以前と言ってもずいぶん昔、街がどのように発展していくかという本を読んだことがあります。
思い出せないほどの昔、時代はぴあマップを常備するのが当たり前の頃である。
街は大きく拡大していくだけでなく、徐々に路地や路地裏に文化が宿るようになるという内容でした。
当時渋谷のスペイン坂や下北の本多劇場とは小田急線を挟んだ反対側の路地のようなところがホットスポットを形成しつつあり、知る人ぞ知るようなレコード店もあったりした思い出があります。
この前、久しぶりに高円寺に行き、阿佐ヶ谷の方にも足を伸ばしてみたのだが、両方のアーケード街から続く商店街を歩いて思い出したことがありました。
高円寺の南側のアーケード街は途中で途切れてしまうのだが、青梅街道の新高円寺駅の方まで店は続く。
阿佐ヶ谷の南にもアーケード街があるのだが、これがほぼ青梅街道の近くまでアーケード自体が続く。
両方の街の大きな違いは、その長い商店街のどの位置でクリーニング屋さんが出てくるかである。
以前読んだ、その「街の発展解説本」に拠るとクリーニング店は商業地区と住宅地区との間にできるということが書いてあったことを思い出した。
おそらく地価や家賃と扱い量とのバランスでクリーニング店の採算が出来上がるのだと思う。
結局街の大きさはその中心からクリーニング店までの半径の中で発展するというもので、街を観察する際にそのランドマークを観察することで街の規模やら文化を推し量るのに便利だというノウハウだった。
高円寺はほぼ1km商店街を行った場所で見つけたのに対し、阿佐ヶ谷ではアーケード街の中央くらい、高円寺の半分くらいの場所でそれを見つけた。高円寺の方では横に逸れた場所に面白いお店や行列の出来るお店や妖怪のお店など不思議な世界が広がっていた。
両方の街ともにスーパーの軒先に並ぶ野菜の価格はとても安く、暮らしやすそうであった。
残念なことに、今私が暮らしている駅では数十歩でクリーニング店が出てきてしまう。街が路地裏文化を形成するには程遠い。
家賃や駅からの徒歩、家の広さ、駐車場の値段、そのバランス、様々なバランスがあるが、最近はバス路線を発見したりすることで、面白さを発見している。
業務用スーパーみたいな店は、駅からは遠い場所にあったりするので、その行き方や路地裏を一生懸命探したりしている。
溝の口は南武線の脇に立ち飲み屋街があったり、意外な場所に矢印で「めだか売ってます」のお店を見つけたりもします。
最近の発見は少し離れた場所ですが、ところてんやあんみつの寒天を売ってくれるお店。
塩豆やフルーツ缶詰、黒蜜も買えば、豪華なあんみつを家族で堪能出来る。
近くに身代わり不動もあるので、探してみてください。以下に情報を載せておきます。
小金澤商店
044-866-5883
https://goo.gl/maps/Stz9ugrs9R2xNC3Y8
この前、小田原に降り立ったのだが、駅前は再開発がうまくいったようだったが、商店街にまでマンションがたくさん建つ様な状況で少し寂しくなった。
地方都市がちょっと中途半端に衰退気味なのが気にかかる。
追記
店そのものが路地裏みたいなドンキホーテ。面白い発見が頻発するので、確かに癖になります。