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三浦しをん 作
「でも、夢見たっていいじゃない。
年取って死ぬまで、気の合う友達と楽しく暮らしました。
そんなおとぎ話があったっていいはずだ。」
個人的に三浦氏のファンなので、これはこれで良い作品だと楽しく読みました。
三浦しをんの良さ、を知らない人には、つまらなく思えるでしょう。
彼女の言葉選びの巧みさ、感情を比喩し、内面をえぐりとる繊細なまなざし。
とは言え、頑丈な文体で、女性であるにもかかわらず、男らしさも一杯。
この作品、読んでも読んでも事件が起こらない!
じれったい!
まるで井坂幸太郎の「夜の国のクーパー」みたいな感じ。
でも、読み終えたとき、「そういうことね!」と膝を打つ。
ちゃんと起承転結、となっている。
面白いです。
凄いな~と思う。
含み笑いしながら読んでください。
今日はかなり嫌な出来事が起こったけれど、
この小説の登場人物のように、
気に入った人と仲良く暮らせることは幸せなのだと諭されれば、
少々の不都合は水に流せるのかしら、とも思えてしまう。
暮らしの基盤が整ってさえすれば、
地響きにさらされようが、突風が吹き荒れようとも、
揺るがぬ日々が鎮座しているということなのか。
家族を、友を大切に思おう。
そんな当たり前のことに気付かされた今日でした。
明日には明日の風が吹く!
明日も笑顔で!