とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020秋・京都トレイル:2日目鞍馬寺~貴船神社~市原駅

2020-11-27 18:36:47 | マラソン
本殿に参拝してから、奥の院参道入り口に向かう。この先から、牛若丸が天狗に剣術を習ったという伝説の場所、僧正ガ谷を経て魔王殿に至る奥の院参道が始まる。


木の根道を通り、大杉権現社に寄っていく。大杉権現社は、樹齢千年に近い杉の巨木で、護法魔王尊影向(ようごう)の杉として信仰を集めていたというが、度重なる台風の被害で、見る影もなく荒れ果てている。


一帯は大杉苑瞑想道場と呼ばれている。大杉権現社はご神木として残されていた大杉の下部も倒れ、社殿も倒木によって完全に壊れて姿を消してしまっていた。


鞍馬寺最大の聖地とされている魔王殿に到着した。なかなか物々しい名前の場所だ。太古の昔、護法魔王尊が降り立った場所といわれ、護法魔王尊の姿は鼻が高くて天狗の姿をしていたといわれる。鞍馬弘教では護法魔王尊は鞍馬寺の本尊である尊天の仮の姿で、大地の霊、力を象徴する神様だという。しかも、650万年前に金星から来たというのだ。そんな謂れもあり、京都では最強のパワースポットとも言われているらしい。


残念ながら、霊感もない我々は何も感じることもなく、魔王殿を離れ、奥の院から下山し、西門に出る。


橋を渡れば、貴船神社への参道だ。


貴船神社の入り口に到着する。さすが京都でも人気のスポットらしく、凄い人出だ。


鳥居を抜け、石段を登っていく。石段の両側に連続する春日灯篭の風景は、パンフレットなどで見た風景そのままだ。


境内に入ると、ものすごい長蛇の列。どうやら、御朱印を貰うための行列らしい。とても付く気にはなれないので、素通りして、奥宮へ向かう。


貴船神社奥宮の御神木である連理の杉。


連理とは、別々の木が重なってひとつになるという意味で、夫婦、男女の仲睦まじいことをいう。この御神木は、杉と楓が和合したもので、非常に珍しいらしい。


御船形石。玉依姫命(たまよりひめのみこと・神武天皇の母)の黄船を小石で覆ったものと伝えられている。船形石の小石は、持ち帰ると航海安全にご利益があるという。


貴船神社の奥宮本殿の真下には龍穴があるといわれているが、その龍穴は昔から「誰も見てはならぬ神聖な龍穴」とされているそうで、見ることはできなかった。


奥宮からは、もうどこにも寄らずに、結構真面目に走る。貴船川沿いの道は、微妙に下っており走りやすい。


途中で、叡山電車鞍馬線の土砂崩れの現場が見えた。土砂で線路が埋まっているようで、復旧にはかなり時間がかかりそうだ。


貴船口駅まで走ったが、この先の市原駅まで鞍馬線は運休中だとの事で、さらに二駅分走って市原駅に到着する。ここで、ランを終了して、電車に乗り京都駅に帰った。


二日間の京都トレイルを無事終了し、京都一周トレイルをすべて繋ぎ、完結することができた。4回ほどに分割して走ったが、山あり谷あり、神社仏閣あり、紅葉ありと見どころ満載のコースで、京都のいいところをほとんどくまなく回ることが出来、大いに満足できた。

参考1.2日目のコースマップ


参考2.2日目の高低図&コースタイム

2020秋・京都トレイル:2日目寂光院前~江文神社~鞍馬寺

2020-11-26 18:16:35 | マラソン
8:50。朝食を済ませ、民宿「大原山荘」の前で、集合写真を撮ってからスタートする。


数分で、寂光院の前に出た。


寂光院は聖徳太子により創建されたと伝わる古寺で、平安時代には阿波内侍や平清盛の娘であり壇ノ浦の戦いで入水した安徳天皇の母・平徳子こと建礼門院が長い時間を過ごした尼寺である。大原の山裾にひっそりと佇み、静かな山寺の雰囲気が漂う。


正面に見えるのは、本堂であるが、2000年に火事で焼失し、新しく再建されたものだという。その際に、国指定重要文化財の鎌倉時代の御本尊・六万体地蔵菩薩像も激しく損傷したそうだが、現在は修復され収蔵庫に所蔵されている。


後に見えるのが、四方正面の池。北側の背後の山腹から水を引き、三段に分かれた小さな滝を設ける。池の四方は回遊出来るように小径がついており、本堂の東側や書院の北側など、四方のどこから見ても正面となるように、周りに植栽が施されている。


池の中央に落ち葉がかたまっている。あえて、人間の手で中央に寄せたのか、自然に集まったのか気になった。


茶室の襖が開けられて、反対側の庭が見える。紅葉の景色が額縁の中に見えるようだ。


本堂前西側の風情ある庭園は『平家物語』にも描かれたもので、心字池を中心に千年の姫小松や汀の桜、苔むした石のたたずまいが好ましい風情をかもしだしている。


苔で覆われた庭には、紅葉の落ち葉がよく似合う。


「諸行無常の鐘」。平家物語の冒頭には、「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰のことわりをあらわす 驕れる人も久しからず ただ春の夜の夢の如し」という有名な文章で始まるが、あの鐘は、ここにあったのだ。


宝物殿でご本尊様を拝み、一通り寂光院を散策してから、京都一周トレイルのコースに向かう。


北山東部コースの標柱27番から、京都一周トレイルの再開だ。


10分ほどで江文神社(えぶみじんじゃ)に到着する。


参道を進むと石の階段があり、階段の上には、老朽化した拝殿がみえる。


境内奥に入ると、石段の上に見事な社殿が並んでいる。案内板には、以下のように記されている。
「江文神社は大原八ヶ町の総氏神で、古代より背後にそびえる江文山(今の金毘羅山)の頂上の朝日の一番早く照る処に御祀りされて居りました神々を、平安時代の後期に此処に、住人達が御殿を創建して御鎮座を願ったので有ると古くより代々伝へられて居ります。御社殿の配置を説明致しますと、中央の御正殿には倉稲魂神(穀霊神)向って右の御殿には級長津彦神(風・水神)向って左の御殿には軻遇突智神(火の神)を御祀りして、古くより豊饒、衣服、生産の神として広く世の人達に崇敬されて居ります。」


江文神社は、京都一周トレイルのコースから少し外れるので、再びコースに戻って先に進む。


江文峠、静原神社を抜けると薬王坂(やっこうざか)という坂が出てくる。今までの道が、らくちんすぎるくらいの激登りの坂だ。みんな息も絶え絶えとなっている。峠にある看板によると、「昔、伝教大師が鞍馬で薬王如来の像を造り、比叡山に帰ろうとしてこの坂を越えた時、薬王がその姿を現したことからその名がつけられた」と記されている。


激坂すぎて、途中にあった広場で休憩する。みんな休憩するポイントらしく、テーブルとイスが用意されている。


薬王坂を下ると、鞍馬寺の入り口まで下りてきた。京都一周トレイルのコース完結までもう少しだ。


鞍馬寺前が、昨年のゴール地点だった。ここまで来て、やっと京都一周トレイルのコースが完結した。


このまま、ここで終了するのは、もったいない。折角なので、鞍馬寺から貴船神社迄さらに進むことにした。昨年も立ち寄った由岐神社を通り抜ける、有名な鞍馬の火祭は、由岐神社例祭の一つで、京都三大奇祭の一つに数えられる。


由岐神社の御神木「大杉」は、古くから「大杉さん」として親しまれ、 一心に願えば願い事が叶うとされている。樹齢約800年で、樹高は約53メートルもある。


長い石段を登りきると、本殿だ。


鞍馬寺までは、昨年来ているが、この先の奥の院を経て、貴船神社に向かう予定だ。

「2020秋・京都トレイル:2日目鞍馬寺~貴船神社~市原駅」に続く。

2020秋・京都トレイル:1日目玉体杉~大原三千院~寂光院前

2020-11-25 22:31:27 | マラソン
玉体杉からしばらく行くと、いきなり急な上り坂になる。


木の根が縦横に張り出し、急で歩きにくい道だ。息を切らしながら頑張って登っていく。


15分ほどで横高山山頂767mに到着する。この辺りの縦走路は、滋賀県と京都府の県境沿いに続いている。


東側に目を転ずれば、琵琶湖がくっきりと見えている。


その後、一旦下って登り返すと水井山山頂794mだ。


14時。標高573mの仰木峠に到着する。大原から近江仰木に抜けるこの道は、古くから開け、歴史的にも名高い峠である。修行の道、信仰の道として、比叡山延暦寺から鞍馬寺を結ぶ仏教の道でもある。源義経も牛若丸の頃、この峠を越えて奥州へ旅立ったという。


急な下りも終わり、緩やかな下りとなり、走りやすくなってきた。


沢に架かる橋を渡る。


沢沿いの気持ち良い道だ。


鹿よけの防護柵を通り抜ける。


視界が開け、やっと里に下りてきたという気分だ。


国道を横断して、北山東部コースの24番標柱も通り過ぎ、さらに先に進む。


27番標柱の場所で、京都一周トレイルのコースから外れ、寂光院方面の道に進む。


いつの間にか、雲がなくなり快晴の好天になっていた。


大きな酒樽とその上を彩るモミジの紅葉がいい感じだ。


このまま寂光院方面に行けば、この日の宿に到着するのだが、まだ15時と時間がある。折角なので、大原三千院まで行こうと、三千院方面に曲がる。曲がって直ぐに広場があり、イチョウの木が見事に黄金色に色づいていた。


三千院入り口にある畑は、素晴らしいコスモス畑だった。


三千院山門に到着する。


三千院の庭は、紅葉の絨毯で覆われている。


庭を散策していると、たくさんの人が同じ方向にカメラを向けている場所があった。何だろうと思ってみてみると、苔の庭に中にお地蔵さんが置かれている。


よく見ると可愛い顔のお地蔵さんだ。周辺にも何体かのお地蔵さんがあり、庭の周りをよく探してみるのもいい。


陽がだいぶ傾き、西日が極楽院を照らす。


16時。西日に照らされた紅葉の木々が、そろそろ帰る時間だと教えてくれているようだ。


16:30。寂光院前の民宿「大原山荘」さんに到着する。やっと1日目の行程が終わった。


参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図&コースタイム


「2020秋・京都トレイル:2日目寂光院前~江文神社~鞍馬寺」に続く。

2020秋・京都トレイル:1日目哲学の道~比叡山~玉体杉

2020-11-24 23:22:07 | マラソン
先週末、2018年の秋から始めた京都一周トレイルの最終回が終わり、全長80キロの全コースを完全につなぐことが出来た。最終回は、哲学の道入り口から比叡山を通り、大原経由で鞍馬までの30キロ弱のコースだ。ただ、1泊2日の日程ではやや物足らないので、京都トレイル以外のコースも走り、トータル38キロで終了した。

1日目は、まず京都駅に8:30に集合する。参加者は、全部で11名だ。京都駅からは、市バスで銀閣寺道のバス停を下車後、歩いて“哲学の道”の石碑まで行く。京都一周トレイル東山コースの51番の標柱がある場所だ。昨年のゴールだった場所であるが、今回はここからスタートする。


銀閣寺のすぐ前だが、銀閣寺には寄らず、市内のロードを走る。


日本バプテスト病院の脇からは、直ぐに登山道になる。


直ぐに、静かな神社の境内になる。北白川大山祇神社(きたしらかわ おおやまづみじんじゃ)だ。独特の雰囲気で、京都人でも知っている人が少ない神社だという。御祭神は、大山積神・山霊の神々である。


北白川大山祇神社からしばらく進むと、開けた場所に出る。「東山三十六峰」の七番目の峰に当たる茶山の山頂だ。


“清延山茶山”とも呼ばれるこの峰は、京都の豪商である初代茶屋四郎次郎が別荘を構えていたことに由来するらしい。


次に現れたピークは、「東山三十六峰」の八番目の峰となる瓜生山だ。奥には、朱色のお堂が祀られている。


瓜生山は、、勝軍地蔵山とも呼ばれる。山名は、山に現われた牛頭天王がキュウリを好物としたことから山名が生まれたとされている。応仁の乱後に、将軍足利義晴がこもった古城跡でもあり、お堂には勝軍地蔵が安置されている。


その後は、ふかふかの落ち葉の道をサクサクと踏みしめながら進む。




66番の標柱から水平の林道を進むと、石の鳥居がある67番の標柱に出る。明るい広場になっていて、いくつかの分岐に分かれている。


我々は、京都一周トレイルの68番方面に向かう。ところどころで紅葉が見られる。


西側の展望が開けてきた。宝ヶ池や国際会館方面が良く見える。


奇妙な形の巨木。折れた枝の上から別の種類の木が生えているようにも見える。


著しい数の倒木の中を進んで行く。登山道の上だけは、頭が当たらないよう伐採されているようだ。


急登を喘ぎながら登っていくと、やっとケーブル比叡駅が見えてきた。4年前は、このケーブルに乗って比叡山に登ったことを思い出した。


ケーブル比叡駅前のHIEIZANの文字を入れて記念撮影。ちょうど、お昼にも近い時間になっていたので駅舎の中で昼食休憩する。


30分ほど休憩して、先に進む。


見晴らしがよい場所では大勢の観光客が休憩していた。石仏がいくつも置かれていたのが印象的だ。


比叡山延暦寺の境内の中に入っていく。石段の登りが結構キツイ。


浄土院の横を通る。


少し中を覗くと、石庭が見事だ。


釈迦堂では、内陣特別公開が行われていた。


石仏がいくつも並んでいる道をさらに進んで行く。


しばらく比叡山ドライブウェイと並行して進む。「二河の白道 極楽への道」という看板が目に付いた。どういう事だろうと気になって調べてみた。
“二河”は、怒りを示す火の河と貪欲を示す水の河のこと。“白道”は、二つの河に挟まれた極楽の彼岸に到達する白い道のことで、両側から火と水が迫り、後ろからも追っ手が迫っている中で一心にその道を進むと、ついには極楽浄土へたどり着いたことから、煩悩にまみれた人でも念仏一筋につとめれば悟りの彼岸にいたることを説いたもの。


13時過ぎ。北山東部コースの12番標柱の手前にある玉体杉に到着する。比叡山籠山修行の一つに「千日回峰行」がある。回峰中、行者が唯一腰をおろすことが許されるポイントが、この玉体杉だ。行者はここで休息するわけではなく、ここから京都御所に向かい、天皇(玉体)の安寧と、国家の安寧をもたらすための加持を行う場所なのだ。


「2020秋・京都トレイル:1日目玉体杉~大原三千院~寂光院前」に続く。

2020雨乞岳

2020-11-16 21:14:55 | 山登り
鈴鹿セブンマウンテン全山踏破を目指して、最近は鈴鹿山系の山もいくつか登りだしている。今回は、6座目となる雨乞岳(あまごいだけ)を登る事にした。鈴鹿山脈第2の高峰で、滋賀県東近江市と同県甲賀市の境にある山だ。

事前の調査情報では、登山口となる鈴鹿スカイラインの武平トンネル駐車場が、朝早くから満車になってしまうという事で、できるだけ早く行くことにした。東口駐車場には7時半過ぎくらいに着いたが、既に満車になってしまっていた。しかし、すぐ手前に4~5台ほど止めることが出来る場所があり、なんとか駐車することが出来た。途中にもたくさん駐車場があったのだが、いずれも満車になっており、紅葉の時期の土日は登山者であふれていた。我々は、雨乞岳が目的だったが、この辺りには、メジャーな御在所岳や鎌ヶ岳の登山口にも近く、いろんなルートを目指す登山者が集中してしまうようだ。

大阪からマイカーで来るUさんが到着したところで、メンバー5人となり、たまたま行先が同じだった名古屋から来た女性たちと一緒に、武平トンネル東口の登山口に向かう。


登山口から武平トンネルの上を歩き、30分ほどで武平峠に到着する。武平峠は、御在所岳、鎌ヶ岳、雨乞岳の分岐となる。名古屋の女性たちは、鎌ヶ岳に行くというのでここで別れる。


武平峠から一旦下っていくと武平トンネル西口駐車場に到着する。ここも既に満車だった。そして、ここが本来の雨乞岳登山口だ。案内板には①の番号が振られ、⑨が雨乞岳山頂になる。


①から登っていくが、登山道は踏み跡があまりはっきりしない場所が多く、赤いテープを探しながらなんとか進む。①から15分ほど歩くと、素晴らしい景色が目に飛び込んできた。


目の前には素晴らしい紅葉の森が広がっていた。行きは紅葉に目を奪われ気付かなかったが、この辺りが②の看板のある場所だ。


さらに30分ほどで③に到着する。119レスキューポイント1の看板もあり、ヘリで確認できる場所なのだろう。


その後は、沢沿いの道が続き、何度も渡渉する。




少し広い場所に着くと、日が当たり、目が覚めるような光景が広がっていた。


黄金色に輝く広葉樹の森が広がっている。


これほどまでに美しい黄色の色彩を見た事がない。この景色を見られただけで、もう十分だと言えるくらいだ。


⑦番に着くと、七人山と雨乞岳の分岐となる。七人山までは、10分ほどで行けるようなので寄り道して、急登を登る。頑張って歩いていくと5分ほどで1073mの山頂に到着する。なだらかな山頂で、山頂を示すプレートはなく、大きなブナの幹に七人山と彫られている。


ブナの木が林立し、意外といい感じの山だ。テント泊などするにはいいかもしれない。


再び⑦番まで戻り、東雨乞岳の急登に入る。笹原の中を一気に登っていく。


東雨乞岳1225mに到着する。周囲には樹木がなく、360度の展望が広がる見晴らしのいい山頂だ。


東雨乞岳から続く雨乞岳への登山道。笹原の気持ちいい稜線が続いている。


山頂までもう一息だ。


11:37。雨乞岳1238mに到着する。鈴鹿セブンマウンテン6座目達成だ。東雨乞岳と違い、笹原で囲まれ山頂は狭く、展望は今一だ。


ちょうどお昼にもなるので、山頂の裏側に回ると、小さな池(大峠ノ沢)があり、池の手前で昼食休憩することにした。池は、古くから雨乞信仰の対象とされ、下流域の農民がこの池に登拝していたことが山名の由来となっているそうだ。

下山は元来た道を戻ることになる。下山方向には、御在所岳や“鈴鹿のマッターホルン”こと鎌ヶ岳が見える。


東雨乞岳へと続く尾根道。東雨乞岳の山頂にも多くの登山者の姿が見える。


⑦、⑥、⑤と順調に下山して④まで下ってきた。そして、ここからが遭難の一歩手前になったかもしれない道迷いに嵌ってしまっていた。クラ谷分岐は、道迷いの遭難が多発している場所だったのだ。赤いテープを見ながら進んで行った先頭メンバーたちが、反対側から降りてきた登山者から間違いを指摘され、引き返してきたのが見えた。私は、後方にいてうっかりコース確認を怠り、何の疑問も持たずに前の人の後を付いていってしまっていた。GPSマップを慌てて確認すると、完全に間違っていたのがわかった。幸い、まだ引き返すには問題ないほど余裕のある時間だったので、事なきを得た。雨乞山は、道迷いの遭難が多い山としても有名だったらしい。


見覚えのある場所に出た。


あとは問題なく下山し、武平トンネル西口駐車場に到着する。


帰りは、武平峠を通らず、武平トンネルの中を歩いていく。


武平トンネルの中間は、三重県と滋賀県の県境だ。


武平トンネルを出ると、武平トンネル東口登山口が目の前に見える。


車道を進んで行く。


トイレのある武平トンネル東口駐車場も半分くらいに車が減っていた。


我々の車もすぐ近くに止めてあり、15時過ぎに無事到着する。約7時間の山行であったが、紅葉、沢歩き、山頂からの展望、笹原歩き等、変化に富んだコースで一日楽しむことが出来た。鈴鹿山系の山は、個性的で面白い山が多く、多くの登山者が引き付けられるのがよくわかる。

下山後の温泉は、湯の山温泉の湯元グリーンホテルの日帰り温泉に入っていく。三つの湯元からこんこんと湧き出る豊富な湯量は湯の山随一という事でいい温泉だった。

参考1.雨乞岳のコースマップ


参考2.雨乞岳の高低図&コースタイム