今朝、通勤電車であったこと。
私は始発駅から乗るために、ホームに並ぶ。ドアが開き、いつもの通り、これと決めた席だけを見て、進み座る。ここで、目移りしていると、席はなくなってしまう。コツは、これと決めた席から目を離さないこと。何回も席に座れなかったことがある、そこから得た教訓。
今日も自分の席が決まり、前をみると、空席があるのに、男性がうろうろと他を見ている。何してるのかな・・・と、思ったとき、「こっち、こっち」と声をかけている。声の先を男性と同じように見ると、席が取れなくてドアのところに立っている女性が見えた。たぶん奥さんなんだと思う。彼女は、声をかけられたことを恨みに思っているかの形相で、男性をにらみつけている。
あんな目、ちょっと見たことが無いような目だった。
彼女は迷惑そうな顔をして、男性が指示した席に座った。とても、高級そうなバッグをもち、靴もきれいに磨かれている。お金持ちみたいだ。そして、目は相変わらずどこまでもきつい。憎しみであんな目をするのか・・・・。
彼女はとても痩せている。もしかしたら、病気なのではないかと思った。座っていてもすぐに目を閉じ、体を休めているような感じがした。辛い抗がん剤と戦っているのかもしれないと、直感的に思ったりもした。
男性は、彼女の前に立ち、本を読んでいる。会話がない夫婦なのかもしれないと思った。だって「ありがとう」の一言もなかったから。
世の中、誰が見ているかもしれない。ね。