とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

NHK大河ファンタジー「精霊の守り人」始まる

2016-03-21 23:54:16 | ドラマ


19日から、綾瀬はるか主演の、NHKの大河ファンタジー『精霊の守り人』が始まった。本屋大賞受賞作家“上橋菜穂子”の大ベストセラーファンタジーの完全テレビドラマ化作品である。全12巻にも及ぶ大作を、大河ドラマなどで培ったNHKのノウハウと最新の映像技術を駆使し、全編4Kで制作するというのだからNHKの意気込みとやる気を感じさせてくれる。今年は、4話までの放送で、来年、再来年と3年かけて計22話の放送になるそうだ。

まずは、第1回を見た感想である。やはり、一番の見どころは、綾瀬はるかのアクションシーンの完璧さだ。ほぼスタントなしで挑んだアクションシーンだといい、橋から川に飛び込んだり、刺客からチャグムを守って短槍を自在に操り出し戦うシーンは、凄い迫力だった。まさか、彼女がこれだけのアクションができるとは思わなかった。セリフも男っぽい口調で、いかにも手ごわい用心棒という貫禄が出ていた。泥だらけの黒い顔からは、白い眼が際立ち、野性味むき出しの雰囲気がすごくいい。この作品は、綾瀬はるかの代表作にまちがいなくなるだろう。

また、ファンタジーということで、実際にはない世界を、登場人物の衣装、住居、小道具、環境など全て0から作らなければならない。また、異世界の風景やこの世には存在しない物、精霊の姿などもどう表現するかが、重要なポイントとなってくるが、このあたりも丁寧に作られているようだ。守り人シリーズの世界観を、しっかり構築しようとしているのだろう。また、4K(我が家のTVは4Kではないが…)で撮影しているだけあって、映像もきれいで映画をみているようだった。

第1話は、バルサとチャグムの出会いから、刺客の手を逃れ二人で旅に出ていくまでが描かれている。その他の登場人物は、帝役が藤原竜也、二ノ妃役が木村文乃、聖導師役が平幹二郎、ジグロ役が吉川晃司と、個性的な役者が演じている。第2話以降は、タンダ役の東出昌大、トロガイ役の高島礼子なども登場してくるだろう。とくに特殊メークで200歳の老婆になった高島礼子の演技は見どころだ。しばらく、土曜の夜の楽しみが続きそうである。

「精霊の守り人」3月より放送開始

2016-02-11 23:14:40 | ドラマ


昨年の本屋大賞を受賞した上橋菜穂子の最高傑作である「守り人」シリーズが、ついに実写化され3月から放送されることが決まった。「守り人」シリーズは、「精霊の守り人」から始まる全10巻の本編と、外伝2巻が刊行されている超大作ファンタジーである。児童文学として描かれた作品ではあるが、主人公の30歳の女用心棒バルサと少年だった皇子チャグムの成長の物語でもあり、大人が読んでも十分に楽しめる内容で、読みだしたら止まらないくらい面白かった作品である。

今回、NHKがラジオ放送を開始してから90年となる事を記念して、日本発のファンタジー大作を4K実写ドラマとして制作を開始したのだという。そして、2016年3月からは全4回、そして2017年、2018年と3年にわたって計22回にわたって放送する予定になっているそうだ。3年間で全12巻分を全てドラマ化するというわけだ。これは、あの大作「坂の上の雲」を彷彿とさせる作り方で、NHKのやる気が充分感じさせられる。

主人公のバルサは、綾瀬はるかである。万能鑑定士Qでは、ちょっと違うと感じたが、バルサはまさに彼女にふさわしい役柄である。激しいアクションをこなすことが出来る女優さんでもあり作品のイメージには、ぴったり合う。その他のキャストは、チャグム:小林颯、タンダ:東出昌大、二ノ妃:木村文乃、シュガ:林遣都、ガカイ:吹越満、バルサ(少女期):清原果耶、ジグロ:吉川晃司、トロガイ:高島礼子、聖導師:平幹二朗、帝:藤原竜也等である。

まず、第1回は2016年3月19日(土)総合夜9時に決まったそうだ。あと、1ヶ月後だが、その日が来るのが待ち遠しい。

NHK「精霊の守り人」公式HPはこちら
http://www.nhk.or.jp/moribito/

「あさが来た」のモデル、広岡浅子の生涯

2016-02-05 22:02:52 | ドラマ
NHK朝ドラ「あさが来た」も残り2ヶ月弱となり、ドラマの展開に目が離せなくなってきた。今日は、銀行に初めて女子行員を採用したシーンが放送されたが、現在の銀行では、当たり前のように女子行員で占められているのを考えると、まさに歴史的なことだったというのがわかる。

この「あさが来た」のモデルとなった広岡浅子の生涯を、最近テレビで見る事があったのだが、ドラマ通りの凄い女性だったことがわかった。嫁に来た加島屋(ドラマでは加野屋)は、大阪一の両替屋だったが、夫の信五郎(ドラマでは信次郎)が遊びほうけて仕事もろくにやらない人だったので、家の将来に大きな不安を感じていたという。ちょうど幕末の時期で、幕府側につくか明治政府につくかで大きな岐路にあったが、明治政府側につき時代の波にうまく乗ることができたようだ。大名貸しの焦げつきには、女ながら、しっかり取り立てに行ったという話も事実だったという。

加島屋の商売が軌道に乗り、その利益で炭鉱事業に手を出し、爆発事故などのいろんな苦労はあったが、工夫たちの信頼を集め加島屋の主要事業にしてしまった手腕は並大抵のものではない。ピストルを持って炭鉱に乗り込んでいったというのも嘘ではないようだ。ただ、実際ピストルを使ったかどうかは、わからないが、お守り代わりに持っていたのは間違いないようだ。その後の、いろんな事業の拡大も、この炭鉱事業で儲けた莫大な資産が元手だという。

さて、ドラマでは 五代友厚と、あさとの関係が濃厚に描かれているが、実際はそれほど濃厚な関係があったかどうかは、分からないようだ。ただ、信五郎と五代の付き合いがあったことは事実で、浅子と五代も顔見知りであったことは間違いないだろう。ドラマ的には、五代とあさの関係を濃厚に描くことで、物語の深みが増したといえる。ドラマでは、既に五代が亡くなってしまっているが、演じた ディーン・フジオカがブレイクしてしまって復活を望むファンの声が大きく、回想シーンなどで再登場する回もあるという。私利私欲ではなく、大阪の商業発展に尽力を尽くした五代友厚という人物がいたという事実も初めて知り、明治時代には、なんと凄い偉人たちがいたのだろうと思い知らされた。他にも、大久保利通、福沢諭吉、渋沢栄一等、歴史の教科書に出てくる偉人たちが続々と登場してくるのも面白い。

浅子は、その後も念願の加島銀行を設立し、小口の顧客を大切にし、女子行員の採用など画期的な経営で、銀行事業を拡大させていく。そして、銀行だけでなく、生命保険会社や日本初の女子大を設立するなど、その業績はとどまることを知らない。男性上位の時代に、ここまでのことをできたというのは、並みの女ではない。大正時代に日本の女傑番付というものが出されたそうだが、西の横綱は広岡浅子だったというから、世間でも広く彼女の業績が認知されていたのが良く分かる。また、信五郎は決してただの遊び人ではなかったらしく、浅子のやりたい事をしっかり後押し、温厚な人格者であったという。ドラマでも、玉木宏が好演しているとおりの人だったのだ。

晩年は、夫信五郎が亡くなってから事業から身を引いて、若い女性を集めた合宿勉強会を主宰し、その参加者には若き日の市川房枝や村岡花子らがいたという。こんな人物の名前が出てくると、時代は繋がっているのだなという事が良くわかる。作り話ではなく、時代を先取りした凄い女性実業家が明治、大正にかけて存在したという事が大きな驚きであり興味深いものであった。

因みに、浅子の姉の春(ドラマではつ)は、25歳で亡くなっていたらしく、ドラマとは違っている。はつを演じる宮崎あおいが早々になくなってしまうのでは、ドラマとしては、盛り上がりに欠けるのか、脚本が変わってしまったようだ。もちろん、宮崎あおいが出ていた方が、視聴者としては嬉しい。

毎日楽しく見ている「あさが来た」だが、もう残り2ヶ月もないと思うと何だか寂しいが、後半もどんなふうに盛り上がっていくか楽しみに見ていきたい。

連続ドラマW「東野圭吾 カッコウの卵は誰のもの」

2016-01-23 18:20:26 | ドラマ


先週、白馬にスキーに行ったが、ペンションのSさんは、ドラマのエキストラとして参加したそうだ。何のドラマかというと、WOWOWの連続ドラマ「カッコウの卵は誰のもの」である。東野圭吾原作で、私も読んだことがある。天才スキーヤーの才能と遺伝子の関係を絡めた医科学サスペンス物で、大変面白かった作品だ。主演は、NHK朝ドラ「まれ」の土屋太鳳ちゃんである。Sさんは、レストランの客として太鳳ちゃんと間近で遭遇したらしい。

現在、ロケの真っただ中で、放送は、3月27日からだという。ロケ地は、白馬や大町周辺で行われているらしく、今後もいろんな場面でのエキストラを必要とし、随時募集中らしい。地元の人、白馬、大町周辺に行く予定のある人は、エキストラとして参加してみるのも面白いだろう。今月末は、スキーワールドカップの観客としてたくさんの観客を募集しているようだ。場所は、多分八方尾根スキー場あたりだろう。日が合えば、私も出てみたかったが、残念ながら、もう行ける時がない。
エキストラの募集案内は、こちら。
http://vill.hakuba.nagano.jp/img/top/extra_kakko.pdf

さて、当初は主演の土屋太鳳以外、キャストがまったく公表されていなかったが、やっとWOWOWからキャストの発表があった。それによると、本郷奏多、戸次重幸、伊原剛志等が出演することがわかった。たしか、伊原剛志は、朝ドラ「花子とアン」で土屋太鳳の父親役を演じている。今回も、土屋太鳳の父親役という役どころとなり、2回目の共演となるようだ。朝ドラとは、全然役どころが違うと思うが、どんな雰囲気になるか楽しみである。
ドラマの詳細は、こちら。
http://www.wowow.co.jp/dramaw/kakkou/

「とと姉ちゃん」浜松ロケ

2016-01-13 22:37:47 | ドラマ
来年4月4日から放送されるNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のロケが、浜松でも行われているそうだ。ヒロイン(高畑充希)は、戦前の浜松市で育ったということで、そのシーンを撮るために11月下旬佐鳴湖周辺でロケが行われたという。そして、今週も浜松でのロケがあるということをNHKのローカルニュースで言っていたようなので、ひょっとしたら見られるかと思って午前中佐鳴湖に走りに出かけたが、残念ながらやっていなかった。

夕方のローカルニュースでは、今日かどうかわからないが、西島秀俊や向井理もロケに来ていたということを報道していたらしい。時間が違ったのか、あるいは場所が浜名湖周辺だったのだろうか。こういうロケの撮影場所というものは、あまり詳しくテレビでは明らかにしない。人が集まりすぎては撮影に支障が出るということなのだろう。テレビの映像を見ると、背景から地元の人間なら分かる場合があるので午後9時前のローカルニュースを見たが、よくわからなかった。それでも、地元が登場するドラマとあれば、つい応援したい気持ちになる。

また、ヒロイン役の高畑充希は、ドラマ内で親戚が浜松弁の『〜だに』と話しているのを聞いて、「生で『〜だに』を聞けて、感動しました」とコメントしているそうで、なんだか笑えてしまった。他にも、「どうしたもんじゃろのう」といった浜松弁も流行語になりそうな気配であり、ますます4月からの放送が楽しみになってきた。

「びっくりぽん」には、ビックリだ。

2015-10-24 19:00:26 | ドラマ
新しいNHKの朝ドラ『あさが来た』が、先月末から始まった。前作とは打って変わり、幕末から明治初期のお話で、ちょっとどうかなと思っていたが、回を重ねるごとに面白くなってきた。

最初は、なんとも思わなかったのだが、何度も聞いているうちに、主人公のあさの口癖が、気になってきた。それは、あさが、初めて見たり、聞いたりしたときに思わず口をついて出る「びっくりぽん」という言葉だ。好奇心の塊のヒロインだから、びっくりすることはわかるのだが、なんで“ぽん”が付くのか気になっていた。この時代の人が、そういう言葉遣いをしていたのか、あさだけが、訳があってそういう言葉遣いをするようになったのか等と考えを巡らしていた。

そこで、ネット検索で“びっくりぽん”を入れてみたら、出るわ出るわで、いつの間にかものすごい情報で溢れていた。やはり大勢の人が気になっていたようで、いろんな解説やら意見が出ていたが、大本は、脚本家が考えたフレーズで史実にはないようだ。意図的にヒロインに使わせて、日本中に流行らせたいらしい。今年後半は、これで日本中に浸透し流行語大賞を狙う勢いになってしまうかもしれない。「じぇじぇじぇ」に続く朝ドラ2回目の流行語になるとしたら面白い。

キャストには、あさの姉はつが宮崎あおい、あさの夫が玉木宏と、朝から大河ドラマ並みの豪華メンバーだ。また、はつの夫を柄本佑が演じているが、能面のような表情のない演技が、うまい。母親の言うがままにしかできない男が、いつか爆発するとどんな風に変わるのか気になるところだ。その他、脇を固めるキャストには、今話題の山本耕史やNHKではお馴染みの笑福亭鶴瓶など個性的な俳優も登場している。

そして、もう一つの目玉は、主題歌を歌っているのが、人気アイドルグループ・AKB48である。AKB48が朝ドラの主題歌を歌うようになるとは、時代も変わるものだ。最初は、”こんなアイドルグループの歌なんか”という気持ちで聞いていたが、リピート効果はすごいもので、何度も聞くうちに好きになってきてしまっていた。今では、「365日の紙飛行機」のフレーズがやたらに頭に浮かんできてしまっている。

これから、新しい時代の波に揉まれ、ヒロインがどんな風に成長していくかというのが見所になるだろう。今後の展開が、楽しみだ。

2017年NHK大河ドラマは、浜松が舞台に

2015-08-27 23:12:25 | ドラマ
先日のニュースで、2017年NHK大河ドラマが「おんな城主 直虎」に決まった事を聞いた。主演は、柴咲コウになるそうだ。主人公の井伊直虎は、遠江井伊谷(現在の静岡県浜松市北区引佐町)の武将、井伊直盛の一人娘で、後に徳川家康の重臣となる直政の養母に当たる人だ。桶狭間の戦いなどで井伊家の男たちが相次いで戦死した後、あえて男の名前を名乗り異色の女性城主として井伊家を支えた人物だという。

地元浜松に、そんな女性城主がいたとはまったく知らなかった。最近のNHK大河ドラマは、ネタが尽きたのか、歴史上あまり知らない人物が主人公になるケースが増えている。来年は真田幸村が主人公になるというから、誰でも知っているが、その次に井伊直虎が来るとは思いもよらなかった。高知ではジョン万次郎を大河ドラマにしたいという運動が盛り上がっていたのだが、それを制して浜松が舞台になるというのは、意表をついて嬉しい。

また、井伊直虎の墓がある引佐町の龍潭寺は、江戸時代に小堀遠州流の作庭がされたと伝えられる国指定の名勝であり、来年以降になれば、いやがおうになく盛り上がり多くの観光客で賑わう事間違いない。戦国武将のゲームでは、それなりに有名なキャラらしく、ドラマの主人公としても興味深いキャラクターではある。そして、主役を務める柴咲コウは、イメージ的にもピッタリのような気がする。面白いドラマになる事を期待したい。

懐かしい『24-TWENTY FOUR-』復活!

2014-12-26 22:50:26 | ドラマ


一頃は、海外ドラマ大好きで、NHK-BS2の『ビバリーヒルズ青春白書』、『ER緊急救命室』や、WOWOWの『ツイン・ピークス』などから始まって、その後も『24 -TWENTY FOUR-』や『LOST』、『HEROES』などもよく見ていたものである。そして、韓流ブームと相まって韓国ドラマに嵌った時もあったが、韓国ドラマに飽きてからは海外ドラマを見る事もなくなっていた。今は、もっぱらWOWOWのドラマWが楽しみになっている。

ところが、終わっていたと思っていた『24』が復活し、新作『24-TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』として登場したそうだ。米国だけでなく、世界を救ってきたジャック・バウアー(キーファー・サザーランド)が4年ぶりに帰ってきたのである。これは、久しぶりに見てみたくなった。過去の9作品は、全て見てきたので、今回は10作目という事になる。

内容は、ファイナル・シーズンで、ロシア外交官暗殺の濡れ衣を着させられ逃亡犯となっていたバウアーが、ロンドンを舞台に活躍するという話だ。ロンドンを訪問中の米大統領の命が狙われているという情報を聞きつけたバウアーは、追われる身でありながらテロを阻止しようと奔走するところから幕を開ける。彼の右腕としては、シーズン3~シーズン8まで、常に有能な同僚として活躍してきたクロエが今回も登場するというから楽しみである。

ただ、テレビ放送は特に決まっていないようで、DVDのセル&レンタルでしか見る事ができないようだ。現在ゲオにて3ヶ月先行レンタル中で、年末年始は簡単に借りられるかどうかわからない。正式なセル&レンタルは、2015年3月4日(水)からなので、それまで待つしかないのかもしれない。

朝ドラ「花子とアン」の甲州弁も流行りそう

2014-04-17 22:13:36 | ドラマ


朝ドラ「あまちゃん」が終わって寂しかったものの、次の朝ドラ「ごちそうさん」も面白くあっという間に半年が過ぎてしまった。全くもって月日が過ぎるのが早く感じられる。そして、今月から始まった「花子とアン」も子役の女の子の「おしん」を思わせる名演技で、出だしも快調だ。

「花子とアン」は、当初は甲府が舞台で、独特な甲州弁が頭にこびりついた。“おはようごいす” “おらのことは花子と呼んでくりょう” “こぴっとするだよ” “富士山じゃんけ” “てっ!”等々。今まで聞いたことのない方言が、新鮮でなんだか何処かで使ってみたくなりそうになる。

なかでも初めて聞いた“こぴっと”という言葉は、“しっかり”という意味で使うようだ。また、“てっ!”というのは、驚いた時に出てくる言葉だ。「あまちゃん」では、驚いたときの言葉が“じぇ!じぇ!じぇ!”で流行語にもなったが、今度は、“てっ!”が流行するかもしれない。また、絢香の歌う主題歌「にじいろ」も耳に残るいい歌で、大いに気に入った。

ドラマW三谷幸喜『大空港2013』

2014-01-10 23:55:22 | ドラマ


年末にWOWOWで放送された三谷幸喜の「大空港2013」を録画したものを先日やっと見ることができた。このドラマは、三谷幸喜脚本・監督による"完全ワンシーンワンカット"のドラマ第2弾である。"完全ワンシーンワンカット"とは、1台のカメラのみを使用し、最後までカットをかけずに芝居を撮り続けるということだ。通常のドラマは、複数のカメラを使い、いくつものカットを入れて編集して作られるので、"完全ワンシーンワンカット"では、演じるほう、撮るほうとも大変な緊張を伴う。こんな手法で制作されたドラマは、ほとんどなく極めて実験的なドラマともいえる。

さて、ドラマの内容はといえば、こんな感じだ。
長野の松本空港で働くグランドスタッフの大河内千草(竹内結子)は、天候不良で羽田空港に着陸できずに降り立った田野倉一家のアテンドをすることに。飛行機を待つ間、家族に隠し事がある父親の守男(香川照之)やお金に困っているライターの蔵之介(生瀬勝久)ら田野倉一家に、謎の女性(戸田恵梨香)、パイロット姿の男(オダギリジョー)らも加わった大騒動が巻き起こる――というストーリーである。

主役となる竹内結子は、100分ほどのドラマ中、ほぼ9割くらいはカメラに収まっていたであろうか。ワンシーンワンカットだから、カメラが回りだしたら100分の間はずっと本番という事になる。カメラから外れたのはほとんどなかったから息抜きする時間はなかったはずだ。セリフも多いし、脇役の香川照之や生瀬勝久といったクセのある俳優のアドリブにもうまく合わせ、ミスなく役を演じるという事はとても大変なことだったと思う。竹内結子と脇役陣の絡みを面白おかしく楽しめたドラマだった。

また、俳優も大変だったのはわかるが、それ以上に大変だったのは、100分カメラを回し続けたカメラマンだ。1台のカメラだから、当然同じ人が撮り続けなければならない。実在する空港という制約のある環境で、20キロのカメラを抱えながら100分以上にわたって一度もカメラを止めず、複雑に動く大人数の俳優を撮り続けていたのだ。俳優たちのセリフと動きをすべて覚え、突然のアドリブにも瞬時に対応し、視聴者に飽きさせないようなアングルで撮り続けるという事は大変な苦労である。撮影は、実際にある松本空港の運行時間外の早朝の数時間のみという状況で行われ、少しでも失敗したら全て撮り直しになるという過酷な条件下だったというから凄いものだ。

こんなドラマは、スポンサーがつく地上波放送では絶対できない。CMがなく、いろんなしがらみがないWOWOWだからできる。このところドラマと言ったら朝ドラ以外はWOWOWのドラマしか見ていない。お金を払っても見たい良質のドラマが、常に放送されているのでこれからも見続けていくだろう。