とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2023斜里岳&摩周屈斜路トレイル:摩周屈斜路トレイル2日目

2023-09-22 06:31:56 | マラソン
1日目は、セクション2と3を先に走ったが、2日目はセクション1からスタートしてセクション2に繋ぐ。

セクション1のスタート地点は、摩周湖第1展望台からだ。霧の摩周湖と呼ばれるだけあって、この日も霧に覆われ、摩周湖の姿は全く見えない。


展望台の前には、摩周屈斜路トレイルの起点を示す0キロの看板が立っている。


駐車場の前の道路を渡ると、KMTと書かれた赤いコーンが入り口の目印のようだ。


笹やぶの中の道を徐々に下っていく。


1時間ほどで摩周湖からのトレイルを下りきると、柵の前に出た。


柵の錠を開けると、見通しのいい田園地帯が広がっている。


ポツンと1軒の農家が建っている他は何もない林道を進んでいく。


大きな重機が、巨大な貨物車を運んできたのに出会う。北海道では、重機が見たことがないような大きさだ。


舗装道路を進んでいくと、線路が見え1両の可愛い電車が通過していった。この電車は、北海道網走市の網走駅と釧路市の東釧路駅を結ぶ釧網本線(せんもうほんせん)だ。


その後も、線路を何度も越える。


KMTのマークに導かれ、森の中のトレイルを進む。




周りより少し低くなっていて、まっすぐに伸びている道は、旧釧路鉄道跡だ。130年前、この先にある硫黄山から採掘した硫黄を運ぶために実際に鉄道があった区間なのだ。


国道をしばらく歩く。


脇道から農道に入ると、畑に挟まれた気持ち良い道となる。前の方には、噴煙が上がる硫黄山が見えてきた。


川湯温泉駅前を通過。


青葉トンネル入り口。ここも旧釧路鉄道のあった場所だ。


トンネルがあるかと思っていたが、今はトンネルもなく、生い茂った木々の青葉で覆われたトンネルという事なのだろうか。


硫黄山に到着する。


川湯温泉の源として有名な硫黄山(アトサヌプリ)だが、明治初期から昭和30年代にかけては、硫黄を採掘する鉱山として利用されていたそうだ。この硫黄採掘によって、ほぼ未開の地であった弟子屈・釧路を含めた道東の産業が急速に発展していったという。


現在でも、黄色い噴気孔からもうもうと噴煙を上げている様は、まさに地球が息づいているのを間近で感じさせてくれる。


荒涼とした溶岩台地を抜けていく。


溶岩台地の先には、つつじヶ原自然探勝路の入り口がある。


つつじヶ原は、硫黄山から出る火山ガスや、酸性土壌などに耐えられる高山性の植物たちが特異な生態系を展開している貴重な場所だ。最初は「イソツツジ帯」「ハイマツ帯」が続いている。


展望台から硫黄山をバックに記念撮影。


このあたりから植生が変わり「広葉樹林帯」となってくる。


「針葉樹林帯」を抜けると、つつじヶ原自然探勝路の出口となり、ゴールの川湯ビジターセンターも近い。


川湯ビジターセンターから足を延ばして、川湯の日帰り温泉に入浴してゴールとする。その後、レンタカーで女満別空港まで帰り、今回の北海道遠征を終えた。

参考1.摩周屈斜路トレイル2日目の高低図&コースタイム


参考2.摩周屈斜路トレイル2日目のコースマップ

2023斜里岳&摩周屈斜路トレイル:摩周屈斜路トレイル1日目

2023-09-21 18:56:19 | マラソン
斜里岳登山の後、1年前に阿寒湖の宿で見つけたパンフレットで興味を持った摩周屈斜路トレイル(略してMKT)を2日かけて走ってきた。

MKTは、日本一の透明度をもつ摩周湖や、むき出しの火山岩の山容と、硫黄の噴煙が圧倒するアトサヌプリ(硫黄山)。 情緒ある川湯温泉街をはじめ、アトサヌプリを源に屈斜路湖周辺のいたるところで湧き出す温泉。日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖の周りの森や生活道を歩く道。古くからここで暮らしてきたアイヌの人々のコタン(集落)。 このように北海道のなかでも独自の自然や文化を育んできた屈斜路カルデラの台地を歩くトレイルで、「火山の道」「湖の道1」「湖の道2」という3つのセクションで構成されている。

1日目は、川湯温泉から屈斜路プリンスホテルまでの30キロを走る予定だ。まずは、宿泊した川湯観光ホテル前から出発する。


川湯温泉街を抜けていく。


川湯ビジターセンターの入り口に入る。


入り口には、立派な川湯温泉の足湯がある。


川湯ビジターセンター前の道がMKTのコースだ。朝早いので、ビジターセンターは開館しておらず、そのまま通過する。


ビジターセンター横の森を抜けていく。


その後、しばらくは車道を走ったりするが、仁伏半島の自然散策路入り口までやってきた。


熊でも出てきそうな森だが、鈴を鳴らしたり、声を出しながら進む。


落ち葉が積み重なり、足にやさしい道だ。


仁伏半島の山頂に到着。


要所要所にMKTのマークが付けられているので、森の中は迷わず行ける。


一旦、車道にも出たりするが、途中から湖畔の道にも入っていく。


屈斜路湖畔に出る。


湖畔の道は、鹿とか狐とかの動物の足跡がいくつも見られる。


砂利道が続き、歩きにくいので、車道方面に向かう。


砂湯キャンプ場に出ると、大勢の人たちが砂を掘って、中で遊んでいる。ここは、屈斜路湖の湖畔にある温泉で、波打ち際の砂浜を掘ればたちまち熱い温泉が湧き出て、誰でも自由に「露天風呂」が造れる場所となっているのだ。


テントサイトの砂場は、ずらりとシャベルで掘った穴が並んでいる。なかなか野趣あふれる場所だ。


屈斜路湖の未確認生物“クッシー”の前で記念撮影。


砂湯の周辺は、一大観光地になっていて売店やアヒルさんボートの乗り場もある。


後半は、舗装道路を走り、和琴半島を目指す。気温も上がり暑くなってきた。


和琴半島の入り口周辺でランチ休憩をしてから、和琴半島の散策路に向かう。


和琴半島をぐるっと周回するのだ。


和琴半島先端付近にあるオヤコツ地獄展望台。


展望台からは、屈斜路湖を眺められる。沿岸はエメラルドグリーンだが、遠くになるほど深いブルーに見える。


展望台のすぐ下が、オヤコツ地獄と呼ばれる天然温泉だ。展望台から急坂を下っていけば行けないこともないが、一般的にはボートやカヌーに乗って上陸するという。展望台の周りはロープで囲ってあるので上からは立ち入り禁止のようだ。


オヤコツ地獄展望台から長い階段を上るとほぼ半分。反対側も回って和琴半島を一周する。


国道に出ると、ゴールの屈斜路プリンスホテルまで4キロほど。


午後になってからは、北海道といえども暑い。長いロードを何とか走りとおし、午後2時前に屈斜路プリンスホテル前にゴールできた。

参考1.摩周屈斜路トレイル1日目の高低図&コースタイム


参考2.摩周屈斜路トレイル1日目のコースマップ


「2023斜里岳&摩周屈斜路トレイル:摩周屈斜路トレイル2日目」に続く。

2023斜里岳&摩周屈斜路トレイル:斜里岳登山

2023-09-20 21:46:41 | 山登り
8月に続いて2度目の北海道。今回は、山友のKちゃんが百名山完登を目指しての最後の百座目の登山となるので、そのお祝いを兼ねての登山だ。まずは、女満別空港から、斜里岳の登山口に近い清里町まで車を走らせ、ホテル緑清荘に宿泊する。

翌日8時、緑清荘を出発する。


車の車窓からは、田園の先に斜里岳の姿がくっきり見える。雲一つない天気で、素晴らしい登山になることが予想された。


20分ほどで、登山口のある清岳荘前に到着する。駐車場は、8割方埋まっており、我々は遅いほうだ。


登山届に名前を記入して、8:30頃スタートする。


しばらくは森の中を進む。


20分くらいで沢が現れた。


斜里岳といえば、20回くらいの渡渉が続くスリリングなコースが有名だ。


しょっぱなから、水がザーザー流れる沢の上を渡っていく。初めての人は、ビクビクしながら慎重に飛び石の上を乗り越えていく。


一つ終われば、すぐに次の渡渉が始まる。


右に行ったかと思えば、すぐに左側の岸に移動だ。


奥に行くに従い、滝が現れてくる。


滝の流れのすぐ横の岩を登っていく。


ここの岩は赤茶けている。水の中に鉄分が含まれているようで、錆がついて赤茶けているのだ。そのおかげで、岩の上に乗っても滑らない。緑の苔だと滑ってしまうが、斜里岳の沢では安心して岩の上を歩いて行けるのがありがたい。


みんなこんな道は歩いたことがないので、かなり印象に残る登山になったようだ。


大きな岩が、流れを二つに分けているのも面白い。


この流れを登り切れば、もう危険な場所はほとんどない。


上二股を過ぎ、胸突き八丁を越えると、鞍部に到着する。後続のメンバーが来るまでしばらく休憩する。右側のピークの禿げた辺りが山頂だ。


かなり遠くそうに見えたが、20分ちょっとで斜里岳山頂1547mに到着する。山頂で、Kちゃんの百名山完登のお祝いセレモニーを行う。山頂からは360度の大展望が広がり、百名山完登にふさわしい素晴らしい山行となった。


ランチ休憩のあと、山頂を後にする。


岩場を慎重に下る。


遠く知床の羅臼岳も見える。


再び、鞍部に戻る。


上二股からは沢を下る旧道コースには向かわず、熊見峠経由の新道コースに入る。沢を登るのは割と歩きやすいが、下るのは危ないので、帰りは新道コースを歩くのが一般的だ。ただ、新道コースは、かなり回り道となり距離が長い。いいかげんに熊見峠に着かないかなと思っていたが、まだまだ、あの先に見えるピークのあたりのようだ。


やっとのことで熊見峠に到着する。


熊見峠を過ぎてしばらくすると、下二股への激下りが始まる。下二股からは、再び渡渉の連続となるが、ほぼ平坦なので、みんな渡渉に慣れたせいか順調に進む。


渡渉が終われば、最後の林道歩き。


15:45。スタート地点の清岳荘前に無事ゴール。


歩行時間7時間19分(休憩込み)、歩行距離9.6キロで、ほぼコースタイム通りの山行だった。私以外は、みんな初めての斜里岳だったが、ハラハラドキドキの連続で記憶に残る山旅になったようだ。

参考1.斜里岳の高低図&コースタイム


参考2.斜里岳のコースマップ


「2023斜里岳&摩周屈斜路トレイル:摩周屈斜路トレイル1日目」に続く。

2023金剛堂山

2023-09-05 22:07:55 | 山登り
先週末は、富山県南部の最高峰であり、二百名山にも数えられる金剛堂山に登ってきた。前金剛(1,638m)、中金剛(1,650m)、奥金剛(1,616m)の3つの峰からなる山で、山頂付近には草原の様な緩やかな地形が広がり、周囲の山々を見渡すことができる。

前日の夜に家を出て、道の駅利賀に向かうが、実際現地に着いてみると、農協や役所の単なる駐車場のような場所で、トイレも売店もなくとても道の駅と言えるような場所ではなかった。とてもここでは寝られないと、いろいろ調べた結果、10キロほど先に旧・道の駅利賀が有ることがわかり、真夜中の山道を移動して、現地に着いた。売店は閉鎖され、自販機もないが、広大な駐車場には、真夜中にも関わらず煌々と明かりが付いている。しかも立派なトイレもあり、こちらの方が道の駅らしい。

翌朝、目覚めてから朝食をとり、栃谷登山口に向かう。この登山口も広い駐車場があり、水洗トイレもあり、ここまで来てもよかったくらいだ。時間は午前7時だったが、すでに2台ほどの車が停まっていた。


今回は、2人ほどキャンセルが出て、3人でのスタートとなった。


すぐに、鉄橋を渡る


橋を渡りきった所に、栃谷登山口の看板が立っている。


すぐにブナが立ち並ぶ林の中を登っていく。


最初から急な道が続く。登山道が雨でえぐられてしまったのか、深い溝があちらこちらにある。


登山道より1キロ地点を通過。以後、1キロ毎に案内の標柱が立っている。


片折岳1346mに到着する。藪の中に囲まれ、山頂とは思えないような場所の地面に銘板がひっそり置かれていた。よく見ると一服金剛とも読める。


登山道より3キロ地点を通過。


登山道より4キロ地点を通過。山頂までは残り1キロ弱だ。


9:50。金剛堂山(前金剛)1638mに到着する。山頂には、立派な社と方位盤が置かれ、360°の大パノラマを臨むことができる。


鋭く尖った槍ヶ岳の穂先や穂高連峰がくっきり見える。北アルプスが一望だ。


そして、視点を少しずらせば、手前には7月に登った白木峰、その奥には8月に登った立山連峰と剱岳もはっきり見える。


西側を見れば、雪がなくなってしまった白山。金剛堂山は、日本の名峰の数々を一望できる、絶好のスポットだ。


さて、我々は、最高峰の中金剛まで足を伸ばす事にした。前方に見える一際高いピークが中金剛のようだ。


中金剛の手前にある小高いピークには、立派な石碑が立っている。裏側には、江戸時代末期、富山藩10代藩主前田利保が西白木峰(現在の金剛堂山)に登った時に山頂で詠んだ歌が刻まれているそうだ。


前金剛から10分ほどで、中金剛1650mに到着する。ここも、藪の中で何の変哲もない山頂だ。金剛堂山の最高峰ということでここまで来たが、やはり前金剛の方が展望は抜群にいい。


さらにこの先に奥金剛1616mが有るということだったが、往復で50分くらいかかるようなので、帰りの時間も考えて、中金剛で引き返す事にした。山頂周辺の草原のような緩やかな地形が金剛堂山の一番の見どころだが、中金剛までに行くだけで十分楽しめた。

あとは、そのまま引き返し、栃谷登山口に戻った。橋を渡れば、駐車場は目の前だ。


今回も、天気には恵まれたが、9月にしてはあまりにも暑かった。山には涼を求めてきているのだが、この日は蒸し暑く、温泉に入りたくて早々に下山してしまった。

参考1.金剛堂山の高低図&コースタイム


参考2.金剛堂山のコースマップ