昨年亡くなられた俳人加藤郁乎特集です。生前発表された全句の中から、辻桃子主宰が二百句選び、掲載。副主宰、編集長が論評しています。私はまだこの方の句に対して感想を述べる域にはほど遠いというのが偽らざる感想です。
枯木見ゆすべて不在として見ゆる 郁乎
読んでいると、自分ももっと自由に句を作りたいという気持ちになり、でも何の知識もなく自由に作ってはこうはいかないのだろうなとも思います。膨大な書を読み、古典に精通し、その上で自由に俳句を作ってらっしゃる。
今月は、鉄瓶に松風たたせ大旦 あぶみ
を含む5句を発表。また2月号の月評「シンパシーと波紋」として、
秋風やもの失へばもの捜し 辻 桃子
〈物言へば唇寒し秋の風 芭蕉〉を踏まえた句。言っていることは滑稽だが、人生ってこういうものと身に沁む。句に生じたシンパシーの振り幅が大きいか小さいか、波紋がどう広がるかは読み手次第。
とかなんとか、見開きでページをいただき書かせていただきました。
大会でいただいたアマリリス
一度咲き終わり、根元で切ったらまた伸びて、またこんなに咲いてくれました。圧巻の生命力。私も見習おう。