うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

継続は、力を奪う?

2022年10月10日 | 日記

今日は、スポーツの日という、

祝日だそうですね。

 

おはようございます。

私は、普通の月曜日なのですが、

普通に通常出勤なのですが、運動は毎朝しています。

といっても、スクワットを20回するだけだ。

10年間、毎日20回。

通算で73,000回?

合ってる?

今のところ、効果のほどは、よく分かりません。

 

そんな私は、家では椅子に座らない。

地べたに座る生活スタイルになっている。

理由は、ソファーを置けないから。それだけだ。

昔は、椅子に座る生活スタイルだったけれど、

猫を飼い始めて、ソファーを捨てた。

アレは大きな爪とぎだ。

 

どんなに素敵なソファーを買っても、故うめに掛れば、

3日でオンボロに仕上がった。

それでも、私は諦めきれず、

ソファーを買ってはオンボロにされ、買ってはオンボロと

違う生地感のソファーを選んで、

3度繰り返してみたが、故うめは諦めなかった。

こうして、3代目のソファーを迎えた3日目、私はソファーを諦めたのだった。

アレは大きな爪とぎだ。

 

それ以来、地べたに座る生活を続けてきたが、

最近、股関節が気になる。

ずっと、斜め座り(女の子座り)を続けてきたことで、

右の股関節が、開かない。

「これは、まずいぞ」

そう思った私は、あぐら座布団を買ってみた。

(※すでに、解体済みの図)

 

しかし、ここに座って胡坐をかくと、

猫が乗れなくなった。

膝上が傾斜してしまうことで、乗れないのだ。

のん太は困惑した。

だから私は、こうしてやった!

普通の座布団ですやん?!

買う必要はあったのだろうか?と考えてみたが、

必要はなかった・・・。

こういうのなら、あるもん。

普通の座布団なら、あるもん。持ってるもん。

 

チックショーーーー!

オレの、バカーーーー!!

 

もう、あやを抱いちゃう。

 

女の子座りで、抱いちゃう

あや「やっぱり、こうでなくっちゃ」

そうだね、この方が楽だわ~。

長年続けるって、凄い。

 

たれ蔵も、乗っかるよね~

オスが、オスにマウントしている図

 

たれ蔵は、のん太にマウントしてしまう訳だが、

のん太は、嫌ではないの?

のん太「なにがら?」

小さい頃から続いているからか、

何の疑問も持っていない?!恐ろしや。

 


命日が近いから

2022年10月08日 | うんこの事

『猫が、世界で一番好きな人にだけする仕草、4つ』

というネット記事を読んだ。

 

おはようございます。

その2つ目か3つ目に、

『プレゼントをくれる』と書いてあった。

そういえば、うんこは、

大事にしていたネズミのぬいぐるみを、よく持って来てくれたなぁ。

そのネズミのぬいぐるみは、まだ幼い頃のうんこに最初にあげたオモチャだ。

うんこだけの専用のオモチャは、それだけだった。

そのネズミさんを大事に持っているから、それ以外必要なかったんだ。

うんこは、そのネズミを、生涯大切にした。

 

そうか・・・あれはプレゼントだったのか。

でもきっと、うんこは、

「母さんに、あげる」ではなく、「貸してあげる」だったのだろう。

そして必ず、「あとで、うんちゃんに返してよ、母さん!」と思っていた気がする。

そうだ、そうに違いない。

そんなちゃっかりなうんここそ、私の自慢のうんこだ。

 

うんこが逝って、もうすぐ一年になる。

ようやく、一年経つ。

けれど、私は命日当日に、うんこの事はきっと書けない。

とても書けない。

まだ、書けない。

可笑しな話だけれど、命日だけは、あの子のことは思い出したくない。

「うんこが死んだ」という現実を、私はいまだ、確かめられないでいる。

自分でも信じられないけれど、そんな心境だ。

 

だからといって、後悔はしていない。

あの猫と出会ったことも、過ごしたことも、死んだことも、

どこにも後悔なんて、していない。

出会えて良かったし、共に過ごせて良かったし、

最後の最期まで、生き抜いてくれたじゃないか。

あれで良かったんだよ、うんこ。

さすが、私の自慢のうんこだ。

 

けれど、

私の心に空いた、うんこ分の穴は埋まらないままだ。

大きな猫だっただけに、穴も大きい。

きっと、もう少し時間が必要なのだろう。

もう少し、うんこのいない今を過ごしながら、

ひとつ、ふたつと、慎重に過去を思い出し、

大きな穴は、その思い出が埋めていってくれるに違いない。

だって、うんこは、

私の心の穴を埋めるには、充分過ぎるほどの思い出を残していってくれたのだから。

ちゃんと、たくさん、残していってくれたんだ。

 

ということで、今日は、

『うんこ、子守りの歴史』にお付き合いください。

沢山、あるで~。

あり過ぎるから、2015年オセロ3兄妹編は、載せきれんかったです。

 

「うんこ、初めての子守り」

無双のお転婆あやの子守りが、うんこにとっての初めてだった。

擦り傷をいっぱい作りながら、痩せる思いで頑張ったけれど、

1グラムたりとも痩せなかった、うんこさん。

 

「おたま、うんこ山制覇」

2匹目は、おたまだ。

とにかく、やたらめったら乗っかられていた。

これ以来、子猫は漏れなく、うんこを山のように登ることとなるが、

うんこが、一度でも、それを叱ったことは無い。

 

「現役は引退」

2015年のオセロ3兄妹の時、

うんこは、子守りを、おたまとあやにバトンタッチした。

来る子は遊んでやるが、積極的には関わらないようになった。

保護猫まこの時も、あくまで見守りに徹していたけれど、

まこさんは、うんこと遊ぶのが一番好きだった。

 

「ここは、うんちゃんに任せて!」

たれ蔵を保護した頃、同時によねの闘病のクライマックスでもあった。

うんこは、それをちゃんと理解していた。

だから、長らく子守りを引退していたはずが、現役に復帰したのだ。

「母さん、この子は任せて。」

そう言わんばかりに、たれ蔵を積極的に世話してくれた。

うんこに任せておけば、何も心配はなかった。

 

「うんこ、最後の子守り」

これは、しおちゃんかな?

たれ蔵の2か月後に来た3匹だ。

この時も、甘えたい盛りのたれ蔵を、しっかり面倒見ながらも、

赤ちゃん猫達を、温かい目で見守っていたね。

 

「この子、たれちゃんと似てるわね~うふふふふ」

この子は、こしょうだ。

 

うんこは、生前10匹の子猫を子守りしたことになる。

小さすぎる子猫も、酷く汚れた子猫も、「う~」と唸る子猫だって、

うんこは決まって、穏やかに優しく迎え入れた。

 

「ヘローうんちゃんよ。大丈夫。安心して。」

そして決まって、うんこの大事なネズミさんを子猫に貸してやった。

そう、あくまで貸してあげたのだ。

だから、

我が家にやって来た子猫達にとって、

初めてのオモチャは、うんこのネズミさんだったという訳だ。

あれはきっと、

うんこが、ネズミさんを初めて咥えた時の気持ちを、プレゼントしてあげたのだろう。


秋・・・分からない

2022年10月06日 | 日記

心配していたことがあったのですが、

ちょっと、ホッとした。

 

おはようございます。

10月に入り、私の暮らすマンションは修繕工事に入った。

8月の末、その知らせを聞いて以来、心配していたのは騒音だ。

今の我が家の猫メンバーは、怖がりな猫ばかりだから、

さぞや荒れるだろうと心配していたのだ。

が、案外、平気っぽい。

とくに心配していた、おたまが、もっとも平気っぽい。

そのおかげで、たれのんも余計に怖がらずに済んでいる気がする。

「たま兄が平気なら、きっと安全だ」といった心境だろう。

おたまって、計り知れないなと、また感心する今日この頃だ。

 

とはいえ、ベランダの倉庫を室内に避難させて以来、

これに関しては、予想通りだ。

あや「おい、あんた達!」

 

あや「ここに登ってきやがったら、ぶっ飛ばすかんな!」

陣地争い完敗な男子達・・・。

 

我が愛する3バカ兄弟だけれど、

末っ子のん太は

のん太「のん、ちゃむい。」

そうだね。

急に冷えて来たよね?

昨日、かかぁは、上半身秋(カーディガン)・下半身夏(素足にツッカケ)だった。

何を着ればいいのか、悩ましい季節の到来だ。

 

のん太「かかぁ、ちゃむそうらね?」

うん、今日は上半身夏(半袖)だけど、下半身は秋(靴下)なんだぞ。

もう、分かんないんだ。


我が家にショートステイ

2022年10月04日 | カズコさんの事

父さんは、

ついにブチ切れた。

 

おはようございます。

金曜日から始まった、かずこさんの興奮は、土日も収まらない。

連れ出して、たくさん歩かせて、疲れていても、

かずこさんの唇は止まることが無い。

あること無いこと、妄想を交えた、支離滅裂な攻撃的な言葉で、

空気中が埋め尽くされていく。

 

とはいえ、

日曜日には、そろそろいい感じに仕上がって来たと思っていた。

「楽しかったね。」

と声を掛けると、

かずこさんの強張っていた表情も和らいでいるように見えたからだ。

けれど実家へ帰して2時間後、かずこさんが我が家へ来た。

父に、

「一言でもしゃべったら出ていけ。顔も見たくない」

と、追い出されたようだ。

かずこさんは、しょんぼりしているというより、ショック状態に似ていた。

実家へ電話してみると、父はブチ切れていた。

「電話帳がないから、ちょっと怒っただけだ。

なんでもかんでも、あいつが全部、どっかへしまい込むからだ。

ちょっと怒っただけで、凄いんだぞ?

本性が剥き出しになるんや。あいつの本性が酷すぎる。」

私は、そんな父に、とても冷静な声で、

「人間なんて、一皮抜けば、そんなものよ。

現に今、父さんの剥き出された本性も、酷いものよ。

認知症でもないのに。」

と言ってしまった。

私は、父には何も言わないようにしていた。

父を見ていて、「あぁぁ、それ、認知症の人にやったらいかん」と

思うことは多かった。

父にはアルツハイマーの知識はある。本も何冊か読んでいる。

けれど父は、自分を変えるということ、他者を受け入れるということが、

そもそも苦手な人種だ。

苦手なことは押し付けられない。

けれど、この時は、吐き捨てるようなことを言ってしまった。

本当に、人間なんてこんなものだと、自己嫌悪した。

誰だって、苦手なもんは、苦手なのだ。

 

ということで、

私は気を取り直して、得意なことをすることにした。

「かずこさん、酒盛りするで~!」

どうせならばと、冷蔵庫にしまっておいた、

お高い日本酒を、ワイングラスで乾杯だ。

 

「いえ~い、かんぱーーーーい」

 

かずこ「ぷは~」

 

猫らは、どういう訳か、かずこさんを怖がらない。

頻繁に来る訳でもない母を、まったく恐れず、

むしろ、久しぶりの再会を喜ぶように、母に撫ぜられる。

来客が最も苦手なあやでさえ、かずこさんに、あの大きな尻を押し付ける。

我が家のおじさんは、かずこさんのよく分からん話にも

穏やかな相槌を打ちながら付き合っている。

かずこさんは、時々、

「わし、これからどうしようかのぉ。どこへいこうかのぉ。

仕事を見つけんといかんのぉ。」

と、淋しそうに呟いていた。

 

父が薄暗い実家で、孤独にやけ酒をしている頃、

我が家は、人畜まみれて賑やかな酒盛りだ。

私は、可哀想だなっと思った。

父さんを思うと、可哀想だと思った。

そして、カメラを向けると、おどけて見せる母も、可哀そうに思えて、

笑っているのに、泣きそうになる自分に気付いた。

もう少し笑うと、泣きそうになると思い、笑い声を抑えた。

 

2時間経った頃、かずこさんが欠伸をしたのをきっかけに、

我が家の酒盛りは終わった。

かずこさんを、おじさんのベッドに寝かせ、

私とおじさんはリビングでごろ寝だ。

それでも、まだ、かずこさんの息のような声が聞こえる。

かずこさんは、何十年も実家以外の場所で眠ったことがない。

「やっぱり、眠れんのかね?」

と、小声で呟きながら、おじさんと寝室を覗いて、

私達は同時に、

「あら~ん」とため息が出た。

 

横たわる、かずこさんの体に寄り添う、おたまがいたからだ。

「ありがとな」

私は、声に出さずに言った。

 

これから、どうなるんだろう?

そう考えると泣きそうになった。

相変わらず、寄り添い続けるおたまに、安心して眠りに就いた母に、

壊れそうになりながら踏ん張らんとする父に、

「これからずっと、ここで暮らしてもらってもいいんじゃない?」

と言う我が家のおじさんに、

不安で有難くて、切なくて微笑ましくて、感情はぐちゃぐちゃになった。

 

結局、今回は乗り越えることが出来た。

月曜日、私は仕事を休んで、かずこさんとちょっと旅をして、

何も無かったかのように、実家へ帰った。

父も、何も無かったように、かずこさんを出迎えた。

やれやれだ。

 

私は、人に「可哀想」と思うのは、躊躇いがある。

まるで、上から目線のような気がして、躊躇うのだ。

けれど、可哀想という感情は、きっと大切だ。

自ずと湧き上がる「可哀想」という感情は、時に私の心に水を与える。

夜の9時、電話を掛けてきた父は、

「今夜は、SOSじゃないぞ。今夜のババは機嫌よく呑んどる。ありがとな」

と非常にご陽気な様子で言った。

かずこさんの笑い声も聞こえてくる。

私は、そこでようやく、与えられ貯めていた水を、涙として流した。

 

おたまも、ありがとな。

おたま「おらは、別に何もしてないだ。」

うん。

ありがとう。


ウフフのウヒヒ 

2022年10月02日 | カズコさんの事

金曜日は、かずこさんのデイサービスの日だ。

かずこさんは、毎週嫌がらずに出かけていく。

 

おはようございます。

デイサービスを理解していないし、覚えてもいない。

毎週、金曜の朝に説明をすることから始まる。

「今日は、お出かけするで~。」

「どこへや?」

「女の園へ行くんやで~。」

かずこさんが行く金曜日は、

利用者さんが、みな女性なのだ。

施設のスタッフさんも、ドライバー以外は、みな女性だ。

金曜日は、紛れもなく、女の園なのだ。

 

9月から通い出したデイサービス、

毎週、休まず嫌がらず出かけるが、帰宅は毎度早引きだ。

午前の部で、手作業(塗り絵など)を済ませ昼食を食べた頃、

決まって、私の携帯が鳴る。

「デイサービスのカミヤです~、すみませ~ん。うふふ、うふふふふふ・・・」

「おかっぱです~、ごめんなさ~い。うふふ、うふふふふふ・・・」

カミヤさんと私も女同士、この『うふふの呼吸』で、全て伝わる。

かずこさんが帰りたいと言えば、いつでも迎えに行くということは、

初めからの話だった。

その時の状況で、私が迎えに行ったり、施設側に送迎してもらったりしている。

とにかく、かずこさんも施設側も、私も、

なるべく無理をごり押ししないように心掛けている。

ケアマネージャーさんも、

「気長に行きましょっ!」と、ドンと構える男前な女性だ。

 

かずこさんが関わっている男性医師も2人いて、

今、かずこさんは力強いプロ集団に守られている。

それでも、どうにもならない時はある。

先週の金曜日、かずこの中の化け物が久しぶりに暴れた。

そうなると、気丈なはずの父が

「体の震えが止まらん。お前、来てくれ。」

と、私を呼ぶ。

私は、化け物になったかずこを、恐れはしない。

私にとって、昔から、あの人は化け物だった。

 

母は昔から、自分のことを「神さんの子」「神に選ばれた人間」と、

よく言っていた。

「お前みたいな者とは、違うんや」

と言って、私を虐げることで、心のどこかを慰めていた気がする。

そんな時の母は、神々しいどころが、おどろおどろしい化け物に見えた。

そのくせ、着飾って外を歩く母は、

全身の神経が研ぎ澄まされた野良猫みたいに美しかった。

そして、誰かの嘘にはズバ抜けて敏感だった。

半面、見え透いた煽ては真に受けてしまうものだから、

昔、信仰していた宗教家の煽てに乗せられて、

自分が神に選ばれた者だと信じ込んでしまったのだ。

母は、それほどに、外を恐れていたのだろう。

この世を、この社会を、人を、恐れていた。

「神さんの子」であることが、母の唯一の支えだったに違いない。

一歩でも外へ出れば、神経を研ぎ澄ませ、

誰かの嘘に傷付き、疲れ果て酒をあおり、そうしてやっと、母は笑った。

母が笑う顔を見るのは、酒に酔っている時だけだった。

 

金曜日、

かずこさんは、デイサービスを早退した2時間後、

今度は、父からの電話で、私は会社を早退した。

「ババが暴れとる。どうにもならん。」

かずこの中の化け物のお出ましだ。

私は、道中、作戦を練るながら実家へ向かった。

「かずこさん、どうした?」

「なにがや?」

へっ?

「母さんが暴れとるで、抑えつけに来たんやん?

紐でも持ってきたろかっと思ったけど、こうしてからに、こうしてやろうと

腕ずくで抑え込んで、そこらへん引きずり回してやろうと思ってさ。」

と、大げさに羽交い絞めの恰好をしながら、

「だで、買い物行くかい?」

と、言った。

すると、かずこさんの不気味に据わっていた目が、細くなった。

 

笑った、笑った、かずこが笑った!

 

しめしめと思ったら、後は本当に引きずり回す。

なるべく広いショッピングセンターへ連れ出し、歩き回るのだ。

文字通り、日が暮れるまで、私とかずこさんは

ウィンドウショッピングに興じた。

それでも、まだまだ、かずこさんの責め苦は終わらない。

帰宅後、

「明日もやで~。明日もヘトヘトになるまで、遊ぼうな~。ウヒヒヒ」

一旦、化け物が起き出すと、数日出しゃばっている。

要は、アルツハイマーのせいで、脳の興奮が抑えられなくなるのだ。

鎮めるために、さらに興奮させて、疲れさせるという作戦だ。

怒りの興奮を、楽しい興奮に置き換えてから、疲れさせる。

人の記憶は、認知症によって失われるが、感情の記憶は失わないとされている。

現に、かずこさんはデイサービスの経験は忘れるが、

そこが楽しかったという感情は忘れていないから、行くのを楽しんでいるのだろう。

 

不敵に笑う私に、かずこは、呆れた風に言った。

「お前は、化け物みたいな奇妙は人間やな~。」

そうだ、その通り。目には目を、化け物には化け物だ。

少なくとも今は、私はかずこを上回る、奇妙な化け物であり続けるつもりだ。

名付けるとするならば、『お笑いお化け』だろうか。

そして、今のかずこなら、容易い。

昔、酒をあおらないと笑わなかった化け物は、

皮肉にも認知症になったおかげで、酒がなくとも笑えるようになった。

その笑顔は、陽だまりに佇む飼い猫のように愛らしい。

だから私は、かずこを笑わせるのが癖になってしまった。

かずこの笑顔に憑りつかれた、お笑いお化けだ。

そう考えると、やっぱり、かずこは恐ろしい化け物だ。

 

さて、我が家にも、化け物?

のんちゃん、また、ベッド着てるのか?!

そんなことしてると、誰か踏まれるよ?

 

とはいえ、さすがに気付くよねって・・・

たれ蔵?

いや、たれ蔵?

 

たれ蔵「はっ?!のんちゃん、居たの?」

今、気付いたの~?

 

たれ蔵「ごめんごめん、急ぐね」

気付いても、一応踏みつけていくのね?

もう引けないのね?

 

たれ蔵「あぁ、びっくりした。」

 

たれ蔵「まさか、のんちゃんが居るとは」

 

まさか、たれちゃん?

よい子のたれちゃん、わざとやってない?

たれ蔵「うふふ、うひひ」