とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

読めばそうそうと頷ける「静岡ルール」

2014-06-30 22:15:10 | 読書
静岡ルール (中経出版)
クリエーター情報なし
KADOKAWA / 中経出版


ちょっと面白い本を見つけたので、わざわざ買って読んでみた。KADOKAWAから出版されているルールシリーズの静岡版だ。もちろん静岡県人だから面白いが、他県の人では何が面白いか判らないだろう。

中身には、静岡のんびりライフを楽しむ49のルールが掲載されている。どんな内容かというと、ジャンルごとに分かれていくつかのルールが挙げられていた。

例えば、交通編では
・新東名のSAが人気急上昇中。
・国道150号は「いちごライン」、国道は「こくいち」。

買い物編
・浜松は、ショッピングモールの激戦区。
・東部の人は、でかい買い物をする時は、東京、横浜へ行く。

食べ物編
・さわやかのげんこつハンバーグが無性に食べたくなる。
・お土産で迷ったらやっぱり「うなぎパイ」。
・浜松では、生餃子を良く買う店が決まっているし、消費量もトップクラス。

街なか編
・富士川、大井川が、東部中部西部の分かれ目。
・浜松はモノづくり王国。
・富士山は「登る」より「見る」もの。

言葉・人間関係編
・「ばか」はバカにしている訳ではない。
・語尾は、半疑問形。「ら?」「だら?」「~っけか?」。
・浜松は、鈴木さんが日本一。静岡は、望月さん、御殿場は、勝俣さん。

生活あれこれ編
・知り合いをたどると、Jリーガーがいる。
・避難訓練に余念がない。
・雪に憧れがあり、幼稚園で雪見遠足に行った。
・コンコルドのCMソングを口ずさんでしまう。

とまあ、静岡県人なら思わずニヤリとしてしまう内容が満載である。こうやって静岡ルールをまとめた本を読んでみると、改めて静岡県人で良かったなあと思う。他県の方は、自分の県のルールを読んでみると面白いだろう。きっと、自分のDNAを探るツールとして役立つはずだ。

因みに「ルールシリーズ」では、東京、大阪、名古屋、沖縄、博多、北海道、京都、広島、神戸、仙台、埼玉、静岡が出版されている。また、別の出版社からは「おきてシリーズ」として、群馬、茨木、千葉、神奈川、埼玉、長野、静岡のおきてが出版されている。こちらも、「ルールシリーズ」と同じような内容だ。


100キロの翌日

2014-06-29 19:47:06 | 呟き
昨日の夢街道100キロの後は、久しぶりに午後10時前に寝る。
やはり徹夜の後だから、眠くて仕方がなかった。
ぐっすり寝たあと、目が覚めて時計を見たら午前6時くらいだった。
いつもだったら、7時くらいまで寝ているのだが寝るのが早かったから起きるのも早い。
早速新聞を読んだり、テレビを見たりしてのんびりした普段の日曜日のパターンだった。

しかし、朝食のあとちょっと本を読んでいたら、急に眠くなってきた。
そのままソファに寝転んでしまうと、目覚めたらお昼近くになってしまっていた。
やはり、体が重く何時までも寝ていたい感じだった。

出かけていた妻が帰って来て、一緒に昼食をしたが、その後も再び眠くなってしまう。
結局、その後も昼寝となってしまい、午後4時くらいまで、畳の上でごろ寝である。
痛いところは特になかったが、全身けだるさが残り疲れているなあと心底思った。

このまま何処へもいかず、ごろごろした一日で終えてしまおうかと思ってもみたが、
夕方涼しくなってきたので、草ぼうぼうの畑が気になって畑に向かった。
一旦畑で作業を始めたら、何だか予想以上に体が動いた。
掘り残していたジャガイモを全部掘り出し、草取りもして、スイカに水やりなどやっていたら、
午後6時半近くになっていた。

疲れてはいても、少しくらい体を動かしたほうが、回復は早いようだ。
まだ、完全な回復とはいえないが、いつもの生活パターンに戻ることが出来た。


2014夢街道100キロ

2014-06-28 21:07:24 | マラソン
毎年この時期にあるしんしんさんの「夢街道100キロ」に、今年も参加してきた。浜松駅前から国道152号線を北上して、長野県との県境にある兵越峠を越えて南信濃の遠山郷にゴールするという100キロマラソンである。

今年の参加者は約16名とやや少なかったが、お馴染みのメンバー他、初参加の人も含めて浜松駅前に集まった。サポートは、今年も遠山郷観光協会のK氏がまるまる一日付き合ってくれた。スタート時には、中日新聞の記者も駆けつけての取材があり、明日辺り記事が載るかもしれない。


午後9時。まずは、浜松駅のコンコースを通り、浜松市内の繁華街を抜けていく。市役所前の通りを北上し浜北区までまっすぐ進む。浜北区のコンビニ前が最初のCP1となりタイムを記入する。距離は、13.8キロでまだまだ快調に走っている。


天竜区のコンビニ前が、CP2で23.8キロ地点だ。


西鹿島の鹿島橋を渡る。下を流れているのは、天竜川だ。


船明隧道前で、M子さんの臨時エイドがあった。昨年は、一日付き合ってくれたが、今年は用事があって来られないと言っていたのに関わらず、急遽深夜の時間帯だけ応援に来てくれた。手作りのお握りの差し入れがあり、余分に何個か頂く。余分に頂いた分は、あとで空腹の足しとなり大変ありがたかった。


CP3の秋葉ダム公園内。39キロ地点となり、時間は深夜3時過ぎとなっていた。


CP4の西渡エイド。距離は53キロとなり、やっと半分を過ぎた。ここは、いつもIさんお手製のトン汁とソバがでる。


午前5時58分。弓道の県大会に出るという女子高生たちをカメラに収める。


昔の塩の道に当たる八丁坂を登りはじめる。




峠には、夢街道の垂れ幕があった。しんしんさんが事前に吊るしたそうだ。90キロと書いてあるが、現在は100キロのコースだ。


水窪の街を抜けると、いよいよ最後の激上りの兵越峠への道へと進む。兵越峠は標高1168mあり、一気に標高差900mを上らなければならない。夢街道では、一番の難関だ。長い長い道をやっとの思いで上り詰めたところが兵越峠だ。現在は、静岡県側3mまで長野県の国境が食い込んでいる。距離にして87キロで時間は13時近くになっていた。


そして、ここから遠山郷までの激下りが始まる。上りはきつく、ほとんど走れなかったが、ここからの下りも長く足の裏が痛くなってきて走るのがつらくなっていた。


それでも、ゆっくり下りながら先を急ぎ、やっとゴールの遠山郷「かぐらの湯」に到着する。ぎりぎり15時前だった。途中まで一緒だった仲間たちにも引きはなされ、ゴールまでは一人旅となってしまったが、なんとか100キロを完走できホッとする。


このコースを走るのは、4回目となるが、相変わらずきついコースだ。幸い、小雨がぱらつく薄曇りの天気で気温が低く暑くなかったので助かったが、ペースはますます落ちる一方だ。それでも、長い一日を目いっぱい楽しませてくれたしんしんさんの企画に感謝だ。帰りは、Nちゃんに自宅まで送り届けてもらい早めに帰宅できて助かった。

「医療の心得と生活習慣病の心得」田中圭さん

2014-06-27 18:37:54 | 社会人大学
今年第2回目の社会人大学であった。
今回の講師は、医学博士の田中圭さんである。
数年前に講師で来られたことがあり、今回は二度目の講演だった。
今回は、ネット流出、録画、録音等NGという事だったので、残念ながら詳細は載せられない。

とりあえず概要だけを載せておくことにする。
以前も、医学界の常識を破る大変面白い講演であったが、今回も大変面白くタメになる内容だった。
今回のテーマは、
1.ワクチンの心得
2.生活習慣病の心得
3.病院に頼らない体つくり
の3つだった。

基本的にこの先生の言いたいことは、医者に頼らず個人個人の自然治癒力を高め病気にかからないようにしようということである。
やたらに薬に頼ったり、検診結果に右往左往することなく自然体で生きていくことが長生きに通じるというわけである。
特に医者の言う事をうのみにしないで、分からない事は自分でもしっかり調べるといった行動も必要だという。
何だか、お医者さんがこんなこと言っていいのかというお話も多々あったが、非常に参考になった。
詳しくは、この先生の著書を読むと分かる。

窓もロボットが掃除!

2014-06-26 22:06:08 | グッズ


床掃除をするロボット掃除機「ルンバ」がでてきて、ロボットが掃除することが当たり前のような時代になってきてはいるが、窓を掃除してくれるロボットはなかった。ところが、最近、満を持してスパイダーマンのように窓に張り付き、縦横無尽に窓を掃除するロボット掃除機が発売された。

中国と米国の企業が共同開発したもので、「ウィンボット」という名前の商品である。世界での出荷台数はすでに50万台を突破しているといい、日本では5月下旬から発売されているようだ。ウィンボットは、真空吸引で窓に吸着する方式で、窓全体を隅々まで自動で動き回り。きれいに拭き掃除する。通常の掃き出しタイプのサッシ窓1枚なら、約5分で掃除が完了するそうだ。基本的にはセットしてボタンを押すだけなので、まったく楽チンである。

毎年、年末の大掃除の時、窓ガラスを拭くのが大変でこれだけで疲れてしまう。特に外側のガラスの高い場所を拭くのは一苦労だ。こんな掃除機があったら本当に楽だ。ただ、惜しむらくは電源がコンセントからとる有線式であることと、値段が5万9,800円(税別)と、なかなかのお値段である。充電式でもっと値段が安ければ、売れるだろう。

『村上海賊の娘』和田竜/著

2014-06-25 23:14:49 | 読書
村上海賊の娘 上巻
クリエーター情報なし
新潮社


村上海賊の娘 下巻
クリエーター情報なし
新潮社


今年の本屋大賞受賞作である『村上海賊の娘』上下巻を読み終えた。この作品は、『のぼうの城』で小説家デビューした和田竜の渾身の長編歴史小説だ。内容は、1576年(天正4年)の第一次木津川口の戦いでの村上水軍の当主・村上武吉の娘・景(きょう、20歳)を描いている。

当初、ヒロインの景は、海賊働きに明け暮れ、地元では嫁の貰い手のない悍婦で醜女だった…。と書かれていた。悍婦ってどんな意味なんだろうと調べてみたら、じゃじゃ馬とか気の荒い女と説明があった。確かに、上巻では悍婦で醜女の景が、はちゃめちゃな行動を起こしていく様子が面白おかしく読み進んでいけた。嫁の貰い手がないというのに、本人は眉目秀麗の男が大好きで、いい男がいるという話に釣られて勝手に泉州まで出向いてしまうなんていう小狡くて自己中心的なキャラクターがとても魅力的である。

景は、本願寺に参戦に向かう信徒を送り届ける途中、後に死闘を繰り広げることになる泉州の海賊達と出会い、交流を深める。泉州では、美女の基準が瀬戸内とは全く違う。景は背が高くて、細身、顔の彫りが深く、目も大きい事から、外国人を見慣れた泉州の男達にとってみれば、絶世の美女であったのだ。多くの男たちからもてはやされ、大いに気を良くし、のちに宿命の敵となる眞鍋七五三兵衛から求婚されてしまう。悍婦で醜女のはずだった女が、実は絶世の美女だったなんて設定は、どんでん返しである。やはり、ヒロインは美女でなければ面白くない。

求婚されたものの、眞鍋七五三兵衛たちの敵対する本願寺の信徒を単身救出に向かうような青臭い行動を起こして、七五三兵衛の不興を買ってしまう。自分の家を守るために命を懸けている男たちに比べ、自分がいかに甘かったという事に気付いた景は、海賊働きや戦に出ることもやめ故郷に急遽帰ってしまう。この辺りまで読んでいくと、村上海賊の娘はこんなものだったのかと、いささか拍子はずれに終わってしまうところだった。

だが、そこはやはり海賊の娘だ。それだけで終わらなかった。一千隻の毛利・村上水軍連合軍が、本願寺の目と鼻の先まで補給物資を運んでいながら、戦端を開かずに本願寺の信徒を見殺しにして帰還しようとしていることを知った景は、『義』にかられ再び戦場に舞い戻っていく。下巻は、織田方の泉州の海賊と毛利・村上連合軍の海上合戦シーンがメインである。本来は残酷な合戦のシーンではあるが、海賊らしく荒々しいが潔い戦いぶりや、敵味方なく勇者を讃えるような描写もありワクワクドキドキしながら、ページをめくる手が進んでしまう。

当時最強の海賊と呼ばれた村上海賊の秘密兵器の登場や、海賊達の禁じ手と言われる『鬼手』まで使われてしまうという合戦のシーンは、夜の更けるのも忘れて一気読みだった。そして、景の宿命の敵となった真鍋七五三兵衛との死闘は、特に圧巻である。とにかく七五三兵衛という男は、とてつもなく大きく強い男だ。まるでターミネーターのようにやられても起き上って迫ってくるあたりは、映画を見ているかのような既視感があった。

和田竜という作家は、シナリオライターだったということもあって、長い合戦シーンも映画を見ているかのようにいろんな視点から描かれていて飽きることがない。また、景の父親村上武吉は、村上海賊の当主で、瀬戸内では海賊の中の海賊と恐れられた男ではあるが、実は娘には甘くて、毛利への協力も実は娘の輿入れの為だけであったというのは、人間臭くて面白い解釈だ。また、景にいつも苛められていた気弱な弟の景親が、戦の中でだんだん成長していく過程も面白い。

他にも、毛利家の警護衆の長である美男の児玉就英や、七五三兵衛の父親「眞鍋道夢斎」のような個性的なキャラクターも数多く登場し、それぞれが生き生きと描かれている。作者は、膨大な資料をかき集め史実に基づく人物たちを、うまく脚色してスケールの大きい合戦小説に仕上げたようだ。すでに、映画化のオファーが殺到しているらしく、映画化は間違いないだろう。本屋大賞になっただけあって、間違いなく面白かった。


ジャガイモ掘りとスイカの状況

2014-06-24 19:43:22 | 
このところ、畑がほったらかしで草がぼうぼうと生えてきている。
それでも、夕方の明るいうちに少しは手を掛けに行っていて、ジャガイモを少しずつ掘り起こしている。
早くに、葉っぱが枯れてしまい、もうダメかなあと思っていたが、掘り起こしてみると、結構できていた。


あまり大きいものは多くないが、それでも十分すぎるくらい採れている。


当初、何らかの病気ではないかと思っていたが、どうやら肥料不足で早くに葉っぱが枯れてしまったようだ。
大きく成長はしていないが、食べる分には問題ない。来年は、肥料を十分畑に撒くことにしよう。

そして、スイカのほうも順調に蔓が伸びてきた。


良く見ると、3か所ほど実が成っている。




収穫できるのは、1ヶ月くらい先になるだろう。

栗原川林道と吹割の滝

2014-06-23 21:02:46 | 観光
皇海山登山の最短ルートで上る場合は、栗原川林道を通らなければならない。この林道は、地獄の山道とも、非常に危険性の高い山岳ダートだとも、いろんなブログで紹介されていた。そんな訳で、登山より、この林道をいかに安全に走行できるかが一番の関心事だった。

注意点としては、単独走行を避けることと、道幅が狭く路肩も脆弱で落石が多い事から、小型で地上高のある車で行くのがベストであるという。ところが自分の車は、地上高が低く、そこそこ大きくてオフロード用ではないので、4WDのオフロードタイプのレンタカーを借りていくことにした。結果は、予想通りの悪路で、レンタカーで行ったのが正解だった。

ただ、もう一台が車高の低い大型のワンボックスだったので、やはりというか前輪がパンクする事態になってしまった。幸い、すぐ対処できたので無事登山口にたどり着けたが、帰りもパンクしたら帰れなくなってしまうところだった。この林道では、パンクしたりホイールキャップが外れてしまう車は、ざらにあるらしい。

帰り際に林道の様子を写真と動画で撮ってみた。以下、こんな具合だ。






実際走って見た感想としては、前評判で聞いていたほどの悪路ではなかったと思う。毎年、安全対策の工事が行われ徐々に整備されてきているようで、舗装路面もところどころありゆっくり走れば怖くはない。ただ、雨が降ったりすると落石がいたるところで発生する危険があり、天気がいい日に通行するにこしたことはない。また、動物の飛び出しも多く、キジが飛び出したりタヌキが飛び出してきたりする。クマも生息している地域なので、クマの目撃例も数多くあるらしい。何はともあれ、無事帰還できたのはラッキーだったという事だろう。

さて、栗原川林道が終わって国道に出ると吹割渓谷がすぐ近くにある。この渓谷には「吹割の滝」という見事な滝がある。以前立ち寄った事があり、素晴らしかったのでまだ見たことのない人の為に、立ち寄って見る事にした。

滝見の遊歩道を下って行くと、まず最初に見えるのが「鱒飛(ますとび)の滝」である。海から上がってきた鱒が、この滝から上流に行けず止まってしまうことから、昔は「鱒止めの滝」と云われていたそうだが、いつしか「鱒飛」と呼ばれるようになったといわれている。




鱒飛の滝から、巨大な奇岩「はんにゃ岩」が大きな口を開けて待ち構えている。飲み込まれそうなほどの迫力だ。それにしても、自然の造形とはいえ本当に般若の顔に見えるのがスゴイ。




そして、いよいよお目当ての「吹割の滝」が見えてきた。この滝は、国の天然記念物に指定され、東洋のナイアガラとも言われている。名前の由来は、凝灰岩、花崗岩の川床上を流れる片品川の清流が、岩質の軟らかい部分を浸蝕し、多数の割れ目を生じ、あたかも巨大な岩を吹き割れたように見えることからだという。


まさに何度見ても素晴らしい滝である。二度目ながら、ごうごうと流れ落ちる水の大迫力に感動する。


動画でも、その迫力を感じてほしい。





遊歩道をぐるっと回り、第1観瀑台から見た「吹割の滝」の様子だ。近くでも迫力があるが、上から見ると全体がはっきり見えて、これもまた素晴らしい。




一通り見終わってから温泉に入って帰路についた。沼田ICから関越道に入るとちょうど雨が降り出した。午後から雨の天気予報だったが、観光が終わるまで雨も待っていてくれたかのようだ。梅雨の合間の、ちょうどいい中日となって楽しく山歩きができた一日となった。

2014皇海山登山

2014-06-22 20:18:15 | 山登り
皇海山(すかいさん)は2010年10月に初めて計画したのだが、登山口への林道入り口が通行止めになっていて行けなかった山である。その後も、何度か計画したがその都度、通行止めとなってしまいなかなか行けない難儀な山として記憶にとどまっていた。そして、今回で4度目か5度目の挑戦になるが、ついに山頂まで行ってくることが出来た。私にとっては、74番目の百名山である。

皇海山は、栃木県日光市と群馬県沼田市との境界にある山で、標高は2,144mである。日本百名山の一つで、古い成層火山だというが、全山樹林に覆われ火山らしい面影はない。山名の由来だが、江戸時代の正保年間の地図には『サク山』とあり、別名として『笄山』と書いて『こうがいさん』と読んでいたという。この別名『こうがいさん』が後に『皇開山』と当て字され、開が海に置き換えられ、皇の字がスメと読まれることから『すかいさん』と誤読されるようになったと云われている。

さて、今回は7名集まり、ところどころでメンバーをピックアップしながら2台の車で関越道の沼田ICまで向かった。沼田ICからすぐの「道の駅白沢」で車中泊とテント泊で仮眠する。到着も遅かったので、実際眠る事が出来たのは3時間程度だ。早朝5時に起床して食事やトイレを済ませ、栗原川林道に向かった。栗原川林道は、悪路として有名で大雨が降ったりするとしょっちゅう通行止めになる林道である。今回は、悪路対策としてオフロードタイプのレンタカーをわざわざ借りてきたのだ。

10キロほど国道を走り、栗原川林道の入り口に着く。入り口には、幸い通行止めの案内看板はなくこの日は問題なくいけると分かりホッとする。ただ、数日後から道路工事予定で1ヶ月ほど通行止めになるらしく、ギリギリセーフだったことは間違いない。入り口から登山口の皇海橋までは約17キロの林道走行である。これからどんな悪路が待ち構えているかと思い、おっかなびっくりで進んだ。しかし、実際車を走らせてみると、驚くほどの悪路ではなかった。車が結構通っているようで路面は固く踏みかたまっていたし、一部舗装してある部分もあって少し拍子抜けした。だが、拍子抜けしたとはいえ細い林道である事は間違いなく、山の反対側は断崖絶壁である。しかも、落石はいたるところにあり、一部には凸凹の路面や水溜りもあり全面的に気が抜けるわけではない。対向車が来ても、すれ違える場所は数少ない。2台のうち1台は、オフロード用ではないワンボックスだったので、尖った石を踏んでしまったのか前輪がパンクしてしまった。幸い男性陣が手際よくタイヤ交換してくれたので、ほどなく走ることが出来た。林道通行には、1時間以上もかかったが無事登山口に2台とも到着する。

登山口に着くと、駐車場には多くの車が止まっていた。マイクロバスも来ており、あんな悪路を走ってわざわざ来る人がこんなにもいるのかと驚いた。やはり百名山というネームバリューは大きいものだ。奥には、水洗式のきれいなトイレと入山届の用紙が用意されていた。


登山道入り口で、出発前の記念写真を撮る。


しばらくは、広い登山道を歩く。目の前には、新緑の森が広がっていた。


やがて、不動沢の水流に沿った登山道に入る。沢沿いに進んでいくだけだと思っていたら、いきなり沢を渡るようになっていた。沢の中の平らな岩を探して慎重に進んでいく。




沢の水は冷たく、空気がヒンヤリしていてこの時期としては、爽やかで気持ちいい登山道だ。




沢の淵にある岩を足場にして、さらに沢を登っていく。




涼しい沢沿いの登山道がやっと終わり、笹原の登山道に上がっていく。


ここからは急坂となり両手両足をフル動員しなければならない道となってくる。ロープがなければ上がれない場所も数多く、下るのも難儀な道が続いた。




登りだして1時間半ほどで、不動沢のコルに到着する。ここは、鋸山と皇海山の分岐点だ。尖った山が鋸山で、往復1時間もあれば行って来られるらしいが、今回は皇海山への往復だけとした。




不動沢のコルで小休止したあと、笹と針葉樹林に覆われた稜線を、一歩一歩進んでいく。皇海山までの最後の登りであるが、これもなかなかきつい。


40分ほどで、皇海山山頂2143.6mに到着する。待ちに待った皇海山の山頂である。ここへ来るまで4年近くかかったかと思うと感慨深い。


山頂からの展望はほとんどなく、昼食休憩をしたあと下山となった。下って行く途中で、一輪のシャクナゲの花を見つけるが、周りに咲いている花はほとんどない。シャクナゲの時期には、早かったのかもしれない。


不動沢のコルから下は、予想通りきつい下りとなった。土がえぐれ木の根がむき出しになっている場所が多く、滑りやすい。


ガレ場では、浮き石に足を載せると滑ってしまう。


苔むした岩の上も滑りやすい。


少し平らな道になっても、小さな岩や丸太にも注意しなければならない。


苔むした岩と新緑の森がいい感じで、思わずシャッターを切ってしまう。


最後の渡渉である。最後まで気を引き締め、慎重に渡らないといけない。






まっすぐ空に伸びた樹林。皇海山からの展望がよくないので、百名山として期待していった割には物足らないという意見もあるようだが、皇海山は、手つかずの森と不動沢沿いの登山道が、すごくいい。森の中に体をすべて包み込まれたような心地よさがある。展望ばかりではなく、ピークに至るまでの過程を楽しめる山ではないかと思った。


12時45分頃、登山道入り口に無事下山だ。午後から雨が降るという予想もあったが、薄曇りで時折日差しもあり、まずまずの天気で楽しめた登山だった。







その後、再び悪路の栗原川林道経由で沼田方面に戻る。「栗原川林道と吹割の滝」に続く。

参考:今回のコースマップ

富士山カンパイの仕方

2014-06-20 18:30:54 | いろいろ


富士山が世界遺産に登録されて1周年になる。富士市では、記念行事の目玉として市内会場で一斉に「富士山カンパイ」をするそうだ。ビールのジョッキの泡を雪に見立て、グラスの底を親指で支えて残りの指で稜線(りょうせん)を描くように側面を持ち、「富士山カンパーイ」の音頭で、頭上などに掲げるのが「富士山カンパイ」の正しいスタイルだ。また、左手の指一本を曲げれば、宝永山の形になるため、富士市の人は特にこの形でカンパイするのがお勧めだそうである。富士山に因んでカンパイする場合には、「富士山カンパイ」でいきたいものだ。