おはようございます。
みなさんは、映画「南極物語」を
ご存知でしょうか?
高倉健さんの、遺作でもあります。
16歳の私は、
当時ごく一部の友人と、
たまにビデオ上映会を開催しておりました。
その記念すべき、第1回めの上映会の日の事だ。
「今日、おかっぱの家行っていい?
ついに、いいのが、手に入ったから!」
私の両親は共働きで、留守がちなゆえ、
何かにつけ、我が家に集まるようになっていた。
私は、少し考えて、
「い・・いいよ、ついに観るか!」
とこそこそ話していると、背後から担任の先生が、
「何、見るんだ?」と聞いてくる。
驚いた私は、とっさに、
「南極物語を観るのです。」と笑顔で告げた。
が、しかし、それは、苦し紛れの嘘に過ぎなかった。
本当は、大人のビデオ勉強会だ。
あれは、ある日の事だ。
お兄ちゃんが居る友人の、
「うちの兄ちゃん、
ベッドの下にいやらしいビデオ、隠しでんの」という告白から、
この勉強会の企画が持ち上がったのだ。
入念な作戦の元、その数日後、
彼女はついに、お兄ちゃんのベッドの下から、
ビデオをこっそり持ち出すことに成功し、
晴れて、この上映会を開く事が出来たという訳だ。
何も知らぬ田舎の娘達。
キッスの味おろか、
フォークダンス以外で殿方の手の感触すら知らぬ、娘達。
トンボの交尾くらいしか見た事のない、
純真無垢な田舎の娘達。
ついに、
制服のスカートからジャージをチラつかせながらの上映会の始まりだ。
まず、お菓子の袋を開け、
ボーリボーリ摘みながら、ビデオは再生される。
きゃーきゃー!と騒ぎながら、お菓子はみるみる減っていく。
なんか変な男ー!タイプじゃないしー!と、両手にお菓子をつまむ。
その時だ。
早々に本題が動き出す。
キッス?これがキッス?ドラマで観たキッスと違うんですけど・・・
そう呆気に取られた娘達の手から、ポトッとお菓子が落ちた。
そんな我々の戸惑いを知ってか知らずか、ビデオの中の大人達は、
めくるめく快楽へと突き進み、えげつなく繰り広げられる光景に、
どんどんモザイクが映り込み出し、
ついには、恋に恋する娘達は、
みな無言となった。
座り直す余裕もなく、石のように不動となり、
瞬きも出来ない事態に陥る。
こうして、
ビデオの中の大人達の大人げない喘ぎ声が響く中、
テンションガタ落ちの娘達を置いてけぼりにしたまま、
大人の時間は過ぎてゆくのだった。
その翌朝、先生は「南極物語」の感想を聞きたがった。
生徒達は口々に、
「それは、もう、なんたって高倉さんが、
すごいったりゃありゃしない!無茶しすぎだから。」と息巻き、
「あれが現実なんですか、先生!」と大人を責め、
「無理です、私無理です、できません!」と嘆き、
「男って、さいてー!」と男性教師を軽蔑の目で睨んだ。
その時先生は、そんな生徒達に押されながらも、
「厳しい環境の中での事だからな!
かわいそうだが、どうしようもない事もあるんだよ!
でも、あれは、観る価値のある、素晴らしい映画だったろう!」
と、力強く諭したのだった。
こうして、日常を取り戻した頃、
友人は、また、いいのが手に入る。
少しの勇気を手にした我らは、
更なる大人の世界へと階段を登るのだった。
「南極物語、行きますか」
よって、今日はきくのセクシーショットをね。
セクシー
ポーズ!キメ!
今日は、お色気むんむんの記事であった!
きく「ちょっと まってろよ」
きく「まず すわるから まってろよ」
きく「よし」
きく「さわやかな にちように しもねたか! めくそはなくそやろうめ!」
[コメント御礼コーナー]
ケラさん、ありがとうございます。 こちらこそ、よろしくお願いします。いつでも、厳しくつっ込んでください。