とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2019赤城山

2019-05-27 21:58:24 | 山登り
猛暑日となった昨日、上州の赤城山に登っていた。赤城山は、日本百名山の一つであり、榛名山、妙義山と並び、上毛三山の一つにも数えられている。中央のカルデラの周囲には、1,200mから1,800mの峰々が取り囲み、その外側は標高にして約800mまでを広く緩やかな裾野の高原台地をなしている。これは富士山に続き日本で二番目の長さだという。ただ、この高原台地に向かう道路は、かつてはドリフト族の溜まり場だったそうで、カーブが70以上もある曲がりくねった山道だった。今は、道路に凸凹がつけられたので、それほど酷い走りをする車は少なくなったようだが、深夜の時間帯は、相変わらず走り屋みたいな車が何台もあちらこちらに集結していた。

赤城山ビジターセンター駐車場で仮眠して、朝7時から出発することにした。標高は既に1300m以上あるのだが、朝から日差しが強く、暑くなっていた。


ビジターセンターから200mほど歩くと、駒ヶ岳登山口だ。赤城山という山はなく、外輪山全体を総称して赤城山という。


登りだしてしばらくすると、鉄階段が何段も続く。




1時間ほどで、駒ヶ岳への分岐点に着く。ベンチがあり、水分補給とおやつで少し休憩する。


展望が開け、火口湖の小沼が見えた。


分岐から少し進むと、アカヤシオの先には、大沼が見える。


8:42。外輪山の一つ駒ヶ岳山頂1686mに到着する。


駒ヶ岳山頂からも大沼と赤城神社が良く見える。


北側に目を凝らすと、雪山が見える。苗場山や谷川連峰だろうか。


駒ヶ岳からはいったん下っていく。


目の前に見える高い山が、赤城山の最高峰である黒檜山(くろびさん)だ。


黒檜山山頂手前に「御黒檀大神」と書かれた大石があり、小休止する。


9:43。御黒檀大神から5分ほどで黒檜山山頂1828mに到着する。一般的には、この最高峰の山頂まで行けば赤城山に登ったことになる。


山頂には、我々の後からも続々と登山者が登ってきていた。さすが百名山だけあって、山頂周辺は登山者で大賑わいだった。


山頂から2分ほど先に、絶景スポットがあるというので行ってみる。見晴らしがよく、谷川岳をはじめ、上越国境の皇海山や、奥日光連山、燧ケ岳や上州武尊山などを一堂に望む大パノラマが広がっていある。さすが赤城山の最高峰と言われるだけのことはあり、ほとんどの登山者が絶景スポットで休憩をしていた。我々も、冷たいビールと早い昼食を取り、絶景に浸っていた。


黒檜山登山口への分岐から下山していく。標高が高いだけあって山桜がまだ咲いている。


多くの登山者が登ってくるところを、我々は下山していく。かなりキツイ急坂なので下山も慎重にせざるを得ない。


オオカメノキの白い花の先には、大沼が見える。


大沼がだんだん大きくなってきた。


12:13。黒檜山登山口にやっと到着する。長くキツイ急坂だった。


車道を歩いて赤城神社に参拝していく。


赤城神社には、大沼に架かる赤い欄干の立派な橋が架かっているのだが、橋が傷んでいるのか通行止めとなっているのが残念だった。


メンバーの内の二人はここで前泊したそうで、お土産を買いながら休憩していく。


14時。赤城山ビジターセンターに到着する。車に荷物を置いて、手ぶらで近くにある覚満淵に寄っていく。入り口は、鹿よけのネットが付いている。


大沼に隣接する覚満淵は湿生植物・高山植物の宝庫で、初夏にはレンゲツツジ・ニッコウキスゲ、秋は美しい紅葉のグラデーションと四季を通じて撮影を楽しむことができるという。特に朝霧が発生すると幻想的な風景が見られるらしい。道理で、早朝からカメラマンが沢山来ていた訳だ。


残念ながら幻想的な風景は見られなかったが、自然豊かな沼の風景を楽しんだ。


その後、車で前橋駅まで移動して、駅前温泉「ゆーゆ」で汗を流してから帰路についた。5月とは言え、本当に暑い一日だった。

参考1.赤城山のコースマップ


参考2.赤城山の高低図

2019塩の道トレイルツアー:2日目千国古道大峯峠越え・高町越えコース

2019-05-22 07:05:28 | 山登り
2日目もいい天気になった。8:46。スタートは、小谷村役場からだ。


国道をしばらく走った後、姫川に架かる宮本橋を渡る。




神平の分岐を左に曲がり番場方面に向かう。ここから大峯峠に向かっていく。


番場から車道を離れ、塩の道千国古道の標識を見ながら野原の中を進む。


里山のすそ野を歩くと、これぞ日本の原風景だと思わせられる。


ガニ原にある「御頭岩(おとういわ)」。薙鎌神事の際、この岩に薙鎌を安置したという神聖な場所。


水田には水が張られ、いよいよ田植えの時期が近付いているようだ。


土谷観音堂。観音信仰が盛んだった文政年間、土谷を中心とする信者により、西国三十三観音像を安置した観音堂。


土谷諏訪神社の入り口まで来た。


石段を上がって行くと土谷諏訪神社の社があり、参拝していく。


神社の裏手にある大きな杉は、腰掛杉と呼ばれ、崇められている。


腰掛杉から水田の横を通って先に進んだが、道がわからなくなってしまった。


草むらをかき分けて道路に出る。10:10。道端で塩の道の文字を見つけ、辺りを探し回って大峯峠にたどり着いた。大峯峠には、石仏群があり、塩の道の往来を見守っている。


沢を渡り、中尾根まで来た。


東方向に見える雪山は、妙高山だろうか。


熊出没注意の看板を見ると、緊張してしまう。クマ鈴をぶら下げているので大丈夫かと思うが…。


11:00。中谷橋が大峯峠越えコースの終点だ。


ここで、用事ができて早く帰らなければいけなくなったSさんとお別れする。Kさんも付き添いでお別れだ。


私とNさん二人で、次の高町越えコースに進む。


砂防ダムの堰堤脇から山の中に入っていく。


11:43。高町に到着する。


ちょうどお昼にも近くなり、お腹がすいたので、見晴らしがいい高町でパンなどを食べて休憩する。


北アルプスの山並みが美しい。


埋橋薬師堂。眼病に効く薬師様が祀られている。


薬師堂の先には、ポツンと青い屋根の一軒家があり、鯉のぼりが上がっていた。このコースで一番気に入った風景だ。


堅田城址。今は、城のあった面影もなく標識が置いてあるだけだ。


あとは、そのままグングン下り地蔵峠越えコースの深原口に出る。深原口からは、前日歩いた北小谷駅までの道を進む。北小谷駅で、Kさんが車で迎えに来てくれているはずだったが、まだ来ておらず、多分居るだろうと思われる道の駅「小谷」までさらに歩く。12:53。道の駅「小谷」の恐竜のモニュメント前に到着する。


道の駅「小谷」でKさんと合流し、温泉入浴と昼食を済ませ、帰路についた。今回の塩の道トレイルでは、千国古道の4コースのうち3コースを制覇するつもりだったが、地蔵峠越えの後半が残ってしまった。そして、鳥越峠越えコースもまだ残っている。これらもいずれ機会を見て制覇してみたいものだ。

参考1.大峯峠越え・高町越えコースマップ


参考2.大峯峠越え・高町越えコース高低図

2019塩の道トレイルツアー:1日目真木集落往復

2019-05-21 18:06:12 | 山登り
北小谷駅に戻ってから、車で南小谷駅まで移動する。南小谷駅からしばらく坂を歩いて上っていくと真木集落への入り口に出る。車で来られるのはここまでで、ここからは歩いていくしかない。片道約4キロで、90分ほどかかるという。


道は、整備されており歩きやすいが、ひたすらグングン上っていく。


50分ほど上り続けると、やっと下り坂となり息を整えることが出来る。道中、全く家はなく、文明とはかけ離れた山の中である。唯一あるのは、NTTの通信ケーブルが道沿いに張り巡らされているだけだ。クマが出てきてもおかしくない。


下りきったところで沢を2回渡る。




沢を通り過ぎると、ふたたび上り坂となり、しばらく歩いていくと前の方に茶色い建物が見えた。


後方を振り返ると、森の向こうに雪を被った白馬岳方面が見える。なんと素晴らしいロケーションの場所だろう。


茅葺屋根の大きな建物や、三角屋根の建物が何軒か見える。ここが真木集落である。40数年前に分校の廃校を機に集落民が一斉に集落を離れ廃村となった集落だが、1970年代よりNPO法人共働学舎の人々が自給自足的な共同生活を開始し、昔の姿から変わることなく日本の原風景を守り、残し続けているという。


小屋の片隅には、オフロードバイクが数台置かれていた。車で来ることはできないが、オフロードバイクなら、あの山道を駆け抜けてくることもできるのだろう。


大きな樹の下には、ブランコが吊り下げられており、集落内の子供たちが遊んだりするのだろう。


茅葺屋根の大きな家が見えてきた。足場ができていて、何だか作業中のようだ。


この古民家は、「アラヤシキ」と呼ばれ、真木集落の中ではシンボル的なものだ。茅の葺き替えのための作業中の時期だったようだ。観光地というわけではなく、勝手に中に入ってキョロキョロする訳にもいかないので、日本の原風景に少し浸ってから、真木を後にした。


因みに、この真木集落に住む人々の暮らしがドキュメンタリーとして映画になったそうだ。タイトルは、【アラヤシキの住人たち】で、2015年に公開されている。また、真木集落は、映画【楢山節考】のロケ地にもなった場所でもある。


南小谷駅に戻り、駅前にあるカオハメ看板で記念撮影。


その後、もう1台の車を回収しながら、平岩駅近くの姫川温泉に向かう。中でも、瘡の湯(くさのゆ)は、Sさんによると温泉から出た後のお楽しみがあるという。


瘡の湯の熱めのお風呂を出て、休憩所でくつろいでいると、おばちゃんからお茶とゆで卵のサービスがあった。入浴料も良心的な値段なのに、ゆで卵のサービスがあるなんてホントに嬉しい。疲れた体に、塩を振りかけたゆで卵が美味しかった。


参考1.真木集落往復コースマップ


参考2.真木集落往復高低図


「2019塩の道トレイルツアー:2日目千国古道大峯峠越え・高町越えコース」に続く。

2019塩の道トレイルツアー:1日目千国古道地蔵峠越えコース

2019-05-20 23:05:28 | 山登り
1昨年、小谷村の千国街道塩の道を全コース走破したが、千国古道のコースをまだ行ってなかったので、やっとそのコースの一部に足を踏み入れることになった。18日(土)~19日(日)の1泊2日で、大峯峠越えコース、高町越えコース、地蔵峠越えコースの3つを走る計画とした。まず、1日目は、千国古道で最も難所となる地蔵峠越えコースだ。

車2台で現地に向かう。1台は、スタート地点となる北小谷駅、もう1台は、ゴール地点となる平岩駅近くの“いで湯の広場”に駐車する。今回の参加者は、紅一点のSさん、そしてKさん、Nさん、私の4人だ。9:09。まずは、北小谷駅前でスタート前の集合写真を撮る。


駅前からは、雪を被った白馬岳が見えている。この日は、晴天となり絶好のトレラン日和だ。


駅をスタートして、直ぐに大糸線の線路を渡る。


蛇腹のように曲がりくねった車道をグングン登っていく。


この時期、山菜が取れるじゃないかとの事で、いい山菜がないか草むらを探しながら進んでいく。


見晴らしがいいところで休憩。北アルプスの山並みと里山の風景がいい感じだ。


新緑と雪山が一緒に見られる絶景だ。


集落を抜けると、沢沿いの道となり、がけ崩れや倒木で道路の片側が塞がれた場所に出た。人間は通り抜けられるので、そのまま進む。


標高600mくらいの辺りで、まだ雪が残っていた。雪が解けて道がぬかるんでいる。


番小屋跡を過ぎ、峠道の分岐点に向かう。


10:37。地蔵峠口に到着する。ここから、本格的な山道だ。


倒木で荒れた道を越えていく。


枠ころばし。作物を荒らす牛方らをこらしめるため道に枠を置いて邪魔をしたと伝えられる場所。


この辺りから、花がいろいろ見られるようになってきた。平地では、とっくに終わっているはずのカタクリが、盛りは過ぎたとはいえ、まだ咲いている。


イカリソウ。


タチツボスミレ。


アズマイチゲ。


ヤマツバキ。


イワカガミ。


10:54。“地団駄”に到着する。落城した平倉城の火の手を見て、上杉の援軍がじだんだ踏んで悔しがったといわれる場所だ。


アカヤシオ。


観音菱。昔、岩場の道を開いた難工事の犠牲者を供養する観音石仏だ。


傾斜がきつくなってくると、雪渓が残っている場所が所々に出てきた。アイゼンを持ってきていないので、張り出した木の根を掴んで慎重に登っていく。


11:24。地蔵峠(標高1040m)に到着する。奥にある建物は地蔵堂で地蔵菩薩が旅の安全を見守っている。


地蔵峠から姫川や北小谷駅周辺を臨む。


地蔵峠のすぐ下にあるのは、乳房の木だ。センの大木で幹に二つの乳房に似たコブがあることから安産・子授けの神木として信仰されたという。


乳房の木の先にも雪渓が残っており、慎重に下りていく。


一つの雪渓を下りても、さらにその先にも雪渓が延々と続いていた。雪渓の隙間から雪解け水がザーザーと流れ、とても先に行けるような状況ではない。残雪があるかもしれないと思ってはいたが、5月中旬も過ぎているので大丈夫だろうと思ってアイゼンやストックを持ってこなかったのが大誤算だった。最高点の三坂峠(標高1210m)まで行くのはとても無理だろうという事で、残念ながらここで撤退することにした。


結局、元来た道を引き返し、行きにかかった時間の半分くらいで北小谷駅に戻った。時間は、まだ13時過ぎでそのまま帰るには早すぎる。Sさんの提案で、この後、小谷村の中でも秘境中の秘境と言われる真木集落に行くことになった。

参考1.地蔵峠越えコースマップ


参考2.地蔵峠越え高低図


「2019塩の道トレイルツアー:1日目真木集落往復」に続く。

2019安倍川新緑マラニック:2日目

2019-05-14 22:47:54 | マラソン
2日目の朝7:30、梅ヶ島温泉から東静岡駅までの50キロほどのマラニックのスタートだ。天気も快晴となり、標高も高いから気温は涼しく、走るには最適の条件となった。宿の女将さんと一緒にスタート前の集合写真を撮る。


山の緑が朝陽に当たって眩しい。スタートから下りベースなので、みんないいペースで走り出している。


スタートから4.6キロ付近にある滝は、赤水の滝だ。落差60m、安倍川の本流を流れており、水量が豊かで、周囲には荒々しい岩壁が連なっているため迫力がある。大谷崩れの時に、安倍川がせき止められて作られた滝で、崩落当時、土砂等で滝が赤く染まった水を流し続けたことから赤水の滝と呼ばれるようになったという。


10キロ付近までやってきた。橋を渡ると、エイドがあるという事でついつい頑張ってしまう。


Sさんのサポートカーが空き地でエイドを開いてくれていた。


エイドで一息つくと、さらに走りが快調になってきた。安倍川の流れと新緑を見ながら走るのは気持ちがいい。


20キロ付近にある吊り橋。オプションで、行きたい人は吊り橋を往復する。


27キロ付近の吊り橋。コースマップにあった吊り橋だと思って、みんな渡り始めてしまっていたが、反対側に行ってみると道がない。茶畑の中をどうやって先に進めばいいのか悩んでいたが、コースマップをよく見ると、さらに数百メートル先にある吊り橋を渡るようになっていたことがわかり、急いで引き返す。


こちらがコースマップ上に載っていた吊り橋だ。バスの反転地の横から入っていく。


先に間違えて渡った吊り橋と比べると、足元も安定して揺れも少なく吊り橋の怖さは少ない。


30キロ付近。安倍川の堤防道路を走る。見通しがいいので、走るのは気持ちがいい。


33キロを過ぎ、曙橋の手前にある神社から、「うしづま水辺の楽校」のコースに入る。


「うしづま水辺の楽校」とは、夏の期間にだけオープンする無料の川遊び施設らしい。まだ夏ではないので何もないが、夏の水遊びに来るなら面白そうな場所のようだ。車道から離れて静かな川沿いの道が気持ちよい。


「うしづま水辺の楽校」のコースから離れて、「不動の滝」入口に向かう。入り口から1キロほどで「牛妻不動の滝」に着いた。落差12mほどの滝だが、手前には2台ほどの駐車場もあり、地元の人たちが遊歩道の整備をしっかりしているようだ。ただ、何ヶ所かに“熊出没注意!”の看板があり、一人になってしまっていたのでビクビクしながら滝に着いた。


新東名高速道路の新静岡ICを過ぎた辺りから住宅地となり、あとは車の往来が激しい市街地のコースをひたすら進む。静岡市の中心部に入り40キロも過ぎるとさすがに疲れてきた。交差点の赤信号で止まるのがかえって有難かったくらいだ。

15:46。東静岡駅前にあるゴールの「柚木の郷」に到着する。走行距離は、コースを間違えたこととオプションのコースも行ったことから、53キロくらいとなっていた。


「柚木の郷」は3年前にオープンした入浴施設だ。初めて入ったが、東静岡駅前という絶好の立地にあり、お風呂の種類が多いことはもちろん、食事処や休憩所が充実しており、マラニックの後の打ち上げとしては、最高の施設だった。打ち上げ後に解散して、そのまま駅まで歩き帰路についた。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2019安倍川新緑マラニック:1日目

2019-05-13 23:22:36 | 観光
11日~12日にかけて、Hさん呼びかけの「安倍川新緑マラニック」に参加してきた。参加者は、全部で14名だ。昼過ぎに静岡駅前に集合し、バスで“安倍の大滝入口”まで向かう。バス停を下りたところで、マイカーで来たSさんに荷物を預け、トレッキングの支度をする。


バス停から少し上がると、「安倍の大滝」の矢印があり、先に進む。


すぐに吊り橋を渡ることになったが、これは足元がしっかりしており、揺れも少なく安全な吊り橋だ。


しかし、その次に出てきた吊り橋は、足元に2枚の板を乗せただけでスリル満点だ。重量制限もあり、一人ずつしか渡れない。




その後も、斜面にかけられた橋をいくつも渡る。


沢も何度か渡る。


30分くらいで、「安倍の大滝」に到着する。安倍の大滝は、静岡市を流れ太平洋に注ぐ一級河川「安倍川」の源流付近の梅ヶ島温泉近くにあり、日本の滝百選に選定された滝である。別名「駿河大滝」「乙女の滝」とも呼ばれている。


安倍の大滝は、高さ85m幅16mの静岡市随一の大滝である。原生林の中に忽然と現れ、滝音を響かせている様は圧巻である。水量もあり、周辺には飛沫のシャワーが飛び散っていた。


滝をバックに記念撮影だ。


滝からバス停に戻り、梅ヶ島温泉まで歩いていく。数分で、この日の宿となる“泉屋旅館”に着いた


旅館の先に、源泉が湧き出ているところがあるという事で、少し見に行ってみる。梅ヶ島温泉おゆのふるさと公園の階段を上っていくと、右手に見える滝は“湯滝”だ。特に温泉が流れているわけではないのだが、温泉の守り滝として奉られていることからその名前が付いたようだ。


源泉が湧き出ているのは、柵で囲われた中にある岩風呂の中だ。昔は、岩風呂として5~6人が入れる風呂として利用されていたようだが、現在は衛生管理の為、施錠されていて入ることはできない。


江戸時代の初期に家康公の猶子(親子関係を結んで子になった人)の良純親王が三匹の蛇に導かれるようにして梅ヶ島温泉を訪れてしばらく滞在すると、健康を完全に取り戻したことから、親王はここに「三蛇権現湯之神社」を建てられた。現在も、梅ヶ島温泉の源泉がある「お湯のふるさと公園」の上にこの神社が祀られている。


「お湯のふるさと公園」から宿に戻ろうとした頃、ぽつぽつと雨が降り始めた。いそいで宿の中に入ると、急激に雨が強くなり稲光が走った。山の天気は、本当に変わりやすい。雨でびしょ濡れになることもなく戻ることが出来て本当によかった。

源泉から引いた風呂に入った後は、大広間で大宴会だ。芸達者なメンバーが笛や太鼓をたたいてくれた、そして最後は、宿の女将さんによる三味線の唄と踊りが披露された。しかも、「泉屋旅館の唄」があること自体もびっくりだ。二次会も、同じ広間でカラオケ大会となり、秘境の温泉旅館の雰囲気をたっぷり楽しんで1日目の夜が終わった。


「2019安倍川新緑マラニック:2日目」に続く。

2019羊山公園&武甲山

2019-05-05 21:35:17 | 山登り
ゴールデン・ウィークの後半、秩父の羊山公園と武甲山に行ってきた。秩父の芝桜の名所と言えば『芝桜の丘』の通称で知られる羊山公園(ひつじやまこうえん)が有名だ。連休中にどこかの山には行きたいと思っていて、芝桜を見て山も楽しめる場所という事で、武甲山がベストの選択になった。
 
連休の後半は天気が良いが、高速道路が混むことはわかっていたので、3日の夕方から家を出て秩父まで向かったのだが、新東名高速道路の上りが思いのほか混んでいて、道の駅「ちちぶ」に着いたのは、深夜1時近くになっていた。ところが、道の駅の駐車場もめちゃ込みで、深夜とはいえ満車になっていた。どうしようか悩んでいたところ、たまたま1台の車が出たので、そこに車を止め朝6時くらいまで仮眠する。このシーズンは、芝桜まつりで道路が大渋滞するという事がわかっていたので、道の駅にもそれを見越して早々と観光客が来ていたのかもしれない。
 
翌朝、車の中で朝食を取ってから、すぐ近くにある、芝桜まつり来場者用の臨時駐車場に向かう。7時から開場だったので、入場は5台目くらいで、楽々駐車場に止めることが出来た。そして、羊山公園に向かうシャトルバスにも一番乗りだ。
 
5分ほどバスに乗ると羊山公園に到着する。正式な開場時間は、8時かららしいのだが、8時前でも入場はでき、100円の整備協力金だけで済んだ。8時からは、入園料が300円になるらしい。園内に入ると、目の前にはまるでピンクのじゅうたんを広げたような一面の芝桜が広がっている。
 
1万7,600平方メートルの敷地に40万株以上の芝桜が植栽されているそうだ。
 
ピンクや白、赤の芝桜が咲き誇る色鮮やかなパッチワークは絶景である。
 
青と白が混ざった花壇はネモフィラだ。
 
そして、羊山公園の先に聳える山は、秩父のシンボル“武甲山”だ。このあと、この武甲山に登ることになる。武甲山は、埼玉県の秩父市と横瀬町の境界に位置する山である。秩父盆地の南側にあり、日本二百名山の一つに数えられる。山頂から1/3くらいまで山体が削り取られているのが無残だ。
 
8時前には、羊山公園を出て、シャトルバスで臨時駐車場に戻る。本格的な入園者のピークはこれからだ。駐車場には続々と車が入ってきているのをしり目に、武甲山の登山口である一ノ鳥居駐車場に向かう。セメント工場が立ち並ぶ埃っぽい道を抜け、駐車場に向かうと、路肩には既に多くの車が止まっていた。駐車場は満車になっているらしく、やむを得ず、空きスペースに車を止めて歩き出す。一ノ鳥居の先にある駐車場は、やはり満車だった。武甲山もこの辺りでは、人気の山らしい。
 
鳥居からしばらく歩き、数分で登山道に入る。
 
コンクリートで固められた登山道を30分近く歩くと、本格的な登山道になる。登山道には1丁(100m)ごとに石碑が建っており、石碑は15丁になっていた。
 
不動ノ滝に出た。落差15mほどの細い流れが滴り落ちている。水場にもなっていて、山頂にあるトイレ用の水を運んで欲しいと大きなペットボトルも近くに置いてある。
 
さらに30分ほど歩くと、大杉ノ広場に到着する。見事な杉の大樹が枝を延ばしていて、その周りの広場では、みんな休憩している。絶好の休憩場所だ。
 
さらに杉並木の中を進む。登山者は多く、家族連れで登る人も多い。幼児や小学生も多く、家族登山にはちょうどいい山だ。
 
51丁目の石碑が最後だ。この先は、山頂手前の広場だ。
 
山頂下のトイレ。ペットボトルで運んだ水は、このトイレ用となる。
 
御嶽(おんたけ)神社。武甲山山頂に鎮座する古社だ。景行天皇の皇子・日本武尊が東征したおり、山頂に武具を埋めて関東鎮護としたことが開創とされている。欽明天皇の御代に日本武尊を主神とし、男大述尊、広国押武金日天皇を合わせて祀られているという。
 
武甲山1304mの山頂に到着する。もともとは1336mの山頂だったものが、山頂まで石灰石の採掘のため削り取られてこの高さまで下がってしまったそうだ。柵の向こうは、石灰石採掘場となり、山容が完全に失われている。ほんとに悲しい風景だ。
 
それでも、多くの登山者が山頂標識をバックに記念写真を撮っている。
 
柵の真下は採石場だが、その先には秩父の町が広がっている。雲が多く、遠くの山々は良く見えない。
 
目を凝らして、良く下を見ると、ピンクの塊が見えた。朝一で立ち寄った羊山公園の芝桜の丘だ。
 
山頂を下りて、下の広場で昼食休憩する。多くの登山者たちが、おもいおもいの場所で休憩していた。
 
上りは2時間10分くらいかかったが、下りは1時間30分ほどだった。ほぼコースタイム通りだ。一の鳥居駐車場は、まだまだ多くの車が止まっていた。
 
私が止めた路肩部分にも、まだ多くの車が止まっていた。
 
武甲山にも多くの花が咲いており、以下は登山道で見かけた花々だ。
春の訪れを告げるカタクリ。
 
タチツボスミレ。
 
ニリンソウ。
 
ヒトリシズカ。
 
ミヤマキケマン。
 
ヤマブキ。
 
ラショウモンカズラ。
 
その後、青梅市内の温泉に寄って帰路についた。帰りも断続的に渋滞があり、予定より時間はかかったが何とか帰宅できた。ゴールデンウィークに有名なところに出かけると混むのは仕方ないか。
 
参考.武甲山のコースマップ