Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

愛の再生

2012-07-18 00:15:00 | コラム
「―はい、町田警察です」
「すんません、きょうの夕刻に連絡をもらったみたいなんですが、成瀬交番からですかね、自転車の盗難届けを出していたんですけれど―」
「見つかった、と」
「えぇ、そうです」
「成瀬ですか」
「たぶん、成瀬だと思います。留守番電話のメッセージが小さい声で、はっきりとは聞き取れなかったんですが」
「分かりました、地域課につなげますね」
「はい」

ここでは、保留音が聞こえた。

「はい地域課です、自転車の件ですよね?」
「はい」
「成瀬交番といっていましたか」
「確かそう聞こえました」
「分かりました、成瀬につなげますね」

そういったのに、なぜ最初から成瀬交番につなげないのか。

そしてこのときは、保留音が聞こえなかった。
だから、オマワリたちの声がそのまま耳に入ってくる。


<成瀬だって、成瀬だよ。ったく、なんでこっちに回すんだよ、面倒くせえなぁ>


あれ自分は、被害者のはずなのに。
まぁこの電話を成瀬につなげたからって、あんたのボーナスが増えるわけでもないからね、気持ちは分かるが、愚痴をいいたかったら、せめて保留音のボタンを押すようにしましょうね。

まぁいいや、オマワリの質の悪さは何度も対象者になっている職質で充分理解している、きょうはそれがテーマではない。


愛車―と呼べるほど乗りこなしていなかったが、購入して20日足らずでパクられた自転車が、バラバラ死体で戻ってきた。

最も高価なタイヤは前後輪とも外され、ペダルもない。
その現物は目にしていないから、成瀬オマワリの証言をもとにしているだけだけれど。

しかもこのオマワリ、ちょっと笑いながらどうしますかと聞いてきたのだ。

「―発見はされたのですけれどね、なんというかですね」
「えぇ」
「(笑い声)タイヤはありません、ペダルもないんだけど、、、」
「あぁ、やっぱり」
「どうしますか、(笑い声)引き取られます?」
「んー、その状態ではねぇ」


ん?
それなりに高価なものなんだろうって?
引き取らないのかって?

そこが問題なんだ。

たとえば。
パクられてから盗難保険を利用して手に入れた現在のチャリは、乗って6ヶ月が経過している。
これを「いまパクられ、半年後に発見されたとしたら」引き取りにいく。
タイヤやペダルがなくても、、、である。
6ヶ月間、ほぼ毎日「正常位」で愛し合っていたから。

個人的には後背位が好きなのだが、そういう技巧を駆使出来るのは交際1年後だろう。

強引にエロな話を持ち込むからテーマが見え難いが、つまり交際を始めた直後に寝盗られたチャリの場合、そもそもの愛情が薄く、イマサラ戻ってこられても・・・という気持ちを抱くのである。

だってメンテナンス(愛撫)もいちどだけだし、長距離(旅行)を試したのもいちどきり。

どうやって愛を育んだっていうんだ?

タイトルは愛の再生って冠したけれど、再生すべき愛が希薄に過ぎるのだ。


というわけで、「どうとでもしてください。なんなら、あげますよ」と元カノを赤の他人に譲ったのだった。
彼女、ひょっとしたら年上好きだったのかもしれないし。


しかし。
見つからないと思っていたんだ、正直な話。
高価なパーツだけ抜き取られ、あとは鉄くずとして海外に行ったのかと。

散々犯され、風俗に飛ばされる、、、みたいな。
石井隆の劇画の世界かと思うが、未だにそういう堕ちる女は存在するようだし。


「昔は盗人」だった自分がエラソーにいうわけにはいかないが、
いつか「バチかぶる」はずだから、悪さはしないでね。


※なんだか「ちょうどいい」曲があったので。
彼女たちのことは好きでも嫌いでもないが、発育途上にある脚は、まぁ魅力的ではある。




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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(7)』

コメント (2)
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