とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2022年の山を振り返る

2022-12-31 08:45:59 | 山登り
 今年もいろんな山に行けたが、一番の目玉は、ロングトレイル(長距離自然道)のコースをいくつも歩けたことだ。信越トレイルを始め、美ヶ原・霧ヶ峰分水嶺トレイル、浅間・八ヶ岳パノラマトレイル、京都トレイルなど山のピークを目指すだけの目的では無いのも楽しいことを発見したことが大きい。また、百名山だけではなく、二百名山、三百名山、名も知らぬ低山にも素晴らしい山がたくさんあり、日本の山の四季折々の変化は世界にも誇れるものでは無いかと改めて感じた。

1.1月 竜ヶ岳1485m(山梨県)
 麓の富士本栖湖リゾートの竜神池からダブルダイヤモンド富士が見られるとのことで、まず竜神池まで行こうとしたのだけれど、富士山が雲に隠れてダイヤモンド富士が見られないことがわかったのでそのまま竜ヶ岳に登った。山頂に着く頃には、富士山がよく見えるようになり、南アルプスの展望なども楽しめた。
2.2月 幕山626m(神奈川)
 梅園で有名な幕山に登る。麓には湯河原梅園があり、ちょうど梅の宴が開かれ観光客で賑わっていた。梅は少し早かったが、紅梅や白梅の梅の絨毯を楽しめた。
3.3月 山の辺の道(奈良県)
 古代大和の山辺に通した道である日本現存最古の道を歩く。春日山の麓から奈良盆地の東南にある三輪山の麓までの35キロを歩き、いにしえの人たちの思いにはせる。
4.4月 京都トレイル:京北コース(京都府)
 京都トレイルで新しく新設された京北コースの残りを歩く。昨年末に歩いたコースの残りで、全長50キロのコースを全て完歩する。桜の名所がいくつかあって楽しめた。
5.4月 岩籠山765m(福井県)
 敦賀三山の一つで、山頂の東に広がるクマザサの平原は「インディアン平原」と呼ばれ、なだらかな草原に花崗岩の巨岩が点在するのが見どころだった。
6.4月 山本山324m、賤ヶ岳421m(滋賀県)
 琵琶湖の周りの近江湖の辺の道のうち、山本山から賤ヶ岳に続く山岳コースを歩く。賤ヶ岳古戦場や古墳群、山本城跡など歴史を感じる道だ。
7.5月 鷲ヶ岳1671m(岐阜県)
 鷲ヶ岳は、鷲退治の伝説が残る山だ。3時間ほどで帰ってこられる登りやすい山だったが、クマザサで覆われた山頂部から下山途中には、白山がよく見えた。
8.5月 湧蓋山1500m(大分県)
 初心者でも安心な気持ちのいい草原歩きやミヤマキリシマが楽しめたいい山だった。下山後の温泉もよかった。
9.5月 阿蘇五岳:根子岳1433m、烏帽子岳1337m、杵島岳1321m、高岳1592m、中岳1506m(熊本県)
 阿蘇の全容を遠くから眺めるとお釈迦様が横になっているように見えるが、その形をなす5つのピークに全て登る。異形な山容の根子岳、ミヤマキリシマが満開の烏帽子岳、コンクリートで固められた登山道の杵島岳、噴火口が間近に見える中岳、阿蘇最高峰の高岳と個性的な5つのピークを楽しめた。
10.6月 釈迦ヶ岳1800m(奈良県)
 世界遺産・大峯奥駈道のルートであることが有名で、アクセスが悪いにも関わらず多くの登山者がいる。山頂には、釈迦如来像があり、遮るものの無い360°の大パノラマが広がっている。
11.6月 山上ヶ岳1719m(奈良県)
 山上ヶ岳は、今なお女人禁制を守る大峰信仰の根本道場の中心をなしている。男性だけのパーティで清浄大橋から登り出し、最後の茶屋までは整備された広い登山道で女子供でも安心して登れる道だったが、大峯山寺の手前あたりから険しい道となり、修験道の行場がいくつか現われ緊張する道に変わった。
12.6月 第1回 信越トレイル:セクション1~3(長野県)
 信越トレイルは、長野と新潟の県境である斑尾山を含めた関田山脈のほぼ尾根沿いを縦走する総延長約110kmのロングトレイル(長距離自然道)だ。第1回は、セクション1 斑尾山→万坂峠→袴岳→赤池、セクション2 赤池→希望湖→毛無山→涌井、セクション3 涌井→富倉峠→黒岩山→仏ヶ峰登山口を歩き通す。ブナの森をはじめとする豊かな自然や、文化・歴史が色濃く残る里山である。歩行距離32キロ。
13.7月 第2回 信越トレイル:セクション4~6(長野県)
 第2回は、セクション4 仏ヶ峰登山口→小沢峠→鍋倉山→関田峠、セクション5 関田峠→牧峠→宇津ノ俣峠→伏野峠、セクション6 伏野峠→野々海峠→三方岳→天水山を歩き通す。天水山周辺のブナ林は信越トレイルの中でも屈指のブナ林だ。歩行距離33キロ。
14.7月 羅臼岳1661m、阿寒岳1497m(北海道)
 それぞれ2度目の百名山。羅臼岳は、天候がめまぐるしく変化したが、山頂に着くと一転霧が晴れ、知床半島やオホーツク海が一望できた。阿寒岳は、雌阿寒岳に登ったが、一日中快晴で頂上付近から望むことができる火口は、周囲に硫黄の匂いが立ちこめ、活火山を間近で体験できた。
15.8月 第3回 信越トレイル:セクション7~9(長野県)
 第3回は、セクション7 天水山→里山出合→森宮野原駅、セクション8 森宮野原駅→中子里山出合→妙法育成牧場→結東、セクション9 結東→見倉→大赤沢→小赤沢を歩き通す。見倉の吊り橋は、映画のロケ地にもなったスリルある吊り橋だ。歩行距離34キロ。
16.8月 樽前山1041m(北海道)
 札幌から約1時間。山頂がドーム型になっているひと際目立つ山が樽前山だ。今も火山ガスが噴出している活火山だが、7合目まで車で登ることができ、登山道も整備されているため気軽に登ることができる。三重式活火山という珍しいカルデラを形成していて、火口中央部に突き出た樽前溶岩ドームは一見の価値がある。
17.9月 美ヶ原・霧ヶ峰分水嶺トレイル(長野県)
 長野県の長和町長門牧場から、日本百名山の2つの峰、霧ヶ峰から美ヶ原へ至る全長38kmのトレイルだ。分水嶺とは日本海と太平洋の水系を分ける分水界連続線のことで、この分水線の主に北側は日本海へ、南側は太平洋に水が流れる境界線となっている。日本を代表する高原をつないで行く高原ハイキングコースとも言える。その爽やかな風や澄んだ空気の中を歩く気持ちの良さに加えて、トレイルから眺める八ヶ岳をはじめ南、中央、北それぞれのアルプスの山脈を見ることができ、正に山岳パノラマハイキングコースといえる。
18.9月 赤兎山1629m(福井県)
 石川県との県境にある山。丸みを持った優しい山容で、うさぎのような形をしているためこの名前が付けられたといわれている。特徴的な赤い屋根の避難小屋付近では時期になるとニッコウキスゲなど珍しい高山植物を見られるという。下山後は、時間が有ったので福井の恐竜博物館に寄る。
19.9月 泉ヶ岳1175m(宮城県)
 仙台の北西端にそびえ立つ山で、船形連峰の一支脈をなしている。地形がなだらかなので、家族連れでも登山を楽しめる。頂上からの眺めは雄大で、仙台市街・蔵王連峰・仙台湾まで見渡すことができる。後半は、当日開催されていたトレイルランレースの選手とすれ違い、応援しながらの下山となった。
20.10月 第4回 信越トレイル:セクション10(長野県)
 第4回は、セクション10 小赤沢⇒苗場山2145mだ。苗場山頂ヒュッテで宿泊して小赤沢まで戻る。季節は秋となり苗場山頂周辺の草紅葉が一番の見頃だった。信越トレイルはこれで全コース制覇となり、信越トレイルクラブから全コース制覇の全線踏破証も発行してもらう。
21.10月 塔ノ岳1491m、丹沢山1567m、蛭ヶ岳1673m、檜洞丸1601m(神奈川県)
 丹沢山は、広い意味で丹沢山地全体を指す。日本百名山に選ばれているが「個々の峰ではなく、全体としての立派さ」と評価されているので、大倉から、塔ノ岳、丹沢山、丹沢山塊の最高峰である蛭ヶ岳、第4位の檜洞丸を経て、西丹沢自然教室まで1泊2日で縦走した。蛭ヶ岳からは結構厳しい下りが続き、下山は日没過ぎになってしまった。最終バスは19時となり、真っ暗なバス停でバスを待ったのが忘れられない思い出になった。
22.10月 浅間・八ヶ岳パノラマトレイル(長野県)
 長野県の東部、雄大な浅間連峰や八ヶ岳連峰を望む風光明媚なエリアにあり、安藤百福センターを起点に、畑や田んぼ、雑木林など、多様な里山の自然と歴史を楽しめるコースだ。布引観音コース(5.0km)、蓼科・八ヶ岳展望コース(4.5km)、浅間・森林浴コース(4.0km)、御牧ヶ原コース(9.3km)、千曲川コース(約16km)の全てを歩き、浅間山や八ヶ岳の展望を楽しんだ。
23.11月 竜門岳904m(奈良県)
 竜門岳は、奈良県吉野町の北東、宇陀町との境界に、堂々たる風格をもってそびえる。山頂には一等三角点補点の石標と岳ノ明神と呼ばれる高皇産霊神(たかみむすびのかみ)を祭る小祠が、桜の古木に囲まれひっそりと建っている。山麓には『今昔物語』で知られる久米仙人穴居跡や『太平記』で有名な楠正行の妻、弁ノ内待が世を忍んで住んだと伝えられる竜門寺跡などの史跡や伝説が多く残っている。下山後は、談山神社の紅葉を見ていく。
24.11月 大山1252m(神奈川県)
 丹沢大山国定公園に位置する大山(おおやま)は、神奈川県伊勢原市を表玄関に、標高1252mのピラミッド型の美しい山容を誇る。江戸の人口が100万人の頃、山頂への登山が許されたひと夏で20万人が訪れたといわれ隆盛を極めた山でもある。当日は、小雨にもかかわらず多くの登山者が訪れ、賑わっていた。特に大山寺の紅葉は目が覚めるような美しさだった。
25.12月 網掛山544m(三重県)
 網掛山は、山全体に自然が残る珍しい山だ。浅間山から網掛山・もみじ谷にかけ自然を手軽に満喫出来、秋は斜面が赤く染まり、その美しさに圧倒される。地元の登山愛好家によって発見された約1kmにわたるもみじ谷のもみじ群生が素晴らしい紅葉を見せてくれた。
26.12月 三国山1102m(神奈川県)
 箱根外輪山のピークの1つで、芦ノ湖の西側に位置する山。かつては駿河、相模、伊豆の三国の境にあったために名付けられたが、現在は静岡県と神奈川県の境のみとなっている。箱根スカイラインが近くを通るが、外輪山の縦走路は展望が良く、芦ノ湖、駿河湾、富士山を眺めながらのハイキングとなった。桃源台からは、海賊船に乗り船上から山々を見て箱根町に戻った。

2022年のランを振り返る

2022-12-30 08:54:22 | マラソン
 今年から徐々に大会が開催されるようになり、今まで中止になっていた大会も開催され、やっと以前の状況に戻ってきた。ただ、自分が走りたいという気持ちが以前ほどは無く、あくまでも体力維持という点で続けるつもりだが、マラニックなどはあまり参加せず、山歩きの方をメインに行くことが多くなってきた。ウルトラの100キロは諦め、75キロくらいにして、あとは行ったことにないフルマラソンの大会をできるだけ行こうと思っている。

1.1月 木曽三川マラソン ハーフ
 岐阜県海津市の木曽三川公園内のアクアフィールドマラソンコースを周回するコースでハーフは2周する。アップダウンはないが、長良川の横の河川敷で景色の変わり映えがなく、寒くて早く終わりたかった。
2.2月 大井川トライアルマラソン フル
 島田の大井川の河川敷を4周(10キロ)+2.195キロでフルの距離を走る。ここも、木曽三川と同じで面白みが無いコースだが、ウルトラマラソンのための練習だと思って頑張った。何とか完走できたので、ウルトラの参加にも自信になった。
3.3月 飛鳥ハーフマラソン ハーフ
 奈良県の明日香村で行われた第1回の大会。制限時間4時間という余裕のある大会で、明日香村の観光スポットを楽しみながら走ることができた。結構アップダウンがきつかった。
4.3月 南房総みちくさウルトラマラソン 75キロ
 2年越しに参加できた大会。エイドが抜群にいい大会なので、楽しみにしていた。幸い天気にも恵まれ南房総の景色を楽しみながら無事完走できた。
5.5月 横須賀・三浦みちくさウルトラマラソン 63キロ
 南房総と同じく走援隊が開催する大会。ここの大会は、コンセプトが気にいっているので、続けて参加した。5月で大分暑い時期になったが、エイドを楽しみながら無事完走できた。
6.11月 富山マラソン フル
 第1回の時に参加して以来、何年かぶりの参加。参加者が1万3千人とかで久々の都市型マラソンだ。新湊大橋からの立山連峰の景色は素晴らしかったが、後ろの方だったのでお目当てのエイドの食料がほとんど無くなってしまい、ひもじい思いをして走った。
7.11月 沖永良部島うとぅるしゃマラソン 70キロ
 鹿児島県の沖永良部島で行われた第1回のウルトラマラソン。参加者は50名弱とこぢんまりした大会だが、スタッフの方がランナーより多く、島をあげてのおもてなしの大会となり、島の観光スポットをほぼ網羅するコースで楽しかった。鍾乳洞の中がコースに含まれるなんて聞いたことが無い。
8.12月 みえ松阪マラソン フル
 三重県で開催される初のフルマラソン。コロナで2回流れ、今年やっと開催された。おりからの寒波襲来で、とにかく寒かった。松阪牛のエイドなどあったが、遅い方なので今回もエイドの給食はあまり残っていなかった。

2022みえ松阪マラソン

2022-12-19 22:01:58 | マラソン
三重県で開かれる初のフルマラソンの大会に参加してきた。大会は当初、2020年に開かれる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で二度延期になっていた。今年、満を持しての開催だ。参加者は6584人。

前日からの大寒波到来で、寒さでガタガタ震えながら、スタート前の待機ブロックでスタートの時間を待っていた。エントリー時の予想タイムは遠慮して制限時間より少し早い時間を申告していたので、待機ブロックは最後のブロックになっていたので、尚更待ち時間が多い。スタートライン近くに行けたのはスタートの号砲が鳴って10分くらい後だった。


スタート地点で応援していたのは、瀬古利彦さん、野口みずきさん等の往年の名ランナーだ。


だが、待機ブロックで体が冷えてしまっていたので、スタートしてすぐにトイレに駆け込んだ。トイレを済ませてコースに出ると、目の前には7時間のペースランナーがいる。さすがにこの人たちの後ろではまずい。元気なうちに6時間のペースランナーよりは前に行こうとペースを上げる。


最後尾グループの先には、大勢のランナーの集団が見えるので、登り坂を進んでいく。


松阪市内の中心部に入ると、折り返しコースとなり顔見知りのランナーたちともすれ違う。


子どもたちの太鼓の演奏で元気をもらう。


松阪城趾公園の前を通過する。紅葉がまだきれいだ。


松阪市役所前でも若い女性たちの踊りの応援がある。


江戸時代屈指の豪商であった三井家の発祥地は松阪ということで、発祥の地の記念碑も建つ場所の交差点を曲がる。


松阪駅前まで進むと、折り返す。松阪のメインの場所をほぼ全て網羅するコースのようだ。


市内の中心部を抜けると郊外に入っていく。建物がないので、風当たりはますます強くなってきた。


ここで再び長い折り返しのコースとなる。


恐竜に扮装した人からの応援もある。


松尾神社の前を通過。


31キロを過ぎたあたりから長いトンネルに入る。トンネルの先には、カラフルな照明が見える。


更に進んでいくと、赤や青、緑等、色が刻々と変化していき、幻想的な雰囲気だ。


紫っぽく色が変化。


32キロ地点を通過。トンネルの壁に照明を当て距離を示している。


また、市内の小中学校、高校などの生徒の応援映像も見られる。長いトンネルだったが、このような光の演出で飽きさせない工夫があり、第1回の大会ながら大いに力を入れているのがよくわかり、ありがたいなぁと感心した。


川沿いのコースに入ると再び風当たりが強くなる。


松阪は松阪牛で有名だが、牛のイラストには、数多くの応援メッセージが載っている。


応援メッセージのボードがずっと先まで続いている。よくもこれだけ集めてくれたものである。


最後は、松阪市総合運動公園のフィニッシュゲートが見えてきた。最後の登りがなかなかキツイ。何とか6時間以内にはゴールすることができた。ネットタイムは5時間47分くらい。やはり5時間の壁はとても遠くなった。


ゴール後、完走メダルとフィニッシャータオルをもらうとホッとした。


ゴール後も寒すぎるので、着替えもそこそこに厚着をしてシャトルバスに乗り込み帰路についた。

2022箱根・三国山

2022-12-14 18:02:33 | 山登り
先週末は、箱根外輪山のピークの1つで、芦ノ湖の西側に位置する三国山に登ってきた。かつては駿河、相模、伊豆の三国の境にあったために名付けられたが、現在は静岡県と神奈川県の境のみとなっている山である。

三島駅からバスに乗って箱根ホテル前で下車する。小田原方面から来た仲間とも合流し、総勢9人のパーティだ。バス停からすぐ先に行くと箱根駅伝のゴール地点にある箱根駅伝ミュージアムだ。


そして、その奥には箱根町港があり、芦ノ湖観光では目玉となる海賊船が停泊している。三国山から下山後は、桃源台港からこの海賊船に乗ってここまで戻ってくる予定だ。


箱根町港から旧街道を三島方面に進み、閑静な住宅地を抜けると鳥居が見えてくる。箱根神社の末社で、箱根宿内の鎮守である駒形神社だ。箱根七福神の毘沙門天が祀られている事でも有名だという。まずは、お詣りしてから登山道に向かう。


箱根旧街道は、石畳が残り風情を感じさせる歴史ある道だ。




石畳が終わると、いきなり急な階段になる。


階段が終わると、舗装道路の道に出た。箱根旧街道の立派な石碑が建っている。


道の駅の前から舗装道路を横断すると、いよいよ箱根外輪山の縦走コースに入る。樹林帯の中を抜け、空が見えてきたなと思ったら、一面ススキの原に出た。


後ろを振り返ると、ずっとススキの原が続いている。箱根というと仙石原のススキが有名だが、このあたりの風景もなかなかいい。


しばらくはススキの中を進んでいく。


空が開けてきたかと思ったら、目の前に大きな富士山が飛び込んできた。少し前までは、山頂あたりが笠雲に覆われていたのだが、大分取れてきて見応えのある景色になっていた。


登山道は、芦ノ湖スカイラインと並行して続いているのだが、レストランレイクビューでは、唯一車で来た人と登山者が合流できる場所だ。ちょうどお腹もすいてきていたので、レストラン前の休憩所でランチとする。


その後もアップダウンを繰り返しながら、三国山山頂を目指していく。ブナの原生林もあり、意外と植物が多様な山域だ。名前はわからないが、ひこばえ(株立ち)した樹木の林もあり、あまり見たことがない風景だ。


そして、三国山山頂1102mに到着する。


眼下には芦ノ湖が見えている。


ブナ林の中を抜けてくると、湖尻峠だ。静岡県裾野市と神奈川県足柄下郡箱根町との境界となり、箱根スカイラインに続く道が交差している。標高850mの峠で、峠の下を深良用水(箱根用水)が流れている。


湖尻峠から湖尻側の道路脇を下っていく。石畳や杉林の中を抜けると深良用水を流す、深良水門のある場所に出る。


深良用水は、箱根山をトンネルで貫き、神奈川県・箱根の芦ノ湖の湖水を静岡県裾野市に引くために造成された灌漑用水路だ。この先は、裾野市に向かって流れている。


西岸遊歩道から芦ノ湖を見ながら歩く。


キャンプ場の中を抜ける。


ほどなく観光客がひしめく桃源台だ。ロープウェイと海賊船の乗り場を兼ねた駅舎は観光客で大混雑。なんとか海賊船の切符を購入して、初めて海賊船に乗る。


海賊船とは言え、普通の観光船よりずっと中は豪華でおしゃれな船だ。乗船時間はわずか25分ほどだが、無事箱根町港で下船。三島行のバスも、すぐに乗ることが出来、思ったより速く帰ることができた。このあたりの山は、富士山がよく見える時期には、展望を十分楽しめそうだ。

参考1.三国山の高低図&コースタイム(GPSを入れ忘れたので、実際は9:15くらいにスタート)


参考2.三国山のコースマップ

2022網掛山

2022-12-06 18:18:16 | 山登り
山友のNさんからのお誘いで、三重県大紀町の網掛山に登ってきた。地元の登山愛好家によって発見された約1キロにわたるもみじ群生が素晴らしい紅葉を見せてくれるという事で楽しみに出かけた。今年最後の紅葉狩りになるはずだ。

阿曽温泉の駐車場で待ち合わせをして、参加者全員(全部で11人)が揃ったところで網掛山の登山者用駐車場に向かう。全く知らなかった山だが、駐車場も広く最後の紅葉を見るためか結構たくさんの車が止まっていた。入り口で、コースマップを確認する。


しばらく舗装道路を進む。


浅間山・網掛山登山口に入る。杖がいくつか置いてあり、急登があるようだ。


林道には猪捕獲用の檻があった。


途中で登山道を見失い、道なき道を登って正規の登山ルートに戻る。


幸の森に出た。先の方の展望が開け、遠くの景色が見える。


一旦下っていくと、網掛山に一番近い駐車場におりる。ラクラクコースの駐車場で、あまり歩きたくない人はここまで車で来られるようだ。


再び登り返していくと、ほどなく網掛山山頂544mだ。


とりあえず、山頂記念写真を撮る。


急坂を下る。


ゴツゴツした岩場もあり、慎重に下る。


もみじ谷の東口に着いた。もみじの群生は、ここから続くらしい。


もみじ谷に行く前に、一旦網掛山の全体を眺めることのできる展望スポットまで登り返す。


展望スポットは、狭く傾斜がきついので、たくさんの人がゆっくりできないので、交代で網掛山の展望を楽しむ。


網掛山の上の方は、ほとんど落葉してしまい、紅葉はほとんど終わっているようだ。あとは、もみじ谷の紅葉がどうなっているかだ。


ふたたび、もみじ谷の東口まで戻り、もみじ谷を進んで行く。谷に入ると、まだ十分楽しめる紅葉が残っている。


緑の葉も残っているが、赤や黄色に変わったもみじが群生しているのがよくわかる。


曇り空なので、今一つ赤が目立たないが、やはりこのもみじ谷が一番の撮影スポットだ。




もみじ谷の中ほどに来ると、休憩できる広い場所があり、ランチ休憩しているグループも大勢いる。


休憩所から少し上がり、もみじの群生の近くまで行ってみる。


もみじ谷の風景をバックに記念撮影。


近くに行ってみると、なかなかいい色合いだ。




もみじ谷の西口を過ぎると、大理石・石灰採石跡に出る。かつては、このあたりで採石が行われていたそうだ。


採石場があったという事で、広い空き地となっており、今までと全く違う雰囲気の場所だ。


その後は、ラクラクコースの駐車場に戻り、さらに元来た道を戻り、車を止めた駐車場に戻った。近くには、小学校跡を利用した阿曽温泉があり、温泉に入ってから解散し帰路についた。

参考1.網掛山の高低図&コースタイム


参考2.網掛山のコースマップ

2022神奈川・大山登山

2022-12-01 19:20:34 | 山登り
先週末は、神奈川県伊勢原市を表玄関とし、丹沢大山国定公園に位置する大山に登ってきた。標高1252mのピラミッド型の美しい山容を誇る大山が、別名「雨降山」(あふりやま)と呼ばれるのは、相模湾の水蒸気をたたえた風を受け、雨が降りやすい山容に由来し、別名「あめふりやま(雨降山)」転じて「あふりやま(阿夫利山)」になったという。

この日は、伊勢原駅からバスで大山ケーブル駅前まで行く。あいにく、朝から雨模様となってしまった。


しばらくは、お土産屋が立ち並ぶアーケードの参道を進む。


ケーブル駅は素通りして、歩いて参道を進むと、さっそく紅葉のモミジが現れてきた。


登山道は、女坂と男坂の二つのルートがあるが、雨で足元も悪いので、安全そうな女坂を登る。阿夫利神社の前社辺りまで来ると、ここも見事な紅葉だ。


雨の日でも、赤が一際よく目立つ。


女坂の途中から、大山寺の石段を登っていく。大山の紅葉と言えば、大山寺が一番の撮影スポットだ。


石像が石段の両サイドに立ち並び、紅葉の中をゆっくり登っていく。


大山寺は、天平勝宝7年(755年)、奈良東大寺の別当良弁僧正が開基し、聖武天皇の勅願寺となった古刹。現在は真言宗大覚寺派に属し、京都大覚寺の別院となっています。通称「大山のお不動さん」と親しまれ、関東三大不動のひとつに数えられるそうだ。


大山寺から、再び女坂に入り坂を上っていくと、阿夫利神社が見えてきた。境内の入り口にある茶店の前には、落ち葉でハートの絵が描かれていた。


阿夫利神社の周辺も紅葉がきれいだ。


阿夫利神社は、第10代崇神天皇の頃(紀元前97年頃)の創建と伝えられ、山頂に本社、標高700メートルの中腹に下社がある。ここは、下社の方だ。主祭神は、「大山祗大神(おおやまづみのおおかみ)」「大雷神(おおいかずちのかみ)」「高おかみ神(たかおかみのかみ)」で、 源頼朝をはじめ、多くの武将に崇敬を受け、神仏習合の江戸時代には「石尊大権現(せきそんだいごんげん)」として庶民の信仰を集め、行楽を兼ねた「大山詣り」が盛んになったという。雨の日にもかかわらず、大勢の登山者がいる。


下社の裏手から、神域となる登山道を進む。大きな杉が合体した夫婦杉。


所々に伝説の場所があり、説明板を読みながら進むのが面白い。これは、天狗の鼻突き岩。天狗が鼻を突いてあけた穴だという。


ほどなく、大山1252mの山頂に到着する。山頂まで来ると、風が強く肌寒い。雨は止んでいたが、景色は残念ながらない。


山頂の本社にお参りし、風当たりが少ない場でランチ休憩をした後、元来た道を下山する。下山途中で、霧の中、大きなシカが悠々と我々の前を歩いて行った。まるで神の使いかのようだ。


晴れていたらもっと紅葉が素晴らしいのだろうかとも思っていたが、霧に包まれた景色の中でも、紅葉の赤が一際際立って見える。


下社に戻ってきたところで、茶店で大山名物の豆腐とビールを頼んで一休み。


地面には、落ち葉の絨毯が敷き詰められている。


もう一度、大山寺の紅葉を楽しんで行く、ここで見納めだ。


お土産屋の通りを抜けて下山。


バス停に着くと、ちょうど鶴巻温泉行のバスが来たので、それに乗って鶴巻温泉まで行き温泉に入ってから帰路についた。大山は、縄文の古代から霊山として、また江戸期には江戸の火消しをはじめ、関東一円の農民、漁民からもそれぞれ水を司る神、航行守護の神として崇敬を集めた。江戸の人口が100万人の頃、山頂への登山が許され、ひと夏で20万人が訪れたといわれる隆盛を極めた山である。単なる登山の対象ではなく、歴史や文化にも大きな影響を与えた山として大いに勉強になった。

参考1.大山の高低図&コースタイム(GPSを切り忘れたので、30分ほど余分に記録)


参考2.大山のコースマップ