伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

大飯原発再稼働問題 ベントフィルターの嘘

2012-06-09 13:51:43 | 原発問題
大飯原発3,4号機の再稼働が正念場となっている。
しかし、野田首相は本当に責任をとれると考えているのだろうか?
東日本大震災を経験した私たちは、自然の力にあらがう事は不可能なことをイヤというほど経験した。
それどころか、人災である福島第一原発事故の収束もめどが立っていない。
日本どころか世界中を汚染した放射能の責任をどう取るのか。
子ども達へ取り返しのつかないツケを残した責任は?

即、原発NOと言っても終息させるのに時間がかかるというのに、稼働なんて馬鹿げている。

大飯原発の問題点は多々言われている。

移動可能な非常用海水ポンプを配備したと言うが、山側に設置された写真からは、万が一地震で崩れたらと考えると怖ろしい。
本体の冷却水を送りこむ海水ポンプを守る対策はこれから。
既存の防潮堤を3メートルのかさ上げして8メートルにして、海水ポンプを守る6メートルの防潮堤を建設する計画だが、全部出来上がるのにあと2年。



格納容器の圧力を下げるベント(排気)時に放射性物質を取り除くフィルター設置はこれからという事だったが、何と「大飯原発3,4号機 格納容器にベントがついていない!?」ことが判明。

これってどういう事?

たんぽぽ舎メルマガ NO.1470~大飯原発3,4号機 格納容器にベントがついていない!? 抜粋************

「大飯原発3,4号機 格納容器にベントがついていない!?」
5月26日小林圭二さん(元京大原子炉実験所)のおおい町で開かれた“もうひとつの「住民説明会」”での講演

「大飯原発稼働の問題点」で衝撃の報告 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア) 

8.沸騰水型原発(福島第一原発)より加圧水型原発(大飯原発)の方が危ない、は勉強不足私が知らないことだったので興味深い内容でした。
一番驚いたのは、9.大飯3、4号固有の危険性の(2)格納容器にベント(破裂を防ぐための気体抜き)がついていない、でした。
小林さんの事前質問に対し、関電が前日(5月25日)の交渉で回答したので判明したことです
なんと、マスコミ報道では、ベントはあるが放射性物質を除去するフィルターはない。
しかし、2015年までに設置する計画があるので「合格」だったはずです。
関電がいうにはウソをついたわけではなく、『フィルターつきのベントはない』と言ってきたそうです。
小林さんの追及がなければ誤魔化し続けたと思うとマスコミも疑います。

固有の危険性は、ほかにも、
敷地に近接する三つの活断層、
水素爆発を防ぐ水素結合器がない(2015年までに設置する予定)、
事故時に現場司令塔になる免震棟がない(2015年設置予定)などがあり、福島第一に劣る条件ばかりです。

これでは再稼働などもってのほかです。
事実を知れば再稼働に賛成する人は激減すると思います。

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敷地内に隣接する3つの活断層について
「大飯原発敷地内 破砕帯は活断層か」(6/8読売新聞記事)では
「大飯原発周辺にある海底活断層が動くと敷地内の破砕帯も連動して動く可能性がある。原子炉直下を通る破砕帯もあり、詳しく調査するべきだ」とある。

トンデモナイ問題が続々明らかになるが、
基本的問題点としてアクセス道路が1本しかないことが報道されていたが、それはどうなったのか?

もともと原発銀座と言われる国道27号線。
冬場になると積雪で通行止めになるとか。
「今年1月には県境近くで大型トレーラーが大雪で横転し大渋滞となった。
渋滞で16時間車内に閉じ込められ、翌日に東舞鶴の学校は全部休校になった。」(4/10東京新聞記事)
国道27号線でさえこうなのだから、半島の突端にある大飯原発へのアクセスの確保は必須条件のはず。

これでも野田首相はノー天気に「私の責任のもと」なんて無責任なことが言えるのだろうか。