東京都の奥多摩町にある川苔山(かわのりやま)に登ってきた。この山は、四方八方から登山道が伸びていて奥多摩では中心的な山である。沢と尾根が続き変化に富んだ楽しい山歩きが出来る。この日は、天気も秋晴れの最高な登山日和となり、多くの登山者が山頂を目指して歩いていった。
今回は、私を入れて3人のパーティで登ることになった。昨夜、家を出発して青梅線の鳩ノ巣駅ちかくの町営無料駐車場に着いたのは、午前2時過ぎだった。登山客用の専用駐車場で、きれいなトイレもあり、ありがたい場所だ。すでに周りには、何台もの車が止まっていた。
車内で数時間仮眠した後、6時前に起床し、身支度を整えて隣にある鳩ノ巣駅に向かった。
6時47分の青梅線で奥多摩駅まで向かう。車内は、ほとんど登山客ばかりだ。奥多摩駅からは、バスに乗り換え川乗橋まで向かう。バスの時間まで30分ほどあったので、まだ余裕があったが、その次の電車で下りてきた客が大勢いて、バス待ちの行列があっという間に伸びていた。
7:50川乗橋に到着しバスを下車する。乗客のほぼ2/3ほどの客がバスを降りたようだ。ゲートの横を通りぬけ、ここから歩き始める。
歩きはじめは、日が当たらない沢沿いの林道歩きが続く。まだ、朝の空気が冷たく寒いくらいだ。
やがて、日が当たる場所に来ると、山の上部が黄色や赤に色づいてきている様子が見えてきた。
コンクリートの橋の下には、大きなスズメバチの巣ができている。スズメバチがうようよ飛んでいて危険な場所だ。いそいで通り抜ける。
空は、雲一つない快晴となってきていた。山の紅葉も見ごろになってきているのが良く分かる。
今までは、舗装された林道歩きだったので、やっと登山道入り口に着いてホッとした。バイオトイレもあり整備されている登山口だ。
ところが、登山口入口にあった注意書きを見てガッカリ。登山道の先が、自然災害で橋が崩壊し先に行けなくなっていたのだ。迂回路として、さらに舗装された林道を歩くようになってしまった。それでも、気持ちよい天気なのでルンルン気分で先に進んだ。
更に舗装路が続く。
真っ赤に色づいたモミジを見つけ山をバックに風景写真をいろいろ撮ってみた。
山の上のほうも、ますますいい感じで色づいてきているのが良く分かる。
道は、落ち葉の絨毯で覆われている。
沢の流れは、光沢があるかのようにキラキラとしている。
さらに先に進んでいくと、この日一番の紅葉に出会えた。光の当たり具合や赤と黄色のコントラストが最高に良かった。
素晴らしい紅葉に感激したのもつかの間、案内が何もない分岐に出てしまった。迂回路から登山道に入る分岐の案内がない。しかも、相当歩いてきていたので、どう見てもおかしいと気づく。さらに先に進んだところにあった案内図を見ると、明らかに登山道への分岐を通り過ぎてきてしまった事がわかった。紅葉に見とれている間に、登山道入り口の案内を見落としてしまっていたようだ。仕方なく、元来た道を戻りはじめた。かなり戻ったところで、見落としていた登山道入り口に着いた。よく見ていれば、見落としするはずのない案内板があったのだが、3人とも気づかなかったというのだから、人間の注意力もあてにならない。道間違いで、1時間も余分に歩いてしまった。
やっと山らしい道となり、急な尾根道を下って行く。
柱状節理の大きな岩場もある。
かなり下ったところで、川苔山では有名な百尋ノ滝に着いた。落差40mの見事な滝だ。
滝を見たのち、これからが川苔山山頂への登山道になる。かなり急な道が続く。
百尋ノ滝から2時間弱で、川苔山山頂(1364m)に到着する。すでに大勢の登山客で山頂は賑わっていた。何故か山頂の看板は川乗山となっている。
山頂からは、雪を被った富士山も見える。
1時間ほど昼食休憩をして下山を開始する。下山は、鳩ノ巣駅へ向かうコースだ。
1時間ほど下ったところで、山を振り返ると川苔山が大分上に見えていた。
植林された木が、天に向かってまっすぐ伸びている。ここから、あと30分ほど下れば、鳩ノ巣駅である。
熊野神社の中を下って行く。
踏切の横が、鳩ノ巣駅である。
山頂に行くまでは、道を間違えて1時間ほど余分に歩いたので4時間40分ほどかかってしまったが、下山はコースタイムを大幅に短縮し2時間少々で戻ることが出来た。今回は、紅葉と滝がポイントの山行となり、万歩計の歩数は3万歩になったようだ。それなりに歩いた距離も多く、満足できた山旅だった。