とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

スマホを使うサル

2014-10-31 19:01:27 | ニュース


今日の新聞に、すごい写真が載っていた。
長野県山ノ内町の地獄谷野猿公苑で温泉につかりながらiPhoneを見るニホンザルの写真だ。
何故サルが、スマホを持っていたのかというと、旅行者がiPhoneをサルに近づけて 写真を撮ろうとしたら、サルに奪われてしまったらしい。
ちょうど、その場面に出くわした別の旅行者が、その様子をカメラで撮ったというのだ。
何というタイミングで、こんな貴重なショットを撮ったものだろう。

何でも、イギリスの「今年の野生生物写真家」コンテストで、人気投票に基づく特別賞にこの写真が選ばれたという。
きっと、カメラマンはイギリスの旅行者だったのだろう。
猿の惑星ではないけれど、いつか本当にサルもスマホを使いこなす時が来るのだろうか?
ちょっと衝撃的だけど、最高のショットである。

映画『ふしぎな岬の物語』

2014-10-30 23:51:41 | 映画


チェック:人気作家・森沢明夫の小説を基に、のどかな里で小さな喫茶店を営む女店主と、店に集う人々との心温まる交流を描いた人間ドラマ。日本映画界を代表する女優・吉永小百合が『八日目の蝉』などの成島出監督と共同で、映画人生で初めて企画に挑戦。主演の吉永とは初共演となる阿部寛、『おとうと』などの笑福亭鶴瓶、『ストロベリーナイト』シリーズなどの竹内結子ら実力派が脇を固める。原作のモデルとなった喫茶店が実在する千葉県明鐘岬を中心にロケを敢行した景色も魅力。(シネマトゥデイより)

ストーリー:海と花畑に囲まれた心休まる里、その岬の突端にあるカフェ「岬カフェ」には、店主の柏木悦子(吉永小百合)がいれるコーヒーを目当てに里の住人たちが集まってくる。店の隣に住むおいの浩司(阿部寛)は、何でも屋を営みながら悦子を献身的に見守ってきた。そんな穏やかな日々が営まれていたある日、常連客の娘で音信不通だったみどり(竹内結子)が数年ぶりに帰郷するが……。(シネマトゥデイより)

森沢明夫原作「虹の岬の喫茶店」の映画化作品である。
吉永小百合プロデュース&主演作で、先日の第38回モントリオール世界映画祭で審査員特別賞グランプリを受賞した事もあり、
原作を読んでから映画もどうしても見たかった。
泣けたり、笑えたりするシーンもいくつかあったが、ものすごく感動したとか面白かったという感覚はあまりなかった。
何気ない日常の一シーンをいろんなエピソードを紡ぎ合わせて、ほっこりした温かい映画に仕上げたという感じだ。

キャストは、吉永小百合を筆頭に、笑福亭鶴瓶、阿部寛、竹内結子、笹野高志、米倉斉加年、小池栄子、吉幾三等豪華キャストが勢ぞろいしている。
また劇中歌を歌うバンドメンバーが、 杉田二郎、堀内孝雄、ばんばひろふみ、高山巌、因幡晃というからこれもまた凄い。
まさに、吉永小百合の下に豪華メンバーが結集し、いつまでたっても年齢を感じさせない彼女の魅力を改めて感じさせてくれた映画だったといえる。
特に、吉永小百合が「おいしくなぁれ、おいしくなぁれ」とおまじないをかけて淹れてくれたコーヒーはさぞ格別の味がするだろうなと思った。

原作では、エピソードごと悩める登場人物に合わせた音楽が選曲されるのだが、映画ではまったくなかったのが少し残念。
また、「案内犬」のコタローも出てこなかった。浩司のバンドの話もカットされてしまったようだ。
ただ、虹を追う親子や泥棒の話、悦子に思いを寄せるが結局は思いを告げずに去っていくタニさんの切ないシーンは良かった。

この映画のモデルとなった喫茶店は、実在するそうだ。
海の向こうに富士山を望むのどかな岬の突端にある喫茶店「岬カフェ」で、店主の淹れたコーヒーと素敵な音楽を聞きながら、
ゆっくり時が流れていくと、ほっこりと温かい気持ちになるかもしれない。
機会があれば、そんな喫茶店にいってみたいものだ。

三菱東京UFJ銀行からメールが。これは、怪しいぞ!

2014-10-29 22:35:04 | インターネット
先日、三菱東京USJ銀行なる差出人名でメールが届いていた。
メールには、こんな事が書かれていた。

【三菱東京UFJ銀行】本人認証サービス‏

******************************
三菱東京UFJ銀行Eメール配信サービス
******************************

平成26年10月26日更新「三菱東京UFJ銀行」のシステムセキュリティのアップグレードのため、貴様のアカウントの利用中止を避けるために、検証する必要があります。
以下のページより登録を続けてください。
URL ・・・・・・・・

インターネットをやっていると、いろんなサイトにアドレスが伝わってしまっているので、いろんなメールが届いてもおかしくはない。
普段は、タイトルだけ見て単なる企業情報やメールマガジンのようなメールは内容を見ずに即削除していた。
さて、三菱東京USJ銀行のサイトには登録した事もなければ、口座もない。
何か怪しい。これは、三菱東京USJ銀行を装ったスパムメールではないかと思い、参考の為に削除しないで、とりあえず確認してみたのが、上記の内容だ。
URLをクリックすると、怪しいサイトに誘導されパスワード等を知られてしまうところだった。
もちろん、URLをクリックすることはなく、すぐに削除だ。

明らかにスパムメールだと分かるものなら、悩むことなく即削除できるのだが、日本の有名企業の名前で、メールが届いたら、信用してしまう事もあり得る。
最近は、こういったなりすましのメールが出回っているので、更なる注意が必要だ。
本文を良く読んでみると、内容が意味不明であったり、貴様という表現もおかしい。
また、差出人は表記上三菱東京UFJだが、アドレスが不自然な文字列になっていて、送信者らしくない。

気になって「三菱東京USJ スパムメール」で検索してみると、やはり日本中に、このメールが出回っていたことがわかった。
三菱東京USJ銀行のHPでも、スパムメールに注意して欲しいと注意書きがでていた。
多分、多くの人にこんなメールが届いている可能性があるので、気を付けてほしい。
こんなメールが届いても、添付ファイルを開いたり、URLをクリックしてはいけない。返信などもしてはいけない。即削除である。

グレートトラバース無事ゴール!!

2014-10-28 07:15:08 | 山登り
プロアドベンチャーレーサーの田中陽希さんが、「日本百名山一筆書き」として「日本百名山」で定められた100座を人力のみで繋ぐ、前人未到の挑戦に挑んでいた。今年4月屋久島の宮之浦岳をスタートして、およそ7ヶ月。ついに、先日の10月26日午前11時15分、利尻島の利尻山から無事にゴールしたそうだ。スタートから208日と11時間で、7800キロの旅になったという。ほぼ、当初の予定と変わらないスケジュールでゴールできたのは、本当に素晴らしい快挙だ。一般の人では、夢物語で終わりそうな挑戦を見事成し遂げた田中さんから、大きな感動をいただいた気がする。同じことはできないが、彼の歩いた足跡を、少しずつだがたどっていきたいと思っている。

さて、この様子は、ずっとNHK BSプレミアム「グレートトラバース 日本百名山一筆書き踏破」で第4集まで放送されてきたが、いよいよ最終集の放送が決まったようだ。日時と時間は下記の通りだ。

11月22日(土) 午後9:00~11:00【第5集】最終回 「7800km完全踏破へ!東北~北海道24座を巡る」

また、再放送は下記の通り。
11月1日(土) 午後1:30~3:30(再放送)【第1集】「宮之浦岳~剣山」
11月8日(土) 午後1:30~3:00(再放送)【第2集】「大峰山~北岳」
11月15日(土) 午後1:30~3:00(再放送)【第3集】「鳳凰山~白馬岳」
11月22日(土) 午後1:30~3:30(再放送)【第4集】「関東近辺33座を巡る」

それから、本編で紹介しきれなかった山々についてスピンオフ番組の放送もある。
NHK BSプレミアム
■10月27日(月)15:15~15:30 「火打山・妙高山」
■10月29日(水)15:40~15:55 「草津白根山・四阿山」
■10月31日(金)7:45~8:00 「瑞垣山・金峰山」
■10月31日(金)15:15~15:30 「甲武信ヶ岳」

もう一度、これらの番組を通じてゴールの感動を味わってみるといい。

フォトブック出来上がる

2014-10-27 21:36:24 | いろいろ
しばらく前に試しに注文してみたフォトブックが、今日届いた。
一番安いのは、文庫本サイズ36ページで400円なのだが、入れたい写真が一杯ありすぎてページ数は96ページになってしまった。
料金は900円となり、送料などを含めると1000円くらいになった。
それでも、ちょっとした写真集といった雰囲気の本になったので、なかなかいい。

これが表紙で、タイトルとサブタイトルが入る。色は自分で決めることが出来る。


こちらは裏表紙だ。背表紙にも、しっかりタイトルが入る。


風景写真など、大きく表現したい時は、2ページを使った見開きにできる。


掲載した写真には、好きなコメントを入れることが出来る。


縦型の写真も、好きなようにレイアウトできる。


記念になる写真は、このような形のフォトブックにするといい思い出になりそうだ。

2014花の舞酒造・蔵開き各自エンジョイマラニック

2014-10-26 21:09:57 | マラソン
土曜日に山歩きに出かけ、今日は予定が空いたので、ヒロボーさんが呼びかけていた「花の舞酒造・蔵開き各自エンジョイマラニック」に出かけることにした。前日の登山の筋肉痛が残っていたが、花の舞までは、6キロちょっとなので歩いたり走ったりと時間を気にせず行くことにした。花の舞酒造は静岡県浜松にある蔵元で、大吟醸,純米酒,本醸造など静岡県産酒米100%使った地酒、日本酒を作っている蔵元だ。

毎年この時期に、「新酒味見会」として蔵を開放し、無料で酒が振る舞われる。昨年は、8000人が来場したそうだが、今年はもっといたのではないだろうか。花の舞酒造の前の通りには、露店が立ち並び、奥にある庚申寺境内には、足の踏み場もないほどの来場者でにぎわっていた。




自宅からのんびり走っていったら、途中で知り合いのS原さんと出会い、一緒に会場まで走っていった。すでに到着したメンバーたちがシートを大きく広げて出来上がっていたので、振る舞い酒を頂いてから仲間に加わった。この新酒は、純米しぼりたて生原酒でアルコール度数18.5% である。通常飲む酒よりも、ずっとアルコール度数が高いので、飲みすぎには注意する必要がある。冷たくて甘いので、ぐいぐいと飲めるようだが、毎年酔いつぶれる人も数多い。以前の蔵開きの時、調子に乗って飲みすぎた覚えがあったので、今回は食べ物も入れながらちびりちびり飲んだので、深い酔いはせずに済んだ。

会場には、懐かしいチンドン屋さんも登場し、賑やかしになっていた。




マラニックで集まったメンバーは、相変わらず酒飲みばかりのようだ。各自自分で決めた距離とコースを走って集まるというコンセプトなので、いろんな人がいたが、すでにフルマラソンの距離を走ったとか、30キロ走ってきたという人もいた。私の6キロなんて短いものだ。そして、お酒も5杯目、6杯目なんて人もいて飲みすぎじゃないかと思った。その後も、いろんな人が入れ替わり立ち代わりに集まってきたが、若い女性たちが来てくれたところでいつもの集合写真を撮った。




さて、会場ではイベントも行われ、飛龍太鼓の人たちが豪快に太鼓をたたいてくれた。太鼓の音がお腹の中にズンズンと響いていた。








午後になって、雲行きが怪しくなり雨もポツポツ降り始めた。前日の疲れもあったので、先に帰ることにした。まだ、酒が残っているので帰りのランはやはりつらい。ほとんどウォーキングになってしまったが、無事に帰宅しシャワーを浴びてスッキリしたら、そのままソファーで昼寝モードに入り眠り込んでしまった。夕方目覚めてブログを書き始めたが、今夜は、ぐっすり眠れるだろうか。

2014川苔山登山

2014-10-25 23:45:22 | 山登り
東京都の奥多摩町にある川苔山(かわのりやま)に登ってきた。この山は、四方八方から登山道が伸びていて奥多摩では中心的な山である。沢と尾根が続き変化に富んだ楽しい山歩きが出来る。この日は、天気も秋晴れの最高な登山日和となり、多くの登山者が山頂を目指して歩いていった。

今回は、私を入れて3人のパーティで登ることになった。昨夜、家を出発して青梅線の鳩ノ巣駅ちかくの町営無料駐車場に着いたのは、午前2時過ぎだった。登山客用の専用駐車場で、きれいなトイレもあり、ありがたい場所だ。すでに周りには、何台もの車が止まっていた。


車内で数時間仮眠した後、6時前に起床し、身支度を整えて隣にある鳩ノ巣駅に向かった。


6時47分の青梅線で奥多摩駅まで向かう。車内は、ほとんど登山客ばかりだ。奥多摩駅からは、バスに乗り換え川乗橋まで向かう。バスの時間まで30分ほどあったので、まだ余裕があったが、その次の電車で下りてきた客が大勢いて、バス待ちの行列があっという間に伸びていた。


7:50川乗橋に到着しバスを下車する。乗客のほぼ2/3ほどの客がバスを降りたようだ。ゲートの横を通りぬけ、ここから歩き始める。


歩きはじめは、日が当たらない沢沿いの林道歩きが続く。まだ、朝の空気が冷たく寒いくらいだ。


やがて、日が当たる場所に来ると、山の上部が黄色や赤に色づいてきている様子が見えてきた。


コンクリートの橋の下には、大きなスズメバチの巣ができている。スズメバチがうようよ飛んでいて危険な場所だ。いそいで通り抜ける。


空は、雲一つない快晴となってきていた。山の紅葉も見ごろになってきているのが良く分かる。


今までは、舗装された林道歩きだったので、やっと登山道入り口に着いてホッとした。バイオトイレもあり整備されている登山口だ。


ところが、登山口入口にあった注意書きを見てガッカリ。登山道の先が、自然災害で橋が崩壊し先に行けなくなっていたのだ。迂回路として、さらに舗装された林道を歩くようになってしまった。それでも、気持ちよい天気なのでルンルン気分で先に進んだ。


更に舗装路が続く。


真っ赤に色づいたモミジを見つけ山をバックに風景写真をいろいろ撮ってみた。


山の上のほうも、ますますいい感じで色づいてきているのが良く分かる。


道は、落ち葉の絨毯で覆われている。


沢の流れは、光沢があるかのようにキラキラとしている。


さらに先に進んでいくと、この日一番の紅葉に出会えた。光の当たり具合や赤と黄色のコントラストが最高に良かった。




素晴らしい紅葉に感激したのもつかの間、案内が何もない分岐に出てしまった。迂回路から登山道に入る分岐の案内がない。しかも、相当歩いてきていたので、どう見てもおかしいと気づく。さらに先に進んだところにあった案内図を見ると、明らかに登山道への分岐を通り過ぎてきてしまった事がわかった。紅葉に見とれている間に、登山道入り口の案内を見落としてしまっていたようだ。仕方なく、元来た道を戻りはじめた。かなり戻ったところで、見落としていた登山道入り口に着いた。よく見ていれば、見落としするはずのない案内板があったのだが、3人とも気づかなかったというのだから、人間の注意力もあてにならない。道間違いで、1時間も余分に歩いてしまった。


やっと山らしい道となり、急な尾根道を下って行く。


柱状節理の大きな岩場もある。


かなり下ったところで、川苔山では有名な百尋ノ滝に着いた。落差40mの見事な滝だ。


滝を見たのち、これからが川苔山山頂への登山道になる。かなり急な道が続く。


百尋ノ滝から2時間弱で、川苔山山頂(1364m)に到着する。すでに大勢の登山客で山頂は賑わっていた。何故か山頂の看板は川乗山となっている。




山頂からは、雪を被った富士山も見える。


1時間ほど昼食休憩をして下山を開始する。下山は、鳩ノ巣駅へ向かうコースだ。


1時間ほど下ったところで、山を振り返ると川苔山が大分上に見えていた。


植林された木が、天に向かってまっすぐ伸びている。ここから、あと30分ほど下れば、鳩ノ巣駅である。


熊野神社の中を下って行く。


踏切の横が、鳩ノ巣駅である。


山頂に行くまでは、道を間違えて1時間ほど余分に歩いたので4時間40分ほどかかってしまったが、下山はコースタイムを大幅に短縮し2時間少々で戻ることが出来た。今回は、紅葉と滝がポイントの山行となり、万歩計の歩数は3万歩になったようだ。それなりに歩いた距離も多く、満足できた山旅だった。

霧島連山・硫黄山も噴火の恐れありとか

2014-10-24 19:28:32 | ニュース
御嶽山の噴火で火山の恐ろしさを改めて教えられた最中、今日は九州霧島連山の硫黄山周辺で小規模な噴火が起きる可能性があるとして、気象庁が火口周辺警報を発表したそうだ。その結果、硫黄山の半径およそ1キロの範囲が立入禁止になったという。

霧島連山の硫黄岳は、今年の5月に韓国岳と一緒に登ってきたばかりだ。その時は、そんな可能性がある山だとは全く思わず、荒々しい山肌に驚いたものの火口間近にも立ち寄っていた。しかし、気象庁の発表によると、この辺りでは去年12月ごろから韓国岳付近と、その北東側、それに韓国岳の北西側のえびの高原の硫黄山付近で体に感じない火山性地震がたびたび発生し、ことし8月20日には、硫黄山付近を震源とする火山性微動がおよそ7分間続き、これに伴って硫黄山の北西が隆起するような地殻変動が観測されたという。

こうなると、休火山と思われる山でも何時噴火してもおかしくない訳で、今思うと本当に無事に帰って来られて良かったと思う次第だ。この規制で、百名山の霧島連山の最高峰・韓国岳への登山も簡単にできなくなるだろう。無理して登っておいて良かったと改めて思った。

「明日の子供たち」有川 浩/著

2014-10-23 22:52:35 | 読書
明日の子供たち
クリエーター情報なし
幻冬舎


有川浩の新作「明日の子供たち」を早々に読むことが出来た。幻冬舎創立20周年記念特別書下ろし作品になるそうだ。

内容(「BOOK」データベースより)
三田村慎平・やる気は人一倍の新任職員。和泉和恵・愛想はないが涙もろい3年目。猪俣吉行・理論派の熱血ベテラン。谷村奏子・聞き分けのよい“問題のない子供”16歳。平田久志・大人より大人びている17歳。想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている!児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。

この作品の舞台は、児童養護施設である。今まで、ベタな恋愛ものや自衛隊絡みの作品が多かった作者だが、何故、児童養護施設をテーマにしたかというと、ある施設で生活している子から、「先生に児童養護施設をテーマに本を書いてほしい」という手紙が届いたのがきっかけだという。

児童養護施設とは、父母と死別した児童、父母に遺棄された児童、家庭環境不良の児童(父母の行方不明、長期入院、拘禁、離婚、再婚、心身障害など)、保護者がいても児童虐待を受けているといった「保護者の健康上・経済上の理由などで監護を受けられない児童、または保護者の元で生活させるのが不適当(家庭環境が悪く、保護者のもとで生活させるのは無理)」な状況にある」と児童相談所が判断した児童が生活する施設である。

施設で暮らしている子供というと、テレビドラマでも題材に取り上げられたことがあるが、一般的には「かわいそうな子供たち」という認識で取り上げられてしまいがちである。この作品に登場する少女は「かわいそうと言わないで」と主張する。家があっても、育て方を知らない親の元では何の喜びもない。むしろ、施設で規則正しい生活をして、勉学にいそしむことが出来、職員にはいろいろ相談もできるから、本人はかわいそうと思われるのが心外なのだ。施設には、いろいろな問題があるが、「かわいそう」で終わって、物事が正しく理解されないまま、放置されている現状があるという。「施設のことを、世間の人に正確に知ってほしい」というのが、この作品の大きな狙いでもある。

そして、児童養護施設を退所した子供たちのその後についても、重要なテーマとして取り上げられている。児童養護施設が管轄するのは、高校生までの就学児童であり、高卒もしくは中卒で退所した児童はケアの対象になっていないという。施設の目的は、高校または中学まで行かせたらあとは退所させてしまう事で終わりだ。大学に進学したり社会人として就職した児童についての退所後支援をしているところはほとんどないのが実態だという。だが、施設を退所した子供たちは、金銭的な問題や職場でのトラブル等様々な問題について相談できる相手がなくなってしまうのが現実なのである。本作品では、そんな退所後ケア施設の重要性を、丁寧に書き連ねている。17歳の泰子が、観衆の前で施設の現状や問題点を挙げ、最後に「あしたの家の子供たちは、明日の大人です」と語るシーンは、たんたんと綴られたこの作品の中では特にグッとくる。どの子供も、未来の大人なのだ。施設の子であろうとなかろうと、明日の大人を大事にしない社会に未来はないという問題提起だといえる。

そして、もう一ついいなと思ったのは、本を読むことの大切さを織り込んでいることだ。「人生は一人に一つずつだけど、本を読んだら自分以外の人生が疑似体験できる。物語やドキュメンタリーなど、他人の人生を読んで経験することが、自分の人生の訓練になっているんじゃないか」なんて、素晴らしい事が書かれている。とにかくどんな本でもいいから、いろいろ本を読んで人生の訓練をしてみるのは、一番簡単で安上がりだ。さすが、有川さん、本を読むこととこの作品のテーマをうまく絡め合わせているところが上手いとしかいいようがない。

フォトブックを作ってみた

2014-10-22 21:55:43 | いろいろ
デジカメやカメラ付きスマートフォンが普及して、ブログやSNSに写真を投稿する人が多くなってきている。簡単に写真が撮れてしまうので、多くの人が日常的に写真を撮影する機会が増えた。しかし、ほとんどの人は撮影した画像をPCやスマホの中に保存したままになっているようだ。

保存してあるから大丈夫とはいえ、やはり紙に印刷したものを見るほうが写真の良さを実感できる。素敵な思い出を形に残すとしたら、アルバムやフォトブックにするのがいい。しかし、このような形にするのは結構面倒くさい。しかも、たいがい撮影枚数は相当多いはずなので、どれを選ぶか考えるのも面倒くさいものだ。

ところが、最近は簡単に作成できるフォトブック(画像データから手軽に作成できる紙の個人写真集)の人気が高まっているそうだ。フォトブックに入れたい写真を選んで、ネットからアップロードすると、自動でレイアウトしてくれる。タイトルやコメントも入れることが出来、カバー付きで無線とじ製本(糸や針金を使わず、本の背を糊で固める方法)され、高級感がある写真集が出来上がる。

そんなフォトブックの中で、特に注目されているのが、1冊36ページで400円の「しまうまプリント」、64ページで税込み500円の「TOLOT」、月に1冊は無料で作れる「ノハナ」などの激安のフォトブックサービスだ。

このところ、写真があまりにも増えすぎてプリントするのが面倒くさくなり、パソコンに保存するだけになってきていたが、激安フォトブックならちょっと作ってみようという気になって「しまうまプリントhttp://book.n-pri.jp/」で1冊作ってみた。プレビューで見た仕上がりも良さそうである。あとは、送られてくるのを待つだけだ。