マリアテレジアの独り言

日々の生活の中で見つける・・
  小さな感動をつづります。

かの人「ビル・ゲーツ」・・・・・「アメリカの偉大さ」

2008-08-18 17:25:06 | 父の日。母の日。結婚記念日。
16日(土)に、私は、「ビル・ゲーツの家」 を見てきました。

50億円以上(はっきりは分かりません)のお金をかけ、建設に7年かけたビル・ゲーツの家 見学も含まれるツアーに参加して、ゲーツの家を見てみたいという私は、お恥ずかしながら”ミーチャンハーチャン”です。
ビル・ゲーツが現在でも、世界一金持ちの事業家として活躍していたなら、私はゲーツの家に何の興味も持ちませんでした。(金持ちの家にすぎませんから)
しかし、今年の6月に、ゲーツが今までの事業のずべてをやめて、1慈善家としての人生を歩みはじめられたと知り、それだけの転換をなさる哲学をお持ちの方が建てる家はどんな風な家なのだろうと、私は非常に興味を持ちました。

ゲーツ家見学も含まれるアゴシー・クルーズ(エリオット湾めぐり)には都合で参加できず、個人の案内の方に、ゲーツの家を遠目に見せてもらいました。
ゲーツの家は、湖に面する、大変静かな場所にありました。
家は、周りからの視界に入らないように、森に囲まれていました。
毎日何便ものクルーズ舟が、自分の家を観に来るようになって、ゲーツが自分の家を大きな木々で囲ってしまったとのことでした。  当然のことです!  

「ゲーツの家をご覧になって、どんな感想ですか?」と、案内人が私に訪ねます。
案内の方の説明では、ゲーツは非常に人間的に質素で地味な方だそうです。 
社長になっても、車はトヨタのカブに乗り、会社に社長用の駐車場は作らず社員と同じところに停めていたそうです。
出張のときの飛行機は、決して1stクラスに乗ったりすることなく、社員と同じエコノミークラスに乗られたそうです。

森の中のゲーツの家を見れない私は、ゲーツの人柄を、今まで以上にあれこれと想像しました。  想像した私は、ゲーツをしっかりと知りたくなって、ゲーツの事業について調べました。

ビル・ゲーツ氏が自分の財産をなげうって立ち上げた、ビル・ゲーツ夫妻が運営する 「ビル&ミリンダ・ゲーツ財団」 の慈善事業を、別名「Billanthropy」(ゲーツの人類学?)とも云うそうです。
その事業に、世界第二の大富豪ウォーレン・バフェット氏が賛同して、財産(440億ドル)の85%(374億円)、を寄付されたそうです。
世界一位と2位の大富豪の協力で生まれた慈善事業の規模は、600億ドルになり、日本円に換算すると約6兆6千億円です。
この額は、国連の通常年間予算の約35倍となるそうです。
富豪の寄付団体のロックフェラー財団やカーネギー財団がありますが、設立時の寄付を現在の価値で換算するとそれぞれ、76億ドルと41億ドルであり、今回のバフェット氏の寄付は、370億ドルであり、桁違いの規模です。
その額は、途上国40カ国のGDPの合計を超えるスケールです。

「大富豪の協力は世界を変えるパワーがある」 と言っても過言でないということのようです。

アメリカのODA(政府開発国援助)は、世界一です。
そして、その世界一の内訳は、民間セクターやNGO等を含む米国民間人からの支援が710億ドルで、米国政府のODAの約3・5倍なのだそうです。
世界一のアメリカのODA(開発国援助)は、民間人の寄付で成り立っているということです。
 
米国の途上国への援助の特徴は、政府間の援助より、財団、企業、大学、宗教団体、個人の送金や寄付などの、民間セクターの援助が、中心だそうです。

『ゲーツ氏がマイクロソフトの事業から退くことを表明し、その慈善事業を本格的に推進したり、バフェット氏が全財産の大部分を寄付した、「目的」 はどこに在るのだろうか?』
『ゲーツ&バフェット慈善事業が、「意味」、するものは?』
との二つのテーマで、ワシントンのハドソン研究所が開いたシンポジウムの結論を、探し当てました。

結論内容ー1
「中途半端な額でなく、ものすごく大きな富を築いた人物は、地球、人類全体という大きなスケールで、共生の理想を、考察するものである。

市場システムは、途上国の貧困層には機能していなく、貧富の格差を埋めるためには、途上国支援が必要となる。
貧富の格差は、グローバリゼーションの影であり、紛争の種であり、天然資源の無駄使い、自然破壊につながる。

政府開発援助は重要であるが、効率的、透明性のあるプロフェッショナルな運営を行うためには、民間やNGOの活力が、不可欠である。
政府開発援助の分野だけで途上国支援を評価する見方には、偏見がある。
途上国を支援するために求められているのは、開発援助のための新思考である。
保守的な考えや行動でなく、失敗を恐れず実行するチャレンジ精神が、求められる。

開発援助のための新思考を、実現させるのが、新しいタイプの慈善事業である。

財団や慈善事業には、寄付をした人物の理念がある。
公共性も重要であるが、個人の明確な理念やビジョンが開発援助のあり方、ひいては世界を変える潜在性を、秘めている。

資本主義のマイナス面の溝を埋めるのが、宗教や哲学である。
プロテスタントやカトリックは、弱者を救う精神、それが米国のキャピタリズムの魅力であり、慈善事業として機能している。

技術革新や投資で才能を発揮し大富豪となったゲーツ氏やバフェット氏には、先見の明がある。

今後、慈善事業が、ビジネスとして発展する可能性がある。
ゲーツ&バフェットの例が起爆剤となり、事業に成功した富豪は、慈善事業に取り組む例が増えると、予測される。
20年後には、ゲーツ財団よりもっと大きな財団が、たくさん存在すると、考えられる。

ゲーツ財団が、マラリア、エイズ等の健康問題、教育、マイクロファイナンスに特化しているように、財団の専門化が進む。
税金問題を含め、企業、NGO、慈善事業のあり方に、社会意識が高まる。」

結論内容ー2
「グローバリゼーションや地球温暖化の現代の問題に対処するためには、国家や組織というフレームのみならず、国家を超えた共生や博愛が重要となる、と考えられる。
それは、個人の感性や理念で、生み出されるものであろう。

ゲーツ氏は、先見のある目で、国家を越えた慈善事業を、始めた。」

との結論でした。

ゲーツ氏は、個人の感性や理念から、国家を超えた共生や博愛が重要となると考え、新事業を始められたということのようです。

ビル・ゲーツ氏が自分の財産をなげうって始めた、ビル・ゲーツ夫妻が運営する 「ビル&ミリンダ・ゲーツ財団」は、その企業規模は600億ドルとのことです。
その内訳は、ビル・ゲーツの寄付金が226億ドル。 ゲーツの考えに賛同して、世界第二の大富豪ウォーレン・バフェット氏が寄付した寄付金が374億ドルでしょうか?
ビル・ゲーツの新事業名は、立ち上げたビル・ゲーツ夫妻の名前で作り、その名が今も残ります。
寄付金がビル・ゲーツ氏よりもはるかに多額のウォーレン・バフェット氏が、事業名に自分の名前を連ねることなく、「それで良し」 とするバフェット氏に、最高の畏敬の念を抱き、頭が下がる私です。


ゲーツ氏やバフェット氏の中に根ずく、キリスト教国の 「アメリカの偉大さ」 を、ゲーツ家見学から、改めて知った私です。


私の、長いブログと云うか、知った知識の披露の文章を、お読み下さり有難うございました。
お読み下さり、ビル・ゲーツの生き方と私達の生き方を、ご一緒に考えさせていただきたいと思い、書きました。

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4 コメント

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流石、ビル・ゲーツ (一世)
2008-08-18 23:13:44
お久しぶりです、ママ。

アメリカ旅行を満喫されているようでうすね。いつも楽しみにママのブログを拝見しています。

流石、ビル・ゲーツ!スケールが違いますね。でも、持てる者が、持てない者に分け与えるのは、キリスト信者の精神に基づいていて、アメリカでは当たり前のような感覚としてたら得られているようだけど、それを自然と実行できるアメリカ人は、私はやはりすごいと思います。
人は、自分のことにめいいっぱいになって、ついつい周りに気を配るどころか、自分勝手になり、欲を優先させてしまうところが多々あります。私も恥ずかしながらその中の一人です。その上、資本主義におどろされ、本当の意味での大切なものを失いつつある自分が怖くなる時があります。でも、それに歯止めをかけてくれるのは、家族であったり、真の友達であったり、信仰であったりするわけですよね。

巨大な資本を築きあげたビル・ゲーツは大切な物を忘れることなく、自分のできることを彼のスケールで実践して行っているのは尊いことだと思います。彼の後に続く、石油王/セブン・シスターズ、軍需産業複合体などが続いてくれれば世の中も変わるのかな? 私も自分にできることから実践していきたいです。

ママのブログは、私を地に足をつけさせてくれる大切な役割を果たしてくれています。心からのありがとうを送ります。

次のブログのアップをたのしみにしています。
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愛! (maria_theresia)
2008-08-22 04:53:17
一世さん!
お元気そうで嬉しいです!
私は、娘家族のお陰で、バークレ-生活満喫の、嬉しい夏休みです。

私達キリスト信者として、ビル・ゲーツを知った以上、知らん顔を通すのでは、情けないですよね。
一世さんのおっしゃるとおりに、「本当の意味での大切なもの」を守り続けることだけでも、頑張りましょう!!

お若い一世さん達が、世の中変えて行くのです!!
私だって、まだまだ頑張りますよ!

お元気でね。
返信する
レポート、ありがとうございます (Miki Hashimoto)
2009-06-19 10:51:18
こんにちは、はじめまして。
ゲーツ国防長官のニュース報道への発言に感動して、支援のメールを送れないかと検索して、
ふと、ビルゲイツさんのお名前も関連があるのでは?とお邪魔してみて、mariaさんのサイトに参りました。

ビルゲイツさんが6月に慈善家になられたとは知りませんでした。
数年前に、「自利利他」の思想に感銘を受けられ、社是にもしたとかなんとかお聞きしていたので、期待しておりました。

是非、私もこのツアーに参加してみたいです。
ご案内、ありがとうございました。

...と、読み進むうちに、あ、この方はキリスト教とアメリカを尊敬していらっしゃるのだなぁ~と。
遅まきながら(すみません)、サイトのタイトルを見て、そして、一世さんとのコメントで納得いたしました。

私はキリスト教徒ではありませんが、つい数ヶ月前に、何故YES(様)が「YES」なのかがわかったのです。いえ、感じたのです。
そして、次から次へとあらゆることがわかってきて(感じて)感動に続く感動の毎日なのです。
世界中のすべてのものごとの理由が納得いく毎日なのです。

他を否定せず、すべて「起きていることは正しい」、つまり、「是」=「Yes」なのですね。

私はキリスト教徒ではありませんが、
みなさんが信じるものを否定するつもりは微塵もありません。良いことを心がけ、素晴らしいと思います。

その上で、あらゆる哲学、音楽、文学、科学がリンクしていて、ビルゲイツさんが受け入れられたのは、その中のひとつの仏教のさらにひとつの教えだったりするわけです。

つまり、あらゆる信仰のあらゆる宗派も「大いなる事実」の中の1つの道筋であると実感できる毎日なのです。

「自利利他」=じりとは、りたをいう
自分の利益は他人への利益によってもたらされる。。。

近年、これを逆さにしたような、極めて「似て非なる」、自分への利益が他人へも結果的に利益になるという、誤りではないかと思われる解釈の「個人主義」が広まっていますが、
とても惜しいところです。
もうちょっと。もう一歩。
でもこれはこれで「謙虚すぎる自己否定」をしてきた人間には正しくて、
さらに正しい答えを得るための通過点であるのでしょうね。

自分がそうですが、過ちがなければ
正せたことがなかなかわからなかったりするものです。
日々、過ち(←これも何故過去の過なのか、今、気づきました)と気づきと行動の連続です。

でも悲観することはないとわかりました。

この世界は本当にすばらしい!
毎日壮大な謎解きゲームのごとく、楽しくて楽しくて仕方がありません。

人として生まれたことは、大変な意義があるのですね。
そして、死さえもが、残されたものへの学びの場なのだと痛感する日々です。

さて、ゲイツさんのツアーの詳細を調べねば。
ああ、またやりたいことが増えました。
日本語も英語も調べると調べるほど調べたいことが増えていき、哲学や文学や、考古学までにも行き着く始末。
ああ、人生1回では時間が足りません。
ありがとうございました。


今、自分が、みんながこの素晴らしい世界で出会えたことに感謝して、1日1回クリックしませんか。私も時々(^^;)ワンクリックしています。時々、ご飯を食べに行ったつもりになって、でもその分をさらに、ダイエットをしたつもりになって...、ユニセフにまとめて寄付とかも。
 http://www.dff.jp/
1クリックすると協賛企業が慈善団体に寄付してくれます(1クリック=1円)。

では、今日も素晴らしい感動と出会いの1日でありますように♪
/美紀
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はじめまして。 (マリアテレシア)
2009-06-20 02:54:11
美紀様
初めまして。
つたない私のブログにご訪問下さり有難う!
コメントを読ませていただきました。

年を重ねる喜びは、
若い頃には感じなかった深い感動を感じられることだと思っています。

感じた感動に忠実に生きることが出来るのも、
しがらみのなくなる年齢者だけに許される喜びと、
思っています。

若いときに頑張った自分へのごほうびで、
今は、日々の感動に忠実に行動しようと思っています。

美紀さんがお若い人なら、こんなお話でごめんなさいね。

ビルゲーツさんがつないで下さったご縁を大切にして、これからもご訪問くださいね。私の励みにもなります。
素晴らしい感動と出会いの日々のコメントもお待ちしています。  では又。


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