うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

連休が明けた絶望

2024年05月06日 | 日記

ああ、行きたくない!

 

おはようございます。

今回は、取り急ぎ吐き出してみた。

よく聞く、「思いは吐き出した瞬間、ほぼ昇華される」の法則に基づき、

吐き出してみた。

 

ん~、まだだな。

もう少し、吐き出してみるね?

 

行きたくない、行きたい訳がない、どこのどいつが決めやがったんだ?!

ちっくしょーめ、行きたくないって言ってんだろうが!

ああ、なぜ私は行かねばならないんだ?

そうか、仕事辞めちゃえばいいのか?

そうかそうか、よし辞表を書けばいいのか?

「この度、わたくしは諸般の事情より

仕事を辞めさせていただきますが、お給料はください」

と書けばいいのか?

いいよね?いいじゃんね?

 

という訳で、私は今日から連休明けの出勤だ。

連休中、結局ママちゃんには一度しか会えなかった。

弊社の敷地内ということで、置き餌をしておいたが、

それをママちゃんが食べられたかは定かではない。

彼女は、臆病だが強かな猫だから、無事でいてくれるはずだ。

そう信じている。

 

さて、そんな我が家では・・・

おたまったら、淋しくって、

私が行っちゃうのを止めてるのね?

おたま「何がだ?おら、淋しくないだ。」

 

またまた~

この手はなんだい?

おばちゃんの足を引っ張って引き留めているのだろう?

 

おたま「おら、全然引っ張ってないけど。」

 

いやいや、強がっちゃってぇ。

無理すんな~?

おたま「おらに、かこつけてる気がするだ。」

 

こっちは、本気だ。

のん太「かかぁ、のんを置いてくちゅもりか?!」

のんちゃんは、その恰好を無理すんな~!

 

さぁ、真打ちは?

あや「おばちゃん、つべこべ言ってないで早く行きなさいよー!」

あざっす。

では行ってまいります。


かずこの家出

2024年05月03日 | カズコさんの事

なんだかんだ、

この連休もかずこさんは絶好調だ。

 

おはようございます。

大いに怒り、大いに笑っている。

デイサービスへ行けば、チップを配りまくっているものだから、

帰宅する頃には、いつも財布がすっからかんだ。

当然、スタッフさんは後でこそっと返して下さる訳だが、

なら財布を持たせなければ、財布に札を入れておかなければと思うが、

それは難しい。

かずこさんは、潤沢な資金を財布に入れて持たせなければ、

ごねてごねて、デイサービスさえ行きたがらなくなるからだ。

そりゃ誰だって、一文無しで遊びになんて、行きたくないだろう。

そこで、私は考えた。

これだ。

実物は、本物より一回り小さいし、触り心地も少し違う。

だけど、これだけを財布に入れておけば、

これが案外、バレないのだ。

 

「これからは、チップはそのまま、貰ってやってください。

こっちとら、100万円の札束を用意してるから大丈夫です。

無くなったら、また800円で100万円買えるしぃ。」

そうスタッフに伝えると、

「それは、ちょっと楽しみです~。」

と、荷が下りた様子だった。

こうして、かずこさんは、さらに気前が良くなるのであった。

時々、私にも

「今日は、小遣いやる。」

と言って、そういう時だけは、なぜか100円玉をくれる。

こっちは本物の100円だけれど、

なんだろう、この複雑な気持ちは?!

 

そんな時、私はふと思う。

かずこさんって、実は全部分かっちゃってるんじゃないか?と。

そしてすぐさま、その思いを撤回する。

それは私の願望でしかない。

かずこさんのアルツハイマーは、ますます進行している。

家出する時の出で立ちも、トンチンカンが絶賛亢進中だ。

家出の理由は、よくわからない。

とにかく、激怒している。

「わし、もう出てくでな。

お前らみたいなバカばっかりと居れん!」

そう言って、家出したが、

半袖に、冬用のパジャマのズボンを履き、真冬用のベストを羽織った。

いつものお財布ポシェットと、緑のファイル。

なぜか、緑のファイルだ。

「かーずこさん、それ何入ってるの?」

と後ろを歩きながら問いかけると、

「わしの全財産に決まっとるやろうが。

お前はダメだ。バカばっかりだ。付いて来るな!」

と激怒している。

全財産と言ったファイルの中身は、10年以上前のレシートや、

ブラシや体温計だ。

ちなみに、被ったお洒落ウィッグも前後逆さまだ。

さらに、ズボンの中はノーパンだ。

「ねえ、かずこさん?パンツ履いとる?」

怒り狂ったかずこへ、斜めから突っ込んでいく。

「履いとるやろが。これが見えんのか?お前はバカだバカ!」

怒り続行中だ。

「いや違う違う。ズボンの中、パンツ履いとる?」

「ん?」

ほら、足が止まった。

「かずこさん、とりあえずパンツ買いに行く?

しまむら行こうか?おっしゃれなパンツ買ってからぁ、

あっ、冷たいアイスコーヒーも飲みたいよねぇ。」

元来、女という生き物は、ショッピングとカフェが好きだ。

「まあ、それくらいなら・・・(ごにょごにょ)」

小さな声で、ごにょごにょと「行ってもええけど」と言った。

こうなれば、かずこの脳内は怒りから喜びへと転がっていく。

怒りのテンションは喜びのテンションとほぼ同じなのだ。

例えば、

猫を撫ぜると、初めはゴロゴロと喉を鳴らして喜んでいるのに、

一転咬みついてくる時がある。

喜びのテンションのまま、脳内が混乱して怒りや攻撃のテンションに

すり替わった瞬間だ。

かずこは猫と似ている。

というか、哺乳類の脳内は、そんなに違わない気がする。

人は、雑念の中からその場に相応しい一つを選択して表現しているに過ぎない。

脳内は目まぐるしく様々な考え感情が次から次へと湧き上がっているものだ。

「大好きーっ」と言葉にした瞬間、

「いや待てよ?そうでもないかも?」っと疑念が湧いても、

「そうでもないかも」の部分は、空気を読んで言わないだけだ。

認知症の人は、湧いた雑念を素直に全て表してしまうのではないだろうか。

どれを選ぶかの司令塔がぶっ壊れた状態と考えれば、

かずこの妄想も謎の怒りも、未知との遭遇という訳じゃない。

 

「私だって、頭ん中、めちゃくちゃよ。

この川にあんたを突き落としたろかっとも思ってるんだからさ。」

「やりたきゃ、やればええぞ。わし死んでやってもええ!」

かずこは、歩くのをすっかり諦めた様子で、川沿いのブロックに

腰を下ろした。

太陽が傾きかけ、川はその淡い光を写している。

「ああ、なんか、この景色いいね。

ねえ、かずこさん?ねえ、見て。」

私は、じばらく川を眺め、心を落ち着かせた。

そして、さぁそろそろ、ドラマチックな景色で幕引きしようと思いきや、

かずこは川など見向きもせず、

散歩中の男前に、とびっきりの笑顔で挨拶していた。

「ちょっと、かずこさん?」

「お前、小汚い川見て、何が面白いんや?」

そう言って、振り返ったかずこの笑顔は、とびっきりのお転婆娘のようだった。

 

やっぱりこの人、全て分かってるんじゃないか?


会社の猫事情

2024年05月01日 | チャー坊のこと

知らぬ間に、

5月になっていた。

 

なんと!!

チャー坊が実家猫になって、初めて踏ん張った時の写真だ。

おめでたい、記念すべき日に相応しい背景だなぁ。

ままん、ありがとうございます。

 

チャー坊がまだ、野良猫だった頃、

私はどうあっても、最後まで世話をすると決めた。

そう周囲に宣言をすれば、待ってましたと言うように続々と苦情が入る。

「駐車場で、猫の糞を踏んじまった。」

「最近、この辺が臭い。多分、うろうろしてる、あの茶色の猫の尿だ。」

「カラスが増えた。猫の残飯目当てだ。」

などだ。

そこで私は、チャー坊が居ついた車庫を、徹底的に掃除し、

ついでに模様替えもした。

見た目のレイアウトを替えてしまうことで、少しでも印象をよくしたかった。

糞尿被害については、コソコソ調査をしてみると、

糞も尿も、おそらくチャー坊の物じゃない。

チャー坊は酷い下痢だったし、

そもそも被害現場は、チャー坊が排泄すると決めた場所では無かった。

チャー坊の排泄場所は、しっかりと決められていたのだ。

ならばと思い、私はチャー坊の排泄場所に、

それはそれは、これ見よがしの人工猫トイレを設置した。

チャー坊のトイレはここですよ~。

ここで、やってますよ~。

と言い続けた。

 

これで苦情への対応はしやすくなった。

「猫のうんこ、また踏んじまった。」

と言う人とともに現場へ行き、

「ああ、これは犬だね。散歩中の大型犬のフンだ。」

と断言をしたし、

「俺のタイヤに猫がシッコ掛けてやがる。くっせー」

と言う人のタイヤの匂いを確認して、

「ああ、この匂いはね、ここら辺のボスの匂いだ。

キジトラのデッカイ、あいつのだ!」

と断言した。そして毎度、

「だって、チャー坊は猫トイレで済ませてるし。」

を忘れずに付け足した。

 

実は嘘だ。

清々しいほどの大噓だ。

糞は、本当にチャー坊の物じゃないだろうが、

大型犬のものかは定かじゃないし、

私が、猫のマーキング尿を嗅ぎ分けられる訳がない。

当のチャー坊は、このトイレで排泄したことは一度もなかった。

その横でしていた。

マーキングの有無は分からなかった。

チャー坊は去勢済みだったとはいえ、

外で生きてきた猫だ。

マーキングが治まったとは言い難いと考えていた。

それでも、嘘を言い続けながら、周辺の糞尿探索と掃除を続けた。

何の負担も感じなかった。

嘘を付くのも掃除して回るのも、

首を傾げたまま、私の後を歩いて付いてくるチャー坊との楽しい時間だった。

 

私達は、自由だった。

バカみたいな嘘も、人目をはばからず不審者みたいな見回りも、

チャー坊と居れば、それは『自由』に感じた。

2月はまだ風は冷たい。

タンポポの咲く陽だまりを探し当て、

枯れ草の上に、躊躇うことなく腰を下ろし、

チャー坊と並んでいると、

「チャー坊、あたしね、

今なら、なんにでもなれる気がするの。」

そんな気分になれたのだった。

 

それがどうだ。

実家へ保護した途端、

チャー坊は、見事に人工猫トイレにしゃがんだのだ。

そして彼は死ぬまで、一度も粗相しなかったし、

嘔吐さえ、猫トイレに駆け込んで吐いた。

これは、紛れもない事実だ。

断じて、嘘なんかじゃない。

私は、

「チャー坊、凄い、偉い、天才!」

と褒めたが、心の中に小さな切なさが芽生えたのを覚えている。

私達の自由が、終わっちゃう・・・

そんな気がした。

 

さて、そんな今、

チャー坊が居ついた弊社にやって来る、ママちゃんは、

昨夜・・・

会えたー!

来たーーー!!

餌の袋を揺すって音を立てたら、駆け寄ってきてくれた。

3メートル以内には来ないけれど。

 

いいのさ、いい。

これで少しは、

「美人のお姉さん」を認識できただろう?

ママちゃん「なに見てんの?へっぽこ不細工雌豚ゴリラめ!」

ああ~、なんか聞いた事あるお言葉~!