夢は、必ずしも、
叶う訳では、ない。
そして叶ったからといって、
それで終わりな訳では、ないのだ。
おはようございます。
腕のいい整体師だった男が、
今は家族を食わせるために、
どこかの工場で働いていると聞いた。
昔、歳は下だが、整体師としては先輩だった彼と、
1度、同じセミナーを受講した事があった。
講師の話を、たまにメモしながら聞いていると、
その横で、彼は一語一句漏らさずノートに書きなぐっていた。
講師の「えっとね~」という言葉も漏らさず文字にしていたから、
私が「ある意味、変態ですね」と声を掛けると、
彼は、「がっつり変態です」とギラギラしていたっけ。
この仕事が、本当に好きなんだなぁと思った事を覚えている。
その後、彼は家庭を持ち、
いざ整体院を開業しようと決めたはずだったが、
その夢は、いつしか途絶えたのだと知った。
残念そうな顔を見せる私に、彼は、
「奥さんがさ、安定収入持って来いって言うんだも~ん。
怖いんだから~」
と、笑いながら、ケロッと言い、
スマホの画面を見せてきた。
彼は「娘。こいつがさ、可愛くてね~」と目を細めた。
私も負けじと、
「うちもね、可愛い子がいるからさ。
食わせるために、今は事務員さんで働いてるよ」
と、言いながらガラケーの保存画像を確認すると、
どしょっぱなが、
「奥さんのウィッグを被ってみた、男」
だったもんね。
もう、何も言えない。
夢なんてものは、時に、あっさり棄ててしまい、
もう、空っぽになりたくても、
気付けば、また、新たな夢がそれを埋めている。
夢は、追い続けてゆくものだ。
決して、掴んだりは出来ない。
おい、おたま!
おたま「おら、今から座布団、もむぞ」
どうぞ、どうぞ。
もみもみ
もみもみ
はっ!
もーみもみ
もみもみもみもみ
お前の揉む時の顔ったら、なんだろう?
どんな夢を見ながら揉んでると、
そういう顔になるんだろう?