先週末は、17年ぶりに滋賀県にある「金勝(こんぜ)アルプス」に出かけてきた。アルプスとはいっても一つの山の名前ではなく、標高605mの竜王山を最高峰とするいくつかの山々の集まりだ。風化した花崗岩が作り出す独特の地形が特徴で、ゴツゴツとした岩場が続く岩稜帯はアルペンムードがたっぷりの山である。また、コース上には岩場、鎖場、ロープ、渡渉、遺跡巡りと、アドベンチャー感満載で登山の面白さがギュッと詰まった楽しい山である。
登山口は、新名神草津田上インターからすぐの一丈野駐車場からだ。8時半に到着したが、駐車場は8割方は埋まっており、人気の高さが窺われる。滋賀からのメンバーも加わり、総勢10人でスタートする。
まずは普通の樹林帯の中を進む。
すぐに岩盤の上を歩くことになる。岩の上にはところどころに水が流れ、滑りそうだが、ちょっと面白そうな気分になってくる。
登山道脇は、シダ類に覆われ、ちょっとしたジャングル探検のような気分にもさせられる。
途中から脇道にそれて進むと出てきたのは、落ヶ滝。水量は多くはないが、約20mの高さから落ちてくる滝は見応え充分だ。黄色と黒の岩肌、要塞のような壁、落ち口の大きな岩、きれいな段々の流れ、非常に個性的だ。
落ヶ滝からは、元の登山道に戻り、先に進む。この後は、岩登りの道が続く。
岩肌の上を水がさらさらと流れ、滑らないよう気を遣う。
ロープを頼りに巨大岩の上りが、何度も出てくる。
雨水で削り取られた水路のような細い道を進む。
尾根伝いの道に出ると、一面岩だらけの峰々が広がっている。目指す天狗岩も目の前に見えている。これが金勝アルプスの醍醐味だ。
尾根筋には、巨岩が点在し、胎内巡りのように岩穴を通り抜けられる場所もある。
対面に見える天狗岩を遠望すると、岩の上に立つ人の姿が見える。我々もすぐにあそこまで行かなくてはと気がせく。
天狗岩の下の広場に着いた。
上の方を見ると、既に多くの人で賑わっているようだ。早速ロープを頼りに岩を駆け上がる。
岩をよじ登ったりしてついに天狗岩上部に到着する。少し前に、遠望して見えた場所に到着したのだ。
天狗岩の周りも岩岩だらけで、休憩できそうな場所もあったが、移動が結構大変で身軽でない人には一苦労しそうな岩が多い。人も多く、渋滞の原因になりそうなので、天狗岩下の広場まで戻り、ランチ休憩とした。
ランチ休憩後、少し歩いた先の展望スポットからは、天狗岩の全景が良く見える。まさに金勝アルプスのシンボルともいえる存在だ。
こちらは耳岩。耳の形に似ているのだろうか。
白石峰の分岐から、竜王山方面に向かう。すぐにあるのは茶沸観音。岩を舟形に穿ったくぼみに、石仏像が厚彫りされている。この石仏は、鎌倉時代に作られたと推定されているそうだ。ここで参詣者に茶のもてなしが行われていたことから、この名の由来があるという。
金勝アルプス最高峰の竜王山605mに到着する。
再び白石峰に戻り、下山道に入ると、「重岩」の奇岩が忽然とあらわれる。よくもこんな風に岩が積み重なっているものだ。ふと見ると、下岩の側面に石仏が線刻されている。
狛坂寺跡に到着する。
狛坂寺跡と向かい合うかたちで、大きな花崗岩の磨崖面には、三体の仏さまが刻まれている。これが、金勝アルプスでは有名な狛坂摩崖仏だ。高さ約6m、幅3.6mの壁面に高さ3メートル、顔幅70cmの阿弥陀如来坐像を中尊として、観音・勢至の両脇侍を刻み、その周囲に12体の仏像が半肉彫りされている。
ゴール間近に出てきたのは、逆さ観音。鎌倉時代の初め頃に刻まれた石仏だが、当初は逆さではなかったらしい。説明板には『大岩の一端は、下流の「オランダ堰堤」堤築造時、(明治二十二年完成)に石材の不足が生じて、それに使われたのです。そのため後にバランスを失った山上からずり落ちて逆さになったのです』と説明がされている。
通称「オランダ堰堤」は、草津川の上流にあたる滋賀県大津市上田上桐生町にある草津川の砂防ダムである。堰堤の下の水は冷たくてきれいだ。夏場になると、この場所で水遊びをする人が多いらしい。
この堰堤が「オランダ堰堤」とよばれる理由は、明治時代に来日したオランダ人技術者デレーケが堰堤築造の指導を行ったと考えられている。
オランダ堰堤を過ぎると、すぐに登山口である一丈野駐車場だ。通常6時間ほどのコースだが、ハイペースで、5時間18分でゴール。天気は最高で、寒くもなく、変化にとんだ山旅を楽しむことが出来た。
参考1.金勝アルプスの高低図&コースタイム
参考2.金勝アルプスのコースマップ
登山口は、新名神草津田上インターからすぐの一丈野駐車場からだ。8時半に到着したが、駐車場は8割方は埋まっており、人気の高さが窺われる。滋賀からのメンバーも加わり、総勢10人でスタートする。
まずは普通の樹林帯の中を進む。
すぐに岩盤の上を歩くことになる。岩の上にはところどころに水が流れ、滑りそうだが、ちょっと面白そうな気分になってくる。
登山道脇は、シダ類に覆われ、ちょっとしたジャングル探検のような気分にもさせられる。
途中から脇道にそれて進むと出てきたのは、落ヶ滝。水量は多くはないが、約20mの高さから落ちてくる滝は見応え充分だ。黄色と黒の岩肌、要塞のような壁、落ち口の大きな岩、きれいな段々の流れ、非常に個性的だ。
落ヶ滝からは、元の登山道に戻り、先に進む。この後は、岩登りの道が続く。
岩肌の上を水がさらさらと流れ、滑らないよう気を遣う。
ロープを頼りに巨大岩の上りが、何度も出てくる。
雨水で削り取られた水路のような細い道を進む。
尾根伝いの道に出ると、一面岩だらけの峰々が広がっている。目指す天狗岩も目の前に見えている。これが金勝アルプスの醍醐味だ。
尾根筋には、巨岩が点在し、胎内巡りのように岩穴を通り抜けられる場所もある。
対面に見える天狗岩を遠望すると、岩の上に立つ人の姿が見える。我々もすぐにあそこまで行かなくてはと気がせく。
天狗岩の下の広場に着いた。
上の方を見ると、既に多くの人で賑わっているようだ。早速ロープを頼りに岩を駆け上がる。
岩をよじ登ったりしてついに天狗岩上部に到着する。少し前に、遠望して見えた場所に到着したのだ。
天狗岩の周りも岩岩だらけで、休憩できそうな場所もあったが、移動が結構大変で身軽でない人には一苦労しそうな岩が多い。人も多く、渋滞の原因になりそうなので、天狗岩下の広場まで戻り、ランチ休憩とした。
ランチ休憩後、少し歩いた先の展望スポットからは、天狗岩の全景が良く見える。まさに金勝アルプスのシンボルともいえる存在だ。
こちらは耳岩。耳の形に似ているのだろうか。
白石峰の分岐から、竜王山方面に向かう。すぐにあるのは茶沸観音。岩を舟形に穿ったくぼみに、石仏像が厚彫りされている。この石仏は、鎌倉時代に作られたと推定されているそうだ。ここで参詣者に茶のもてなしが行われていたことから、この名の由来があるという。
金勝アルプス最高峰の竜王山605mに到着する。
再び白石峰に戻り、下山道に入ると、「重岩」の奇岩が忽然とあらわれる。よくもこんな風に岩が積み重なっているものだ。ふと見ると、下岩の側面に石仏が線刻されている。
狛坂寺跡に到着する。
狛坂寺跡と向かい合うかたちで、大きな花崗岩の磨崖面には、三体の仏さまが刻まれている。これが、金勝アルプスでは有名な狛坂摩崖仏だ。高さ約6m、幅3.6mの壁面に高さ3メートル、顔幅70cmの阿弥陀如来坐像を中尊として、観音・勢至の両脇侍を刻み、その周囲に12体の仏像が半肉彫りされている。
ゴール間近に出てきたのは、逆さ観音。鎌倉時代の初め頃に刻まれた石仏だが、当初は逆さではなかったらしい。説明板には『大岩の一端は、下流の「オランダ堰堤」堤築造時、(明治二十二年完成)に石材の不足が生じて、それに使われたのです。そのため後にバランスを失った山上からずり落ちて逆さになったのです』と説明がされている。
通称「オランダ堰堤」は、草津川の上流にあたる滋賀県大津市上田上桐生町にある草津川の砂防ダムである。堰堤の下の水は冷たくてきれいだ。夏場になると、この場所で水遊びをする人が多いらしい。
この堰堤が「オランダ堰堤」とよばれる理由は、明治時代に来日したオランダ人技術者デレーケが堰堤築造の指導を行ったと考えられている。
オランダ堰堤を過ぎると、すぐに登山口である一丈野駐車場だ。通常6時間ほどのコースだが、ハイペースで、5時間18分でゴール。天気は最高で、寒くもなく、変化にとんだ山旅を楽しむことが出来た。
参考1.金勝アルプスの高低図&コースタイム
参考2.金勝アルプスのコースマップ