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『そこに言葉も浮かんでいた』(新日本出版社)『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~5巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。
絵本
長い冬をふぶきにとじこめられながら、少女はいつも海を見つめていた……。(カバーより)
絵本という短い言葉の力強さ。それは俳句と似ていて、また違う。絵とともにまっすぐ読むものに届きます。絵本とは、子どものためのものですが、大人にとっても心の奥にある気持ちをすくいとってくれるもの。
少女のは、コタンの浜の見える崖の上にあります。冬には玄関の戸がしばれて(凍って)あかなくなり、かあさんがやかんのお湯をかけて、戸を開けたりするようなそんな場所。三日間もふぶきに閉じこめられるような暮らし。そんな中で家族は春を待ち、海の向こうに思いを馳せます。
土山さんは、季節風の会員ですが、姉御というか、屋台骨というか、とにかくなくてはならない方。亡き後藤竜二さんとはまるで男同士のように言い合いをしたというエピソードを何度聞いたことでしょうか。書評を書くかたと思っていたのに、こんなすばらしい絵本を出されたのですから、拍手喝采です。
どのページも、どのページも、絵と言葉とがすばらしいハーモニーを奏でています。ロングセラーになり、読み継がれていってほしいと思いました。
土山さん、おめでとうございます。そして、これからもどうぞよろしく!