伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

東京新聞12/4「食品出荷制限増 なぜ今」福島県外にも産地拡大

2012-12-10 18:32:47 | 放射能問題
東京新聞12/4に「食品出荷制限増 なぜ今」という記事が出た。
放射能は長期間環境中にとどまって影響を及ぼしていると理解しているのだが、世間一般では違うのだろうか?



この出荷制限というのも、国の基準100ベクレル/kgなのだから、とても安全とは言えない。
食品の安全基準が100ベクレルと環境省の原子炉等規制法のクリアランスレベル100ベクレルが同じというのは、どう考えても解せない。
クリアランスレベルとは原発を廃炉にした時に出る資源のリサイクルのための基準なのだから、おかしいでしょ。

定量下限値をせめて1~5ベクレルできちん測定し、値を公表してもらわない限り安心できない。

厚労省「原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する出荷制限等」
  
  ↓

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002pryu-att/2r9852000002ps4o.pdf

出荷制限
規制値を超過した品目について、地域的な広がりが認められる場合設定。

摂取制限
規制値を著しく超過した品目について、サンプル数に関わらず設定。

以前NHKのアサイチという番組で、「原木しいたけは簡単に家でできますよ。手軽に原木はホームセンターで手に入るし」などと特集していてびっくりした。

佐倉市でもまだ原木しいたけの出荷制限が解けていない。
シーズンを前にしてすべての生産者の原木をサンプル調査し、50ベクレル/kgの場合は作らないように、と指導していた。
それほど原木の汚染が深刻だし、西の地域の原木が手に入らない状況だが。


「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識」

2012-09-25 00:35:01 | 放射能問題
理論物理学者の田崎晴明さん(学習院大学理学部)が、放射線に関連する基礎知識をまとめた本を公開しています。
福島原発事故を受けて、放射能について中学生でもわかるように書かれたものでネット上で無償公開しています。
この本は、来月、朝日出版より出版されますが、ネット上での公開は続けるということです。

原発事故後の放射能の影響が私たちの生活と切っても切り離せない状況を、ごく普通の語り口で解説しています。
だからふつうに読み進められそうです。



「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識」**********************
 ~普通でない15ヶ月間を過ごしてきたすべての人たちへ~
    敬意と感謝と言葉にできない思いをこめて

 これは、放射線や放射線物質に日常的に直面しながら暮らしている人 --- つまり、日本(特に東日本)の多くの人たち --- が知っておいたほうがいい、放射線についての基礎知識を、できるかぎり短く、正確に、そして、わかりやすく解説した本である。進んだ予備知識がなくても読めるように書いたつもりなので、中学生以上なら(かなりの部分を)読みこなせると思う。
なるべく多くの人に読んでもらいたいので、インターネット上で無償で公開している。
でも、「無料(ただ)で配っている」といっても、中身では、書店で高い値段で売られている本(の最も優れたもの)にも負けないつもりだ。(前書きより)

あと、もう一つ大事なこと。
この本は、「安全だよ。安心してください」と言うために書いたのではないし、「危険だ。心配しなくてはいけない!」と言うために書いたのでもない。
ただ、放射線や原子力について知っておいた方がいい(とぼくが判断した)基礎知識を説明し、それから、「放射線はどれくらい体に悪いのか」ということについて何がわかっているかを丁寧に解説した。
そして、よくわからないことについては、「わからない」とはっきり書いた。
みんなが、何がどのくらい「わからない」のかを知って、その上で、これからどうするかを自分で考えていくのが一番だと信じているからだ。(前書きより)


単行本は、一冊の本としてまとまっているだけでなく、新たに丁寧に組版されたため pdf 版よりも読みやすいと思いますし、多くの図版も新たにデザインされています。
ただし、内容については pdf 版とまったく同じで、特段の付加価値はありません。
ですので、pdf 版を通読された方は、(特に本を手元に置いておきたいという理由がないかぎり)単行本を購入する必要はないと思います。
ときどき「著者に申し訳ないので買う」という言葉を目にしますが、そういったお気遣いは無用です。
私は、この本は単に多くの人に読んでもらいたくて書いたので、どんな形にしろ読んでいただければそれだけで十分にありがたく思います。

ただし、もし周囲に、インターネット上のファイルは読まないけれど単行本ならば読みそうな「潜在的な読者」がいらっしゃれば、ぜひ単行本をすすめてあげてください。
あと、そうそう。最寄りの図書館にも「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識(朝日出版社、2012 年 10 月刊)」を入れるようにすすめていただけると、ありがたいです(←と、けっきょく、プチ営業活動をしてしまう)。

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なお、単行本の印税は通常どおり受け取ります。使途報告はしませんが、田崎家の他の収入とは別扱いにして然るべき目的に使うつもりです。

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という田崎さんからのコメントがあります。

なんだか人柄がにじみ出てきて、グッときました。

読んでみて、すすめたいと思ったら、ぜひ図書館にリクエストしてください。
これが多くのひとに広めるいい方法かもしれませんね。

9/15 肥田舜太郎さん「いのちを生きる~放射能と闘い続けた医師からのメッセージ」と「チダイズム」

2012-09-14 23:58:24 | 放射能問題
明日9月15日 13:30~16:00 肥田舜太郎さんの講演会がある。
ustreamの配信があるので、見てねと吉度日央里さんからお知らせをいただいた。
日央里さんはコーディネーターをするとのこと。

大地を守る会の放射能連続講座

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ヒロシマで被爆しながらも一貫して患者さんに寄り添い、放射能とたたかってきた医師・肥田舜太郎さん。
95歳になった今も、核や内部被曝の問題を追及する姿勢は衰えません。
肥田さんの「いのちを生きる」 に込めた魂のメッセージから、未来への勇気を!

【講師】肥田舜太郎氏( 被爆医師、元・埼玉協同病院院長、全日本民医連理事)
【日時】9月15日(土) 13:30~16:00

●講師・コーディネータープロフィール

肥田舜太郎氏(被爆医師、元埼玉協同病院長・全日本民医連理事)
1917年、広島生まれ。医師。広島市への原爆投下により自身も被ばく、その後被ばく者救援•治療にあたる。
6,000人以上の臨床体験をふまえて、「原爆ぶらぶら病」と呼ばれる症状や、低線量•内部被曝の影響に関する研究にも携わった。
全日本民医連理事、埼玉民医連会長などを歴任、現在は全日本民医連顧問、日本被団協原爆被害者中央相談所理事長、市民と科学者の内部被曝問題研究会名誉会長。著書に、『ヒロシマを生きのびて』(あけび書房)、共著書に『内部被曝の脅威』(ちくま新書)など。


吉度日央里氏(オーガニック・ジャーナリスト。マクロビオティックインストラクター)
「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」事務局メンバー。
長男の重症アレルギーを機に主婦と生活社を退社し、玄米菜食に出会う。
尾形妃樺怜氏に師事。
マクロビオティックの料理や手当て法の講座、放射能対策の講座、音楽とマクロビオティック料理を楽しむイベントなども開催。
3人の男の子を育てた経験から、マクロビオティックの子育てやホームエジュケーションについてのトークも行っている。
著書に『種まき大作戦』、『かんたん! 部屋で野菜をつくる』(ともにサンマーク出版)。

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それにしても便利な世の中になったものだなあ。
出かけて行かなくても、後からでも情報を得ることができる。

日央里さんから「チダイズム」なるものを教えてもらう。???

そうそう、以前「チダイ」さんのブログを読んでいましたっけ。
柚子から意外と高い値とか、ベクミルで食品測定をした話とか。

現在、「チダイ」さんは市販品の測定を検出限界値1ベクレルで測って商品名と一緒に公開している。
手間、暇、お金をかけての情報をありがとう、「チダイ」さん。
お気に入りに入れて毎日見よう。


内部被曝通信 福島・浜通りから~検査した方が情報源

2012-09-02 08:11:27 | 放射能問題
朝日新聞のアスパラクラブ医療サイトの記事
「内部被曝通信」から

「福島第一原発から23キロにある総合病院で働く血液内科医。
住民と共に内部被曝について考える」
と題して、南相馬市立総合病院非常勤医 坪倉医師が、貴重な現場の声を届けてくれている。
ホールボディカウンターで体内の放射能が高い値で検出された原因を、検証。

内部被曝通信 福島・浜通りから~検査した方が情報源*****************

第22回のこのブログ( http://medg.jp/mt/2012/08/vol564.html )にて、セシウム134と137の合計で20000Bq/bodyほど検出された方のことをご紹介しました。

ご夫婦共々値が高く、奥様も10000Bq/body程度検出されていました。
近場で採取してきたニラ、タケノコ、干し柿、ニンニクなど毎日食べているということでしたので、持ってきてもらい、実際に計測してみました。
以下はゲルマニウム検出器で検査した結果です。

1. 白米      ND
2. かやの実    1,001 Bq/kg 
3. くり     790 Bq/kg 
4. むきぐり   220 Bq/kg 
5. 干し柿    72 Bq/kg 
6. ワラビ    376 Bq/kg 
7. 玄米    10 Bq/kg 
8. 干しシイタケ 142,134 Bq/kg 

値はそれぞれセシウム134と137の合計の数値です。
干し椎茸は14万ベクレルを超えていました。空間線量の高い地域から原木を直接持ってきて、それで椎茸を栽培して
いたとのことです。

変な風評被害を広めたくありませんが、流石に見たことが無かった値でビックリしました。

当院などで行っている内部被曝検査の限界を感じていました。

前回のブログでも紹介しましたが、現在の検査体制だと、全く気にしていない方に対してアプローチすることができません。
現在の流通品を消費している方々の中で、体内のセシウム量が検査ごとに増えてきている状況ではありません。
主に1)非流通品で、2)以前値が高いと報告されていたもので、3)「未検査」のもの、のみにリスクが集中しています。

今回、20000Bq/bodyを超えた方々については、WBCで検査してもらうことよりも、食品の検査方法や継続的に検査しなければならないことなど、もっと基本的な知識の普及がまだまだ必要なことを感じています。

食べ物の検査をする際に、「空間線量計を直接野菜に近づけて、線量が変わらないから問題ないと思っていた。」という話や、原木を高線量地域から持ってきて椎茸を栽培されていたという話を聞くと、リスクコミュニケーションではなくて、こういう話を地道にみんなに知ってもらうことの方が大事だということが身にしみます。
(イヤミではないです。)

ただ、食べ物の検査も、どの程度の頻度と範囲で検査をやるのが妥当なのか、情報が足らないと思っています。
(秋には出ると思いますが)去年の値と今年の値の変動はいかほどなのか、隣の畑で検査した値がxxxだったときに、自分の家の同じ作物の値は変わらないのか、農業を行う際に必要な実用的な情報が少ない、伝わっていないのが現状です。

今回の方も、「少し離れた同じ市町村で検査した食べ物は低かったので、大丈夫と思っていた。」と答えています。

なぜ同じ市町村内で値がそんなに変わったのか?という質問の答えは、原木を別の場所から持ってきていたから、ということになります。

検査をしている立場からすると、値が高かった方から教えてもらうことは本当に多いです。
そのような情報の蓄積がノウハウとして溜まって行くのだろうと思っています。

おわり***********************************

消費者庁貸出の放射能測定器は結果を公表することが条件です。
情報を共有することで、自分の近辺での情報が分かります。

安心して食べる、わかって食べる、これは私たちの権利だと思うのですが。

【拡散歓迎】9/5「千葉県の食べもの・飲みもの、給食の安全性~放射能は大丈夫?~」

2012-08-10 08:02:09 | 放射能問題
加藤登紀子さんと吉度日央里さんが進行役で放射能問題シンポジウムが開催される。
なんだかそれだけでもワクワク。
要予約です。

千葉県の食べもの・飲みもの、給食の安全性
 ~放射能は大丈夫?~

福島第一原発の事故で、千葉県にも多くの放射性物質が降りました。
生産者も消費者も流通業者も学校給食関係者も、いまだかつて経験したことのない事態と必死で闘ってきた1年数ヶ月。
けれど現在も、お子さんをおもちのお母さんたちは、「いま、売られている食品は安全なの?」「給食に使われている食材は?」と考えては、不安をつのらせています。
そこで、千葉県内で食品と放射能の問題について勢力的に動いてこられた8人の方をパネリストとしてお迎えし、本音で語っていただく会を催すことにしました。
鴨川自然王国で田植えや稲刈りをしてきた加藤登紀子さんとともに、パネリストの方々にいま知りたいことをうかがっていきましょう。

進行
・加藤登紀子 (歌手・鴨川自然王国理事)
・吉度日央里 (オーガニック・ジャーナリスト、放射能から子どもたちを守る全国ネットワーク事務局)

プログラム
1 食品と放射能の基礎知識
  ・古山明夫(古山教育研究所・所長)
2 パネリストのみなさんからの現状報告
3 パネリストへの質疑応答・会場からの声

日時/9月5日(水)
10時~11時45分(9時半開場)

会場/千葉市生涯学習センター  2Fホール(千葉駅から徒歩8分)

千葉市中央区弁天3丁目7番7号
TEL 043-207-5811

地図
http://chiba-gakushu.jp/know/know_04.html

千葉駅からの行き方/東口改札を出て外に出たら左に行き、すぐ左に曲がってガード下をくぐり、右手の階段をのぼって外に。
横断歩道を渡り、十円まんじゅうの横のゆるやかな坂をのぼったつきあたり。

定員/280名(要予約)

参加費/無料  *お子様連れ歓迎。

共催
・子どもたちを放射能から守る活動ネットワーク
・放射能に打ち勝つ食事と手当てを全国に広める会
・孫たちを放射能から守る全国ネットワーク(通称じじばばネット)
  千葉県支部 準備会
・南房総サマータイムブルース
・マクロビオティック料理教室たなごころ
・ORYZA(オーガニック系書籍・DVD制作)

【お申し込み】
FAX 043-483-2555(アトリエそうわーくす)
Mail moon@e-oryza.com(ORYZA)

*件名を「9月5日申し込み」とし、お名前、人数(お子様の年齢と人数も)、携帯番号を明記してください。


【パネリスト紹介】

柳沢典子 (やなぎさわのりこ)
「環境とエネルギー・柏の会」世話人。チェルノブイリ事故後、「柏市放射能測定器運営協議会」事務局長、「核燃料輸送を考える市民の会」代表を歴任し、2005年に「食の安全と環境を考える会」を立ち上げる。
3.11以降、放射能災害による食の安全と子どもたちの健康を守るための請願4本を議会に提出。

長谷川弘美(はせがわ・ひろみ)
現「ちば市民測定室しらベル」共同代表。
「子どもを放射能からまもる会in千葉」代表。1992年より地元でチェルノブイリ救援活動を開始。
元「チェルノブイリの子ども達に・千葉の会」代表。
前千葉市議会議員(二期)。

富谷亜喜博(とみや・あきひろ)
山武市の農事組合法人「さんぶ野菜ネットワーク」代表。1988年、JA山武有機部会立ち上げに参加。
2005年に、同ネットワークを設立。
現在、半径3kmほどの地域に、50名の組合員がいる。

吉田篤(よしだ・あつし)
流山市で無農薬野菜と自然食品を扱う「真澄屋」と「真澄農園」を営む。
元々EM農法であったが、3.11以降はさらにていねいにまいて栽培。
検査機関に出し、多くの応援者に支えられながら農業を続ける。

大野登(おおの・のぼる)
千倉町の「スズ市水産」専務取締役。3.11以降、第三者機関にて放射性物質を検査。ベクレルフリーのイタリア料理店「エリオ ロカンダ イタリアーナ」(千代田区麹町)に、不検出の魚介を卸している。

戎谷徹也(えびすだに・てつや)
「大地を守る会」事業戦略部・放射能対策特命担当。
共著『地球大学講義録?3.11後のソーシャルデザイン』(日本経済新聞出版社)、『放射能に克つ農の営み』(コモンズ)、他。

大橋崇(おおはし・たかし)
「自然と調和した暮らし」を提案する「ナチュラル・ハーモニー」(東京都世田谷区)の個人宅配部門「ハーモニック・トラスト」の責任者。八街市在住。0歳児と2歳児の父。

「内部被曝通信」福島・浜通りから

2012-08-09 01:46:12 | 放射能問題
朝日新聞のアスパラクラブ医療サイトの記事
「内部被曝通信」から

「福島第一原発から23キロにある総合病院で働く血液内科医。
住民と共に内部被曝について考える」
と題して、南相馬市立総合病院非常勤医 坪倉医師が、貴重な現場の声を届けてくれている。

今回は、セシウム137,134合計の最高値と思える事例**********

 70歳代の男性がWBC検診を受診しました。
結果はセシウム134と137あわせて約20000Bq(!)/bodyという結果でした。
2012年7月時での検査にも関わらず、です。

奥様も一緒に受診されました。
結果は合計で約10000Bq/bodyという結果でした。
体重あたりに直しても、300Bq/kgとなります。

一言で言えば、強く汚染されているかもしれない(報告値が高い)食べ物を未検査で食べ続けている、ということになります。

同じことの繰り返しになりますが、非流通品で、検査をされていない食べ物は気をつけないといけないと思います。
よく食べるもの、好物、高い値が報告されているものは、特にです。

もちろん、今のところスーパーで出回っているものを選んでいるご家庭での内部被曝が増加傾向ではありませんし、地元の野菜を食べていても、検査をしっかり行った後のものばかりを摂取している方での増加傾向もありません。

抜粋おわり*****************************

これは極端な例かもしれないが、食べ物を気を付けないと、大なり小なり同様のことが言えるかもしれない。

ベラルーシのゴメリ医科大学設立者のバンダジェフスキー博士によると、
内部被曝20ベクレル/kgで心臓に影響が出ると言っている。
1/7のブログ 竹野内真理さん「放射性セシウム1回接種と長期接種による体内残存量の経時推移」

最後に、このブログのコメント欄に原発事故後の8月に墓掃除に行って、被曝した皮膚症状を写真で相談されている人がいるが、急性被曝の症状はその後、白内症、心臓、循環器など全身に及んでいる。

しかし、それでも、放射能の影響と診断する医療機関はないと訴えている。(必見)


千葉県の食品放射能測定は?

2012-07-29 11:39:18 | 放射能問題
7月27日は市民ネットワーク千葉県「食と農部会」の県ヒアリングがあり、県議二人に同行。

主な聞き取り内容は放射能対策や農薬の空中散布の問題、耕作放棄地問題、新規就農者問題等など。

放射能対策については、特に新米や牛乳、水産物など身近な食品の放射能測定体制を聞いた。

国は、4月の新基準値に合わせて、「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」(平成24年3月12日改正)を出している。

米について

一般食品は1kgあたり100ベクレルが基準値だが、検査段階では50ベクレルで線引きをしている。
超えた場合、米の場合は乾燥ロットごとに再検査する。

検査結果が出るまでは米は出荷自粛を要請する。

ただし、あくまでも国の基準は100ベクレルなので、出荷は100ベクレル以下ということ。

産直米を食べる場合は、市のHPにも詳細な検査結果が載るので、ある程度はわかるのではないだろうか。

ちなみに早場米は8月上旬から検査が始まるということだが、千葉県HPには随時検査結果が出ている。

お茶は茶葉ではなく、抽出して測定。
1kgあたり10ベクレルが基準値で、成田市では出荷制限になっている。
制限になっていない産地でも検出されていますね。


牛乳について

基準値50ベクレル。

県では原乳検査を今年度4月以降から回数を増やして測定しているとのことだった。
結果は農林センターHP
メーカーはそれとは別に製品の自主検査をしているということだった。

検出限界値 1kgあたり1ベクレル(セシウム134 137それぞれ)以下とのことだった。

水もそうだだが、やはり子どもたちがそのまま飲む牛乳こそもっと詳細にしてもいいように思う。

それ以上の精度にするには?と聞いたところ、
クーラーステーション搬入前の測定なので、時間がかかると工場にも影響あるという答えが返ってきた。

水産物について

基準値100ベクレル

4月までは週に10検体だったのが、20検体測定しているとのこと。
魚種は98種類。
特に調子・九十九里沖、東京湾に重点を置いて、主要な魚種と放射性物質の影響を受けやすい魚種中心におこなっている。

県水産総合研究センター銚子分室ではシンチレーションスペクトロメータで測定している。
時間はかからないが、代わりに定量下限値がセシウム134 137それぞれ10ベクレルずつの20ベクレル(1kgあたり)。
御宿にある海洋生物環境研究所ではゲルマニウム半導体での測定なので、合わせて1ベクレル(1kgあたり)。
しかし結果が出るまで3日もかかる。

結果は県HP

淡水魚では、手賀沼のモツゴ・ギンブナ・コイ、利根川のギンブナ・ウナギが出荷制限になっているが、淡水魚と海水魚では体の仕組みが違うので、放射性物質の取り込み方が違ってくるらしい。

これは、「魚の放射能汚染の学習会」で聞いたことだが。(これからまとめる予定)

その時、イカの値は低いと言っていた。
もちろん身の部分だけの話で、「内臓はだめですよ」とのこと。
「わかって食べるのは、ご自分の判断で」、ということだった。


水産物に関しては、福島第一原発汚染水問題もあり、セシウムだけではなくストロンチウムの検査も必要だが、今の検査はセシウムのみ。
ストロンチウムは今後の課題だが、サンプル調査からでも行って欲しいものだ。

今回のヒアリングでも、やはり国の基準値100ベクレルは高いと感じたし、この基準値を掲げている限り不安感はぬぐえない。
たとえ検出されなくても、「基準値以下」と説明されると、かえって不安になる。



佐倉市では放射性物質測定器が2台あるので、さっそく畑の土 2か所測ってもらった。

結果は セシウム134 207ベクレル/kg、セシウム137 307ベクレル/kg   計 514ベクレル/kg

と   セシウム134 162ベクレル/kg、セシウム137 229ベクレル/kg   計 392ベクレル/kg

これをどう判断するか?
という値だが、有機質の多い畑、砂地の畑と状況によって植物への移行率が変わってくると思うので、あとは個々の測定になると思う。

ちなみに514ベクレルのところは地上5㎝で0.2マイクロシーベルト/時間でした。

今は測定器の予約状況も空いているようですので、畑地の測定にはいい機会かもしれませんね。
土も乾いているし。

これから7.29脱原発国会包囲に行ってきます。











【お知らせ】講演会「放射線と被ばく問題を考える」後藤忍福島大学准教授(福島大学放射線副読本研究会)

2012-06-28 10:34:56 | 放射能問題
有害化学物質から子どもの健康を守る千葉県ネットワークでは
福島大学の後藤忍准教授(福島大学放射線副読本研究会)の講演会を開きます。

「放射線と被ばく問題を考える」
6月30日(土)14:15~16:45
千葉市市民会館 (JR千葉駅 京成千葉駅から徒歩7分)
千葉市中央区要町1-1 043-224-2431
先着60名
資料代 1000円


6月議会で、「文科省の放射線副読本について」一般質問した。

文部科学省「放射線副読本」への見解と利用状況について(質問と答弁)**************

文部科学省より小、中、高校に「放射線について考える」副読本が配布されました。
しかし、内容については福島第一原発事故について、冒頭で少し触れただけで、事故の詳細や今も出続けている放射線の危険性、低線量内部被ばくの健康被害については全く触れられていません。
原発事故という過ちを繰り返さないためには情報を鵜呑みにせず、判断力や批判力を育むことが求められます。

① 副読本の現在の取り扱い状況(保管または配布)はどうなっていますか。

3月下旬、文科省より直接各小中学校に配布された。
小学校3校で中学校1校が授業で(副読本として)利用した。


②「放射線副読本」は、東京電力福島第一原発の大事故の被害にふれていませんが、このことをどのように考えますか。

副読本の初めにに放射性物質が大気中や海水に放出されたとある。
子ども達への説明の中で、佐倉市の現状や対策について正しく理解することができるようしていく必要がある。


③ 昨年当時の中川文部科学大臣は「放射線や放射能について学び、自ら考え、判断する力を育むことが大切」と文書で伝えていますが、本副読本でそれが可能と考えますか。
子どもや保護者が知りたいことが書かれていると考えますか。

子どもたちが放射線、放射能について自ら考え判断する力を育むことは重要。
本副読本だけで養うものではなく教育活動全体を通して養うものである。
放射性物質について正しい理解と対応のしかたについての学習を行う。
子どもや保護者が知りたいことは多々あると思う。
幼稚園、学校敷地の放射線量測定、給食食材の検査、地域の放射線の現状、対策を知らせるよう校長会等で伝達している。


④「1度に100msv以下の放射線を人体が受けた場合、放射線を原因としてガンなどの病気になったという明確な証拠はありません」という記述は適切と考えますか。

放射線と病気の因果関係、生活習慣等他の因子の影響も含めかまだよくわかっていないs、様々な意見がある。
放射線を受ける量はできるだけ少なくするよう配慮する必要があると認識する。


一度に100msvという表現も極めて不明確です。
また、がんになるリスクは1.08倍と解説書にはあります。
1000人の場合80人ががんにかかり、福島県民200万人なら16万人ががんにかかることになります。
それだけ放射線は危険だということですが、「がんなどの病気になった明確な証拠がない」という記述はたとえ癌にかかっても関係ないと責任回避以外のなにものでもありません。

⑤ 放射線に関する教育について、学校、教員の役割をどう考えますか。
本副読本を具体的にどのように活用しますか。伺います。

放射線等について基礎的性質について理解を深めること。
風評被害や差別をもたらさないよう配慮すること。
人によって考え方や見方が違う事を教えることも教員の役割。
本副読本では放射線に関する知識だけでなく、事故が発生した場合に備え、自らの体を守る行動を指導することができると考える。


以上*****************************************

佐倉市は学校、公園など子ども達が過ごす場所の除染を行った。
子ども達もそういう中に過ごしていることで、放射能問題は避けて通れない。
安全神話を振りまく文科省の副読本と除染を行った現状とのギャップがある中、授業でどのようにこの副読本を利用するか、という視点から質問した。

学校により運動会での組体操を行わなかった話も聞いている。
学校現場での対応が一番大切で、先生方と子どもたちの健康を守る点で一致できていれば、おのずと同じ方向に向かえると信じている。



それにしても、この副読本に2億7700万円もかかっている。

詳しくは6/22「電気料金値上げ問題 原発から受電ゼロでも1000億円原価に算入」

当初、文科省は各学校1冊配布で計8万冊配るとしていたが、増刷希望があるとして、全児童・生徒・学生数の1400万冊作成、各学校に送ってきた。
(副読本は小・中・高校用と3種類ある。)
あろうことか希望してもいない図書館にまで送りつけてきた。

予算も3700万円のところが2億7700万円に跳ね上がっている。

大盤振る舞いなのも全て電力料金に上乗せできる電源開発促進税だからか。







【拡散歓迎】6/30講演会「放射線と被ばく問題を考える」後藤忍福島大学准教授

2012-06-10 23:52:33 | 放射能問題

文科省が作成した放射線に関する副読本が3月中に小学校から高校まで配布された。

公民館にまで直接送ってきたというから、驚きだ。

内容は、放射線の説明などで、身近にも自然放射能があるなど解説している。

それだけ見ると、原発事故はどこへやら、放射線って人類と切っても切れない便利な物という感じで読めてしまう。

原発事故前に配布準備されていた旧副読本が批判を浴びて回収され、昨年10月に改訂版が作られたが、旧本となんら変わらない。

福島第一原発事故が起こって日本全国放射能に汚染されたことや、福島県から大勢の人が避難したことなどの被害の状況にも触れられていない。

また、「1度に100ミリシーベルト以下の放射線を人体が受けた場合、放射線を原因としてガンなどの病気になったという明確な証拠はない」という記述がある。そのあと「しかし、ガンなどになる可能性があると考えて、被曝する量を減らすことが国際的に求められている」とある。

否応なく被曝させられた事故があったのに、「ガンになったとしてもそれは原発事故が原因ではありませんよ」と言い逃れしているとしか取れない。

また、低線量被ばくについて全く触れられていない。

文科省の副読本に疑問を持ち、独自の「放射線について考える」副読本を福島大学の有志グループが作成した。

有害化学物質から子どもの健康を守る千葉県ネットワークでは、

福島大学の後藤忍准教授(福島大学放射線副読本研究会)の講演会を開きます。

是非、おおぜいの方にお越しいただきたいと思います。

6月30日(土)14:15~16:45

千葉市市民会館 (JR千葉駅 京成千葉駅から徒歩7分)

千葉市中央区要町1-1 043-224-2431

先着60名

資料代 1000円 


【期間限定】ドキュメンタリー映画「真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って」

2012-05-25 08:47:21 | 放射能問題
「真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って」をyoutubeで送っていただいた。

「真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って」***************

WHO世界保健機関と IAEA国際原子力機関が共同で開催した、2001年キエフ国際会議の模様を捉えた、とても貴重なドキュメンタリーです。
特に福島の原発事故以来、私たちも避けて通れなくなった内部被曝の実態や、その証拠がどのように隠されてきたかを目の当たりにすることが出来ます。

ウラディミール・チェルトコフ(Wladimir Tchertkoff)監督、エマヌエラ・アンドレオリ、ロ マーノ・カヴァッゾニ助監督作品
フェルダ・フィルム、2004年、51分

日本語版制作 Echo Echanges France、りんご野
字幕翻訳 藤原かすみ、藤本智子、辻俊子、コリン・コバヤシ
字幕・ナレーション制作 岩城知子 
ナレーション 東陽子

Echo Echanges France
http://echoechanges-echoechanges.blogspot.fr/

りんご野(Ringono)
http://ringono.com/
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期間限定ということなので、50分と長いのですが、是非観てください。

日本語版制作者からのコメントは以下の通り。*******************

スイスの医学博士でチェルノブイリの惨禍を25年以上見つめて来たスイスの医学博士ミッシェル・フェルネクスの来日講演中、上映された。
ウラディミール・チェルトコフ監督「真実はどこに? ー放射能汚染を巡ってー」は、日本語版制作者であるわたしたち<エコー・エシャンジュ>と 日本の市民団体<りんご野>によって、ユーチューブにアップされました。

以下のアドレスです。
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI

また、今後、DVDも販売致しますので、以下のメールにお問い合わせいただけたらと思います。
尚、収益は、フェルネクスが創設した<チェルノブイリ/ベラルーシのこどもたち>を通じて、ベルラド研究所の支援の為に寄付されます。
問い合わせ: echoechanges@wanadoo.fr
またフェルネクスのセミナーと講演が岩上安身さんのサイトにて、一定期間,御覧頂けます。

5月20日さいたま市の肥田瞬太郎氏を囲んだセミナー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/16403

5月23日東京講演
http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6

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