とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「吉田拓郎ライブ2012」inパシフィコ横浜

2012-10-31 19:27:58 | コンサート
1975年8月2日~3日にかけて静岡県掛川市のつま恋多目的ホールに5万人以上を動員して行われたオールナイトライブから、30年の時を経て2006年に再びつま恋で開催されたライブで我々の世代に再び感動と興奮をもたらした吉田拓郎。そして、その3年後の2009年に「生涯最後のコンサート」として全国ツアーを計画しながら、4公演を終了後、慢性気管支炎を患ったとしてその後予定された公演を全てキャンセルして現在に至っていた。

3年前、この「生涯最後のコンサート」を見ずにしてはおけないとばかりにチケットを必死に入手しようと頑張ったが、あまりの競争率の高さにあきらめざるをえなかった。結局、ほとんどの公演が中止になりチケットをとっても見ることはできなかったのだが、もうこれで生拓郎を見ることができないのかと非常に悲しい思いをしていたのだ。

しかし、ことし首都圏4箇所のみではあるが、ライブを行なうとの情報が入り、これが本当に最後のコンサートになるかもしれないとの思いから、頑張ってチケットを入手したのだ。ゲットできたのは、パシフィコ横浜国立大ホールでの3公演目だった。最終公演は、11月6日のNHKホールとなる。

開演まで1時間以上あったが、もうドキドキワクワクしながら会場に向かった。ホールの控え室のような部屋の窓の明かりが見え、何人ものファンがその方向を見ていた。突然、みんなが声を上げたので、その方向を見ると、何と生拓郎が手を振っていたのである。もう、びっくりだ。これは幸先いいと思いながら、入場者の列に並んだ。かなりの列が後方まで延びていた。


行列の途中で、海側にお洒落な塔が見えた。「ぷかりさん橋」という場所で、「シーバス」や横浜港一周のクルーズなどの船が発着する、みなとみらいの海の玄関である。なかなかロケーションがいい場所である。


さて、やっとホール内に入ると、お祝いの生花が飾られていた。フジテレビとNHKからである。NHKのSONGSとあるからには、きっといずれテレビで放送されることは間違いないようだ。DVDもNHKホールでの公演が収録されるらしい。


開演までまだ時間があり、場内はグッズを購入するファンでごった返していた。これも、長い行列となっていた。私も折角なので行列に加わり、ブックカバー&ペンケースセットを購入する。




そして、席に着くといよいよ公演の始まりである。スポットライトが当たり、拓郎が登場だ。しかし、彼は急にスポットライトから外れて暗い場所に隠れてしまう。照明との打ち合わせとは違う場所にわざと立ったらしい。その後、スポットライトの中に入り、いたずら心であえて照明を困らせたような話をした。いかにも拓郎らしい出だしである。最初から意表をつく登場だったが、最初の曲も何と「エマニエル夫人」のテーマソングだった。先日なくなったシルビア・クリステルへの哀悼であった。

続いて、本当のオープニングは「ロンリー・ストリートキャフェ」を弾き語りだ。いよいよライブが始まると思うと感極まる想いだった。そして、2曲目は早くも「落陽」である。えっ、もうやっちゃうのという感じだ。この時点で観客は総立ちになった。もっと後半で聞きたかった曲だが、嬉しいことには違いない。

その後も、MCを交えながら休憩なしで進行していった。3年前の大阪公演間近で急に体調不良でキャンセルした話や、観客も年をとって乾いた拍手になってきたなあと、相変わらず毒舌は快調である。しかし、歌っている声は張りがあって拓郎健在を感じさせたが、MCになると声が枯れているような感じがした。やはり今までの公演の疲れがでているのかなあと少し気になった。

中盤で「ふゆがきた」という曲を歌ったが、自分の曲の中で一番気が乗らない曲だそうだ。一番やる気がない曲を今からやると堂々と公言するあたりも拓郎たる所以であろう。この曲をさらっと流し、その後の曲を目一杯気持ちをこめて歌いたいという気分転換の曲なのだそうだ。

「落陽」以降は、思ったより知った曲が少なくいささか拍子抜けする選曲が多かった。「伽草子」「流星」「全部だきしめて」「春だったね 」あたりを聞いて再び会場が盛り上がったが、もう最後の時が来ていた。

アンコールは、「リンゴ」と「外は白い雪の夜」の2曲だ。どちらもいい曲だったが、アンコールの曲にしては盛り上がりに欠ける。拓郎も今年で66歳という。やはり、年齢的にはきついのかもしれない。6年前のつま恋のような興奮はもう無理なのかなとある意味納得した。でも、1曲、1曲ごとの張りのある歌声はまったく健在である。なんとか体調を回復させて、これだけの舞台に立ってくれただけでも嬉しいことである。最後の公演も成功するといいなと思ってパシフィコ横浜を後にした。

みなとみらい駅に帰り道を急ぐ人たち。


最後に見た「コスモクロック21」。やっぱりきれいだなあ。

拓郎の3年ぶりのコンサート開催決まる

2012-09-07 23:16:10 | コンサート
3年前に全国ツアーを予定しながら後半の公演途中で体調不良を訴え、
残りの2公演を中止して回復が危ぶまれていた吉田拓郎のコンサートが開催されることが決まったそうだ。
もう二度と、このようなコンサートは出来ないのかとあきらめていたのだが
公式に開催が決まったという情報を知って、拓郎ファンとしては大いに安堵した。

ただ開催場所は、下記のように東京、埼玉、神奈川と首都圏だけのようである。
10/22(月) 東京国際フォーラム・ホールA
10/25(木) 大宮ソニックシティ 大ホール
10/29(月) パシフィコ横浜 国立大ホール
11/06(火) NHKホール

拓郎のコンサートならばどうしても見に行きたいのだが、いかんせん首都圏では、やや距離があるし全部平日ときている。
8月29日から9月10日まで、TYコンサート事務局のページで
特別先行予約が始まったが、抽選とのことでかなりの倍率になりそうな気がする。
まあ、ちょっと無理かなあ。

「いきものがかりの みなさん、こんにつあー!! 2012 ~NEWTRAL~」inエコパアリーナ

2012-08-26 23:55:16 | コンサート
久しぶりに、エコパアリーナのコンサートに行ってきた。
今回は、今をときめく若手アーティストの「いきものがかり」だ。
我々の年代には、ちょっと若すぎるアーティストだが、老若男女をとわず人気があり、
私も大好きなグループなので早いうちからチケットを入手していた。

今回のツアーは、彼らにとって2年ぶりとなる全国ツアーで4月から全国を回っていた。
前半は、6月末で終了し、夏休みとなって彼らは、ロンドンオリンピックの観戦に行っていたらしい。
そして、今日は後半のアリーナツアーの初日だったのである。

まずは、カーテンが上がると、いきなりロンドンオリンピックのNHKテーマソングである「風が吹いている」で始まった。
まさにタイムリーな曲で、まだオリンピックの感動が覚めやらない人たちにとっては、たまらない選曲だった。
その後続けて、「NEW WORLD MUSIC」と「いつだって僕らは」だった。まずは、知っている曲だったのでついていけそうだと安心できた。

3曲終わってから、ボーカルの吉岡聖恵ちゃんから「こんにつあー」と挨拶があって会場を和ませてくれた。
「いきものがかり」ってどんなメンバーかというのは、自分も良く知らなかったのだが、話を聞いてみると意外な話が多くてビックリした。

まず、3人のメンバーのプロフィールを揚げておく。

水野 良樹(みずの よしき、1982年12月17日)
いきものがかりのリーダーで、ギター(主にエレクトリック・ギター)を担当している。神奈川県海老名市出身。神奈川県立厚木高等学校を経て一橋大学卒業。なんと、驚くことに彼は静岡県浜松市で生まれたという。浜松人としては、更に親しみを感じてしまった。その後、5歳まで東京都昭島市で過ごし、その後神奈川県海老名市へ移住したそうだ。

山下 穂尊(やました ほたか、1982年8月27日)
いきものがかりのギター(主にアコースティック・ギター)、ハーモニカを担当している。神奈川県海老名市出身。神奈川県立厚木高等学校、一浪を経て法政大学卒業。メンバーのなかで唯一生まれも育ちも神奈川である。そして、明日誕生日を向かえ30歳になるという。

吉岡聖恵(よしおか きよえ、1984年2月29日)
いきものがかりのメインボーカルを担当している。神奈川県厚木市出身。厚木市立南毛利小学校、厚木市立南毛利中学校、神奈川県立海老名高等学校、昭和音楽大学短期大学部(現在は4年制で短期大学部は募集停止)卒業。彼女も、生まれが静岡県静岡市ということで、こちらも静岡県人として親しみを感じてしまった。その後、5歳の頃に神奈川県厚木市に移住したということだ。以外だったのが、身長がかなりあるという事だった。テレビなどのイメージでは、小柄な女の子だとずっと思っていたが、実際は身長164センチと女性としては大柄だという。顔が童顔という事と、衣装がいつも子供っぽいのが多かったので、どうも小さいというイメージが先行していたらしい。

さて、その後も3曲ほど新アルバム「NEWTRAL」の曲を披露した。このアルバムの曲は、知らないのもあって、早めに聞いておくべきだった。

そして、今回のツアーでは初めての試みとして、彼らは会場中央にあるステージに移動して2曲演奏する。路上ライブから出発した彼らにとって観客の目の前で歌うことが原点であるということで、会場中央付近の観客は大いに喜んでいた。

再び、センターステージに戻り、数曲歌ったあとノリのいい曲が始まった。おなじみ「じょいふる」の時は、全員総立ちでタオルを振り回す。やはり、この時は「いきものがかり」のタオルを持っていないとカッコがつかない。あいにく持っていなかったので、手持ちのハンカチを代用に振り回す。

ノリのいい曲が終わり、メンバーからありがとうと感謝のメッセージがあった。やはり最後の曲は、この歌が来るだろうとすぐにわかった。NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」で全国区になった名曲「ありがとう」である。やはり、何度聞いてもいい曲である。この曲で、年配のファンが増えたのは間違いない。

もちろん「ありがとう」で終わるはずはない。アンコールの大合唱の後、3曲演奏されお開きとなった。はじめての「いきものがかり」のコンサートだったが、知っている曲も多く大いに楽しめた。なんといっても、大柄な吉岡聖恵ちゃんが、ステージを縦横に駆け回り元気一杯に歌ってくれたのが印象的だった。これからもいい曲を作ってくれそうで、「いきものがかり」を大いに応援していきたいと思った。

いちおう、今回のセットリストを揚げておく(うろ覚えなので、間違っていたら御免なさい)

1.風が吹いている
2.NEW WORLD MUSIC
3.いつだって僕らは
4.歩いていこう
5.白いダイアリー
6.夏・コイ
7.帰りたくなったよ
8.コイスルオトメ
9.恋詩 ?
10.ブルーバード
11.笑ってたいんだ
12.じょいふる
13.KISS KISS BANG BANG
14.KIRA★KIRA★TRAIN
15.ありがとう
アンコール
16.地球(ほし)
17.気まぐれロマンティック
18.会いにいくよ

岡田修 津軽三味線コンサート

2011-11-29 18:53:45 | コンサート


昨日の夜は、市内にある天林寺というお寺に行った。お寺に何しにいったかというと、ヒロボーさんから是非聞いて欲しいという強いお誘いがあり、津軽三味線奏者の岡田修さんのコンサートを聴きに行ったのだ。

岡田修さんのプロフィールを紹介しておく。

1957年山形県酒田市に生まれる。1975年東京にて津軽三味線を始め、1980年より津軽三味線の大家「山田千里」に師事し津軽での修行を始める。1985年には津軽三味線全国大会で特別賞受賞し、翌年には同大会で優勝する。これを機に、演奏家・作曲家として活動を始める。以来西ドイツ・フランス・アメリカ(アーカディー音楽祭)・スリランカなど国内外で意欲的なライブ活動を行っている。1994年にはファーストアルバム”OSAMU”を、1999年にはセカンドアルバム”空へ”をリリースしている。

仕事を終わって急いで会場に向かった。会場には、一緒に誘った姉たちが既に来ていた。入口でチケットを購入してお寺の本堂に入ると、開演30分前というのに、ほぼ満員に近い人で溢れていた。ヒロボーさんやうっちゃんなどが前のほうにいたが、もう一杯なので少し後ろの空いた場所を見つけ座った。ちょうど、くーかいさんたちがいたのでその隣となった。

このコンサートは東日本大震災復興祈念と銘打って、収益金は全て義捐金として新聞社に届けられるそうだ。さて、津軽三味線のコンサートなんて初めて聴く。たまにテレビなどで三味線の音を聞くことがあるが、長時間にわたって聴く事はなかった。魂が揺さぶられるような音が聴けるという話を聞いており、どんなコンサートになるか楽しみであった。

第1部は、「津軽じょんがら曲あわせ」から始まる。ジャン、ジャンジャ、ジャン、ジャン・・・♪と津軽三味線の独特の、ど~~んとくる張りのある力強い演奏が始まる。撥を叩きつけるように弾く打楽器的奏法で、テンポが速いのが特徴だ。津軽三味線の世界に浸るため目を閉じて聴いていた。その後、「津軽じょんがら節」「津軽音頭」「津軽あいや節」「流雲」が演奏されたが、特に「流雲」という曲が力強く壮大な世界を表しているようなイメージが浮かんできて聞き惚れてしまった。

曲の合間には、岡田さんのトークもあり、津軽三味線のルーツは中東だったという話はビックリした。中東から構造的に変化しながら、インドを経て中国に入る。中国南部において「三絃」が成立し、この「三絃」が沖縄を経て日本に持ち込まれ、江戸時代中期に日本独特の三味線となった。以降、三味線は日本各地の土着芸能と融合して発達し、当時日本最北端であった津軽地方において津軽三味線となったという。三味線を半音下げると如何にもアラビア風の音に聞こえるから面白い。

岡田さんのコンサートは、いつもは1時間半ぶっとうしで行なうそうだが、この会場が畳という事もあり、観客が座り疲れてしまうことを考慮して休憩を入れてくれた。胡坐をかいているとはいえ、長時間座っているのは確かに辛い。休憩があって助かった。

そして、第2部では「さかた幻燈記」「津軽じょんがら節(旧節)」「斉太郎節」「津軽四季彩」が演奏された。「津軽四季彩」では、津軽の四季を一本の三味線で表した。春から夏、夏から秋、秋から冬と時には激しく、時には優しく絶妙の撥さばきで表している。こちらもじっと目を閉じていると、津軽の四季が頭に浮かんでくる気がした。まさに、魂を揺さぶられるような音色である。また、旧い津軽三味線と、最近の津軽三味線では弦や皮の張り方が違うという。旧いほうが張り方がゆるく音が小さいようだ。それぞれ聴いてみると音色が違う。旧いほうが哀愁があって少し鈍い音色だ。それに対して最近のは限界まで張ってあり、大きな音がして伸びがあり力強さを感じる。こんな話もトークで聞かせてもらった。

約1時間半だったが、あっという間に終わった感じだった。ここまで芸術的な音楽として津軽三味線を聴く機会はなかなかないものである。前評判どおり、心を揺さぶられたようなコンサートだった。

2011小田和正コンサートツアー「どーも どーも その日が来るまで」in エコパアリーナ

2011-10-21 23:54:21 | コンサート


3月下旬、小田和正コンサート全国ツアーの初日に予定していたエコパアリーナの講演が東北大震災の影響で延期になった。その延期になったコンサートが7ヶ月ぶりに開催され、今日エコパアリーナに行ってきたところだ。

小田和正のライブは初めてだが、中高年の女性には絶大な人気を誇っているだけあって、コンサートチケットをとるのは大変だった。それでも、何とかチケットをゲットして夫婦で出かけた。妻は、かなり楽しみにしていたようだ。もちろん私もあの透き通るような歌声は羨望の的でもあり、好きな曲も多いので楽しみにしていた。

開演は午後6時半を少し回った時間だった。そして、早くも2曲目から大ヒット曲「ラブ・ストーリーは突然に」が始まり会場のボルテージが一気に高まった。その後も「I LOVE YOU」とか「愛を止めないで」「Yes-No」「キラキラ」等のヒット曲を挟みながらコンサートが続いた。アリーナだけあって、広い会場を小田さんは歌いながら駆けずり回っていた。たしか還暦を過ぎているはずだが、パワフルなステージにビックリした。観客もほとんど立ちっぱなしだ。

コンサートは、真ん中にビデオ映像を流しながらの休憩があったが、ほぼ3時間を越す長い時間続いた。歌った曲も30曲以上はあっただろう。余分な話は少なく、ほとんどの時間が歌と演奏だ。しかも、アンコールも2回応えてくれ、サービス満点のコンサートだったといえる。

最初のステージが終わっても、帰る観客はほとんどなく一回目のアンコールは、ほぼ全員で拍手を送っていた。そして、小田さんはじめ予定通りメンバーが再登場して「ムーンライト・セレナーデ」「ダイジョウブ」等3曲歌うとあっけなく引っ込んでしまう。

そこで、帰りだした人たちもいたが、もう一回アンコールで出てくることを期待して、更にアンコールの拍手を送った。そして、再再登場すると「言葉にできない」「YES-YES-YES」等で更に会場が盛り上がった。最後はギター弾き語りでの静かな歌で終りとなった。コンサート終了後、セットリストの発表がなかったので、残念ながら正確な曲名と順番がわからなかったのが心残りだったが、懐かしい歌やら心を揺さぶるような心地よい歌声に大満足したコンサートだった。

「松任谷由実コンサートツアー2011 Road Show」@浜松

2011-06-10 21:12:54 | コンサート


昨夜は、仕事を早めに終えて妻と一緒に「松任谷由実コンサートツアー2011 Road Show」を見に行ってきた。ユーミンのコンサートなんて浜松では行なわれることがなくて、一度も行ったことがなかった。今回、浜松でやるという事がわかり頑張ってチケットをとったので大いに楽しみにしていた。

18時30分開演のところ10分遅れで始まった。ステージには、コートを着た男女が数名登場して、映画館の入口前で楽しそうに記念写真を撮ったり踊ったりするシーンから始まった。そして、中央からユーミンが傘を持って厚手のコートと帽子をかぶりながら登場する。まるでジーン・ケリーの「雨に唄えば」を彷彿する出だしである。コンサートタイトルが「Road Show」ということで映画をテーマにしたショーの始まりだった。

ユーミンのコンサートといえば、派手な演出が多いと聞いていた。この日のアクトシティ大ホールでは、それほど大掛かりな演出はできないだろうとは思っていたが、さすがユーミンのコンサートは違う。それなりに、舞台を使いこなし、歌と踊りを交えた迫力あるステージだった。とにかくユーミンの七変化の早業には驚いた。コート姿から、ショーガール、着物姿、夏の涼しげなワンピース姿、メカニカルな未来人風な衣装、金ぴかのドレス等、いつの間に着替えたのか判らないほどの早業で次々と歌を披露してくれた。

ただ、私が知っているユーミンの楽曲は、コアなファンではないのでそれほど多くない。今回の中では知っている歌は、あまりなかった。しかし、はや60歳近くになろうとしているユーミンが若い女性ダンサーと同じように息を切らさず歌い踊る姿に感動した。何時までも昔のままの姿を維持し、人々の夢を崩さないよう日々努力しているのだろう。これこそ、本当のスターである。知っている歌が出てくるかどうかよりも、彼女の一挙手一動に魅入ってしまった。一番すごいなと思ったのは、手足の動きだ。いろんな歌を歌ってくれたが、その全てにおいて手の向き、足の位置など計算されつくした動きだったような気がする。リズムに合せて適当に手足を動かしているわけではなく、その時のリズムや歌詞に合せて如何に美しく見せるかを考えつくしたような振り付けである。このあたりは、本当のプロシンガーだといえる。

コンサート中盤では、会場を盛り上げようと観客を交えての歌詞指導があった。「少しだけ片想い」の一フレーズをみんなで合唱する。

♪いつだって I Love You More than You
♪You Love Me 少しだけ片思い
♪More than You

ちょっと英語が多くて、上手く発音できなかったが適当に繋げて歌った。何度も歌っているうちにいい気分になってきた。こういうことで観客を盛り上げるのもうまいものだ。また、照明による光のシャワーや胸にどんどん迫ってくる重低音のパワーに圧倒されたステージでもあった。ユーミンのコンサートを初めて見ることができたが、長い間トップスターで君臨してきている訳がわかった気がした。知らない曲ばかりでも、夢のような世界に引きずり込まれた楽しい時間だった。

因みに、今回のセットリストは下記のとおりだ。


1.ひとつの恋が終るとき(Road Show)
2.TUXEDO RAIN(ダイアモンドダストが消えぬまに)
3.たぶんあなたはむかえに来ない(MISSLIM)
4.恋の苦さとため息と(VIVA ! 6×7)
5.I Love You(Road Show )
6.少しだけ片想い(COBALT HOUR)

(メドレー開始)
7.太陽と黒いバラ(Road Show)、恋の一時間は孤独の千年(TEARS AND REASONS)、真夏の夜の夢(U-miz)、輪舞曲(ロンド)(KATHMANDU)
(メドレー終了)

8.大連慕情(水の中のASIAへ)
9.春よ、来い(THE DANCING SUN)
10.ただわけもなく(Wings of Winter,Shades of Summer)
11.Blue Planet(A GIRL IN SUMMER)
12.夏は過ぎてゆき(Road Show)
13.わき役でいいから(水の中のASIAへ)
14.ガールフレンズ(VOYAGER)
15.静かなまぼろし(流線形'80)~私のフランソワーズ(MISSLIM)
16.Mysterious Flower(Road Show)
17.今すぐレイチェル(Road Show)
18.LOVE WARS(LOVE WARS)
19.瞳はどしゃ降り(TEARS AND REASONS)~DESTINY(悲しいほどお天気)

EC1.コインの裏側(Road Show)
EC2.カンナ8号線(昨晩お会いしましょう)
EC3.ダンスのように抱き寄せたい(Road Show)

アンコール3曲が終了すると会場の照明がついて「ただ今をもちまして、コンサートを終了いたします」の場内アナウンスが流れたので、もう終わりだねと会場を出てしまった。ところが、帰宅後いろんな人のブログを覗いてみたら、アンコール3曲終了後、もう一曲「海を見ていた午後」という曲をやった会場があったようだ。浜松会場では、どうだったのだろうか。今更知ったとしてもどうしようもないのだが、浜松で見た人がいたら教えて欲しいものだ。

「井上陽水Tour 2010 Powder」に行ってきた

2010-10-21 23:40:12 | コンサート
昨年デビュー40周年を迎えた井上陽水の全国ツアーが、10月17日(日)神奈川県・厚木で始まり、ここ浜松アクトシティが3番目のツアー会場だった。浜松に井上陽水が来るなんてめったにないことなので、頑張って2枚チケットをとった。道路が混んでいて開演の時間ギリギリで間に合った。先に電車で来ていた妻は、既に席についていた。

今回のツアーでは、約4年ぶりのオリジナル・アルバム「魔力」を11月17日にリリースすることを明らかにしたこともあり、アルバム中の新曲「覚めない夢」を疲労してくれた。NHKのドラマ主題歌になった曲らしく、いい感じの曲だった。また。このツアーではドラムレス、ベースレスという井上陽水の「魔力」を体感出来るような編成だという。

とりあえずセットリストを挙げておく。

01.この頃、妙だ
02.娘がねじれる時
03.ミスキャスト
04.ドレミのため息
05.自然に飾られて
06.覚めない夢 (新曲)
07.真珠
08.タイランドファンタジア
09.断絶
10.答えはUNDERSTAND
11.お願いはひとつ
12.虹のできる訳
13.Just Fit
14.少年時代
15.長い坂の絵のフレーム
アンコール
16.氷の世界
17.招待状のないショー
18.積荷のない船
19.いっそセレナーデ

このセットリストを見てみると、あんまり馴染みの曲が少ない。前半はほとんど知らない曲ばかりだった。陽水はあまりトークも多くなく、淡々と曲が続いていく。いつしか眠りに誘われそうな構成だった。中盤で一番沸いたのは「断絶」の時だ。私にとっては、初期の頃のアルバムが一番いい。もっと古い曲を一杯やって欲しかったが、なかなかそういうわけには行かないだろう。

次に湧いたのが「少年時代」。これも名曲である。けっこうあっちこっちで口ずさむ声が聞こえた。「長い坂の絵のフレーム」のあと、あっさり引っ込んでしまった陽水。結局その後がアンコールのステージだった。おなじみの「氷の世界」等数曲を歌い「いっそセレナーデ」が最後の曲で終わった。開演時間も2時間に満たない。やけにあっさりした終わり方で、観客もいま一つ物足らない。アンコールの拍手が何時までも続いたが、「これで本日のステージは全て終了です」のアナウンスに会場内からは嘆きの声が響いた。まさしくこれが井上陽水のステージなのである。観客に媚びない、どんな時でも自分を貫くアーティストなのだ。

あっけなく終了した会場を後にすると、出口で新アルバム「魔力」のダイジェストCDが入場者全員にプレゼントされた。消化不良で終わったコンサートになりかねなかったが、これで少しは気が晴れたかもしれない。


J-POP永遠の80’s

2010-10-12 20:41:59 | コンサート
10日くらい前にNHKBS2で「J-POP永遠の80’s」という番組が放送された。数日前に番組ガイド雑誌で見つけ、ちょっと気になる番組だと思い予約録画しておいた。すぐに見ることができなかったが、やっと昨日落ち着いて見ることができた。

番組は7月15日にNHKホールで公開録画されたもので、10月になってやっと放送されたようだ。80年代にヒットした懐かしのアーティストが16組集合して23曲の歌が披露された。どれもこれも懐かしい名曲ぞろいだ。

出演者は、だいぶ年とったなと思わせたが、往年のパワーに負けず劣らず熱演だった。特に女性陣は、何十年も経っても若々しい。小比類巻かほるの「Hold on me」は、やっぱり何度聞いてもいい。中村あゆみの「翼の折れたエンジェル」も大好きな歌だ。大黒摩季は相変わらず熱い人だ。コンサート一員として参加し、流した感激の涙が印象的だ。ハウンドドッグの大友康平のマイクパフォーマンスは健在である。それにしても南佳孝は老けたなー。五十嵐浩晃の「ペガザスの朝」は最近別の歌手がカバーしてヒットしているようだ。この頃の歌は、名曲が多い気がする。

とりあえず、セットリストを紹介する。

司会・大友康平、首藤奈知子アナ

1.フォルティシモ  ハウンドドッグ
2.ダンシング・オールナイト  もんた&ブラザーズ
3.ペガザスの朝  五十嵐浩晃
4.シルエット・ロマンス 大橋純子
5.ドラマティック・レイン  稲垣潤一
6.サイレント・イヴ  辛島美登里
7.クリスマスキャロルの頃には  稲垣潤一
8.モンロー・ウォーク  南 佳孝
9.スローなブギにしてくれ  南 佳孝
10.バスルームから愛をこめて  山下久美子
11.赤道小町ドキッ  山下久美子
12.Won't be long  バブルガムブラザーズ
13.2人の夏物語  杉山清貴
14.会いたい  沢田知可子
15.ロード  THE虎舞竜
16.ロード 第2章  THE虎舞竜
17.Hold on me  小比類巻かほる
18.限界Lovers  SHOW-YA
19.翼の折れたエンジェル 中村あゆみ
20.熱くなれ 大黒摩季
21.ららら  大黒摩季
22.嵐の金曜日  ハウンドドッグ
23.BRIDGE~あの橋をわたるとき~  ハウンドドッグ

最後は全員で
ビートルズのI Want to Hold Your Hand

こんなコンサートが東京ではよくあるようだ。地方では、これだけのアーティストが勢ぞろいする機会は先ずないだろう。まったくもって東京に住んでいる人たちが、こんな事に関しては羨ましい。

究極ヒットパラダイス ~アラフォークリスマス~

2009-12-25 23:29:29 | コンサート
今日は義姉の家で鍋をつつきながらクリスマスを楽しもうということで、ご馳走になってきた。アルコールが出るので送迎までしてもらい、至れり尽くせりだった。

たまたま、義姉の家でNHKを見ていたら「究極ヒットパラダイス ~アラフォークリスマス~」という番組が放送されていた。いわゆるアラフォー世代の心揺さぶる「胸キュン名曲」を織り連ねた音楽番組である。1980年~90年代のヒット曲を中心に、オリジナルアーティストによるアツいライブパフォーマンスの番組だった。

クリスマスの夜に、冬の定番曲をはじめ、今でも聴きたい名曲が流れていた。真冬の夜のひとときを懐かしい思いで過ごすことができた。また、28日には完全版として、今日放送されたものを20分延長し、当日会場の雰囲気や、未放送曲などを加えたパーフェクト版として放送することになっているそうだ。完全版はビデオに録っておきたい。

因みに、曲目は以下の通りだ。
【広瀬香美】
01.ロマンスの神様
02.Dear...Again
03.とろけるリズム
【カズン】
04.冬のファンタジー
【稲垣潤一】
05.クリスマスキャロルの頃には
06.メリークリスマスが言えない
【辛島美登里】
07.サイレント・イヴ
【小野正利】
08.You're the Only...
【杏里】
09.悲しみがとまらない
10.オリビアを聴きながら
【藤田恵美(ル・クプル)】
11.ひだまりの詩
【渡辺美里】
12.悲しいね
13.始まりの詩、あなたへ
14.10years

アリス ライブ アライブ2009 ~アイムホーム~

2009-09-22 23:10:48 | コンサート
実は、20日のつま恋に引き続き、21日はアリスのコンサートだった。連荘でコンサートとはと呆れられそうだが、アリスもどうしても外すことは出来なかった。

何十年かぶりに再結成されたアリスは、現在、谷村新司、堀内孝雄、矢沢透の3人の年齢を合わせると180歳という還暦トリオだ。今まで自分たちを支えてくれた人たちへの恩返しを素直にしたいという思いから、再結成に至ったという。開演と同時に「ただいまー!」の言葉から始まった。アリスの3人が、疲れた中高年世代の我々に元気を与えに来てくれたといってもいいコンサートの開幕だった。

コンサートは2部構成で前半はアリス結成時の初期の歌が続いた。自分がアリスを知ったのは、「冬の稲妻」「涙の誓い」「ジョニーの子守唄」などが大ヒットしたあたりからなので、初期の歌は残念ながらほとんど記憶になかった。どちらかというと静かな歌が多く、前半は眠りこけてしまった。ちょっと!こんなはずではないのにと思ったが、仕方ない。あるいは、前日の疲れが残っていたせいかもしれない。

《第1部のセットリスト》
(1) 知らない街で
(2) 愛の光
(3) アリスの飛行船
(4) もう二度と
(5) 黒い瞳の少女
(6) 五年目の手紙
(7) 誰もいない
(8) 秋止符
(9) Going Home
(10) 走っておいで恋人よ

15分ほど休憩が入り、第2部が始まった。谷村の「申し訳ないけど、ヒット曲満載だよ」の言葉通り、最初から知っている歌ばかりで目がばっちり覚めた。「ふゆいな」「なみちか」等アップテンポの乗りのいい曲が続き、ぐーんとボルテージが上がってきた。まさにこれを聴きたかったという曲のオンパレードに感激した。

《第2部のセットリスト》
(11) 冬の稲妻
(12) 涙の誓い
(13) ジョニーの子守唄
(14) あの日のままで
(15) 夢去りし街角
(16) 今はもうだれも
(17) 狂った果実
(18) 帰らざる日々
(19) 遠くで汽笛を聞きながら
(20) チャンピオン
(21) さらば青春の時(アンコール)

第2部では、きっちりアリスから元気を貰った。フォークとはまた違うジャンルだが、全曲歌い続けてすっきりした感じだ。「ようこそ“アリス”お帰り」。全40回のツアーの折り返し点にあたる20回目のコンサートになった浜松公演。残り半分も元気で全国のファンに力を伝えてほしい。