誰が決めるのだろう・・・・

今回ほど、辛い思いで岡山を後にしたことはなかった。

息子たちも成長した、いい歳の娘が、８６歳の父親と別れての、帰路のタクシーの中で涙が止まらないのだ。

気を遣ったのかタクシーの運転手さんは、私をJRの駅に降ろす際に、タオルを二枚もくれた。
後で見てみると、彼の携帯の番号が大きく、シンプルにプリントされているタオルだった。
ユニークとはこういう人をいうのではないか・・・・と、おもったりした。

父はあれも、これもできなくなっていた。と・・・感じるのは、私なのかもしれない。

休みながら、父は一人で炊事もしている。すべてを一人でしているわけではない。ヘルパーさんの介助もある。

でも、ひとりには違いない。私が行けば、やってもらいたいことばかりで・・・自分でしようとはしない。

そこを・・・どう判断するのか。「ひとり暮らしは無理でしょう」ということなのだろうか。

誰が決めるのか・・・。

尊厳とは何なのか・・・。

単身赴任の家人のところに寄ってみる。
あれも、これもしなくてはならないのに・・・何をしていいのかわからず、ほとんど何もしないで来た。
そうか・・・・食事を作って冷凍にしてくればいいのに・・・。
せめて、買い物でも、しておけばいいのに・・・。

あれこれと・・・後から思う。

息子はシンプルに結論を出す。

仕事をやめればいいでしょう？
お母さんが居なくてはならない仕事なの？

いいえ・・・・私が、しがみついていなくては、二度と得られないような気がする仕事なんです。

そうか・・・・。息子は、しっかりと核を見ている。

あれこれと・・・考えることが増えたようだ。