宮澤賢治を読んでます。って、今更?
そう。そりゃあ、これまでも読んでましたよ。いろいろ。
なぜまた読もうと思ったかというと、宮澤賢治は、1921年に岩手の家を出て、東京本郷に住みます。そして、妹トシが危ないという知らせを受け、帰るまで、東京でたくさんの童話を書きます。
そう。来年2021年は、賢治が本格的に創作を開始して、100年目にあたるのです。それを知り、もう一度読もうと思い、文庫の全集を買いました。これが、よかった!
カバーに安野光雅さんの絵があるだけで、中には一切イラストがありません。
これまで読んだものは、いろんな方が素晴らしいイラストを描いた絵本や本でした。でも、そのイメージがあまりにも強烈で、賢治の言葉を味わう妨げになっていたことに気づきました。
イラストがないほうが、ずっと心に沁みます!
ただ、子ども向けの本として出す場合は、やはりイラストいりますよね。
でも大人の皆さんには、ぜひ、イラストなしで味わうことをおすすめしたいです。
さて、賢治はトランクいっぱいに童話を詰めて、花巻にもどり、毎日トシにその童話を読んでやります。これから、しばらく賢治は「注文の多い料理店」を出した、「永訣の朝」を書いたと、100年前の賢治に思いをはせる年月を過ごすことができます。