室フロアにおきまして、爆発事故が起きました。安全の為、お客様におかれましては、1階のロビーまで避難をお願い致します」〕
防災センターから避難指示が来た。
そりゃそうだろう。
高橋「先生!善場のねーちゃんに報告は!?」
愛原「今は無理だ!係長は今、飛行機の中だ!連絡は取れない!」
善場係長は羽田空港20時発、那覇空港行きの最終便に搭乗している。
那覇空港到着は22時40分の予定だから、まだ飛行機の中だ。
機内では携帯電話が使えない。
高橋「マジですか!どうしますか!?」
愛原「とにかく、生徒達の避難誘導に当たるんだ!」
高橋「は、はい!」
私達は非常階段を使って、7階へと向かった。
この時にふと気づく。
最初の放送にあった719号室って、リサ達の部屋ではなかったかと。
そして、あの触手の位置的には……。
男子生徒A「わーっ!化け物だーっ!」
7階に到着すると、生徒達はパニックになっていた。
愛原「落ち着いて!落ち着いてこの階段から避難するんだ!!」
高橋「オメーラ!化け物くらいでヒヨってんじゃねぇ!!さっさと愛原先生の従えや、ゴルァッ!!」
男子生徒A「愛原先生!高橋先生!」
男子生徒B「皆!愛原先生達か助けに来てくれたぞ!」
愛原「一体、何があったんだ!?」
男子生徒C「わ、分かんねぇ……分かんねぇっス!ただ、女子達の部屋から爆発音みたいなのが聞こえて来て……」
やっぱりあの化け物か。
愛原「高橋!俺は様子を見て来る!オマエはここで、生徒達の避難誘導に当たれ!このまま落ち着いて1階まで下りろって説明すればいい!」
高橋「し、しかし先生……」
愛原「俺は大丈夫だ!」
私は持って来たショットガンを構えると、リサ達の部屋に向かった。
実際に火災は起きていなかったが、化け物が火災感知器を壊したせいで、それで誤作動が起きたようだ。
そして、スプリンクラーの配管も壊したのか、水が噴き出ている所もある。
愛原「向こうに非常階段がある!そこから1階に避難するんだ!」
女子生徒「はい!」
ボコッと壁に穴が開いて、そこからタコの足のような触手が飛び出してくる。
愛原「ちっ!」
私は手持ちのショットガンを発砲した。
それが触手に被弾し、触手は慌てて壁の奥に触手を引っ込ませる。
愛原「リサ!」
ようやく部屋の前まで行くと、淀橋さんと小島さんが座り込んでいた。
愛原「大丈夫か、キミ達!?」
淀橋「愛原先生……」
小島「絵恋さんが……絵恋さんが……」
愛原「絵恋!?我那覇絵恋のことか!?彼女がここに来たのか!?」
小島「絵恋さんが化け物に……」
愛原「何ぃっ!?」
じゃあ、この触手の化け物の正体は絵恋なのか!?
どうして!?
部屋の中から、マシンガンの発砲音が聞こえる。
どうやら、レイチェルが応戦しているようだ。
愛原「とにかく、ここは危険だ!向こうに非常階段がある!あそこから1階に避難するんだ!」
私は2人の手を取ると立たせた。
2人とも、恐怖で腰が抜けてしまって、思うように歩けないようだ。
愛原「高橋!聞こえるか!?ちょっとこっちに来て手伝ってくれ!」
私はスマホを取ると、それで高橋に連絡した。
高橋「先生、大丈夫ですか!?」
坂上「愛原さん!」
三上「愛原会長!」
引率教師の坂上先生と三上先生も来てくれた。
愛原「先生方、この2人を!」
私は淀橋さんと小島さんを2人の教員に引き渡した。
三上「何が起きてるのですか!?」
愛原「バイオハザードです!今、BSAAのレイチェルが応戦しています!……ということは、まもなくここにBSAAの増援が到着することでしょう!ここは戦闘区域となります!直ちに生徒達を避難させてください!」
三上「わ、分かりました!まずはロビーに避難させましょう!」
高橋「1階にはゾンビとかいなかったのか、センセー?」
三上「いや、特にはいなかったが……」
どうやらピンポイントで、我那覇絵恋が化け物になっただけらしい。
とはいえ、化け物の中にはウィルスを撒き散らすヤツもいるから、油断はできない。
撒き散らさなくても、攻撃を受けただけで感染するということも多々ある。
愛原「私はリサとレイチェルに接触します!先に避難しててください!高橋、オマエはこの人達の護衛に当たれ!」
高橋「マジっすか!?危険じゃないっスか!」
愛原「2人の様子を見て来るだけだ!早くしろ!」
高橋「は、はい!」
高橋達は非常階段の方に向かい、私はリサ達の部屋に向かった。
レイチェル「HQ!HQ!こちらレイチェル!現在、那覇中央ホテル7階にて、BOWと交戦中!弾薬切れにより、現場を離脱する!大至急、増援を!」
愛原「えっ、もう弾薬無いの!?」
レイチェル「愛原センセイ!?」
愛原「中はどうなってる!?」
レイチェル「デンジャラスです!避難してください!」
愛原「リサは!?」
レイチェル「エレンと戦ってます!エレンはリサとの交戦に夢中です!今のうち、ここから避難しましょう!」
愛原「マジかよ!リサにも無理はさせられんぞ!?BSAAはまだか!?」
その時、ホテルの外からヘリコプターの音がした。
そして、サーチライトで照らされる。
眩しい!
だが、ようやくBSAAの増援が来てくれたのだろうか?
愛原「21時30分。見回りの時間まで、あと30分だ。俺はいつも通り、リサ達の部屋に行くから」
高橋「分かりました。さんざんっぱら説教してやってください」
愛原「何で説教する前提なんだよ。まあ、何かしらフザケてきそうだけどな」
ファン♪フォン♪ファン♪フォン♪ファン♪フォン♪
〔ただいま、7階の、719号室で、火災感知器が、作動しました。係員が、確認をしておりますので、しばらく、お待ちください〕
愛原「ん!?」
その時、部屋の天井のスピーカーから、火災感知器作動のアラームと共に、自動放送が流れた。
愛原「何だ、火事か!?」
高橋「7階っつったら、修学旅行生が泊まってる部屋ですよ!?」
愛原「マジか、誰だ!?とにかく、確認に行くぞ!」
高橋「はい!」
私達は部屋を飛び出した。
幸い、ホテルの構造上、廊下の窓から、ホテルの反対側が見える。
そちらも客室エリアになっていて……。
愛原「な、何だありゃあ!?」
7階の廊下の窓から、触手のような物が飛び出ていた。
そして、向かい側から銃声のような音も……。
愛原「何かヤバいことになってるぞ!?火事どころの騒ぎじゃない!」
と、ここで私達のスマホがアラームを鳴らす。
BSAAのアプリで、赤表示が出ていた。
『近隣に「未登録」のBOWの反応あり!警戒態勢を!』というメッセージが出ている。
愛原「『未登録』!?新種のBOWか!?」
私は一瞬、リサが暴走して変化したのかとヒヤヒヤしていたが、もしもリサなら『未登録』とは出ない。
だから、リサ以外のBOWなのだ。
リサじゃなくて良かったとホッとする反面、それじゃ、一体誰だと思った。
〔「こちらは那覇中央ホテル、防災センターです。7階の客室フロアにおきまして、爆発事故が起きました。安全の為、お客様におかれましては、1階のロビーまで避難をお願い致します」〕
防災センターから避難指示が来た。
そりゃそうだろう。
高橋「先生!善場のねーちゃんに報告は!?」
愛原「今は無理だ!係長は今、飛行機の中だ!連絡は取れない!」
善場係長は羽田空港20時発、那覇空港行きの最終便に搭乗している。
那覇空港到着は22時40分の予定だから、まだ飛行機の中だ。
機内では携帯電話が使えない。
高橋「マジですか!どうしますか!?」
愛原「とにかく、生徒達の避難誘導に当たるんだ!」
高橋「は、はい!」
私達は非常階段を使って、7階へと向かった。
この時にふと気づく。
最初の放送にあった719号室って、リサ達の部屋ではなかったかと。
そして、あの触手の位置的には……。
男子生徒A「わーっ!化け物だーっ!」
7階に到着すると、生徒達はパニックになっていた。
愛原「落ち着いて!落ち着いてこの階段から避難するんだ!!」
高橋「オメーラ!化け物くらいでヒヨってんじゃねぇ!!さっさと愛原先生の従えや、ゴルァッ!!」
男子生徒A「愛原先生!高橋先生!」
男子生徒B「皆!愛原先生達か助けに来てくれたぞ!」
愛原「一体、何があったんだ!?」
男子生徒C「わ、分かんねぇ……分かんねぇっス!ただ、女子達の部屋から爆発音みたいなのが聞こえて来て……」
やっぱりあの化け物か。
愛原「高橋!俺は様子を見て来る!オマエはここで、生徒達の避難誘導に当たれ!このまま落ち着いて1階まで下りろって説明すればいい!」
高橋「し、しかし先生……」
愛原「俺は大丈夫だ!」
私は持って来たショットガンを構えると、リサ達の部屋に向かった。
実際に火災は起きていなかったが、化け物が火災感知器を壊したせいで、それで誤作動が起きたようだ。
そして、スプリンクラーの配管も壊したのか、水が噴き出ている所もある。
愛原「向こうに非常階段がある!そこから1階に避難するんだ!」
女子生徒「はい!」
ボコッと壁に穴が開いて、そこからタコの足のような触手が飛び出してくる。
愛原「ちっ!」
私は手持ちのショットガンを発砲した。
それが触手に被弾し、触手は慌てて壁の奥に触手を引っ込ませる。
愛原「リサ!」
ようやく部屋の前まで行くと、淀橋さんと小島さんが座り込んでいた。
愛原「大丈夫か、キミ達!?」
淀橋「愛原先生……」
小島「絵恋さんが……絵恋さんが……」
愛原「絵恋!?我那覇絵恋のことか!?彼女がここに来たのか!?」
小島「絵恋さんが化け物に……」
愛原「何ぃっ!?」
じゃあ、この触手の化け物の正体は絵恋なのか!?
どうして!?
部屋の中から、マシンガンの発砲音が聞こえる。
どうやら、レイチェルが応戦しているようだ。
愛原「とにかく、ここは危険だ!向こうに非常階段がある!あそこから1階に避難するんだ!」
私は2人の手を取ると立たせた。
2人とも、恐怖で腰が抜けてしまって、思うように歩けないようだ。
愛原「高橋!聞こえるか!?ちょっとこっちに来て手伝ってくれ!」
私はスマホを取ると、それで高橋に連絡した。
高橋「先生、大丈夫ですか!?」
坂上「愛原さん!」
三上「愛原会長!」
引率教師の坂上先生と三上先生も来てくれた。
愛原「先生方、この2人を!」
私は淀橋さんと小島さんを2人の教員に引き渡した。
三上「何が起きてるのですか!?」
愛原「バイオハザードです!今、BSAAのレイチェルが応戦しています!……ということは、まもなくここにBSAAの増援が到着することでしょう!ここは戦闘区域となります!直ちに生徒達を避難させてください!」
三上「わ、分かりました!まずはロビーに避難させましょう!」
高橋「1階にはゾンビとかいなかったのか、センセー?」
三上「いや、特にはいなかったが……」
どうやらピンポイントで、我那覇絵恋が化け物になっただけらしい。
とはいえ、化け物の中にはウィルスを撒き散らすヤツもいるから、油断はできない。
撒き散らさなくても、攻撃を受けただけで感染するということも多々ある。
愛原「私はリサとレイチェルに接触します!先に避難しててください!高橋、オマエはこの人達の護衛に当たれ!」
高橋「マジっすか!?危険じゃないっスか!」
愛原「2人の様子を見て来るだけだ!早くしろ!」
高橋「は、はい!」
高橋達は非常階段の方に向かい、私はリサ達の部屋に向かった。
レイチェル「HQ!HQ!こちらレイチェル!現在、那覇中央ホテル7階にて、BOWと交戦中!弾薬切れにより、現場を離脱する!大至急、増援を!」
愛原「えっ、もう弾薬無いの!?」
レイチェル「愛原センセイ!?」
愛原「中はどうなってる!?」
レイチェル「デンジャラスです!避難してください!」
愛原「リサは!?」
レイチェル「エレンと戦ってます!エレンはリサとの交戦に夢中です!今のうち、ここから避難しましょう!」
愛原「マジかよ!リサにも無理はさせられんぞ!?BSAAはまだか!?」
その時、ホテルの外からヘリコプターの音がした。
そして、サーチライトで照らされる。
眩しい!
だが、ようやくBSAAの増援が来てくれたのだろうか?
お読み頂き、ありがとうございます。
「バイオハザードシリーズ」がモチーフですからね、どうでしょう……。